54 / 252
第2章 奴隷編
復讐の証明
しおりを挟む
「……ふ、復讐?」
「……復讐だと?」
ローグの言葉に二人は違った反応をした。ミーラは恐怖を感じたようだが、ルドガーは眼を鋭くしてローグを凝視している。ルドガーはローグを警戒しているようだ。もしかしたら、只者ではなかったのかもしれない。ルドガーのことも知る必要がありそうだが、今のローグにとって重要なのはミーラだ。
「そうだ。実際、俺は村の連中全員に復讐をやり遂げたんだよ。お前の母も含めてな」
「ええ!? 村の人たちを!?」
「む、村ごとだと!? 馬鹿な! たった一人で何をしたっていうんだ!?」
「お、お母さんまで……そんな……」
ミーラは、絶望して膝をつき、涙を流した。ルドガーはさらに警戒して睨め付けている。ローグの目的が復讐だと知って、ミーラに危害を加えると判断したのだろう。ローグはそのまま話を続ける。
「う、う、……お母さん……」
「おいおい、勘違いするなよミーラ。さすがに殺してはいないんだ。生きて苦しみ続けることに意味があるからな」
「え……生きてる……?」
「……どういうことだ?」
ミーラは戸惑う。ルドガーは訝しむ。復讐したと言っておきながら、生かしていることがおかしいと思ったのだろう。
「俺はあいつらを死なない程度に痛めつけたんだ。そして、最後に、俺と同じ苦しみ、魔法なしの苦しみを味わってもらうために……」
「「……………?…………」」
「あいつら全員の魔法を奪ったんだ! 魔法なしになってもらうためにな!」
「ッ!?」
「何だと!? 魔法を奪っただと!? 坊主、お前が!?」
ローグが語った復讐の内容に二人は驚愕した。ミーラはローブで分からないが、火傷した左目さえも大きく見開くほど驚いていた。何か知っているようなルドガーは、ローグに問いただしてきた。
「ローに……そんなことが、出来るの?」
「……お前は、魔法協会の者か? 一体、どうやったんだ? 」
「俺は魔法協会じゃないよ、ルドガーさん。それに俺の魔法は【強奪魔法】じゃない。大規模な魔術を構築して奪ったんだよ。この本がその証明さ」
ローグは、持っていたカバンから古びた分厚い本を取り出した。その本を開いて二人に見せた。
「これは……何なの?」
「この本は魔道具の類か?」
「そうだ。ここを見てみろよ、村長の名前と魔法が書いてあるだろ? こっちにはミーラの母さんの名前と魔法が書いてる、違うか?」
「あっ! 確かに村長とお母さんの名前があるけど、これが何の証明になるの……?」
「そうだぞ、この本の何が証明になるんだ?」
「まあ見てろよ」
ローグは二人から距離をとると、手に持った本に魔力を流した。本も魔力に比例して光を放つ。そして、本から魔法が放たれる。
「【風魔法】『風圧弾』!」
ヒュウウウウウン! ドオンツ!
