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第4章 忍びよる闇の策略と失われし久遠の刻編

10.初めての??③☆

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勢いで押し倒したは良かったが、俺って…自分からこういう事した事ないから、ちょっと動揺。
ただ、ちょっと驚いたように目を瞠るバルドに、少し溜飲が下がる。
そうだ!俺だって、男なんだし、やってやれない事は…多分……ない?かな?

「終わりか?」
「な訳ないだろ!これからだ!」
「へぇ~…分かった。じゃ、がんばれ」

むっか~~~~~~~!!
絶対、馬鹿にしてる!無理だって思ってる!
くっそ!絶対、がんばってメロメロにしてやる~~!
負けないからなっッ!!

え…っと、まずは…………?

「アヤ?口が寂しいんだけどな?」
「もう!分かってるから、ちょっと黙れよ!」

そうだ!まずは、キス!
クスクス笑い、茶々を入れるバルドに文句を言い、俺は肩に両手を置き体を倒して唇を寄せていく。
心臓!ドキドキうるさい!
そっと触れて、角度を変え、唇を柔く食みするが、いつもされてる感じにならない。
バルドが唇開けてくれない。焦れる。もどかしい。

「バルド…口、開け…ろよ?」

焦れったくて、唇を軽く合わせたまま告げると、バルドがフッと小さく微笑んで軽く開けてくれた。すかさず舌を入れると当然のように絡まってくる。
え~っと、いつもどんなで動いてたかな?

「あっ!ん…ぅ、あ、む、……はっ、っ、ぅ」

考え事でいっぱいいっぱいで動けない俺に、バルドが喉奥でクッと小さく笑って、代わりにキスを続行してきた。クチュクチュ唾液が絡み、舌が口内を滑る。
口の中は、最高の性感帯だって何かで聞いたな………
ヤバい…メチャクチャ気持ちいい。頭が、ボーッと…

「んは!ちょっ!バル、ド、まっ!」

慌てて振りほどくように唇を離す。ピチャと触れてた舌同士が鳴り唾液が糸を引く。
危ない!あんまり気持ちよくて負けるとこだった……
バルドを見ると、お互いの唾液で濡れた唇を見せつけるかのように舐めている。
男の色気全開!壮絶にエロい!
ヤバい………もう、すでに負けそう。

「どうした?アヤ。もう、やめるか?」
「やめ……やめないし!」

よせばいいって分かってんだけど、こんな言い方されたら負けん気が勝つ。
早鐘打つ心臓と、震えそうな手に内心叱咤し、俺はバルドの服に手をかけ、前開きの上着を左右に開く。
引き締まった上半身、綺麗に筋肉のついた体に、ゴクリと思わず喉が鳴る。
バルドは特に何を言うでもなく、お好きにどうぞとばかりに面白そうに軽く笑っている。
胸と腹にかけて掌を滑らせ肌を撫でる。皇子で皇太子でもバルドはれっきとした騎士ってとこか。無駄な肉のない体は、同じ男として惚れ惚れするやら羨ましいやらだ。
暫く撫でさすってると、バルドの肩が揺れだした。
感じてるのかと思ったが、どうも違うっぽい。
笑って、る??

「擽ってぇよ。子猫がジャレてイタズラしてるみてぇにしか感じない」

ずがーーーーーーん!!
そりゃ、そんなテクないのは分かってるけど、まったくもって効いてもないって……ショックすぎる!

「アヤ?ア~ヤ?聞こえてるか?そろそろ………」
「……めない」
「うん?」
「やめない!ぜってー、やめない!!」

こうなりゃ、意地だ!俺だって、いつもされてばかりは悔しい。
体を起こしかけたバルドを、再び押し倒し、俺はバルドの上半身に唇を寄せた。首筋や鎖骨、思い切って胸の頂にも口付け舌を這わせたが、こそばゆいと笑われただけ。

「アヤ………」
「やだ!まだ…やる!」

自分でも何を意地に?とは思う。でも、何につけても受け身なばかりの自分が情けなくて悔しくて……
バルドは、俺なんかその……抱、いて、楽しいのかなとか………
それに、まだやってないし……
できるかどうか分かんないけど………
バルドの上半身から、下半身へ視線をずらし、緊張からコクリと息を呑む。
視線の先を確認し、バルドが苦笑する。

「できねぇだろ?無理すんな」
「でき、る…やる…」
「アヤ、おい!?」

体を下にずらし、バルドの下の前合わせを開いた。
取り出したモノは、相変わらず凶悪凶暴としか言いようがない。
これがいつも、俺のあそこ…いや、考えるのよそう。
とりあえず両手で支え、先端の少し下くらいに舌を這わせた。

「…ッ………」

バルドの体がピクリと反応し、今までと違う感触にちょっと嬉しくなる。

「括れんとこ舌這わせて……ッ…口、咥えられ、るか?呑みこめるだけで、歯は、立てるなよ?」

少し息と言葉を弾ませるバルドの指示通り、口に頬張るが、長さも大きさも半端なくてとても全部は無理。

「ん…あ、む………ふ、ぅん」

バルドがやるみたいにしようとするが、全然上手くいかない。呑み込めば喉を突いてえずきそうになるし、口怠くなって舐めることすらままならない。
当然、バルドのモノは兆してはいても、決定打に欠けるためピクリともしなくなった。
バルドから口を離し、俺はしょんぼり項垂れる。
俯いた顔を上げられ、涙が滲んだ目元口付けられた。

「無理すんなって言ったろ?口の端切れてるし…」

しようがないなと苦笑され、益々凹んで項垂れる。
自分からやるって言ったクセに、バルドの制止も無視してこの有り様か?俺ってほんとどうしようもない…

「これはまた今度な……とりあえず、俺がちょっと手伝ってやるから、次に進むぞ?」
「つ、ぎ?……あっ……ッ」

耳に吐息と一緒に囁かれ、耳朶を軽く唇に食まれる。

「せっかく上に乗ってくれたんだ…このまま愛し合う練習だ……」

掠れて、でも欲を覚えたバルドの声音に、俺は期待からか恐怖からか、判別のつかないゾクゾク感を感じて体を竦ませていた。




*エロエロ五割り増し(当書比)
今回は最後までいくかな~?( ̄◇ ̄;)
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