アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ

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第2章

8話目

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次の日の朝は霧が立ち込めていた。
盆地だからだろうか?
それとも、湖が有るからか?
理由は解らないが1メートル先ほどしか見えない、こんな深い霧は生まれてはじめてだ。
ウォルフもビックリしている。

「ウォルフ、私こんな霧見たこと無いよ!」

「ウム、我もはじめてだ!」

「こんな時は出歩かない方が良いよね。迷子になりそう。よし、今日は今まで出来なかったお菓子作りや、その他もろもろ後回しにしていた事を出来るだけ片付けてしまおう!」

私は今日の予定を気合を入れて、ウォルフに伝える。

「解った。何か出来る事が有れば言ってくれ。我は邪魔に成らないように畳の上で休んでいるとしよう。あの畳の上は気持ちが良い」

ウォルフは狼の姿に成り畳の上で寝転んだ。
あのモフモフをモフリまくるのは後にしよう。
先ずは、洗濯と掃除から始めよう。
私は気合を入れて片付け始めた。

途中、昼食を挟んで次はお菓子作りを始めた。
フルーツを使ったタルトやケーキにクッキー類、シュウクリーム、プリン等をドンドン作っては≪無限収納≫に入れていく。
ウォルフが味見に来たが、『これはダメ』と、お預けにした。
今食べたら止まらなくなって大変!になる予感がする。
ドラゴンの長さん達とまたお茶がしたいしね♪
後で楽しむためには今は我慢、我慢。
夕方までに様々な種類のスィーツが出来た。家中が甘い匂いに包まれている。幸せだなぁ~♪
今日は本当に霧に包まれた1日だった。
明日こそは晴れると良いなぁ~。

次の日の朝、外の草原にクリスタルの花畑が出来ていた。
朝日が反射してキラキラしている♪

「ウォルフ、綺麗だね~♪」

「また、珍しい物が咲いているな!」

ウォルフの目がキラキラしている。
そう、このクリスタルの花はめったに咲かない、魔素の濃いい水辺でしかもかなりの湿度と気温が一定の濃度に達しないと咲かない花だ!
思い当たるのは昨日の霧、1日中の霧だったのが開花の条件を満たしたのだろう。
このクリスタルの花は万能薬の原料になる。『どのような怪我でも、病でも治る』と言われる万能薬だが、原料の入手が難しいのと作る際もかなりの魔力が必要で、現在作れる人がいないと言われている。その万能薬の原料であるクリスタルの花だ、採取しておく必要があるだろう。
万能薬が有ればドラゴンの長さんの病気も直ぐに治ったはずなのだから。
いつか原料の全てが集まれば作ってみたい。

「よし、ウォルフ、今からクリスタルの花を採取しよう!」

二人で採取出来るだけ採取しておいた。このクリスタルの花は咲いている時間も短くて、直ぐに粉々になるのだ!
異世界には不思議が一杯有る!
次の不思議はなんだろう?
ものすごく楽しみだ!
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