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第二章:伝説の姫君と舞踏会
第12話 師団舎訪問と予想外の出来事
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「あいつら、後で鍛え直す」
ヒューが憤ったように拳を握って言う。
あの後、白百合騎士団にも行ったけど、わたしに対して紅薔薇と大体同じような反応だったのが団長としてショックだったようだ。
「ヒューの地の言葉って結構荒いよね。だったら、もうちょっと砕けた言葉で話してくれてもいいのに。……それで出来れば友達になってほしいな」
「……無理ですよ。立場というものがありますから、そういうわけには参りません」
予想はしてたけど、つれない返事が返ってきてわたしは肩を落とす。
「立場かあ。結構面倒だよね、それ。わたしに普通に話してくれるの、カディスとキースくらいだし。アイリン姫とは仲良くなれそうだったけど、姫、忙しくなっちゃって会えないし」
なんでも、幼なじみとの婚約式の準備で忙しいんだとか。
地を出して話しかけた時にはびっくりしてたけど、そちらの方が魅力的ですって笑って言ってくれてたのにな、姫。
「陛下やキース様と同等に話すわけには参りません。……アイリン姫は時期が来ればまたお会いできますよ」
「……うん」
イルーシャとして生きるってことは、王族として生きるっていうことなんだよね。
それなりの覚悟はしてたはずだけど、普通に話してくれる人が少ないのは、やっぱりちょっと寂しい。
「あ、でも近衛に親しくなれそうな子はいるんだ。マーティンっていうの」
「ああ、マーティンですか」
ブラッドが納得したように頷いた。
「あ、やっぱり知ってるんだ?」
「彼は若いですけれど、有名ですよ。近衛団の団長と侍女長の息子ですからね。それでいて、気さくで飾らない人柄で実力も兼ね備えていますから、人望もありますし。将来、団長になることを約束されたような人物ですよ」
「へえ、マーティンって、そんなすごかったんだ」
感心しながら、二人と近衛の師団舎へと脚を進める。
近衛団は、紅薔薇や白百合騎士団よりは落ち着いた感じの人が多いみたい。ダリルさん達に挨拶したら、ごく穏やかな返事が返ってきた。
「さすがに近衛は違いますね」
「まあ、陛下や王族お付きの師団と我々を比べること自体が間違ってると思うぞ」
ヒューがちょっと悔しそうにして言ったのをブラッドがフォローした。
「近衛ってエリート集団なんだね」
そんなところにマーティンいるんだ。すごいなあ。……ところで、彼はどこにいるんだろ?
舎内を見回していると、ちょうどマーティンがこちらに向かってくるところだった。
「あ、マーく……じゃなかった、マーティン、おはようっ」
危ない、危ない。ついマー君と呼んじゃうところだったよ。前にうっかりそう呼んじゃったことがあって、怒られたんだよね。
「イルーシャ様、おはようございます。……ところで、今なにか変なことを言いかけませんでした?」
「え? 気のせいじゃない?」
わたしはそらっとぼけた。……ちょっとしらじらしかったかも。
「……イルーシャ様、マーティンと仲いいですね」
ヒューがちょっと硬い表情で言った。……あれ、どうしたんだろ?
「うん、リイナさんにはお世話になってるから普通に親近感わくよ。マーティン、話しやすいしね。弟がいたらこんな感じかなあって思うんだ」
「弟ですか」
なぜかおかしそうにしてブラッドが口元に手をやる。
「一つしか違わないじゃないですか」
うーん、弟は気に入らないか。
「分かったよ、弟扱いはしないから。じゃ、友達ってことでどうかな?」
「……イルーシャ様、ご自分が王族ってこと忘れてますね? 一介の騎士が王族の方と友人になるなど恐れ多いです」
ええ、マーティンまでこんなこと言うんだ?
「でも、マーティン一応エリートじゃない。友達になっても問題ないよ」
「一応は余計です。……そのようなこと陛下がお許しになりませんよ」
「なにそれ。いくらカディスでもわたしの交友関係にまで口出ししたりしないでしょ」
「ご友人が女性でしたら問題ないと思いますよ」
つまり、男性は問題ありだと? なんでよ。
釈然としない思いで、わたしはマーティンを見返す。
「イルーシャ様、ご自分が陛下の想い人だということを自覚されてください。そんな方と親しくさせて頂くわけにはいきませんよ」
「……そんなこと言われても、わたしはカディスのものじゃないよ。カディスがわたしの友達のことまであれこれ言う権利はないでしょ」
カディスにはお世話になってるけど、そこまで干渉されたくない。
「じゃあ、わたしカディスに友達は自分で選ばせてくれって直談判するよ」
「やめてくださいよ。俺が陛下に睨まれるじゃないですか」
本気で切実そうにマーティンが訴えた。
え、駄目?
「なら、『許可してくれなかったら、嫌いになるから』って言うよ。これで文句言ってきたら本当に嫌いになるかもだけど」
「なるほど、それなら陛下も文句は言えませんね」
おかしそうにブラッドが笑った。
「……そういう問題じゃないような気がするんですが」
ちょっと疲れたようにマーティンが言う。
「……立場があるので口調までは変えられませんよ?」
これって、了承ってことだよね?
「うん、わかった。マーティン、ありがとう」
嬉しくなって笑ったら、マーティンもちょっと笑ってくれた。
「ブラッドやヒューもこれを機にわたしの友達になってくれると嬉しいな」
「そうですね。陛下の許可が下りましたら、問題ないですよ」
ブラッドは笑って頷いてくれたけど、ヒューは黙ったままだ。さっきも拒否されちゃったし、やっぱり無理なのかな。
「……ヒューはどうかな?」
内心の不安を隠しながら聞くと、ヒューは溜息をついて首を横に振った。
駄目だったかと思ってしょんぼりしかけたけど、次にはヒューが花のように笑って言った。
「……イルーシャ様には、本当に負けますね」
わたしは浮かれながら魔術師団の宿舎までの道を歩いていた。
桜並木は綺麗だし、友達も出来そうだし、正直スキップしたい気分だ。
桜並木の件ではカディスに文句言ってやろうと思ってたけど、それは必要最低限に抑えとこう、とわたしは心に決める。
「イルーシャ、よく来てくれたね」
キースが入り口で出迎えてくれたので、ヒューとブラッドはお役ご免と言うことでそれぞれの宿舎に帰っていった。
キースに案内されて、師団の人達に挨拶する。ここの人達も近衛の時のように反応が穏やかだ。
「ここは師団で唯一、文官と武官が一緒にいるからね。そのせいもあると思うよ。……それはそうと、そんなに熱烈な歓迎を受けたのかい?」
「それはもう。挨拶しただけで叫ばれたんだもの、びっくりしたよ」
わたしがそう言うと、キースは前髪を掻き上げて苦笑した。
「……猛獣の群れに兎を放り込むようなものだね。今日はブラッドレイとヒューイがついてたみたいだけど、師団を訪れるときは近衛か、傍にいれば僕を連れて行くといいよ」
「え……、近衛の人はともかく、キース忙しいでしょ。悪いよ」
「遠慮しないでいいよ。それに僕は君の傍に出来るだけいたいんだからね」
「え、あの……。あ、ありがとう」
どう反応していいか分からなくて、赤面しながらなんとかお礼を言う。
「どういたしまして。今お茶出すから、座って」
キースに促されてわたしは応接セットの椅子に腰掛けた。出されたお茶を飲んで一息つく。
「あ、そういえばキース、カディスと殴り合いしたって本当なの?」
「ああ、聞いたんだ。本当だよ。僕はカディスを殴った」
「ど、どうして……? あなたがそんなことするとは思わなくて、聞いたときはびっくりしたよ。もしかしなくても、わたしのせい、だよね?」
「あの後、カディスが君を無理矢理にでも王妃にするって言うから、ついかっとなったっていうのが真相だよ。あの時のカディスもどうかしてたけどね」
「カディスが、そんなこと……。酷いよ、わたしの意思はどうでもいいわけ?」
わたしへの求婚をわたし以外の人に知らせたこともそうだ。カディスは勝手すぎるよ。
「イルーシャ、カディスは焦ってるんだよ。君がいつ誰かに攫われてしまわないかとね。……僕もそうだ」
なんで二人が好きなのがわたしなんだろう。
わたしは膝の上でぎゅっとドレスを握りしめる。
「わたし……、そういうのよく分からない。本当言うと、あなたやカディスがわたしを好きって言うのもわたしがこの容姿だからだと思ってる」
「──イルーシャ」
キースはわたしの隣に腰掛けると、わたしの手にその手を重ねた。
「君じゃない君なんて、僕は興味ないよ。僕が好きになったのは、ときどき思いもよらないことして、口が悪くて、強いのに弱くて、恥ずかしがり屋の君だ。……これはたぶんカディスもそうだよ」
「わたし、そこまで好かれるような可愛い性格でもないよ」
「それは君が気付いてないだけだよ。君はとても可愛いし、魅力的だ」
キースの手がゆっくりとわたしの髪を梳く。
わたしは動けずに、ただキースの顔をみつめていた。
「君を愛してる。……僕の妻になってほしい」
ヒューが憤ったように拳を握って言う。
あの後、白百合騎士団にも行ったけど、わたしに対して紅薔薇と大体同じような反応だったのが団長としてショックだったようだ。
「ヒューの地の言葉って結構荒いよね。だったら、もうちょっと砕けた言葉で話してくれてもいいのに。……それで出来れば友達になってほしいな」
「……無理ですよ。立場というものがありますから、そういうわけには参りません」
予想はしてたけど、つれない返事が返ってきてわたしは肩を落とす。
「立場かあ。結構面倒だよね、それ。わたしに普通に話してくれるの、カディスとキースくらいだし。アイリン姫とは仲良くなれそうだったけど、姫、忙しくなっちゃって会えないし」
なんでも、幼なじみとの婚約式の準備で忙しいんだとか。
地を出して話しかけた時にはびっくりしてたけど、そちらの方が魅力的ですって笑って言ってくれてたのにな、姫。
「陛下やキース様と同等に話すわけには参りません。……アイリン姫は時期が来ればまたお会いできますよ」
「……うん」
イルーシャとして生きるってことは、王族として生きるっていうことなんだよね。
それなりの覚悟はしてたはずだけど、普通に話してくれる人が少ないのは、やっぱりちょっと寂しい。
「あ、でも近衛に親しくなれそうな子はいるんだ。マーティンっていうの」
「ああ、マーティンですか」
ブラッドが納得したように頷いた。
「あ、やっぱり知ってるんだ?」
「彼は若いですけれど、有名ですよ。近衛団の団長と侍女長の息子ですからね。それでいて、気さくで飾らない人柄で実力も兼ね備えていますから、人望もありますし。将来、団長になることを約束されたような人物ですよ」
「へえ、マーティンって、そんなすごかったんだ」
感心しながら、二人と近衛の師団舎へと脚を進める。
近衛団は、紅薔薇や白百合騎士団よりは落ち着いた感じの人が多いみたい。ダリルさん達に挨拶したら、ごく穏やかな返事が返ってきた。
「さすがに近衛は違いますね」
「まあ、陛下や王族お付きの師団と我々を比べること自体が間違ってると思うぞ」
ヒューがちょっと悔しそうにして言ったのをブラッドがフォローした。
「近衛ってエリート集団なんだね」
そんなところにマーティンいるんだ。すごいなあ。……ところで、彼はどこにいるんだろ?
舎内を見回していると、ちょうどマーティンがこちらに向かってくるところだった。
「あ、マーく……じゃなかった、マーティン、おはようっ」
危ない、危ない。ついマー君と呼んじゃうところだったよ。前にうっかりそう呼んじゃったことがあって、怒られたんだよね。
「イルーシャ様、おはようございます。……ところで、今なにか変なことを言いかけませんでした?」
「え? 気のせいじゃない?」
わたしはそらっとぼけた。……ちょっとしらじらしかったかも。
「……イルーシャ様、マーティンと仲いいですね」
ヒューがちょっと硬い表情で言った。……あれ、どうしたんだろ?
「うん、リイナさんにはお世話になってるから普通に親近感わくよ。マーティン、話しやすいしね。弟がいたらこんな感じかなあって思うんだ」
「弟ですか」
なぜかおかしそうにしてブラッドが口元に手をやる。
「一つしか違わないじゃないですか」
うーん、弟は気に入らないか。
「分かったよ、弟扱いはしないから。じゃ、友達ってことでどうかな?」
「……イルーシャ様、ご自分が王族ってこと忘れてますね? 一介の騎士が王族の方と友人になるなど恐れ多いです」
ええ、マーティンまでこんなこと言うんだ?
「でも、マーティン一応エリートじゃない。友達になっても問題ないよ」
「一応は余計です。……そのようなこと陛下がお許しになりませんよ」
「なにそれ。いくらカディスでもわたしの交友関係にまで口出ししたりしないでしょ」
「ご友人が女性でしたら問題ないと思いますよ」
つまり、男性は問題ありだと? なんでよ。
釈然としない思いで、わたしはマーティンを見返す。
「イルーシャ様、ご自分が陛下の想い人だということを自覚されてください。そんな方と親しくさせて頂くわけにはいきませんよ」
「……そんなこと言われても、わたしはカディスのものじゃないよ。カディスがわたしの友達のことまであれこれ言う権利はないでしょ」
カディスにはお世話になってるけど、そこまで干渉されたくない。
「じゃあ、わたしカディスに友達は自分で選ばせてくれって直談判するよ」
「やめてくださいよ。俺が陛下に睨まれるじゃないですか」
本気で切実そうにマーティンが訴えた。
え、駄目?
「なら、『許可してくれなかったら、嫌いになるから』って言うよ。これで文句言ってきたら本当に嫌いになるかもだけど」
「なるほど、それなら陛下も文句は言えませんね」
おかしそうにブラッドが笑った。
「……そういう問題じゃないような気がするんですが」
ちょっと疲れたようにマーティンが言う。
「……立場があるので口調までは変えられませんよ?」
これって、了承ってことだよね?
「うん、わかった。マーティン、ありがとう」
嬉しくなって笑ったら、マーティンもちょっと笑ってくれた。
「ブラッドやヒューもこれを機にわたしの友達になってくれると嬉しいな」
「そうですね。陛下の許可が下りましたら、問題ないですよ」
ブラッドは笑って頷いてくれたけど、ヒューは黙ったままだ。さっきも拒否されちゃったし、やっぱり無理なのかな。
「……ヒューはどうかな?」
内心の不安を隠しながら聞くと、ヒューは溜息をついて首を横に振った。
駄目だったかと思ってしょんぼりしかけたけど、次にはヒューが花のように笑って言った。
「……イルーシャ様には、本当に負けますね」
わたしは浮かれながら魔術師団の宿舎までの道を歩いていた。
桜並木は綺麗だし、友達も出来そうだし、正直スキップしたい気分だ。
桜並木の件ではカディスに文句言ってやろうと思ってたけど、それは必要最低限に抑えとこう、とわたしは心に決める。
「イルーシャ、よく来てくれたね」
キースが入り口で出迎えてくれたので、ヒューとブラッドはお役ご免と言うことでそれぞれの宿舎に帰っていった。
キースに案内されて、師団の人達に挨拶する。ここの人達も近衛の時のように反応が穏やかだ。
「ここは師団で唯一、文官と武官が一緒にいるからね。そのせいもあると思うよ。……それはそうと、そんなに熱烈な歓迎を受けたのかい?」
「それはもう。挨拶しただけで叫ばれたんだもの、びっくりしたよ」
わたしがそう言うと、キースは前髪を掻き上げて苦笑した。
「……猛獣の群れに兎を放り込むようなものだね。今日はブラッドレイとヒューイがついてたみたいだけど、師団を訪れるときは近衛か、傍にいれば僕を連れて行くといいよ」
「え……、近衛の人はともかく、キース忙しいでしょ。悪いよ」
「遠慮しないでいいよ。それに僕は君の傍に出来るだけいたいんだからね」
「え、あの……。あ、ありがとう」
どう反応していいか分からなくて、赤面しながらなんとかお礼を言う。
「どういたしまして。今お茶出すから、座って」
キースに促されてわたしは応接セットの椅子に腰掛けた。出されたお茶を飲んで一息つく。
「あ、そういえばキース、カディスと殴り合いしたって本当なの?」
「ああ、聞いたんだ。本当だよ。僕はカディスを殴った」
「ど、どうして……? あなたがそんなことするとは思わなくて、聞いたときはびっくりしたよ。もしかしなくても、わたしのせい、だよね?」
「あの後、カディスが君を無理矢理にでも王妃にするって言うから、ついかっとなったっていうのが真相だよ。あの時のカディスもどうかしてたけどね」
「カディスが、そんなこと……。酷いよ、わたしの意思はどうでもいいわけ?」
わたしへの求婚をわたし以外の人に知らせたこともそうだ。カディスは勝手すぎるよ。
「イルーシャ、カディスは焦ってるんだよ。君がいつ誰かに攫われてしまわないかとね。……僕もそうだ」
なんで二人が好きなのがわたしなんだろう。
わたしは膝の上でぎゅっとドレスを握りしめる。
「わたし……、そういうのよく分からない。本当言うと、あなたやカディスがわたしを好きって言うのもわたしがこの容姿だからだと思ってる」
「──イルーシャ」
キースはわたしの隣に腰掛けると、わたしの手にその手を重ねた。
「君じゃない君なんて、僕は興味ないよ。僕が好きになったのは、ときどき思いもよらないことして、口が悪くて、強いのに弱くて、恥ずかしがり屋の君だ。……これはたぶんカディスもそうだよ」
「わたし、そこまで好かれるような可愛い性格でもないよ」
「それは君が気付いてないだけだよ。君はとても可愛いし、魅力的だ」
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