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第壱式

4話 ルーティン・ナベル学園

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    結局俺はあいつと話していたらそのまま寝てしまっていたようで、日乃葉が起こしに来なかったらどうなっていたか……

    そんでもってその翌日の朝の出来事だ

 ⌬翌日、音乃葉の自室のベットにて⌬

音乃葉 「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!!!!」
音乃葉 (何じゃこりゃぁぁ!!身体がいてぇぇぇぇぇぇ!!!!)

    音乃葉の絶叫に驚いて飛び起きたドラゴン

ドラゴン「ヌ!?何事カ主ヨ!」

    ドラゴンがベットに乗ってくる

音乃葉 「身体が……いてえぇぇ……。」

ドラゴン「フム…。」

音乃葉 「絶対…昨日の奴が原因だろ…。」

ドラゴン「間違イナイナ。」

    音乃葉の予想はある意味当たっていた

ドラゴン「筋肉痛…ダナ。」

音乃葉 「……。」

ドラゴン「《竜装ドラゴンズソー》ハ器デアル主ト我ノ身体ニ大キナ負担ガ掛カルカラナ。」

 音乃葉 「アッハイ…。」

音乃葉 「しかし、ここまで辛くなるとは…いててて…何とかならんかな。」

ドラゴン「ソウ言エバヲヤル事ヲスッカリ忘レテイタ。」

    そう言うと右手をグッパする

音乃葉 「ちょいまち!何する気だ!」

ドラゴン「烙印ラクインヲ打チ込ムダケダ。」

音乃葉 「らくいん?」

    ドラゴンは頷く

ドラゴン「本来ハ器ニナッテモ烙印ヲ刻マナケレバ我ノ力ヲ完全ニ引キ出スノハ不可能ニ近イノダ。」

ドラゴン「ソレニ《竜装》ヲ無理矢理ヤロウモノナラ身体ガ先ニ崩壊スル。」

音乃葉 「……。」

    その言葉を聞くと音乃葉は途端に青ざめる

ドラゴン「ダガ…。」

    ドラゴンは言葉を紡ぐ

ドラゴン「主ダケハ…今マデノ人間ト比ベテ覚悟ガ違ッタ。」

音乃葉 「覚悟?」

ドラゴン「ウム。」

ドラゴン「覚悟ヲ持タヌ人間ハ自ラ崩壊ヘノ足跡ヲ残ス…。」

音乃葉 「ゴクリ…。」

    生唾を飲み込む音乃葉

ドラゴン「サテ長話ハ又イツカ話ソウ。烙印ヲ押サネバナ。」

    そう言うとドラゴンは音乃葉のシャツを脱がせようとする

音乃葉 「ちょい!ちょい!待って何脱がせようとしてるの?!」

    下手に動くと激痛が走るので動けない

ドラゴン「何マクルダケダ。」

    言葉を発しながらもシャツを捲るのを止めない

ドラゴン「ソレニ何モ感ジナイカラ安心シロ。」

    ドラゴンの右手が赤く光り始めた

音乃葉 「おい、おい、おい、ほんとに大丈夫か…」

    音乃葉が声をかけようとしたが…

ドラゴン「ゼィ!」

音乃葉 「うわっ!…?」

    ペチっとドラゴンが叩いたように感じただけだった

ドラゴン「終ワッタゾ。」

    その瞬間身体から痛みが引いていく

音乃葉 「おお!身体が痛くない!」

    音乃葉はベットから起きる

ドラゴン「烙印ヲ押シタバカリダカラ、少シノ間光ルガ特ニ気ニシナクテイイゾ。」

音乃葉 「サンキューな!ええっと…すまん名前聞いてかなかったな。」

ドラゴン「…ゼラフ、トデモ呼ンデクレ。」

音乃葉 「おぅ、宜しくなゼラフ!」

    音乃葉はドラゴンの方を向きグッジョブする

ゼラフ 「ソウ言エバ、朝ノ食事ハマダカ?」

音乃葉 「あぁ、そろそろ下に行くか。」

    その言葉を聞いてゼラフは音乃葉の頭に乗っかってくる

音乃葉 「半袖のパーカー買おうかな」

    ボソりと呟いた

 ⌬リビングにて⌬

