​マイクロビキニアーマーの美少女勇者 対 アナルバイブ男爵 ―アジル・イマ戦記 勇者ラピスラズリの性受験英雄譚 学歴の頂、露出の果てに―

あめの みかな

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『マイクロビキニアーマーの女勇者 対 アナルバイブ男爵:Re-Birth』

​第十五話:『第七の星「瑤」 ― 瑤島光の終焉』

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​「オホホホ! さあ、もっと震えなさい! 勇者の誇りも、兄妹の絆も、私の『死の抱擁(デッドリー・ハグ)』ですべて細切れの絶望に変えてあげるわ!!」

​ 新宿歌舞伎町のビル群を背に、瑤島光が狂ったように叫んだ。
 彼女が手にするクリスタルの杖……その先端が不気味に超高速振動を始めると、空間そのものが「悲鳴」を上げ、周囲のビルの窓ガラスが一斉に粉砕された。放たれたのは、対象の細胞を直接崩壊させる死の超音波。アスファルトがひび割れ、逃げ遅れた人々の意識が次々と刈り取られていく。

​「くっ……、あああああああ!!」

​ 私は、お兄ちゃんの前に立ち、全身から黄金の「恥じらいオーラ」を噴出させて防壁を築いた。
 だが、瑤島光の出力は桁違いだ。死の波動が私の肌を撫でるたび、ナノビキニの鎖が真っ赤に熱を持ち、肉に食い込む。

​「……瑠璃、耐えろ! 奴の振動の周期(ピント)を見抜け! 羞恥心を一点に凝縮し、位相を反転させるんだ!!」

​ お兄ちゃんの鋭い指示が飛ぶ。
 私は、新宿の街頭ビジョンに映し出された「ほぼ全裸の自分の姿」を敢えて直視した。

​「――っ、はぅううううううう!! 恥ずかしい! こんな、こんな大勢の前で、……しかもお兄ちゃんに解説されながら、……世界で一番情けない格好で震えてるなんて……っ!!」

​ ドゴォォォォォォォォン!!
​ 私の羞恥心が、臨界点を突破した。
 紫色の極光が歌舞伎町の夜空を昼間のように照らし出し、死の超音波を力尽くで押し戻す。

 「原子的マイクロビキニ」の金鎖が、私の体温によって白熱し、ついには物理的な質量を持った「羞恥の光刃」へと変化した。

​「な……っ!? 死の波動を『赤面』で相殺するなんて、あり得ないわ!!」

​「――あり得ないことをするのが勇者なのよぉぉぉぉ!!」

​ 私は地面を爆ぜさせ、光の弾丸となって肉薄した。
 右手の光刃を叩きつけるが、瑤島光は杖を盾にして防ぐ。
 衝撃波が走り、周囲の雑居ビルがドミノ倒しのように崩壊していく。
 剣と杖が激しく火花を散らす中、光は冷酷に微笑んだ。

​「無駄よ! 私のこの姿は、あのお方から授かった『永遠の命』! 一度や二度の攻撃で、私の野望は潰えないわ!!」

​ 光の杖から放たれた黒い触手――かつて異世界で私を苦しめた「あのバイブレーション」を持つ触手――が、私の手足を絡め取り、魂を内側から揺さぶり始める。

​「――瑠璃!!」

​ お兄ちゃんが動いた。
 彼は検眼枠(テストフレーム)の横にある緊急ブーストレバーを叩いた。レンズが超高速で回転し、火花を散らす。

​「……度数、マイナス無限。……時間軸のピントを固定する。……瑤島光、お前の『再生の起点』……見つけたぞ」

​ お兄ちゃんの手には、六つの魔王の核が融合した、虹色の燐光を放つ特製メスが握られていた。
 彼は、崩壊するガレキを足場に、重力を無視したような動きで光の背後へと回り込む。

​「しまっ……!?」

​「――お兄ちゃん、今よぉぉぉぉ!!」

​ 私は残された全ての魔力を羞恥心に変換し、自らの身体を「太陽」のように輝かせた。
 光の視界を、私の剥き出しの輝きで奪う。一瞬の盲点。
 その隙を、星を喰らう死神が逃すはずもなかった。

​「……切除開始(オペ・スタート)」

​ お兄ちゃんのメスが、空を裂いた。
 それは単なる肉体への攻撃ではない。瑤島光の「転生の因果」そのものを断ち切る一撃。
 ザシュゥゥゥゥッ!! という、現実そのものが破れるような凄まじい音が新宿の路上に響き渡った。
​ お兄ちゃんのメスが、光の喉元に埋まった第七の星――『瑤光(ようこう)』の核に深々と突き刺さる。
 
 ドォォォォォォォォン!!
​ 刹那、光の身体から、火山が噴火したような圧倒的な量の鮮血が噴き出した。
 お兄ちゃんの顔面を、そして純白だったタキシードの全身を、ドロドロとした生温かい血しぶきが、まるで真っ赤なカーテンのように覆い尽くす。
 路上は瞬く間に血の海と化し、崩壊した街並みが赤く染まっていく。

​「……あ……、……あぁぁぁ……。……私の……、……私の完璧な……物語……が……」

​ 瑤島光の瞳から光が消えた。
 彼女の身体は他の魔王たちのように消滅したり、憑き物が落ちたようになることはなかった。血だまりの上に他殺遺体として残った。


 静寂が訪れる。
 崩れ落ちた新宿のど真ん中。
 ネオンの消えた暗闇の中で、全身に真っ赤な返り血を浴びた、血塗れのタキシード姿のお兄ちゃんだけが、死神のような静謐さを纏って立ち尽くしていた。

​「……はぁ、……はぁ……。……お兄ちゃん……」

​ 私は、オーラを使い果たして真っ裸のまま、血の海の中にへたり込んだ。
 お兄ちゃんはゆっくりと振り返る。血に濡れた検眼枠の奥の瞳は、これまでのどの戦いよりも、冷たく、そして深く澄んでいた。
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