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身体が怠い、ベッドから起き上がるのが辛い。そんな状態がリエルと両想いだと知ってから毎日続いている。何故かって?………抱き潰されてるからだよ!
監禁されなくてよかったと言っていたものの、これじゃ監禁されてるのと同じだ。
『そろそろ、執務を手伝いたいのだが…』
と、なんとか外に出してもらえないかなーとか、執務大丈夫なのかなと思ってリエルに言ってみた。だけど…
『大丈夫だよ、私の従者は優秀だからね。だから、安心して』
あぁ、2人ともご愁訴様です…なんて、思っていたら『今日もいっぱい子作りしようね』といつのまにかベッドに押し倒されていた。
そんな、日常の繰り返しをしている。
早く赤ちゃん出来ないかなー?と思ってお腹を撫でてみるが、なんともない。
当たり前だよな、俺何してるのだろう。
「どうしたの、カイト兄上?お腹撫でちゃって」
そういえば、リエルが着替え中だった。なんか、寝てたらいつの間にかリエルの部屋に運ばれてたんだよなー。どうやって運ばれたのだろう…いや、考えるのはやめておこうか。
「はやく、赤ちゃんできないかなってな」
「ぐっ、不意打ちはずるい。………そうだね、早く私たちの赤ちゃん欲しいね」
そう言って、リエルも俺の腹を撫でにきた。
何が不意打ちなのかよく分からないが、リエルも赤ちゃんが欲しいって思ってくれてるならよかった…まあ、ここまで毎日注がれたら自然と分かってしまうがな。
おい、なんで服を脱がそうとする?!
キッと睨んでみてもコイツには全く効かない、それどころかにへらと笑ってくる。コイツの性欲はどうなってるんだ!俺は全くついていけないぞ…
「早く赤ちゃんができるように、少しでも注ごうね」
コイツは…本当に!
「早く執務をしに行け!ただでさえ、俺が動けなくなっているというのに、お前まで休んだらどうなるんだ」
「…やっぱ流されてくれないか。仕方ない、帰ってきたら覚えててね。いってきます!」
「……ーいってらっしゃい」
凄く逃げたくなってきた。だけど、動けない俺にはどうすることも出来ない。
回復魔法をかければいいじゃないか!って思って、かけようとしていたところ『だめー!』と、リエルに止められたことがあった。なんか、性交した後の回復魔法は身体に害があるらしい。
あのとき、止められていなかったら危なかった。
そして、今日も何もすることができない俺はぐーすか寝ているつもりだったのだが、セバスチャンが俺のもとに訪れた。
「お久しぶりですね、カイト様。今日も平和そうで何よりです」
「…」
結構、嫌味を言われてる気がするのだが…、本当のことなので何も言い返せない。
「お暇そうなカイト様に優しい私が、仕事を持ってきましたよ」
わー、本当にセバスチャンはやさしーな。
「…何の仕事だ?」
「どうせ魔力が有り余っているでしょう?こちらの魔石をお好きな形に変形させてください。この前のピアスで作ったのより、少し小さいくらいでお願いします」
そう言って取り出したのは、真っ黒な魔石だった。
「これは何かに使うのか?」
「…まあ、カイト様もそのうち分かることですよ」
それなら、今教えてくれればいいのになって俺は思うんだけどな。
まあいいや、どうせ暇だし、魔石加工は楽しいから好きだ。
「では、失礼致しますね」
「あぁ、来てくれてありがとう」
なんか、セバスチャンに会ったらみんなに会いたくなってきちゃったな。
監禁されなくてよかったと言っていたものの、これじゃ監禁されてるのと同じだ。
『そろそろ、執務を手伝いたいのだが…』
と、なんとか外に出してもらえないかなーとか、執務大丈夫なのかなと思ってリエルに言ってみた。だけど…
『大丈夫だよ、私の従者は優秀だからね。だから、安心して』
あぁ、2人ともご愁訴様です…なんて、思っていたら『今日もいっぱい子作りしようね』といつのまにかベッドに押し倒されていた。
そんな、日常の繰り返しをしている。
早く赤ちゃん出来ないかなー?と思ってお腹を撫でてみるが、なんともない。
当たり前だよな、俺何してるのだろう。
「どうしたの、カイト兄上?お腹撫でちゃって」
そういえば、リエルが着替え中だった。なんか、寝てたらいつの間にかリエルの部屋に運ばれてたんだよなー。どうやって運ばれたのだろう…いや、考えるのはやめておこうか。
「はやく、赤ちゃんできないかなってな」
「ぐっ、不意打ちはずるい。………そうだね、早く私たちの赤ちゃん欲しいね」
そう言って、リエルも俺の腹を撫でにきた。
何が不意打ちなのかよく分からないが、リエルも赤ちゃんが欲しいって思ってくれてるならよかった…まあ、ここまで毎日注がれたら自然と分かってしまうがな。
おい、なんで服を脱がそうとする?!
キッと睨んでみてもコイツには全く効かない、それどころかにへらと笑ってくる。コイツの性欲はどうなってるんだ!俺は全くついていけないぞ…
「早く赤ちゃんができるように、少しでも注ごうね」
コイツは…本当に!
「早く執務をしに行け!ただでさえ、俺が動けなくなっているというのに、お前まで休んだらどうなるんだ」
「…やっぱ流されてくれないか。仕方ない、帰ってきたら覚えててね。いってきます!」
「……ーいってらっしゃい」
凄く逃げたくなってきた。だけど、動けない俺にはどうすることも出来ない。
回復魔法をかければいいじゃないか!って思って、かけようとしていたところ『だめー!』と、リエルに止められたことがあった。なんか、性交した後の回復魔法は身体に害があるらしい。
あのとき、止められていなかったら危なかった。
そして、今日も何もすることができない俺はぐーすか寝ているつもりだったのだが、セバスチャンが俺のもとに訪れた。
「お久しぶりですね、カイト様。今日も平和そうで何よりです」
「…」
結構、嫌味を言われてる気がするのだが…、本当のことなので何も言い返せない。
「お暇そうなカイト様に優しい私が、仕事を持ってきましたよ」
わー、本当にセバスチャンはやさしーな。
「…何の仕事だ?」
「どうせ魔力が有り余っているでしょう?こちらの魔石をお好きな形に変形させてください。この前のピアスで作ったのより、少し小さいくらいでお願いします」
そう言って取り出したのは、真っ黒な魔石だった。
「これは何かに使うのか?」
「…まあ、カイト様もそのうち分かることですよ」
それなら、今教えてくれればいいのになって俺は思うんだけどな。
まあいいや、どうせ暇だし、魔石加工は楽しいから好きだ。
「では、失礼致しますね」
「あぁ、来てくれてありがとう」
なんか、セバスチャンに会ったらみんなに会いたくなってきちゃったな。
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