13 / 15
後悔と嬉しさ 煌side
しおりを挟む
吸血衝動が来た事はあまり覚えていない。ただ、気付いたら美味しいと思った血を口いっぱいに啜っていたと言う事と、血の気が無くなって首筋から血を流している薫が僕の下でぐったりと倒れていていたと言う事だけは、覚えている。
いつもムカつく伯父上に止められやっと自我を取り戻した僕は、薫を見て血を吸ったのに血の気が引くような気持ちになった。それと同時に、後悔と嬉しさが入り交じっていた。
雪姫からは、とても責められた。けれど、何とも思わなかった。
理由は単純で、雪姫より先に薫の血を吸えたから。
僕は雪姫の責める顔を見て、優越感に浸っていた。
薫が眠っているベッドの横にずっといた。
時々涙を流して、蒼白い顔で時々、うなされているのを見ると目が離せなかった。
伯父上や、父母は休まないといけないと、離そうとするが断固拒否した。
薫の意識がはっきりして水を求めて来た。本当は直接口で上げたかったけれど、それだけでは済まなくなりそうなのでコップを薫の口に持って行った。
その後、伯父上が来て薫に詳しい話をした。
薫には、責められると思った。雪姫からのように怒鳴られるか、怒られるか覚悟していた。
なのに…
「そうか……煌、おめでとう。大人になったのか…」
安心したかのような、微笑ましいと言わんばかりの微笑みでそう言った。
その言葉を聞いて泣いてしまった。
何故泣いてしまったのかは、未だ自分でも分からない。
「煌が泣く必要無いし、謝らなくていい。誰も想像出来なかった事だし。兄弟で良かったじゃないか!後腐れ無く、ね?」
「でもっ、」
薫は、ふーと息を深く吐き身体をふらっと動かした。
何をするんだ?と思っていると、薫の顔が近づき、
「煌、それとも僕の血は不味かった?」
そう言った。
その顔と声のトーンに思わず喉が鳴りそうになった。
「!!!そんな事ありません!薫兄様の血は!……っ」
そう言われ、反射的にばっと立ち上がり、薫の手をギュッと壊さないように握る。
不味いわけ無いじゃないか…
まだ自分の中の飢えた生き物は薫の血を欲しがっている。
ああ、
〈オイシソウ〉
「だろう?何も悪い事無いじゃないか。貧血になるほどだったから美味しかったんだね?良かったよ…初めての吸血で不味かったらトラウマになってしまうだろう?良かった良かった!」
この人は、どうしてそう言って笑っていられるんだろう?普通は、自分が怖かった。トラウマになったと怒るのが普通じゃないのか?
それなのに、襲って来た本人の前で加害者の心配をするなんて……
「煌、いつか僕にも吸血衝動が来ることが助けてね?そうすればお互い様だろう?」
固まっていると、スッと首筋に薫の手を当てられる。それが、突然のことでビクッと反応してしまった。
「それとも、煌は嫌…?」
薫は眉を下げ、首を傾けそう聞いてくる。
この人はなんて自覚がないのだろうか?
