眩魏(くらぎ)!一楽章

たらしゅー放送局

文字の大きさ
8 / 42

きちゃった!って今時いう奴初めて見た

しおりを挟む
「きちゃった☆!」 
きちゃった☆!、という今時珍しい言葉を発する少女…星柳漆(ほしやなぎふる)はおちゃらけた様子で元気よく言い放った。
「なにが『きちゃった☆!』だよ!なにしにきたんだよ星柳…」
「ねぇ、眩魏?この人もしかしてお客さんかい?」
と、秋空先輩は眩魏に尋ねた。が、それを聞いた星柳は勝手に脳内返還し、都合よく言葉をかえ、眩魏ではなく、自分に聞かれたように変えたのだろう。
「おお!いい質問だねぇ!お答えしよう!私は今日、ギター部に入部しにきたのです!」
「え?今なんて…」
「だ~か~ら!ギター部に入部するの!どう?うれしいかい?」
「はぁ~。まぁ来るのは予想してたけどまさか今日とは…」
実質、眩魏は星柳の入部に反対なのだ。今だってクラス…いや、学校全体から差別の目を向けられている事くらい星柳は知っているはずだ。
だが、それでも星柳は来たのだ。本人曰く、「そこまでヤワじゃない」そうだが、やっぱり覚悟は決めて来たようだ。その綺麗に整った顔についている目からは、覚悟の二文字が映っているように思えた。
「本当かい?!嬉しいな~!それじゃあここに自分の名前書いてね!」
満面の笑みで秋空先輩は入部手続きの紙を星柳に手渡した。
「はい!」
そう言うとウキウキしながら綺麗でかつ、華奢な字で名前を書く欄を埋めた。
「へぇ、星柳漆ちゃんか~!宜しくね!因みに俺は秋空遊(あきぞらゆう)っていうよ!それと中学二年生だよ!」
「それじゃあ秋空先輩、私のことは『ほしや』でいいですよ!」
二人が似たもの同士だからだろう。すぐに打ち解けていた。
「よし!それじゃあ眩魏くんは音階の練習の続きをしてね!ほしやさんはチューニングの練習だよ!」
『はい!』
眩魏と星柳は元気よく息を揃えて言った。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
その帰り道、眩魏と星柳は一緒に帰っていた。
なぜ、ギター部に入部したのか。なぜ、弦のいる軽音部にいかなかったのか。その理由がだんだんとわかった。なぜギター部なのかについては音楽部が少ないから。なぜ軽音部にしなかったのかに対して、「最近、軽音部に不良がいるんだってさ。それで入るの止めたんだ。」
といっていた。
「そうか。しかしそうなると弦が心配だな。あいつ結構ビビりだからなぁ…」
「眩魏って優しいよね」
「え?」
「だって私のときだって『やめろ!危険だ!』っていってくれたし、今だって友達の心配してるしさ」
やめろ!危険だ!はいった覚えがないが、確かにそうだ。何かと人の心配をする事が眩魏にはよくある。
「確かにな。よく人の心配してるな」
「でしょ!」
そう言うと、二人は顔を見合わせて吹き出した。こんな時間が続けばいいのに。そう眩魏は思った。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
「おい、どうなってんだよ…!」
眩魏は静かに、その怒りに火を付けた。教室の自分の机の上に置かれた紙には
『女と親友を拉致した。どうなるかが見たければ今すぐ第一音楽室に来い。』
そう書かれていた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
どうも、たらしゅー放送局です。更新遅れてすいません!とはいったものの、不定期更新なので、謝らなくてもいいんですが…一応謝ります。ごめんなさい!これからも眩魏たちのことを見守ってあげてくださいな。
『眩魏!裏話』
実はこの物語、多少の添加物はありますが、殆ど実話ですw。学校から嫌われている。(兎温中ほどでは無いけど)と言うの事実ですし、登場人物も、モデルの先輩がいます!
え?だから何だって?これだけですよ!
それでは皆さんまたいつか!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

二十年以上無視してきた夫が、今さら文通を申し込んできました

小豆缶
恋愛
「お願いです。文通から始めてもらえませんか?」 二十年以上会話もなかった夫――この国の王が、ある日突然そう言ってきた。 第一王妃マリアは、公爵家出身の正妃。だが夫はかつて、寵愛する第三王妃の話のみを信じ、彼女を殴ったことがある。その事件が原因で、マリアは男性恐怖症が悪化して、夫と二人きりでは会話すらできなくなっていた。 それから二十年。 第三王妃はとある事故で亡くなり、夫は反省したらしい。だからといって――今さら夫婦関係をやり直したいと言われても遅すぎる。 なのに王は諦めない。毎日の手紙。花を一輪。夜食の差し入れ。 不器用すぎる求愛に振り回されるうち、マリアの中で止まっていた感情が少しずつ動き始める。 これは、冷えきった政略夫婦が「文通」からやり直す恋の話。 ※本作は「存在されていないことにされていた管理ギフトの少女王宮で真の家族に出会う」のスピンオフですが、単体で読めます。

処理中です...