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レニドールSide2
朝のルーファスは神々しかった
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朝目が覚めると、目の前にはルーファスが俺を抱きしめながら眠っているっ!
そう、ここは高級宿の最高級部屋。室内に二つある寝室のうち一つはツインベッドで、俺達がいる部屋はダブルベッドなのだ。二回戦後、あのまま眠ってしまったようだ。身体が綺麗になっているから、ルーファスが浄化してくれたのだろう。優しい上にまさか一緒に寝てくれているとは夢にも思わなかった。
抱きしめられながら一緒に朝を迎える事実に、多幸感で包まれた。
どうしよう、幸せすぎる!
ルーファスが寝ているのをいいことに、抱きついたり足を絡めたりして堪能した。もぞもぞ動いていたせいか、ルーファスがゆっくり目を覚ましたのでそそっと身体を離す。
「ん……おはようございます、殿下」
「……おはよ」
ルーファスはふわりと柔らかく微笑む。
あ、どうしよう……目が潰れる、ルーファスが眩しすぎて……。
窓から差し込む光でルーファスの白金の髪がキラキラ反射していて、彫刻のような身体を彩っているようだ。
この極上の男と俺は、昨日一昨日と一夜を供にしたんだ。本当に幸せがすぎる!
ん? でも昨日色々と辱めを受けたような? あれが普通の行為なのかな。わからないから次の時に聞いてみよう。
このままイチャイチャしたいところだけど、恋人でもないし、宿も退室しないといけない。
朝立ちしてたけど俺達は、何事もなかったかのようにささっと身支度を済ませて宿を出た。
「え、ルーファスって討伐遠征行ってたの?」
街をでて俺達は街道をのんびり馬で駆け、隣国辺境領で二番目に大きい街へ向かう。
「ええ、近衛も訓練兼ねて交代で行きますよ。歩兵隊程頻繁ではありませんが」
「一緒に行ったことなかったから知らなかった」
「殿下は正式な騎士団員ではないですからね」
「……そうだなー、以前は入ろうと思ってたんだけど……」
「……魔王討伐も終えましたし、殿下はお好きな事をされたらいいんですよ。公務はハーベルト殿下と、ライハルト殿下がされてますし」
ルーファスの兄上達への容赦ない扱いに笑いがこみ上げる。
「あははっ確かに。俺は公務任される事はあまりないから、いい意味で気楽だよな」
視界が晴れた気がする。
愛されることと期待されることを諦めれば、こんなにも身軽なんだ。帰りの旅の間、今後の身の振り方をきちんと考えなきゃな。
暫くすると森に差し掛かった。平坦な森だが、まだまだ魔物の数が多い。それもいつもの事で、殺しては魔石を稼ぐの繰り返し。
落ち着いたところで、ルーファスに今旅の本題を切り出してみた。
「な、なあ、ルーファスのさ、好きな人……好きになる人ってどんなタイプ?」
「……え!? な、突然どうされたんですか」
うぅ、確かに突然だな。
「いや、ルーファスとこういう話したことなかったから……。隊員達がよく話してるの聞くから、ルーファスはどうなのかなって……」
我ながら言い訳がましいな。
「好きなタイプ……ですか……。そうですね……あえて言うとしたら、凛とした佇まいの意志の強い眼をした、身も心も綺麗な人、ですかね……」
「………………」
え、なにその具体的なようでぼんやりとした人物像……。そんな人周りにいるのか?
もっと容姿とか、性格に具体的な答えを期待していたんだけど……。
騎士団事務員がそうなのかっ? 確かに凛とした佇まいかも? 身が綺麗って何だ? 処女とか純潔とかのことなのか? え、ルーファスって処女信仰なの!? 俺もう純潔じゃないわー。相手ルーファスだけど。
え? どうしよう……凛とした佇まいって、常に背筋を伸ばしていればいいのか?
意志って、何を志せばいいんだ??
考えれば考えるほど混乱してきた。
ルーファス、やはり一筋縄ではいかない男だな。気を取り直し、もう一つの本題も切り出してみよう。
「じゃ、じゃあさ、そのルーファスに」
ギャアっギアアっ
突然魔物が背後から襲いかかってきた!
ブチッゴスッ
即座に魔物を潰し、また気を取り直し、
「ルーファスはその、こ、」
キシャアァァー!
ブチッゴスッ
「くそ! 落ち着かねえな!」
とりあえず魔物を狩り尽くし、森を出ることにした。
変に間を空けたから聞きにくくなってしまった!
恋人がいるのか聞きたかったのに!
まぁ、夜に聞けばいいか。
そんなこんなで街へ着いた。二番目に大きい街なだけあり、さっきの街よりも活気がある。
戦士ギルドへ入り、ルーファスが魔石の査定に行ってくれた。キョロキョロしながら併設された食事処の椅子に腰掛けて待つことにする。
「あんた、この辺じゃ見ない顔だな。新人か?」
横から話しかけられ、男を見上げると雄々しいいかにも戦士な風貌の男が立っている。まあ、戦士ギルドだから戦士なのは確実だけど。戦士は二十代後半の男盛りの黒髪美丈夫だ。
「まあ、そんなもん」
「あんた俺のタイプだし、よかったらこの辺りのこと教えようか」
「えっ……タ、タイプっ!? 俺がっ!?」
初めて言われた言葉に舞い上がり、顔が赤くなった。面映ゆくて頬を擦る。
「そ、そんな事言われたの初めてだ……」
「おいおいウソだろ?」
「いや本当だし……」
これは、人生初の口説かれている、ということでいいのだろうか。こんな雄々しい美丈夫に!
初めての事にどうしていいかわからず、俯いてもじもじする。
「………………な、なぁ、あんた一人なら、これから俺と」
「私の主に何か御用ですか?」
なにやら殺気を飛ばしたルーファスが、俺を美丈夫戦士から隠すように立ちはだかった。
■■■■
ここまでお読み頂き、本当にありがとうございます!
たくさんのお気に入りとコメント、とても励みになってます!
そしてすみません!
ルーファスSide、「自覚」「殿下への想い」
順番入れ替わってました( ;∀;)
ご報告本当にありがとうございます!
ちんぷんかんぷんだった方には本当に申しわけありません!
そう、ここは高級宿の最高級部屋。室内に二つある寝室のうち一つはツインベッドで、俺達がいる部屋はダブルベッドなのだ。二回戦後、あのまま眠ってしまったようだ。身体が綺麗になっているから、ルーファスが浄化してくれたのだろう。優しい上にまさか一緒に寝てくれているとは夢にも思わなかった。
抱きしめられながら一緒に朝を迎える事実に、多幸感で包まれた。
どうしよう、幸せすぎる!
ルーファスが寝ているのをいいことに、抱きついたり足を絡めたりして堪能した。もぞもぞ動いていたせいか、ルーファスがゆっくり目を覚ましたのでそそっと身体を離す。
「ん……おはようございます、殿下」
「……おはよ」
ルーファスはふわりと柔らかく微笑む。
あ、どうしよう……目が潰れる、ルーファスが眩しすぎて……。
窓から差し込む光でルーファスの白金の髪がキラキラ反射していて、彫刻のような身体を彩っているようだ。
この極上の男と俺は、昨日一昨日と一夜を供にしたんだ。本当に幸せがすぎる!
ん? でも昨日色々と辱めを受けたような? あれが普通の行為なのかな。わからないから次の時に聞いてみよう。
このままイチャイチャしたいところだけど、恋人でもないし、宿も退室しないといけない。
朝立ちしてたけど俺達は、何事もなかったかのようにささっと身支度を済ませて宿を出た。
「え、ルーファスって討伐遠征行ってたの?」
街をでて俺達は街道をのんびり馬で駆け、隣国辺境領で二番目に大きい街へ向かう。
「ええ、近衛も訓練兼ねて交代で行きますよ。歩兵隊程頻繁ではありませんが」
「一緒に行ったことなかったから知らなかった」
「殿下は正式な騎士団員ではないですからね」
「……そうだなー、以前は入ろうと思ってたんだけど……」
「……魔王討伐も終えましたし、殿下はお好きな事をされたらいいんですよ。公務はハーベルト殿下と、ライハルト殿下がされてますし」
ルーファスの兄上達への容赦ない扱いに笑いがこみ上げる。
「あははっ確かに。俺は公務任される事はあまりないから、いい意味で気楽だよな」
視界が晴れた気がする。
愛されることと期待されることを諦めれば、こんなにも身軽なんだ。帰りの旅の間、今後の身の振り方をきちんと考えなきゃな。
暫くすると森に差し掛かった。平坦な森だが、まだまだ魔物の数が多い。それもいつもの事で、殺しては魔石を稼ぐの繰り返し。
落ち着いたところで、ルーファスに今旅の本題を切り出してみた。
「な、なあ、ルーファスのさ、好きな人……好きになる人ってどんなタイプ?」
「……え!? な、突然どうされたんですか」
うぅ、確かに突然だな。
「いや、ルーファスとこういう話したことなかったから……。隊員達がよく話してるの聞くから、ルーファスはどうなのかなって……」
我ながら言い訳がましいな。
「好きなタイプ……ですか……。そうですね……あえて言うとしたら、凛とした佇まいの意志の強い眼をした、身も心も綺麗な人、ですかね……」
「………………」
え、なにその具体的なようでぼんやりとした人物像……。そんな人周りにいるのか?
もっと容姿とか、性格に具体的な答えを期待していたんだけど……。
騎士団事務員がそうなのかっ? 確かに凛とした佇まいかも? 身が綺麗って何だ? 処女とか純潔とかのことなのか? え、ルーファスって処女信仰なの!? 俺もう純潔じゃないわー。相手ルーファスだけど。
え? どうしよう……凛とした佇まいって、常に背筋を伸ばしていればいいのか?
意志って、何を志せばいいんだ??
考えれば考えるほど混乱してきた。
ルーファス、やはり一筋縄ではいかない男だな。気を取り直し、もう一つの本題も切り出してみよう。
「じゃ、じゃあさ、そのルーファスに」
ギャアっギアアっ
突然魔物が背後から襲いかかってきた!
ブチッゴスッ
即座に魔物を潰し、また気を取り直し、
「ルーファスはその、こ、」
キシャアァァー!
ブチッゴスッ
「くそ! 落ち着かねえな!」
とりあえず魔物を狩り尽くし、森を出ることにした。
変に間を空けたから聞きにくくなってしまった!
恋人がいるのか聞きたかったのに!
まぁ、夜に聞けばいいか。
そんなこんなで街へ着いた。二番目に大きい街なだけあり、さっきの街よりも活気がある。
戦士ギルドへ入り、ルーファスが魔石の査定に行ってくれた。キョロキョロしながら併設された食事処の椅子に腰掛けて待つことにする。
「あんた、この辺じゃ見ない顔だな。新人か?」
横から話しかけられ、男を見上げると雄々しいいかにも戦士な風貌の男が立っている。まあ、戦士ギルドだから戦士なのは確実だけど。戦士は二十代後半の男盛りの黒髪美丈夫だ。
「まあ、そんなもん」
「あんた俺のタイプだし、よかったらこの辺りのこと教えようか」
「えっ……タ、タイプっ!? 俺がっ!?」
初めて言われた言葉に舞い上がり、顔が赤くなった。面映ゆくて頬を擦る。
「そ、そんな事言われたの初めてだ……」
「おいおいウソだろ?」
「いや本当だし……」
これは、人生初の口説かれている、ということでいいのだろうか。こんな雄々しい美丈夫に!
初めての事にどうしていいかわからず、俯いてもじもじする。
「………………な、なぁ、あんた一人なら、これから俺と」
「私の主に何か御用ですか?」
なにやら殺気を飛ばしたルーファスが、俺を美丈夫戦士から隠すように立ちはだかった。
■■■■
ここまでお読み頂き、本当にありがとうございます!
たくさんのお気に入りとコメント、とても励みになってます!
そしてすみません!
ルーファスSide、「自覚」「殿下への想い」
順番入れ替わってました( ;∀;)
ご報告本当にありがとうございます!
ちんぷんかんぷんだった方には本当に申しわけありません!
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