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第2章 新天地編
第48話 隊長会議1・ポンコツ聖騎士団小隊長を紹介するぜ
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神樹の上にあるマルクト王国全域に謎の“灰”が降ってきたことで緊急招集がかけられ、俺は団長ゼロを含む十体の鎧兵を操作して王国中心にある王城へ来ていた。
王城の会議室前でいったん立ち止まる。
「ついに来たか……」
マイホームのモニター前にいる俺本体は静かにつぶやいた。
俺にはずっと好きだったシチュエーションがある。それは能力バトル漫画や戦記作品などでよく見る敵や味方の隊長達が集まる会議のシーンだ。少数精鋭の猛者達が反発し合いながら話す姿はそりゃあもうワクワクですよ。
そして本日、そのシーンを演じるチャンスが来た。
「失礼します」
十体の鎧兵を一体ずつ入室させていく。聖騎士団としてかなり活躍しているため、団長だけでなく小隊長まで会議に参加することを許されているのだ。小隊長の正体はもちろん全員俺である。
中に入ると、女王や教皇などいつものお偉いさんが円卓を囲うように着席していた。
「見てください父上、聖騎士団アインの団長ゼロさんですよ」
「ああ、そうだな」
初出席の貴族の親子がこちらを見てヒソヒソと話している。
中年くらいの父親は興味なさそうだが、二十代くらいの息子は目を輝かせていた。おそらく聖騎士団のファンだろう。国中に名声をとどろかせる聖騎士団は自然と貴族達にもファンが増えているのだ。
「父上、もっと興味を持ってください。あの団長ゼロさんですよ。死神が持つような長柄の鎌を使う方です。カッコいいと思いませんか?」
うんうん、鎌は男のロマンだよな。中二病乙!
「うーむ、武器としては自身の足を斬るかもしれないし実用的ではないのではないか?」
おいこら父親。まぁ、興味ないやつ正論言いがちだよな。
気を取り直して次の鎧兵を入室させる。
「見てください父上! 獣騎士小隊隊長のセイリュウさんですよ!」
聖騎士団No.10セイリュウ。青い鎧に竜の顔を模した兜を被っている。
聖騎士団は十体一小隊として運用していて、小隊ごとにモチーフがある。
セイリュウ率いる獣騎士小隊は、動物をモチーフにした鎧達でまとめている。セイリュウは四聖獣の青龍からとった。動物じゃないといえばそうだが、かっこいいからセーフ。単純だよな俺。
ちなみにウホしか喋れないゴリラ型兵ウホホイもこの隊に入っている。
「ほう、竜か。なかなかセンスがいいではないか」
「そうでしょうそうでしょう!」
うんうん、男はみんな竜が好きだよな。でも残念、中身は全部竜とはほど遠い俺でしたー!
「あ、次は虫騎士小隊隊長ヘラクレスさんです!」
No.20ヘラクレス。茶色い鎧にカブトムシみたいな雄々しいツノが特徴。
大体ドア潜るときに頭を打つし、巨獣と戦う時は体毛にツノが絡まって死ぬ。見た目重視のクソ装備である。
「どうです父上、あの立派なツノ! 竜とはまた違ったかっこよさがありませんか!?」
「うーむ、危険ではないか? 巨獣に頭ごともぎ取られそうでなぁ」
あのさぁ、お父さんさぁ、息子が好きなものに興味持とうよ! こういうのから反抗期とか仲違いが始まっちゃうんだよ?
「それはそうですが……あ、見てください! 次の方は異国騎士小隊隊長トノさんです!」
No.30トノ。モチーフはお殿様だ。兜に曲がったチョンマゲを付けている。やっぱり日本人としては和風キャラを入れたいなと思って作った。
他の小隊メンバーにはヒョットコやオチムシャがいる。……うん、和風キャラ十体もまともに思いつかなかったんだよね。もっと日本史とか時代劇とか見とくべきだったな! 俺のバカ!
「息子よ、なぜ結ってある髪が曲がっているのだ?」
ハァ、何にでも合理性求めてくるなぁ! ただちょっとドアくぐったりするときに頭が引っ掛かるから曲げてんの! ヘラクレスも同じだけど、二体管理するのだるいからさぁ!
「ああいうものなんですよ父上」
そう、それで良い。さすが信者は盲目で助かる。
「次は肉塊騎士小隊隊長ノウミソさんです!」
No.40ノウミソ。ピンクの鎧。そのまま脳みその形の兜を被っている。キモい。
この辺からネタ切れしてきたんだよな。百体も設定を考えるってなった時、はじめはワクワクして楽しかったけど俺の哀れな頭じゃあ途中で思いつかなくなった。後悔で半泣きだったわ。
んでなんとかひねり出したのが内臓シリーズ。脳みその他にジンゾウとかスイゾウとかいる。ニンジャかよ。
「息子よ、なんだあの不気味な兜は」
「分かってませんねぇ父上。これがいいんですよ。禍々しい方が敵を威圧できるでしょう? 巨獣には無意味でしょうけど、人間には有効です。本当に怖いのは人間ですからね」
ゾンビ映画見た後の感想かよ。普通にキモいでいいよ。適当に考えたし。
「続いて竜騎士小隊隊長バハムートさんです!」
No.50バハムート。黒い鎧に竜の兜。
ネタ切れしてきた中でハッと思い付いたのが竜騎士団だった。バカな奴でもたまにいい案が閃いたりするよな。誰がバカだよ。
なお、バハムートは竜ではないというツッコミはここでは受け付けないものとする。
「待て息子よ。なぜ獣騎士小隊隊長のセイリュウは竜騎士小隊に入っていないのだ? 見た目は竜だと思うのだが」
ぎくっ、目ざとい! 適当に思いついたものを当てはめていったから後のことは考えてなかったんだよ!
「いいところに気付きましたね父上。それはですね、セイリュウさんとバハムートさんは実は兄弟なんですけど、聖騎士団における方向性の違いで仲違いしてしまったんです。そのせいで今は別々の隊に配属されています。実はお互い仲直りしたいと思っているのですが踏み出せずにいるんです」
うんうん、腐女子が喜びそうな面白い設定だねぇ。でもさ……そんな設定はないんだよ! 勝手に身の上話を創作してんじゃねぇよ!
「次は宝石騎士小隊隊長ダイヤさんです!」
No.60ダイヤ。なんかピカピカしている女隊長。ダイヤモンドモチーフ。
宝石騎士小隊は宝石の名前がついた女性団員のみで結成されている。もちろん設定なので中身は全部俺ですわよ。
「ほう、女隊長か。よいではないか」
おい、鼻の下伸ばしてんじゃねぇぞエロジジイ。こいつネカマに引っかかるタイプだな。
「続いて音楽騎士小隊隊長ピアーノさんです!」
No.70ピアーノ。白黒の鎧。ピアノがモチーフ。
音楽騎士小隊は楽器がモチーフで構成されていて、みんな自動操作で簡単な音楽を演奏できる。なんかほらゲームでボタン一つで適当に演奏できたりするじゃん? あんな感じ。BGM欲しい時助かる。
「どんどん来ますよ! 次は遊戯騎士小隊隊長ショウギさんです!」
No.80ショウギ。王将と書かれたコマ型の兜を被っている。どう見てもダサい。もちろん将棋モチーフ。
ネタ切れが限界まできた俺はボードゲームを中心とした遊びがモチーフのキャラクターを当てはめることにしたのだ。他にはチェスとかトランプとかいる愉快なクソチームだよっ。
「さぁ最後の方ですよ! 暴食騎士小隊隊長カレエさんです!」
No.90カレエ。茶色の鎧。カレーがモチーフのお婆さん騎士だ。
暴食騎士小隊は俺の好きな食べ物シリーズで構成されている。みんな大好きNo.99のポテトさんもここに配属されている。
「息子よ、ポテ……ポテナゲだったか? は、いないのか?」
ポテトだよ! ナゲット足してちょっと豪華にしてんじゃねぇぞ!
「ポテトさんは隊長ではないですからねぇ。彼いわく『自分は隊をまとめるより皆の背中を守るほうが合っている』とのことです」
いいセリフだねぇ。でもさ……言ってないんだよ! 原作にはないセリフ的なのやめろ! 二次創作禁止なんですけど!
「ふむ、素晴らしいな。ぜひ彼と話をしてみたいものだ」
ああ、またポテトさんだけが神格化されていくぅ。
全員そろったところで周囲がざわついている。
「す、すごい……隊長格が勢揃いしている……!」
うんうん、この反応が見たかったんだよ。やっぱり強者が集まる場面ってワクワクするよな。まぁ全員俺であり、クソ雑魚なんですけどね。
ふー、いやぁ満足満足! さぁ帰るか!
「ふむ、皆揃ったようじゃな。それでは会議を始める!」
あ、まだ始まってもなかったんだった!
王城の会議室前でいったん立ち止まる。
「ついに来たか……」
マイホームのモニター前にいる俺本体は静かにつぶやいた。
俺にはずっと好きだったシチュエーションがある。それは能力バトル漫画や戦記作品などでよく見る敵や味方の隊長達が集まる会議のシーンだ。少数精鋭の猛者達が反発し合いながら話す姿はそりゃあもうワクワクですよ。
そして本日、そのシーンを演じるチャンスが来た。
「失礼します」
十体の鎧兵を一体ずつ入室させていく。聖騎士団としてかなり活躍しているため、団長だけでなく小隊長まで会議に参加することを許されているのだ。小隊長の正体はもちろん全員俺である。
中に入ると、女王や教皇などいつものお偉いさんが円卓を囲うように着席していた。
「見てください父上、聖騎士団アインの団長ゼロさんですよ」
「ああ、そうだな」
初出席の貴族の親子がこちらを見てヒソヒソと話している。
中年くらいの父親は興味なさそうだが、二十代くらいの息子は目を輝かせていた。おそらく聖騎士団のファンだろう。国中に名声をとどろかせる聖騎士団は自然と貴族達にもファンが増えているのだ。
「父上、もっと興味を持ってください。あの団長ゼロさんですよ。死神が持つような長柄の鎌を使う方です。カッコいいと思いませんか?」
うんうん、鎌は男のロマンだよな。中二病乙!
「うーむ、武器としては自身の足を斬るかもしれないし実用的ではないのではないか?」
おいこら父親。まぁ、興味ないやつ正論言いがちだよな。
気を取り直して次の鎧兵を入室させる。
「見てください父上! 獣騎士小隊隊長のセイリュウさんですよ!」
聖騎士団No.10セイリュウ。青い鎧に竜の顔を模した兜を被っている。
聖騎士団は十体一小隊として運用していて、小隊ごとにモチーフがある。
セイリュウ率いる獣騎士小隊は、動物をモチーフにした鎧達でまとめている。セイリュウは四聖獣の青龍からとった。動物じゃないといえばそうだが、かっこいいからセーフ。単純だよな俺。
ちなみにウホしか喋れないゴリラ型兵ウホホイもこの隊に入っている。
「ほう、竜か。なかなかセンスがいいではないか」
「そうでしょうそうでしょう!」
うんうん、男はみんな竜が好きだよな。でも残念、中身は全部竜とはほど遠い俺でしたー!
「あ、次は虫騎士小隊隊長ヘラクレスさんです!」
No.20ヘラクレス。茶色い鎧にカブトムシみたいな雄々しいツノが特徴。
大体ドア潜るときに頭を打つし、巨獣と戦う時は体毛にツノが絡まって死ぬ。見た目重視のクソ装備である。
「どうです父上、あの立派なツノ! 竜とはまた違ったかっこよさがありませんか!?」
「うーむ、危険ではないか? 巨獣に頭ごともぎ取られそうでなぁ」
あのさぁ、お父さんさぁ、息子が好きなものに興味持とうよ! こういうのから反抗期とか仲違いが始まっちゃうんだよ?
「それはそうですが……あ、見てください! 次の方は異国騎士小隊隊長トノさんです!」
No.30トノ。モチーフはお殿様だ。兜に曲がったチョンマゲを付けている。やっぱり日本人としては和風キャラを入れたいなと思って作った。
他の小隊メンバーにはヒョットコやオチムシャがいる。……うん、和風キャラ十体もまともに思いつかなかったんだよね。もっと日本史とか時代劇とか見とくべきだったな! 俺のバカ!
「息子よ、なぜ結ってある髪が曲がっているのだ?」
ハァ、何にでも合理性求めてくるなぁ! ただちょっとドアくぐったりするときに頭が引っ掛かるから曲げてんの! ヘラクレスも同じだけど、二体管理するのだるいからさぁ!
「ああいうものなんですよ父上」
そう、それで良い。さすが信者は盲目で助かる。
「次は肉塊騎士小隊隊長ノウミソさんです!」
No.40ノウミソ。ピンクの鎧。そのまま脳みその形の兜を被っている。キモい。
この辺からネタ切れしてきたんだよな。百体も設定を考えるってなった時、はじめはワクワクして楽しかったけど俺の哀れな頭じゃあ途中で思いつかなくなった。後悔で半泣きだったわ。
んでなんとかひねり出したのが内臓シリーズ。脳みその他にジンゾウとかスイゾウとかいる。ニンジャかよ。
「息子よ、なんだあの不気味な兜は」
「分かってませんねぇ父上。これがいいんですよ。禍々しい方が敵を威圧できるでしょう? 巨獣には無意味でしょうけど、人間には有効です。本当に怖いのは人間ですからね」
ゾンビ映画見た後の感想かよ。普通にキモいでいいよ。適当に考えたし。
「続いて竜騎士小隊隊長バハムートさんです!」
No.50バハムート。黒い鎧に竜の兜。
ネタ切れしてきた中でハッと思い付いたのが竜騎士団だった。バカな奴でもたまにいい案が閃いたりするよな。誰がバカだよ。
なお、バハムートは竜ではないというツッコミはここでは受け付けないものとする。
「待て息子よ。なぜ獣騎士小隊隊長のセイリュウは竜騎士小隊に入っていないのだ? 見た目は竜だと思うのだが」
ぎくっ、目ざとい! 適当に思いついたものを当てはめていったから後のことは考えてなかったんだよ!
「いいところに気付きましたね父上。それはですね、セイリュウさんとバハムートさんは実は兄弟なんですけど、聖騎士団における方向性の違いで仲違いしてしまったんです。そのせいで今は別々の隊に配属されています。実はお互い仲直りしたいと思っているのですが踏み出せずにいるんです」
うんうん、腐女子が喜びそうな面白い設定だねぇ。でもさ……そんな設定はないんだよ! 勝手に身の上話を創作してんじゃねぇよ!
「次は宝石騎士小隊隊長ダイヤさんです!」
No.60ダイヤ。なんかピカピカしている女隊長。ダイヤモンドモチーフ。
宝石騎士小隊は宝石の名前がついた女性団員のみで結成されている。もちろん設定なので中身は全部俺ですわよ。
「ほう、女隊長か。よいではないか」
おい、鼻の下伸ばしてんじゃねぇぞエロジジイ。こいつネカマに引っかかるタイプだな。
「続いて音楽騎士小隊隊長ピアーノさんです!」
No.70ピアーノ。白黒の鎧。ピアノがモチーフ。
音楽騎士小隊は楽器がモチーフで構成されていて、みんな自動操作で簡単な音楽を演奏できる。なんかほらゲームでボタン一つで適当に演奏できたりするじゃん? あんな感じ。BGM欲しい時助かる。
「どんどん来ますよ! 次は遊戯騎士小隊隊長ショウギさんです!」
No.80ショウギ。王将と書かれたコマ型の兜を被っている。どう見てもダサい。もちろん将棋モチーフ。
ネタ切れが限界まできた俺はボードゲームを中心とした遊びがモチーフのキャラクターを当てはめることにしたのだ。他にはチェスとかトランプとかいる愉快なクソチームだよっ。
「さぁ最後の方ですよ! 暴食騎士小隊隊長カレエさんです!」
No.90カレエ。茶色の鎧。カレーがモチーフのお婆さん騎士だ。
暴食騎士小隊は俺の好きな食べ物シリーズで構成されている。みんな大好きNo.99のポテトさんもここに配属されている。
「息子よ、ポテ……ポテナゲだったか? は、いないのか?」
ポテトだよ! ナゲット足してちょっと豪華にしてんじゃねぇぞ!
「ポテトさんは隊長ではないですからねぇ。彼いわく『自分は隊をまとめるより皆の背中を守るほうが合っている』とのことです」
いいセリフだねぇ。でもさ……言ってないんだよ! 原作にはないセリフ的なのやめろ! 二次創作禁止なんですけど!
「ふむ、素晴らしいな。ぜひ彼と話をしてみたいものだ」
ああ、またポテトさんだけが神格化されていくぅ。
全員そろったところで周囲がざわついている。
「す、すごい……隊長格が勢揃いしている……!」
うんうん、この反応が見たかったんだよ。やっぱり強者が集まる場面ってワクワクするよな。まぁ全員俺であり、クソ雑魚なんですけどね。
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