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第43話「希望と絶望と、四つの絶叫」
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ミズキを、ミズキと知らずに喪った夜。
万博会場の瓦礫の中で、風だけが鳴いていた。
「……なんで、こんな気持ちになるんだろ」
レイタは空を見上げる。
胸の奥にぽっかりと空いた穴。
彼女の名も、顔も、記憶にもないのに、何か大切なものを殺してしまった感覚だけが残る。
ぷぷるん、ルゥ、ウル、マルブ、マヒルも黙っていた。
泣きも怒りもしない。ただ、心が凍ったようだった。
だが――その静寂を、笑い声が切り裂く。
「……やだやだ、しんみりしてるのってほんとムリ。戦場ってのはもっと、カラフルで、ポップじゃなきゃ!」
現れたのは――
レースとリボンのドレス、ブリブリの髪飾りに、毒々しいまでの笑顔。
女児服星人のジョフクだった。
いや、違う。
その体は、いちごパンツ星人・100%チラやスポブラ星人・ポブラ、ランドセル星人・セルンと繋ぎ合わされていた。
その姿は、神話に登場する異形の神や天使のような姿だった。
「ねぇねぇ、なんで泣いてるの? 誰か死んじゃったの? じゃあもっと死のうか。はい、出番だよ、お人形たち!」
ジョフクの背後から、四人の兵士が舞い降りる。
エレメンタル・ジュヴナイルという、女児服星・スク水星・ブルマー星、ブラック三連星連合による最終兵士たちだった。
ブルマー星人、コードネーム・ダンクは、筋肉の塊。圧倒的パワーで物理的に粉砕するゴリラ系女子。
ブルマー星人、コードネーム・フェイントは、極度のスピード特化。残像すら置き去りにする。
女児服星人、コードネーム・リボンは、人形を操る幻術使い。虚構と現実を曖昧にする。
女児服星人、コードネーム・スカラは、触れたものを即座に結晶化させる触手使い。
「いい? あなたたちは"予選"だから。倒せたら合格、倒されても削りきれば合格。負けても、意味はあるの」
リーダーが拍手をすると、戦いの火蓋が切って落とされた。
レイタ vs ダンク(パワー)
ぷぷるん vs リボン(幻術)
ルゥ vs スカラ(触手・結晶化)
ウル vs フェイント(速度)
それぞれが、死力を尽くす。
ぷぷるんは幻影の中で、自分の姿がどんどん「醜く」「哀れに」変化していく幻覚に苦しみながら、必死で現実を見つける。
ルゥは腕を結晶にされかけながらも、隠していた秘技・炎の魔術で触手を焼き払う。
ウルは見えない敵の攻撃に何度も倒れかけるが、空気の動きから軌道を読み、カウンターで撃破する。
レイタは力の差に圧されるが、「蜃気楼の剣」を手にし戦う中で、敵の技を奪い取っていった。
敵の技を一度見れば覚えられる。
漫画にはよくそんなキャラクターが出てくるが、彼の剣技はそんな生易しいものではなかった。
彼の剣には、彼も預かり知らぬところで特殊なプログラムが入力されていたからだった。
それは、魔法や特技を敵から奪い、完全に忘れさせるプログラムだ。
奪った魔法や特技は、蜃気楼の剣に付与されるわけではなく、剣の所有者であるレイタの脳にインストールされる。
技をすべて奪われたダンクは、何が起きているのかすらわからぬまま、レイタの剣技に敗れた。
レイタは、自分の剣が敵の技を奪っていたことにすら気づかなかった。
四人が倒れ、地に伏す。
「……やった、これで……あとはあいつだけ……」
だが、ジョフクの笑顔は崩れない。
「うん、おしまい。あなたたち、役目は終わったから、ポイね♪」
パチン――と指を鳴らす。
次の瞬間、四人の兵士の身体が赤く点滅し始める。
「えっ……!? いや……いやだっ……!!」
「た、助け……隊長っ……!」
「死にたく……ないッ……!!」
「わ、わたしたち、まだ戦える……っ!」
ジョフクは残酷に笑う。
いや、これは彼女ではない。
レイタは直感的に気づいた。
言葉を発しているのはジョフクの顔と口だが、実際に喋っているのはいちごパンツ星人の100%チラだ。
「でも、もう役に立たないよね? 戦えないお人形なんて、飾っておいてもつまらないでしょ」
爆発。
だが――その瞬間、レイタが動いた。
「絶対に守る……ッ!!」
手を広げ、仲間たちを庇うように立ちふさがる。
彼の体から淡い光が広がった。
アリフの力だ。
不老不死の防壁が、ぷぷるんたちを包み込む。
爆炎の中、彼らは無傷だった。
ジョフクの、いや、100%チラの表情が一瞬だけ強張る。
「あー、そうだったねぇ。レイタくんは仲間にアリフの力を“分ける”こともできたんだっけ?」
レイタがその力を使うのはもう何度目になるかはわからない。
だが、初めて使ったのは、ぷぷるんと出会ったあの日だった。
町ひとつが吹き飛ぶ爆発の中で、マヒルが無傷だったのは、レイタが無意識に「守りたい」と願った瞬間、アリフの力が発動したからだった。
ぷぷるんとの出会いは、彼の体の中に眠っていたギフトを目覚めさせた。
100%チラは笑顔を取り戻す。
「じゃあ、次はわたしの番だね。準備運動は終わり――ここからは、ホンモノの地獄だよ?」
風が吹く。
夕陽が沈む。
そして、次回――最後の戦いが始まる。
万博会場の瓦礫の中で、風だけが鳴いていた。
「……なんで、こんな気持ちになるんだろ」
レイタは空を見上げる。
胸の奥にぽっかりと空いた穴。
彼女の名も、顔も、記憶にもないのに、何か大切なものを殺してしまった感覚だけが残る。
ぷぷるん、ルゥ、ウル、マルブ、マヒルも黙っていた。
泣きも怒りもしない。ただ、心が凍ったようだった。
だが――その静寂を、笑い声が切り裂く。
「……やだやだ、しんみりしてるのってほんとムリ。戦場ってのはもっと、カラフルで、ポップじゃなきゃ!」
現れたのは――
レースとリボンのドレス、ブリブリの髪飾りに、毒々しいまでの笑顔。
女児服星人のジョフクだった。
いや、違う。
その体は、いちごパンツ星人・100%チラやスポブラ星人・ポブラ、ランドセル星人・セルンと繋ぎ合わされていた。
その姿は、神話に登場する異形の神や天使のような姿だった。
「ねぇねぇ、なんで泣いてるの? 誰か死んじゃったの? じゃあもっと死のうか。はい、出番だよ、お人形たち!」
ジョフクの背後から、四人の兵士が舞い降りる。
エレメンタル・ジュヴナイルという、女児服星・スク水星・ブルマー星、ブラック三連星連合による最終兵士たちだった。
ブルマー星人、コードネーム・ダンクは、筋肉の塊。圧倒的パワーで物理的に粉砕するゴリラ系女子。
ブルマー星人、コードネーム・フェイントは、極度のスピード特化。残像すら置き去りにする。
女児服星人、コードネーム・リボンは、人形を操る幻術使い。虚構と現実を曖昧にする。
女児服星人、コードネーム・スカラは、触れたものを即座に結晶化させる触手使い。
「いい? あなたたちは"予選"だから。倒せたら合格、倒されても削りきれば合格。負けても、意味はあるの」
リーダーが拍手をすると、戦いの火蓋が切って落とされた。
レイタ vs ダンク(パワー)
ぷぷるん vs リボン(幻術)
ルゥ vs スカラ(触手・結晶化)
ウル vs フェイント(速度)
それぞれが、死力を尽くす。
ぷぷるんは幻影の中で、自分の姿がどんどん「醜く」「哀れに」変化していく幻覚に苦しみながら、必死で現実を見つける。
ルゥは腕を結晶にされかけながらも、隠していた秘技・炎の魔術で触手を焼き払う。
ウルは見えない敵の攻撃に何度も倒れかけるが、空気の動きから軌道を読み、カウンターで撃破する。
レイタは力の差に圧されるが、「蜃気楼の剣」を手にし戦う中で、敵の技を奪い取っていった。
敵の技を一度見れば覚えられる。
漫画にはよくそんなキャラクターが出てくるが、彼の剣技はそんな生易しいものではなかった。
彼の剣には、彼も預かり知らぬところで特殊なプログラムが入力されていたからだった。
それは、魔法や特技を敵から奪い、完全に忘れさせるプログラムだ。
奪った魔法や特技は、蜃気楼の剣に付与されるわけではなく、剣の所有者であるレイタの脳にインストールされる。
技をすべて奪われたダンクは、何が起きているのかすらわからぬまま、レイタの剣技に敗れた。
レイタは、自分の剣が敵の技を奪っていたことにすら気づかなかった。
四人が倒れ、地に伏す。
「……やった、これで……あとはあいつだけ……」
だが、ジョフクの笑顔は崩れない。
「うん、おしまい。あなたたち、役目は終わったから、ポイね♪」
パチン――と指を鳴らす。
次の瞬間、四人の兵士の身体が赤く点滅し始める。
「えっ……!? いや……いやだっ……!!」
「た、助け……隊長っ……!」
「死にたく……ないッ……!!」
「わ、わたしたち、まだ戦える……っ!」
ジョフクは残酷に笑う。
いや、これは彼女ではない。
レイタは直感的に気づいた。
言葉を発しているのはジョフクの顔と口だが、実際に喋っているのはいちごパンツ星人の100%チラだ。
「でも、もう役に立たないよね? 戦えないお人形なんて、飾っておいてもつまらないでしょ」
爆発。
だが――その瞬間、レイタが動いた。
「絶対に守る……ッ!!」
手を広げ、仲間たちを庇うように立ちふさがる。
彼の体から淡い光が広がった。
アリフの力だ。
不老不死の防壁が、ぷぷるんたちを包み込む。
爆炎の中、彼らは無傷だった。
ジョフクの、いや、100%チラの表情が一瞬だけ強張る。
「あー、そうだったねぇ。レイタくんは仲間にアリフの力を“分ける”こともできたんだっけ?」
レイタがその力を使うのはもう何度目になるかはわからない。
だが、初めて使ったのは、ぷぷるんと出会ったあの日だった。
町ひとつが吹き飛ぶ爆発の中で、マヒルが無傷だったのは、レイタが無意識に「守りたい」と願った瞬間、アリフの力が発動したからだった。
ぷぷるんとの出会いは、彼の体の中に眠っていたギフトを目覚めさせた。
100%チラは笑顔を取り戻す。
「じゃあ、次はわたしの番だね。準備運動は終わり――ここからは、ホンモノの地獄だよ?」
風が吹く。
夕陽が沈む。
そして、次回――最後の戦いが始まる。
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