日乃葉 「おはよう、お兄ちゃん。」
   
    既に朝食を作り終えたのか席に座っていた

音乃葉 「おはよ。」

日乃葉 「朝ごはん出来てるよ。」
  
    声のトーンが少しだけ低い気がした

音乃葉 「お、おぅ。」

    音乃葉は席につく

音乃葉 「頂きます。」

    いつも通りに朝食を食べようとする

    すると日乃葉が声をかけた

日乃葉 「お兄ちゃん、ひとつ聞いていい?」

音乃葉 「うん?」

日乃葉 「昨日のは一体何?」

音乃葉 「……ん?!ゲホゲホ!」

    その質問に思わず朝食を喉に詰まらせ咳をする

日乃葉 「だ、大丈夫!?」

    日乃葉は心配をして席を立ち音乃葉の傍による

音乃葉 「だ、大丈夫だ。」

    音乃葉は水を飲んで落ち着く

音乃葉 「しかし急だな、何かあるのか?」

日乃葉 「特には無いけど…あの時のお兄ちゃん、少し怖かった。」

ゼラフ 「安心シテクレ、制御ハホトンド出来テイタ、ソレニ。」

ゼラフ 「烙印ハ先程押シタカラナ。」

日乃葉 「そう…なんだ。」

音乃葉 「兎に角俺から話せることはほとんど無いぞ。」

ゼラフ 「トコロデ話ヲ変エルガ時間ハ大丈夫カ?」

音乃葉 「え、」
日乃葉 「え、」

    時間を見ればそろそろ家を出る時間になっていた

音乃葉 「そろそろ時間だし準備して行くか。」

日乃葉 「うん、わかった。」

    音乃葉達は残った朝食を食べ片付けた

    ふと突然思った

音乃葉 「あ、俺らのクラスってどこなの?」

日乃葉 「確か『魔法剣士スペルナイト』学科だって。」

音乃葉 「へぇ…。」

    そんな返事をし準備を済ませ自宅を出た

 ⌬ルーティン・ナベル学園、魔剣士学部教室にて⌬

音乃葉 「ど、どういう事だ…。」

    教室の扉を開け見た光景は

日乃葉 「椅子と机が2つしかないね。」

音乃葉 「とりあえず、入るか。」

    2人は椅子に座ると丁度よく中年男性の頭にバンダナをした先生が入ってきた

中年先生「えーまずは編入試験お疲れ様、2人とも。」

中年先生「まぁ、ご覧の通り魔法剣士学科は君たちだけだ、後は皆んな剣術士学科や魔術士学科だ。」

音乃葉 「先生、1つ聞いていいですか?」

中年先生「ん?どうした?」

音乃葉 「何故俺たち二人だけしかいないんですか?」

中年先生「あーそうだな、俺も校長から詳しくは聞かされてないんだ。」

    そう言って髪をかく

中年先生「まぁこれからお前らの担任の〈スラク・アルデバラン〉だ宜しくな。」

音乃葉 「お、おぅ。」
日乃葉 「は、はい」

スラク 「それじゃあこれからここの生活について説明するぞ…と言っても生徒手帳に書かれている事だけだ。」

音乃葉 「なんちゅうテキトーな。」

スラク 「ただ、お前らは例外だ。」

日乃葉 「それはどういう事でしょうか?」

    日乃葉は質問した

スラク 「お前らにはここで授業は受けない。やるのはSTとLTだけだ。」

スラク 「まぁ朝と帰りの挨拶とかはここでやるだけだ。」

音乃葉 「それじゃあ授業は?」

スラク 「剣学と魔学の授業を一緒に受けるだけだ。簡単だろ?」

音乃葉 「えーっとそれは要するに。」

日乃葉 「先生の言ったまんまだよ?お兄ちゃん。」

スラク 「理解が早くて助かるぜ。」

    そう先生が言葉を発し終えた瞬間後ろの扉が開く

ゼラフ 「フゥ、疲レタ。」

音乃葉 「お前、トイレ行ってて何で疲れんだよ。」

スラク 「お?何だ、ちっちゃいドラゴンだな。」

    ゼラフは飛びながら音乃葉の頭に乗っかる

音乃葉 「俺の頭は定位置なのな。」

日乃葉 「先生。」

スラク 「どうした?ええっと…日乃葉か?」

日乃葉 「はい、それで学校の案内とかはしないんですか?」

