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喜怒哀楽

秘密

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彼女の家に来て30分が経過しようとしていた。
「そろそろ帰るよ。今日はありがとう」
彼女に感謝の気持ちを伝えると同時に、前触れもなく嵐はやってきた。
玄関のチャイムが鳴ると、彼女は焦り始めて
「...どっかに隠れて。お母さんは男が嫌いで、バレたらどうなるか分からない」
彼女の言う通り隠れて見守ることにした。
「ただいま~」「おかえり~」
「あら?知らない靴があるんだけど?説明して」
「これはその...」
「...どうせまた男でもたぶらかしてるんでしょ。勉強もしないで」
「...ごめんなさい」
聞くに堪えなかったのか、思考より行動が先をいっていた。
本能的に守りたいという心理が働いたのだ。
「おい、何か言い返さないのかよ?悔しくないのか」
「これで良いの。貴方には関係ない」
「いや、だって。俺のせいで」
「関係ないって言ってるでしょ?君も自慰行為してるだけでしょ?」
( ゚д゚)?ポカーンと口を開けて、あほの顔になった。
「私は助けて欲しいなんて言ってない。ただ貴方が勝手にやって気持ちよくなってるだけ」
その考え方は全くといってなかった。彼女はいつも僕に気づきをくれる。だから好きなんだ。
「ごめん。帰って良く考えるよ」
何が正解だったんだろう。確かに彼女の言ってる事は正しい。
「女性って難しいな..帰ったら姉ちゃんに相談すっかな。」
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