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第2章
閑話
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ここは《ガリル》の町のギルド。
ソアラは何時ものように仕事をしていた。
「申し訳無い。失礼だが、貴女がソアラさんだったかな?」
突然話しかけられた相手を確認して、ソアラはビックリした!
だって、人の姿をしているが、いつかの白いドラゴンだったからだ・・・。
「はい、確かに私はソアラと言います。御用件は何でしょうか?」
ソアラは驚いているが、受け付け業務を長年しているので、平静を装うスキルは高い。
足元はガクガカと震えているが。
「この手紙を預かって来た。もう一通は≪精霊の安らぎ亭≫のキーネという女性に渡して頂きたい。お願いしてもよろしいだろうか?」
宛名を見ると私宛になっており、差出人はアヤノとなっている。
ビックリして手紙を渡してくれた人を見ると、真剣な表情をしている。
手紙を受け取り、「ありがとうございます。アヤノ様とお知り合いですか?」と、気になったので、お礼を言って聞いてみた。
「ああ、今アヤノ殿は我らの里に滞在していて、手紙を持って行って欲しいと頼まれたのだ」
ドラゴンとは解っているが、これほどの美青年はそうそうお目にかかることは無い。その美青年が私の目の前で会話をしながら微笑んでいるのだ、ソアラは仕事中というのを忘れて、見惚れていた。
アヤノが『ドラゴンの里に滞在している』と、言う驚くべき情報を得ているのにだ!
恐るべし、イケメンの魔力!
「では、よろしく頼む」
そう言うと、ドラゴンの男はギルドから出ていった。
残されたソアラは呆然としていたが、同僚に声をかけられて、正気に戻ると辺りを確認して外に出て見た。
しかし、ドラゴンの男の姿は無かった。
諦めて、アヤノの手紙を読むと、驚きの内容が書かれていた為、慌ててギルドマスターの部屋へ行く。
トントン!
「マスターいますか?ソアラです。少しお話したいことが有るのですが、宜しいでしょうか?」
「ああ、居るぞ、入ってくれ。どうしたんだ?」
ソアラは今の出来事とアヤノの手紙の内容を報告する。
「また、とんでもない事を報告してくれるな・・・。
神殿の奴等はどう責任を取ってくれるんだ!
たとえ冒険者と言っても限度がある、ドラゴンと同じ事は出来んのだぞ。この報告はギルドから神殿への抗議と協力要請も兼ねて、領主様を通じて国にも報告して対策を講じてもらわねばならん。」
心底嫌そうにギルドマスターの顔が歪む。
「あいつらも馬鹿な真似をしたものだ。目先のちょっとした欲で国中の人々に被害が出る事になる、神殿も終わりだな。しかし、あのお嬢ちゃんはただ者ではないと思っていたが、ドラゴンを使いに出すとはな・・・・。ハ、ハ、ハ、教えてもらって嬉しいといえば良いのか、大変な役を押し付けられたと恨めば良いのか解らんな・・・。」
ギルドマスターは困惑した顔をしてタメ息をついた後、各方面に報告書を送った。
アヤノの手紙に書いてあった、魔物が増える事に対する対策を考え、実行する為に動き出した。
その頃エシャントは、町を出た所で森の中に入り適当な所でドラゴンに戻って帰ろうとしていた。
ガリルの町の冒険者ギルドから、ドラゴンに関しての報告が国中のギルドに行われた。合わせて、領主からも国の中枢に報告がいき国王を始め、全ての貴族の知ることとなった。
国からは領主を通じて魔物が増えて危険度が上がる事、その原因が神殿に有ることが国中の民に知らされた。
それを知った民が神殿への抗議を行ない、とある町では暴徒化して神殿へ被害も出たとか・・・。
件の大神官長は、言い訳すらさせてもらえず、私財が全て没収され、公開処刑が行われた。
神官という立場を剥奪され、除籍され、自害すら許されず、処刑場に死ぬまで晒され続けたらしい。
神殿は首謀者の大神官長の没収した私財を確認し、それらは、これから魔物の被害にあった人々への治療費とする事を発表して沈静化をはかろうとしたが、一度失った信頼は回復しなかった。
しばらくの間、神殿の暗黒時代となった始まりの出来事として、後世まで語り次がれる事となった。
ソアラは何時ものように仕事をしていた。
「申し訳無い。失礼だが、貴女がソアラさんだったかな?」
突然話しかけられた相手を確認して、ソアラはビックリした!
だって、人の姿をしているが、いつかの白いドラゴンだったからだ・・・。
「はい、確かに私はソアラと言います。御用件は何でしょうか?」
ソアラは驚いているが、受け付け業務を長年しているので、平静を装うスキルは高い。
足元はガクガカと震えているが。
「この手紙を預かって来た。もう一通は≪精霊の安らぎ亭≫のキーネという女性に渡して頂きたい。お願いしてもよろしいだろうか?」
宛名を見ると私宛になっており、差出人はアヤノとなっている。
ビックリして手紙を渡してくれた人を見ると、真剣な表情をしている。
手紙を受け取り、「ありがとうございます。アヤノ様とお知り合いですか?」と、気になったので、お礼を言って聞いてみた。
「ああ、今アヤノ殿は我らの里に滞在していて、手紙を持って行って欲しいと頼まれたのだ」
ドラゴンとは解っているが、これほどの美青年はそうそうお目にかかることは無い。その美青年が私の目の前で会話をしながら微笑んでいるのだ、ソアラは仕事中というのを忘れて、見惚れていた。
アヤノが『ドラゴンの里に滞在している』と、言う驚くべき情報を得ているのにだ!
恐るべし、イケメンの魔力!
「では、よろしく頼む」
そう言うと、ドラゴンの男はギルドから出ていった。
残されたソアラは呆然としていたが、同僚に声をかけられて、正気に戻ると辺りを確認して外に出て見た。
しかし、ドラゴンの男の姿は無かった。
諦めて、アヤノの手紙を読むと、驚きの内容が書かれていた為、慌ててギルドマスターの部屋へ行く。
トントン!
「マスターいますか?ソアラです。少しお話したいことが有るのですが、宜しいでしょうか?」
「ああ、居るぞ、入ってくれ。どうしたんだ?」
ソアラは今の出来事とアヤノの手紙の内容を報告する。
「また、とんでもない事を報告してくれるな・・・。
神殿の奴等はどう責任を取ってくれるんだ!
たとえ冒険者と言っても限度がある、ドラゴンと同じ事は出来んのだぞ。この報告はギルドから神殿への抗議と協力要請も兼ねて、領主様を通じて国にも報告して対策を講じてもらわねばならん。」
心底嫌そうにギルドマスターの顔が歪む。
「あいつらも馬鹿な真似をしたものだ。目先のちょっとした欲で国中の人々に被害が出る事になる、神殿も終わりだな。しかし、あのお嬢ちゃんはただ者ではないと思っていたが、ドラゴンを使いに出すとはな・・・・。ハ、ハ、ハ、教えてもらって嬉しいといえば良いのか、大変な役を押し付けられたと恨めば良いのか解らんな・・・。」
ギルドマスターは困惑した顔をしてタメ息をついた後、各方面に報告書を送った。
アヤノの手紙に書いてあった、魔物が増える事に対する対策を考え、実行する為に動き出した。
その頃エシャントは、町を出た所で森の中に入り適当な所でドラゴンに戻って帰ろうとしていた。
ガリルの町の冒険者ギルドから、ドラゴンに関しての報告が国中のギルドに行われた。合わせて、領主からも国の中枢に報告がいき国王を始め、全ての貴族の知ることとなった。
国からは領主を通じて魔物が増えて危険度が上がる事、その原因が神殿に有ることが国中の民に知らされた。
それを知った民が神殿への抗議を行ない、とある町では暴徒化して神殿へ被害も出たとか・・・。
件の大神官長は、言い訳すらさせてもらえず、私財が全て没収され、公開処刑が行われた。
神官という立場を剥奪され、除籍され、自害すら許されず、処刑場に死ぬまで晒され続けたらしい。
神殿は首謀者の大神官長の没収した私財を確認し、それらは、これから魔物の被害にあった人々への治療費とする事を発表して沈静化をはかろうとしたが、一度失った信頼は回復しなかった。
しばらくの間、神殿の暗黒時代となった始まりの出来事として、後世まで語り次がれる事となった。
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