父と子

七賀ごふん

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#5

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「ただいまー」
肌寒い夜、家に帰って靴を脱いだ。

あぁ、楽しかった。
とうとう俺にも彼女ができた。やっぱり最高だな、高校は!

リビングに向かうと、いつも通り父がいた。でも少し雰囲気が違う。笑顔で出迎えてくれるのに、今日は無表情だからだろうか。

「遅かったな。どこ行ってたんだ」
「いや……友達と遊んでただけだよ」

つうか、遅いったってまだ二十時じゃんか。
時計を尻目に内心呆れた。
「友達って、男の子? それとも女の子?」
「何その質問。どっちもいたよ」
まるで束縛する恋人みたいなことを訊いてくる。こっちとしては、そういうネチネチした類の絡みは大嫌いだった。大好きな父といえど。

「父さんはちょっと過保護過ぎるんじゃない? 俺ももう高校生なんだし、少しぐらい自由にさせてよ」
「……」

間髪入れずにそう言うと、父は考えるように黙ってしまった。
黙ったけど、納得はしてない感じだ。
もういい。話にならないし……何よりめんどくさい。

「部屋戻んね。夜飯はいらないから」

暗い面持ちの父を残し、自分の部屋に入る。と同時にため息をつく。ベッドに倒れてから、段々申し訳ない気持ちになった。
だけどこの関係を終わらせる良い機会かもしれない。
あんな変な行為、いつまでもダラダラ続けちゃいけないんだ。もうお互い恋人がいるし。スマホを見て、新しい彼女からの連絡に高揚感を覚えた。

明日は金曜日。デートする約束もした。

そうだ、最高の日にしよっと。





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