音乃葉 「あ、そうだ、ここの学園どこがどうなってるのか全く分かんねぇ。」

スラク 「んーそれじゃあ学園を案内してやるよ。」

音乃葉 「お願いしゃす。」
日乃葉 「お願いします。」

 ⌬M棟 各魔術士学科 教室前⌬

スラク 「ここが魔術士専用の学科棟だ」

    休み時間なのか廊下には人が多い

音乃葉 「あれ?女の子しかいない?」

日乃葉 「ほんとだ。」

スラク 「魔術を扱えるのは殆ど女だけなんだ。」

音乃葉 「はぇ~。」

日乃葉 「ジトー。」

音乃葉 「それは声に出して言うものじゃ無いぞ。」

ゼラフ 「…。」

    何やら周りを見渡している

音乃葉 「どうかしたのか?」

ゼラフ 「イヤ、気ニスル事ハ無イ。」

音乃葉 「お、おぅ。」

日乃葉 「先生、少しだけ質問宜しいでしょうか?」

スラク 「ん?何だ?」

日乃葉 「このA~Cのクラス分けって何かあるのでしょうか?」

スラク 「そうだな、基本は成績でクラスが分かれるんだが、あえて言うなら。」

スラク 「魔学ではAは現状最上級者の【Magica】Bは中級者の【Mage】Cが初心者の【Witch】だな。」

音乃葉 「はへぇ~。」

スラク 「まぁあれだ、お前らの最初の授業は魔学のCで基本は受けてもらう。」

音乃葉 「うぃす。」
日乃葉 「はい。」

スラク 「そんじゃだいたい見終わったし別の場所に行くか。」

    先生が来た道を戻り音乃葉達もついて行こうとする

    その時声がかけられた

??? 「ちょっとアンタ待ちなさい。」

音乃葉 「ん?」

    パッと見銀髪の少女だった

音乃葉 (あれ?この娘ゼラフがあの時話してた娘かな?)

音乃葉 「えぇっと…何か用でしょうか?」

銀髪少女「アンタ、昨日地下闘技場にいたわよね?そのちっちゃいドラゴンと。」

音乃葉 「お、おぅ。そうらしいけど?」

銀髪少女「らしい?」

    少女はくりかえした

音乃葉 「えーっと、昨日のことなんだけど、あんまり覚えてなくて。」

銀髪少女「ふーん。」

    呆れたような目をしてきた

音乃葉 (なんだこの娘、態度が無駄にでかいぞ。)

音乃葉 「んで、結局どんな要件でしょうかね?」

銀髪少女「別に、ただS級モンスター倒した奴の顔が見たかっただけよ。」

音乃葉 「あ、うん。」

    現状についていけてないのかそんな返事しかできない

銀髪少女「それじゃあ私は用があるからこれで。」

    くるりと背を向けて教室へ向かおうとするとCのクラスから一人の少女がこちらに出てきた

??? 「お姉ちゃーん。」

    手を振りながらこちらに近づいてきた

銀髪少女「っ!?」

    


          とぅーびーこんてにゅー

ナレータ「あの、メルさん。何か言うことあるんじゃないんですか?」
メル  「はい…。投稿遅れてすいませんでした!」
メル  「投稿遅れた理由として、キャラの設定を濃くしたり、この先の展開とか色々考えてたら遅れました。」
ナレータ「それで、結局どうなりましたよ。」
メル  「あぁ、それに関しては大丈夫です。今までのキャラの設定や物語等々を少しだけ弄ったりでマシにはなりました。」
ナレータ「それなら良いのですが、この小説を待ってくれてる人がいるのですから、せめて両立できませんかね、執筆しながら設定書くとか。」
メル  「私には☆無☆理☆で☆す。」
    ゴッ(殴る音)
メル  「痛い。」
ナレータ「ふざけてるのですかね?(ニッコリ)。」
メル  「残り行数ないから早く次回予告!」
ナレータ「あぁそうだ!次回!5話ルーティン・ナベル学園2!お楽しみに!」
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