「!!そんな事無いです!兄様だから当たり前です!兄様がその時が来たら僕の血を貪って下さい!」
雑念を振り払うかのように、そう薫に返す。
薫が、理性を失って血を啜る姿を想像するが確実にエロい…誰にも見せたくない。
「じゃあ、この話はおしまい!……煌は、部屋で休んでおいで?まだ、飢えているんだろう?ちゃんと休まないと、今度は煌が倒れてしまうよ」
「!……は、い」
そうだ、まだ飢えがおさまったわけでは無い。ここにいてしまったら、また薫を見境なしに襲うかもしれない。
それは嫌だ…
言うことを聞き、自分の部屋に戻る。
途中廊下で、伯父上に出会った。
こっちに気づいた様で、
「薫の言葉は、お前にとっては主人からの命令のようなものなのだろうね。あれだけ、薫に離れることを拒んでいたのに」ふふふふと不気味な笑いで嘲笑って来た。
ムカつくが、無言で通り過ぎる。
こんなのに時間を使う方が勿体無い。
そうだ、と気の抜けるようなのが聞こえた。
「この前の話の続きだが……」
ピタッと動きを止める。
伯父上の言葉に被せるように、口を開いた。
「俺は中途半端な気持ちで薫に近づいて居るわけじゃない。ただ、今じゃない。薫に気持ちを伝えても自分のことで精一杯だ。だから、薫の一番近くに居れる"可愛い弟"でいますよ。周りの邪魔者を排除しながら」
グッと睨み付けるように吐き捨てその場を去った。
「おお、怖っ!」
ああ、薫に会いたい…
今まで一緒に居たけれど離れるとそれはそれで寂しい。
〈ノドカワイタ、オナカスイタ、タベタイ〉
煩い、黙れ。
もう一人の自分の中に居る獣に吐き捨てる。
ちゃんと、休もうそして薫に会うんだ。
と数日休んでいたら、ムカつくおっさ……伯父上が起こしに来た。
「なんですか……?寝起きに見たくない顔を見せないでください」
いきなり起こされ、見たくない顔を見るのは低血圧の自分に大ダメージだ。
「悪かったね。薫のことで薫の部屋で話があるから、着替えたら来なさい」
薫のことで?と返す前に、さっさと扉を締めて去っていった。
ぼーーと数秒考え、頭を振り身体を動かした。
とりあえず、顔を洗おう…
_________________。
部屋に入ると、何故か尊先生が息を切らして笑っていてそれを見て、薫と伯父上がオロオロと困っていた。
え、どういう状況?
少し困惑しながらも空いている椅子に座る。どうやら、自分が最後だったようでみんな揃って座っている。
「煌、体調はどうだい?」
父母、朱李が心配そうにこちらを見てくる。
「大丈夫です」
こくりと頷いた。それにほっとしたようだ。
雪姫だけは、睨んでいたけれど……
尊先生が落ち着いてから、ベッドを囲む様にみんなが椅子を持って来て座った。
従者以外の玖央家の者が全員居る。
「今から話す事は、他言無用で外部には漏らさないこと。いいね?」
そう、伯父上が全員に問いかけた。
全員無言で頷いた。
「1ヶ月ほど前に、薫の血液検査をした。結果は、配った紙に書いてある」
配られた手元にある紙を捲って、中身を見る。
よく分からない数ばかりで理解が出来ない。
そんな中、薫が下を向いたままボソッと呟いた。
「先生、尊さん……僕は、人間なのでしょうか?」
シーンとした部屋に響いた。
薫が人間……?
どういう事なんだろう……
「!!!どういう事ですの!?」
「雪姫……」
雪姫は、困惑して振り乱した様子で立ち上がった。
朱李がそれを宥めるように雪姫を座らせる。
けれど雪姫だけでは無い、みんなの表情は困惑と言うような顔だった。
「落ち着いてくれ、この数値だけを見ると分からないだろうからちゃんと説明する。……分かった?」
珍しく伯父上の顔に表情が無い。
「申し訳、ありません……」
「……」
雪姫は、顔が真っ青になっていた。
薫は下を向いたまま動かない。今すぐ薫の傍に行って手を握りたくなった。
「血液検査からして、確かに人間の標準値と似ているけれど薫を人間とイコールするのは違うんだよ」
その言葉にパッと顔を上げる薫の顔は困惑しているようだった。
良かった……泣いているのかと思った。
「薫の場合、白血球、血小板の数値が異常に低い。そして、ヘモグロビンは逆に数値が高い。この数値は、吸血鬼の物よりも高い」
ん???
助けを求めるように尊先生に視線を向ける。それに気づいたように、簡単に説明を始めた。
「薫君の場合、白血球や、血小板が少ない為、治癒力が人間並または、それ以下。なので、怪我をすると治るのに時間がとてもかかるという事ですね。
逆に血が多い為、吸血衝動が必要ないのでは無いかと私達は考察したのです。なので、薫君が人間か吸血鬼かましてや、半吸血かというのは分からないという答えでした」
それで、薫の出血が止まらなかったのか……
「ただ、吸血鬼よりも人間の数値に近いので、人間が治療受けるような処置をしてます」
と、尊さんは薫の方を見た。
薫は頷きほっとした表情だった。
煌side end.
いつもムカつく伯父上に止められやっと自我を取り戻した僕は、薫を見て血を吸ったのに血の気が引くような気持ちになった。それと同時に、後悔と嬉しさが入り交じっていた。
雪姫からは、とても責められた。けれど、何とも思わなかった。
理由は単純で、雪姫より先に薫の血を吸えたから。
僕は雪姫の責める顔を見て、優越感に浸っていた。
薫が眠っているベッドの横にずっといた。
時々涙を流して、蒼白い顔で時々、うなされているのを見ると目が離せなかった。
伯父上や、父母は休まないといけないと、離そうとするが断固拒否した。
薫の意識がはっきりして水を求めて来た。本当は直接口で上げたかったけれど、それだけでは済まなくなりそうなのでコップを薫の口に持って行った。
その後、伯父上が来て薫に詳しい話をした。
薫には、責められると思った。雪姫からのように怒鳴られるか、怒られるか覚悟していた。
なのに…
「そうか……煌、おめでとう。大人になったのか…」
安心したかのような、微笑ましいと言わんばかりの微笑みでそう言った。
その言葉を聞いて泣いてしまった。
何故泣いてしまったのかは、未だ自分でも分からない。
「煌が泣く必要無いし、謝らなくていい。誰も想像出来なかった事だし。兄弟で良かったじゃないか!後腐れ無く、ね?」
「でもっ、」
薫は、ふーと息を深く吐き身体をふらっと動かした。
何をするんだ?と思っていると、薫の顔が近づき、
「煌、それとも僕の血は不味かった?」
そう言った。
その顔と声のトーンに思わず喉が鳴りそうになった。
「!!!そんな事ありません!薫兄様の血は!……っ」
そう言われ、反射的にばっと立ち上がり、薫の手をギュッと壊さないように握る。
不味いわけ無いじゃないか…
まだ自分の中の飢えた生き物は薫の血を欲しがっている。
ああ、
〈オイシソウ〉
「だろう?何も悪い事無いじゃないか。貧血になるほどだったから美味しかったんだね?良かったよ…初めての吸血で不味かったらトラウマになってしまうだろう?良かった良かった!」
この人は、どうしてそう言って笑っていられるんだろう?普通は、自分が怖かった。トラウマになったと怒るのが普通じゃないのか?
それなのに、襲って来た本人の前で加害者の心配をするなんて……
「煌、いつか僕にも吸血衝動が来ることが助けてね?そうすればお互い様だろう?」
固まっていると、スッと首筋に薫の手を当てられる。それが、突然のことでビクッと反応してしまった。
「それとも、煌は嫌…?」
薫は眉を下げ、首を傾けそう聞いてくる。
この人はなんて自覚がないのだろうか?
「!!そんな事無いです!兄様だから当たり前です!兄様がその時が来たら僕の血を貪って下さい!」
雑念を振り払うかのように、そう薫に返す。
薫が、理性を失って血を啜る姿を想像するが確実にエロい…誰にも見せたくない。
「じゃあ、この話はおしまい!……煌は、部屋で休んでおいで?まだ、飢えているんだろう?ちゃんと休まないと、今度は煌が倒れてしまうよ」
「!……は、い」
そうだ、まだ飢えがおさまったわけでは無い。ここにいてしまったら、また薫を見境なしに襲うかもしれない。
それは嫌だ…
言うことを聞き、自分の部屋に戻る。
途中廊下で、伯父上に出会った。
こっちに気づいた様で、
「薫の言葉は、お前にとっては主人からの命令のようなものなのだろうね。あれだけ、薫に離れることを拒んでいたのに」ふふふふと不気味な笑いで嘲笑って来た。
ムカつくが、無言で通り過ぎる。
こんなのに時間を使う方が勿体無い。
そうだ、と気の抜けるようなのが聞こえた。
「この前の話の続きだが……」
ピタッと動きを止める。
伯父上の言葉に被せるように、口を開いた。
「俺は中途半端な気持ちで薫に近づいて居るわけじゃない。ただ、今じゃない。薫に気持ちを伝えても自分のことで精一杯だ。だから、薫の一番近くに居れる"可愛い弟"でいますよ。周りの邪魔者を排除しながら」
グッと睨み付けるように吐き捨てその場を去った。
「おお、怖っ!」
ああ、薫に会いたい…
今まで一緒に居たけれど離れるとそれはそれで寂しい。
〈ノドカワイタ、オナカスイタ、タベタイ〉
煩い、黙れ。
もう一人の自分の中に居る獣に吐き捨てる。
ちゃんと、休もうそして薫に会うんだ。
と数日休んでいたら、ムカつくおっさ……伯父上が起こしに来た。
「なんですか……?寝起きに見たくない顔を見せないでください」
いきなり起こされ、見たくない顔を見るのは低血圧の自分に大ダメージだ。
「悪かったね。薫のことで薫の部屋で話があるから、着替えたら来なさい」
薫のことで?と返す前に、さっさと扉を締めて去っていった。
ぼーーと数秒考え、頭を振り身体を動かした。
とりあえず、顔を洗おう…
_________________。
部屋に入ると、何故か尊先生が息を切らして笑っていてそれを見て、薫と伯父上がオロオロと困っていた。
え、どういう状況?
少し困惑しながらも空いている椅子に座る。どうやら、自分が最後だったようでみんな揃って座っている。
「煌、体調はどうだい?」
父母、朱李が心配そうにこちらを見てくる。
「大丈夫です」
こくりと頷いた。それにほっとしたようだ。
雪姫だけは、睨んでいたけれど……
尊先生が落ち着いてから、ベッドを囲む様にみんなが椅子を持って来て座った。
従者以外の玖央家の者が全員居る。
「今から話す事は、他言無用で外部には漏らさないこと。いいね?」
そう、伯父上が全員に問いかけた。
全員無言で頷いた。
「1ヶ月ほど前に、薫の血液検査をした。結果は、配った紙に書いてある」
配られた手元にある紙を捲って、中身を見る。
よく分からない数ばかりで理解が出来ない。
そんな中、薫が下を向いたままボソッと呟いた。
「先生、尊さん……僕は、人間なのでしょうか?」
シーンとした部屋に響いた。
薫が人間……?
どういう事なんだろう……
「!!!どういう事ですの!?」
「雪姫……」
雪姫は、困惑して振り乱した様子で立ち上がった。
朱李がそれを宥めるように雪姫を座らせる。
けれど雪姫だけでは無い、みんなの表情は困惑と言うような顔だった。
「落ち着いてくれ、この数値だけを見ると分からないだろうからちゃんと説明する。……分かった?」
珍しく伯父上の顔に表情が無い。
「申し訳、ありません……」
「……」
雪姫は、顔が真っ青になっていた。
薫は下を向いたまま動かない。今すぐ薫の傍に行って手を握りたくなった。
「血液検査からして、確かに人間の標準値と似ているけれど薫を人間とイコールするのは違うんだよ」
その言葉にパッと顔を上げる薫の顔は困惑しているようだった。
良かった……泣いているのかと思った。
「薫の場合、白血球、血小板の数値が異常に低い。そして、ヘモグロビンは逆に数値が高い。この数値は、吸血鬼の物よりも高い」
ん???
助けを求めるように尊先生に視線を向ける。それに気づいたように、簡単に説明を始めた。
「薫君の場合、白血球や、血小板が少ない為、治癒力が人間並または、それ以下。なので、怪我をすると治るのに時間がとてもかかるという事ですね。
逆に血が多い為、吸血衝動が必要ないのでは無いかと私達は考察したのです。なので、薫君が人間か吸血鬼かましてや、半吸血かというのは分からないという答えでした」
それで、薫の出血が止まらなかったのか……
「ただ、吸血鬼よりも人間の数値に近いので、人間が治療受けるような処置をしてます」
と、尊さんは薫の方を見た。
薫は頷きほっとした表情だった。
煌side end.
0
あなたにおすすめの小説
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる