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最終章
翌朝
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翌朝、ローグとリオルたちは王国から少し離れた森で待機していた。そこでは帝国の兵たちがたくさん集まっていた。昨夜から待機していたのである。
「……王国、王都の様子はどうだ?」
リオルは王国の王都に偵察に出ていた間者の報告を緊張して聞いていた。
「はい! 王国中が大混乱しているようです。王国の民の誰もが『魔法が使えなくなった』とか『魔法が出なくなった』と言って騒いでおりまする。そのことで多くの民が王城に押し寄せる状況までになっておりますが、兵士も騎士もどうすることもできない状況のようです。おそらく彼らも魔法を……」
「魔法を使えなくなっているということだな! 民も兵士も騎士も!」
間者の報告を遮って、ローグが少し興奮した声で答えを口にした。彼の顔は悪意に満ちた笑顔に満ちている。見ている者が引きつるくらいに。
「……は、はい。おそらくはその通りになっているようです。兵士や騎士の中には頭を抱えて狼狽える者もおりましたゆえ、王国全体が魔法を失ったものかと存じます」
「そ、そうか! 本当にそうなったのか!」
今度はリオルが興奮していた。王国側の魔法の消失。それが意味することは王国の弱体化だ。もはや半減どころの話ではないため、王国に立ち向かう帝国の姫としては喜ばしいことなのだ。
「さ、作戦はうまくいったということなのだな! ローグ!」
「ああ、王国から魔法を奪う作戦は成功したってことだ!」
ローグとリオルは互いに喜んで顔を見合わせた。周りにいる帝国の兵士たちも大喜びだった。
ローグの言っていた通り、昨晩から王国の周りで行っていた作戦とは、王国の全ての人間の魔法を使えなくしてしまうということだった。多くの人々から魔法を奪うという魔術は、ローグが己の故郷でも実践していたが王国全体だと広すぎて規模が大きくなるため、大掛かりな仕掛けを施す必要があったのだ。
もちろん、その過程で邪魔が入ることも想定済みだった。そのための回復薬と魔力増加薬を携帯し、特殊部隊のような少数精鋭で行動していたのだ。
その結果は大成功。王国は魔法を使えなくなって大混乱の真っただ中だ。こんな時に他国が責めてきたらひとたまりもないだろう。
「例えば、今日みたいに帝国が責めてきたらどうなると思う?」
「魔法を使えなくなった王国など無力に等しい! 魔法に頼らず戦ってきた我が帝国が今弱体化した王国に負けるはずがない!」
「正解!」
リオルの言うことは正しい。王国は戦争の時も魔法を中心に戦ってきたのだ。もちろん、武器も使うが九割以上の戦力が魔法となっていた。それが使えない今、まともに戦えるはずがないのだ。
「全軍! 王国に向けて進軍せよ! 本国への報告は作戦成功と伝えろ! 今度の戦争で帝国は王国を潰す!」
「「「「「おおおおおおおおおおお!!」」」」」
本格的な戦争の始まりだ。
「……王国、王都の様子はどうだ?」
リオルは王国の王都に偵察に出ていた間者の報告を緊張して聞いていた。
「はい! 王国中が大混乱しているようです。王国の民の誰もが『魔法が使えなくなった』とか『魔法が出なくなった』と言って騒いでおりまする。そのことで多くの民が王城に押し寄せる状況までになっておりますが、兵士も騎士もどうすることもできない状況のようです。おそらく彼らも魔法を……」
「魔法を使えなくなっているということだな! 民も兵士も騎士も!」
間者の報告を遮って、ローグが少し興奮した声で答えを口にした。彼の顔は悪意に満ちた笑顔に満ちている。見ている者が引きつるくらいに。
「……は、はい。おそらくはその通りになっているようです。兵士や騎士の中には頭を抱えて狼狽える者もおりましたゆえ、王国全体が魔法を失ったものかと存じます」
「そ、そうか! 本当にそうなったのか!」
今度はリオルが興奮していた。王国側の魔法の消失。それが意味することは王国の弱体化だ。もはや半減どころの話ではないため、王国に立ち向かう帝国の姫としては喜ばしいことなのだ。
「さ、作戦はうまくいったということなのだな! ローグ!」
「ああ、王国から魔法を奪う作戦は成功したってことだ!」
ローグとリオルは互いに喜んで顔を見合わせた。周りにいる帝国の兵士たちも大喜びだった。
ローグの言っていた通り、昨晩から王国の周りで行っていた作戦とは、王国の全ての人間の魔法を使えなくしてしまうということだった。多くの人々から魔法を奪うという魔術は、ローグが己の故郷でも実践していたが王国全体だと広すぎて規模が大きくなるため、大掛かりな仕掛けを施す必要があったのだ。
もちろん、その過程で邪魔が入ることも想定済みだった。そのための回復薬と魔力増加薬を携帯し、特殊部隊のような少数精鋭で行動していたのだ。
その結果は大成功。王国は魔法を使えなくなって大混乱の真っただ中だ。こんな時に他国が責めてきたらひとたまりもないだろう。
「例えば、今日みたいに帝国が責めてきたらどうなると思う?」
「魔法を使えなくなった王国など無力に等しい! 魔法に頼らず戦ってきた我が帝国が今弱体化した王国に負けるはずがない!」
「正解!」
リオルの言うことは正しい。王国は戦争の時も魔法を中心に戦ってきたのだ。もちろん、武器も使うが九割以上の戦力が魔法となっていた。それが使えない今、まともに戦えるはずがないのだ。
「全軍! 王国に向けて進軍せよ! 本国への報告は作戦成功と伝えろ! 今度の戦争で帝国は王国を潰す!」
「「「「「おおおおおおおおおおお!!」」」」」
本格的な戦争の始まりだ。
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