アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ

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第2章

閑話

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時はかなり遡り、辺境伯がアヤノからの条件を国王陛下に連絡した時。
そこは国王陛下の執務室。
陛下と宰相の二人が仲良くお仕事中だった。
この兄弟、実は子供の頃から仲良しなのだ。
信頼関係もバッチリ!な為、お仕事の進みも早いと評判のお二人。

「おい、アルド、リステリア辺境伯から報告と相談が来たぞ!
見てみろ、面白い事が書かれてある」

陛下から手紙を受け取り、読んで驚く宰相。

「驚いたか?これは我等でも盲点だった。
それを、一冒険者から指摘されるとは・・・。
やれやれ、ボケたかな?」

「陛下はボケてなどおりません!
しかし、悔しいですね。指摘されるまで気付かないなんて・・・。
さっそく信頼出来る者に調べさせます。」

そう言って宰相は部屋から出ていった。

戦争が無くなり、平和になった。
平和ボケが増え、欲の皮が突っ張った奴らも増えた。
権力を持てば、それに見有った義務が発生する事を知らん馬鹿者が、愚かな事をする。
そのお陰で、罪の無い弱者が被害を受ける事に成るのに・・・。
そんな事にも気づかずに、己の欲望を満たそうとするとは・・・。
こいつらは、とことん探しだし、慈悲の欠片も無い厳重な処罰を与えよう。そうしよう。
弟に取り残された執務室で、兄は一人黒い笑みを浮かべながら、残りの仕事に取り掛かる。

その頃、部屋を出た宰相様は、イライラしながら廊下を歩いていた。

なんたる事だ!
冒険者でも気付く事に、気が付く事が出来なかったなんて。
無能もいいところだ!
情けない。
この条件、必ず完璧に達成してみせる!
報告は私自ら行こう、この条件を出した者に会って見たいしな。
久しぶりに『血がたぎる』とはこの事かと、言えるくらいにヤル気に満ちた宰相様。
その姿を見た人達が、その迫力に『ガクブル』していたのは余談です。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

そして、件の冒険者を見て宰相は驚いた。
ものすごい美少女だったのだ。
冒険者というから、もう少し厳つい女性を想像していたが!
屑で無能な辺境伯を追いやり、話をさせてもらうと、その内容は当たり前の事ではあるが、容赦が無かった。
反省させられる。
彼女が納得できるならば、この問題が解決出来ると思えた。
私はやるぞーーーー!
彼女から及第点を取ってみせる!!!

年下の女性相手に、何の及第点なのか?
謎のヤル気を見せた宰相様はその後、『鬼畜宰相』と呼ばれ、この国の貴族で権力だけを主張する無能者は減少したとの事・・・。

めでたし、めでたし・・・。
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