「これは、お母さんの【風魔法】!?」
「さっきとは別の魔法だと!?」
《驚いてくれたかな? そして、聞こえるか? これが証明だ》
「え?」
「何!?」
本から放たれたのは、ミーラの母親の【風魔法】だった。それを見て驚く二人だったが、突然、ローの声が頭から聞こえてきてさらに驚いた。
「な、何? 頭から……ローの声が聞こえる!?」
「これは【念話魔法】か! こんな魔法まで……まさか!?」
《おや? ルドガーさんは気付いたかな?》
「その本……魔道具の中に奪った魔法があるのか!」
「《正解!》」
今度はローグの口からも聞こえた。
「……復讐だと?」
ローグの言葉に二人は違った反応をした。ミーラは恐怖を感じたようだが、ルドガーは眼を鋭くしてローグを凝視している。ルドガーはローグを警戒しているようだ。もしかしたら、只者ではなかったのかもしれない。ルドガーのことも知る必要がありそうだが、今のローグにとって重要なのはミーラだ。
「そうだ。実際、俺は村の連中全員に復讐をやり遂げたんだよ。お前の母も含めてな」
「ええ!? 村の人たちを!?」
「む、村ごとだと!? 馬鹿な! たった一人で何をしたっていうんだ!?」
「お、お母さんまで……そんな……」
ミーラは、絶望して膝をつき、涙を流した。ルドガーはさらに警戒して睨め付けている。ローグの目的が復讐だと知って、ミーラに危害を加えると判断したのだろう。ローグはそのまま話を続ける。
「う、う、……お母さん……」
「おいおい、勘違いするなよミーラ。さすがに殺してはいないんだ。生きて苦しみ続けることに意味があるからな」
「え……生きてる……?」
「……どういうことだ?」
ミーラは戸惑う。ルドガーは訝しむ。復讐したと言っておきながら、生かしていることがおかしいと思ったのだろう。
「俺はあいつらを死なない程度に痛めつけたんだ。そして、最後に、俺と同じ苦しみ、魔法なしの苦しみを味わってもらうために……」
「「……………?…………」」
「あいつら全員の魔法を奪ったんだ! 魔法なしになってもらうためにな!」
「ッ!?」
「何だと!? 魔法を奪っただと!? 坊主、お前が!?」
ローグが語った復讐の内容に二人は驚愕した。ミーラはローブで分からないが、火傷した左目さえも大きく見開くほど驚いていた。何か知っているようなルドガーは、ローグに問いただしてきた。
「ローに……そんなことが、出来るの?」
「……お前は、魔法協会の者か? 一体、どうやったんだ? 」
「俺は魔法協会じゃないよ、ルドガーさん。それに俺の魔法は【強奪魔法】じゃない。大規模な魔術を構築して奪ったんだよ。この本がその証明さ」
ローグは、持っていたカバンから古びた分厚い本を取り出した。その本を開いて二人に見せた。
「これは……何なの?」
「この本は魔道具の類か?」
「そうだ。ここを見てみろよ、村長の名前と魔法が書いてあるだろ? こっちにはミーラの母さんの名前と魔法が書いてる、違うか?」
「あっ! 確かに村長とお母さんの名前があるけど、これが何の証明になるの……?」
「そうだぞ、この本の何が証明になるんだ?」
「まあ見てろよ」
ローグは二人から距離をとると、手に持った本に魔力を流した。本も魔力に比例して光を放つ。そして、本から魔法が放たれる。
「【風魔法】『風圧弾』!」
ヒュウウウウウン! ドオンツ!
「これは、お母さんの【風魔法】!?」
「さっきとは別の魔法だと!?」
《驚いてくれたかな? そして、聞こえるか? これが証明だ》
「え?」
「何!?」
本から放たれたのは、ミーラの母親の【風魔法】だった。それを見て驚く二人だったが、突然、ローの声が頭から聞こえてきてさらに驚いた。
「な、何? 頭から……ローの声が聞こえる!?」
「これは【念話魔法】か! こんな魔法まで……まさか!?」
《おや? ルドガーさんは気付いたかな?》
「その本……魔道具の中に奪った魔法があるのか!」
「《正解!》」
今度はローグの口からも聞こえた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
※2026年半ば過ぎ完結予定→七月に完結(決定)
魔力ゼロの俺だけが、呪いの装備を『代償なし』で使い放題 ~命を削る魔剣も、俺が持てば『ただのよく切れる剣』~
仙道
ファンタジー
現代日本で天才研究者だった相模登(さがみ のぼる)は、ある日突然、異世界へ転移した。 そこは『スキル』と『魔力』が全てを決める世界。
しかし登には、ステータス画面もなければ、魔力も、スキルも一切存在しなかった。
ただの一般人として迷宮に放り出された彼は、瀕死の女騎士と出会う。彼女の前には、使う者の命を瞬時に吸い尽くす『呪いの魔剣』が落ちていた。
武器はそれしかない。女騎士は絶望していたが、登は平然と魔剣を握りしめる。 「なぜ……生きていられるの?」 登には、剣が対価として要求する魔力は存在しない。故に、魔剣はデメリットなしの『ただのよく切れる剣』として機能した。
これは、世界で唯一「対価」を支払う必要がない登が、呪われた武具を次々と使いこなし、その副作用に苦しむ女騎士やエルフ、聖女を救い出し、無自覚に溺愛されていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる