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はじまりの10歳
11.庶民の味
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──ああ、暇だ。
わたしは馬車に揺られながら溜息をついた。
道中こんなに暇だと分かっていたら、本でも持ってきたのに。チョコクロワッサンはお父様とタチアナとで分けあって食べちゃったし、ほんとにやることがない。
お父様が本持ってきてるかなと思って聞いてみたけど、持ってきてたのは仕事道具一式だった。……うん、それじゃ暇つぶしにならないね。
仕方なくふて寝でも決め込もうかと思ったその時、わたしに天啓が下った。
──そうだ、断罪の上、監禁陵辱される未来に怯えるんじゃなく、それが出来にくい土壌を作ってしまえばいいんじゃ?
そのために、ざまぁ、もとい、勧善懲悪小説を流行らしてみたらどうだろう。
前世でもざまぁ小説は人気だったし、試してみる価値はあるかもしれない。
わたしはその考えに力を得て俄然やる気になり、お父様に紙とペンをもらってひたすら書き綴った。
ふふふ、馬鹿王子め、オタク女の底力なめるなよ!
そのうちに、アラルコン伯爵領の高級宿屋に着いた。
ここもお父様が定宿にしているらしく、宿の主人が挨拶に出てきた。
王都に近づいてきたので部屋もそれほど空いてないみたいで、今回御者や騎士達は相部屋になっている。
……まあ、それよりも。
「庶民料理か、久しぶりだな」
ラバディーの串焼き屋で味をしめたわたしは、庶民料理を食べてみたいとお父様にお願いしてみた。すると、お父様はさくっと了承してくれた。やったね!
宿で平民が着るような服に着替えてから、お父様とわたしはタチアナと護衛騎士二人を引き連れて、下町の流行ってそうな食堂に入った。ちなみにその他の従者は、わたし達とともに同じ食堂に入るには人数が多すぎるので、違う食堂に行ってもらっている。
「はいよ、ビールお待ちどう! お嬢ちゃんと兄さん達には雑穀茶ね!」
女将の勢いのある声とともに、お父様のところにビールのジョッキが運ばれてきた。……いいなあ、わたしもビール呑みたい。
突き出しの枝豆とともに、雑穀茶をちびちびと飲む。
一緒に入った騎士達は護衛なので、当然のごとくアルコールは呑めない。他の店に行った騎士は、お父様がその後の任務に支障ないくらいなら呑んでも構わないとお達ししたので、きっと今呑んでる最中だろう。
……ああ、羨ましい。ビールに枝豆なんて最高なのに。
「ブランシュ、おまえはビールは駄目だぞ」
「でも、ワインは小さい頃から呑んでますし」
無駄だろうけど、一応お父様に主張してみる。貴族だから、ワインは当たり前のように呑んでるしね。
「それでも駄目だ。人目もあるし、ビールは十八になってからにしなさい。ワインも今はお忍びだから駄目だ」
「……はあい」
ちえ、やっぱり成人にならないと駄目か。ちなみに、この世界の成人は十八歳である。
仕方なく突き出し食べてたら、あっという間になくなった。
ああ、やっぱりゆでて塩振った枝豆最高だなあ。塩で引き立つ豆の甘みがたまらない! これっぽっちじゃ全然足りないよ。
「すみませーん! 枝豆もっとください」
「あいよーっ!」
手を挙げて注文すると、女将は打って響いたように、すかさず大盛りの枝豆を運んできた。
枝豆を摘みつつ、わたしはお父様と一緒にメニュー表を見る。
タチアナが枝豆のさや咥えながら羨ましそうに見てくるけど、主人のわたしと同席している以上、決定権はわたしとお父様にあるから、ここは我慢してもらおう。後で彼女の希望も聞くけどね。
おっ、ほうれん草とベーコンの炒め物がある。この組み合わせ、鉄板だな!
よし、これと……あっ、鶏の唐揚げがある! それも塩と醤油だ! ここ、醤油使ってるのか!
あとは……えっ、子持ちししゃもまである! これは是非とも頼まなければ!
「あ、これとこれとこれください! 唐揚げは両方で、適当に盛り合わせでお願いします!」
懐かしい食べ物に興奮したわたしは、同席のお父様とタチアナをそっちのけにしてメニュー表を指差しながら注文した。
「……ししゃもって旨いのか? 食べたことないが」
そう言うってことは、お父様、唐揚げは食べたことあるのか。
「ええ、塩気が利いてて美味しいですよ。身より、主に魚卵を楽しむものですね」
「ほう、そうか。楽しみだ」
お父様が納得したように頷いた後、ポテトと挽き肉のグラタンを注文した。
すると、タチアナが目に見えてほっとしたけれど、ひょっとして唐揚げ食べたことないのか?
でも、ほうれん草とベーコンの炒め物はさすがに食べたことあるでしょ? 美味しいのに、なんの不満があるんだ。
「ししゃもとベーコンほうれん草、お待ちどう!」
──よし、きた、来たぁ!
女将の勢いのある声に、わたしのテンションはいやが上にも高まった。
嬉々としてベーコンほうれん草を取り皿に取ると、わたしはさっそく食した。むしゃあ。
ほうれん草とベーコンの炒め物って、当たり前すぎて家じゃ滅多に作らないのに、外食すると無性に食べたくなるよね。
お父様も美味しそうに食べてるけど、タチアナはちょっとしか取り皿に取ってない。
「タチアナ食べないの? 美味しいのに」
未だベーコンほうれん草に手を着けてないタチアナを心配して、わたしは声をかけてみる。いつもの食い意地は、いったいどうしたんだ。
「実はわたくし、野菜が苦手で……」
「え、そうなの? お昼に野菜サンド食べてたじゃない。それに、前の晩にも野菜たっぷりのドネルケバブもどき食べてるよね?」
わたしが突っ込むと、タチアナは目に見えてうろたえた。
「野菜サンドは、思いの外美味しかったので……。それに、串焼き屋のサンドですが、実はわたくしの分には野菜が入っていなかったのです。その代わり、店主に肉を増やしてもらって……」
……なんですと?
そういえば、ドネルケバブもどきを食べようとした時に、タチアナが「これはわたくしのです」とすかさず自分の分を確保してたっけ。
……でもまあ、あの野菜サンドがOKなら、味付けしだいではタチアナも野菜食べられるようになるんじゃないの?
前世のわたしも小さい頃は野菜嫌いだったけど、胡麻ドレッシングでサラダもりもり食べるようになったし。
「タチアナ、ほうれん草は健康にいいから食べてみたら? 油で炒めることで体への吸収もよくなるし、かりかりのベーコンと一緒に食べると美味しいよ?」
すると、お父様が援護射撃をしてくれた。
「そうだな、ブランシュの言うとおりだ。肉だけでなく、野菜もバランスよく食べた方がいい」
お父様にこうまで言われたら、さすがのタチアナも逃げられないと覚悟したらしく、恐る恐る炒め物を口にする。
「あ、あら? 美味しいです……!」
意外だったのか、びっくりしたようにタチアナが叫ぶ。そうでしょう、ほうれん草にベーコンは正義なのです。
……それにしても、タチアナは食わず嫌いなのかな。
今度、ほうれん草の胡麻和えでも食べさせてみるか。あれは甘じょっぱくて、いくらでもいけるから。
わたしは馬車に揺られながら溜息をついた。
道中こんなに暇だと分かっていたら、本でも持ってきたのに。チョコクロワッサンはお父様とタチアナとで分けあって食べちゃったし、ほんとにやることがない。
お父様が本持ってきてるかなと思って聞いてみたけど、持ってきてたのは仕事道具一式だった。……うん、それじゃ暇つぶしにならないね。
仕方なくふて寝でも決め込もうかと思ったその時、わたしに天啓が下った。
──そうだ、断罪の上、監禁陵辱される未来に怯えるんじゃなく、それが出来にくい土壌を作ってしまえばいいんじゃ?
そのために、ざまぁ、もとい、勧善懲悪小説を流行らしてみたらどうだろう。
前世でもざまぁ小説は人気だったし、試してみる価値はあるかもしれない。
わたしはその考えに力を得て俄然やる気になり、お父様に紙とペンをもらってひたすら書き綴った。
ふふふ、馬鹿王子め、オタク女の底力なめるなよ!
そのうちに、アラルコン伯爵領の高級宿屋に着いた。
ここもお父様が定宿にしているらしく、宿の主人が挨拶に出てきた。
王都に近づいてきたので部屋もそれほど空いてないみたいで、今回御者や騎士達は相部屋になっている。
……まあ、それよりも。
「庶民料理か、久しぶりだな」
ラバディーの串焼き屋で味をしめたわたしは、庶民料理を食べてみたいとお父様にお願いしてみた。すると、お父様はさくっと了承してくれた。やったね!
宿で平民が着るような服に着替えてから、お父様とわたしはタチアナと護衛騎士二人を引き連れて、下町の流行ってそうな食堂に入った。ちなみにその他の従者は、わたし達とともに同じ食堂に入るには人数が多すぎるので、違う食堂に行ってもらっている。
「はいよ、ビールお待ちどう! お嬢ちゃんと兄さん達には雑穀茶ね!」
女将の勢いのある声とともに、お父様のところにビールのジョッキが運ばれてきた。……いいなあ、わたしもビール呑みたい。
突き出しの枝豆とともに、雑穀茶をちびちびと飲む。
一緒に入った騎士達は護衛なので、当然のごとくアルコールは呑めない。他の店に行った騎士は、お父様がその後の任務に支障ないくらいなら呑んでも構わないとお達ししたので、きっと今呑んでる最中だろう。
……ああ、羨ましい。ビールに枝豆なんて最高なのに。
「ブランシュ、おまえはビールは駄目だぞ」
「でも、ワインは小さい頃から呑んでますし」
無駄だろうけど、一応お父様に主張してみる。貴族だから、ワインは当たり前のように呑んでるしね。
「それでも駄目だ。人目もあるし、ビールは十八になってからにしなさい。ワインも今はお忍びだから駄目だ」
「……はあい」
ちえ、やっぱり成人にならないと駄目か。ちなみに、この世界の成人は十八歳である。
仕方なく突き出し食べてたら、あっという間になくなった。
ああ、やっぱりゆでて塩振った枝豆最高だなあ。塩で引き立つ豆の甘みがたまらない! これっぽっちじゃ全然足りないよ。
「すみませーん! 枝豆もっとください」
「あいよーっ!」
手を挙げて注文すると、女将は打って響いたように、すかさず大盛りの枝豆を運んできた。
枝豆を摘みつつ、わたしはお父様と一緒にメニュー表を見る。
タチアナが枝豆のさや咥えながら羨ましそうに見てくるけど、主人のわたしと同席している以上、決定権はわたしとお父様にあるから、ここは我慢してもらおう。後で彼女の希望も聞くけどね。
おっ、ほうれん草とベーコンの炒め物がある。この組み合わせ、鉄板だな!
よし、これと……あっ、鶏の唐揚げがある! それも塩と醤油だ! ここ、醤油使ってるのか!
あとは……えっ、子持ちししゃもまである! これは是非とも頼まなければ!
「あ、これとこれとこれください! 唐揚げは両方で、適当に盛り合わせでお願いします!」
懐かしい食べ物に興奮したわたしは、同席のお父様とタチアナをそっちのけにしてメニュー表を指差しながら注文した。
「……ししゃもって旨いのか? 食べたことないが」
そう言うってことは、お父様、唐揚げは食べたことあるのか。
「ええ、塩気が利いてて美味しいですよ。身より、主に魚卵を楽しむものですね」
「ほう、そうか。楽しみだ」
お父様が納得したように頷いた後、ポテトと挽き肉のグラタンを注文した。
すると、タチアナが目に見えてほっとしたけれど、ひょっとして唐揚げ食べたことないのか?
でも、ほうれん草とベーコンの炒め物はさすがに食べたことあるでしょ? 美味しいのに、なんの不満があるんだ。
「ししゃもとベーコンほうれん草、お待ちどう!」
──よし、きた、来たぁ!
女将の勢いのある声に、わたしのテンションはいやが上にも高まった。
嬉々としてベーコンほうれん草を取り皿に取ると、わたしはさっそく食した。むしゃあ。
ほうれん草とベーコンの炒め物って、当たり前すぎて家じゃ滅多に作らないのに、外食すると無性に食べたくなるよね。
お父様も美味しそうに食べてるけど、タチアナはちょっとしか取り皿に取ってない。
「タチアナ食べないの? 美味しいのに」
未だベーコンほうれん草に手を着けてないタチアナを心配して、わたしは声をかけてみる。いつもの食い意地は、いったいどうしたんだ。
「実はわたくし、野菜が苦手で……」
「え、そうなの? お昼に野菜サンド食べてたじゃない。それに、前の晩にも野菜たっぷりのドネルケバブもどき食べてるよね?」
わたしが突っ込むと、タチアナは目に見えてうろたえた。
「野菜サンドは、思いの外美味しかったので……。それに、串焼き屋のサンドですが、実はわたくしの分には野菜が入っていなかったのです。その代わり、店主に肉を増やしてもらって……」
……なんですと?
そういえば、ドネルケバブもどきを食べようとした時に、タチアナが「これはわたくしのです」とすかさず自分の分を確保してたっけ。
……でもまあ、あの野菜サンドがOKなら、味付けしだいではタチアナも野菜食べられるようになるんじゃないの?
前世のわたしも小さい頃は野菜嫌いだったけど、胡麻ドレッシングでサラダもりもり食べるようになったし。
「タチアナ、ほうれん草は健康にいいから食べてみたら? 油で炒めることで体への吸収もよくなるし、かりかりのベーコンと一緒に食べると美味しいよ?」
すると、お父様が援護射撃をしてくれた。
「そうだな、ブランシュの言うとおりだ。肉だけでなく、野菜もバランスよく食べた方がいい」
お父様にこうまで言われたら、さすがのタチアナも逃げられないと覚悟したらしく、恐る恐る炒め物を口にする。
「あ、あら? 美味しいです……!」
意外だったのか、びっくりしたようにタチアナが叫ぶ。そうでしょう、ほうれん草にベーコンは正義なのです。
……それにしても、タチアナは食わず嫌いなのかな。
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