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1章
プロローグ
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目が覚める。
真白の天井、白いシーツ、何時もの朝、変わらない目覚めだ。
カラカラと部屋の扉が開けられ、白い服を着た女性が部屋に入ってくる。
「倭人くん、おはよう!今日は凄く良い天気よ?カーテン開けるね?」
俺に話しかけたのは、この病院で働いてる看護師さんだ。
ここまで言えば解る通り俺はこの病院に入院している、もうずっと、10年近くにもなる、原因不明の難病らしい。まあ病気になった原因は不明だが、治療法はある。
「あー、お願いします。夜中に少し暑くて寝苦しかったので窓も開けてもらって良いですか?」
軽く笑みを作る、看護師は軽く頷くとカーテンを開け、窓を開く。
軽く湿った背中に風が当たり気持ち良い。あー、涼しい。
「そろそろ朝ご飯の時間だからさ、顔でも洗ってきなよ」
「そうですね、そうする事にします。」
さて、顔でも洗って朝飯でも食べるとしよう。入院してるとさ、それしか楽しみないんだよな。
・・・・・・・・・・・・・・・
飯も食ったし俺の説明をしよう、名前は黒鉄 倭人だ。
歳は、あー何歳だっけ?17になるのかな?もうずっと病院にいると歳なんてホントわからなくなる。
学校?そんなもん行ったこともない。だから正直まともな友達なんて居ない。
あえて言うなら、医者や看護師が友達だな、だからやけに歳の割に子供っぽくないって言われるのかもしれない。
親は居ない、俺が病気になってすぐ、父も母も居なくなった。夫婦揃って大学で教授をして居たらしいが、その立場も捨て行方をくらましたらしい。
別に恨んではいない。確り現金は残してあったし、祖父や祖母も優しく頻繁に見舞いに来てくれて居た、まあ去年、祖父を最後に亡くなってしまったから結局のところ、天涯孤独って奴なんだ。
祖父母や、親が置いて行った財産があるから入院費には困ってない。
たまに仲の良い看護師さんや医者に頼んだり、ネット通販で本などを買い、病院に届けて貰ってる。ここが私立のそれも親の知り合いが経営している病院だから出来るワガママなんだろうな。
本は1日一冊、一体今まで何冊読んだか解らない。
ここまで聞くと不幸な人生なんだろうなって思うかもしれないが、意外とそうでもないんだぞ。
明日の手術さえ上手くいけばもう普通に生活できる、体が大人になるまで手術は出来なかったらしいから今
やっと、って感じだ。
親の事だってまあ、色々悩んだんだろうさ、病気になるまでは、いやなった後すぐも、とても優しかった。
祖父母だってもう良い年だったしな、それに俺自身合理的に物事を考える癖があるみたいだ。
看護師連中からは、倭人くんってホント冷めた子だねーって言われてる。
そんな褒めんなよ・・・
恋愛らしき事だってある。ここ一年近く隣の部屋に入院している高校生が凄い可愛いんだ。仲だって悪くない。
お前の勘違いだって?解った証拠を見せよう。
なに?誰と話してんだコイツってか?そう言う事はいちいち気にしたらダメなんだぜ。。。
・・・・・・・・・・・・・・・
今いるのはプレイルーム、なんかよく解らんが、患者が見舞いと面会したり本読んだり、飯食ったり、テレビ見たりする部屋だ。今、俺は本を読んでいた片手で本を持ちそのまま、その手でページを捲る。
「ねね、倭人くんはさ、いっつもむつかしい本読んでるよね?」
「難しくもないだろ?別に」
俺はそう返事を返すと、本を閉じ彼女の方を向く。
この子の名前は白井栞高校生1年、15歳。
俺と同じ病気でこの病院に一年前に転院して来た、この子も体が大きくなり状態が安定して来たら手術予定だ。
「なんか、字が多くて目がしぱしぱしてくるよ・・・」
「おいおい。。。栞もさ、暇なら本でも読んだら良いだろ?」
「うーん・・・ワタシは良いかなあ。……………
それよりもさ、倭人くんの本読んでる横顔見てた方が良いからさ・・・」
後半の言葉はかなり呟くように声に出してるけどさ、聞こえてるんだよな。。。
どう反応しろと?俺だっていくら大人相手の対応は病院関係者で慣れてるとは言えこういう甘酸っぱいのはダメだ、耳が熱くなりそうだ。。。
「そっか、まあ良いけどさ。。。」
「それよりっ!あした倭人くん手術でしょ?・・・緊張してないの・・?」
「緊張はー、まあしてるさ、でも手術自体は簡単だしこの病院は俺たちの病気の手術の実績もあるしなそんなに怖くはないさ、それよりも、ずっと病院に居たんだ、外界に出てさ天涯孤独とは言え、楽しみにしてる事だってあるしな、取り敢えず高校に入って大学はきちんと出ないとな。」
口元に笑みを作り、そう答えてやる。心配はさせたくない、なんせ俺の後にはこいつの手術も控えているんだから。。。
「むしろ俺の人生はここからやっと始まるって感じだよ、楽しみなくらいだ。」
心配はさせないように、これから希望があるんだぞって、俺が示してやらんとね。
「・・・じゃあ、さ、倭人くんが元気になって私の手術も成功したらさ、えー、と、あのさ・・・」
「ん?どうした?成功したらなんだよ」
「で、デートしようよ!映画見たり!ら、ランチしたりっ!その後、公園とか寄ってさ、ほら・・・」
あー、こう言うのってホントは女の子に言わせちゃダメなんだろうな。。なんかふーっふーって息切らしてるし、ボソボソ言って後半はマジで聞こえない、せめて返事だけでもキチンとしてやろう。
「ああ、もちろん良いよ、楽しみだな?半年後くらいになるだろうけどさ、夏くらいか?海とかも良いな!」
ポンと栞の頭に手を置いてやる、これくらいは良いよな?俺だって明日は手術だ、いくら成功する確率の手術とは言えまあ、怖いもんは怖い。明日頑張る自分への褒美だ。
「あっ…あう…う、海?海とかっ 水着買わなきゃ初めての海が倭人くんとか、どうしよう嬉しすぎる…」
聞こえてるっ聞こえてるからあ!こっちが恥ずかしくなる、ホント、マジで。。。
でもまあ、頭に手を置いたのは大丈夫だったみたいだ、栞は俺が置いた後の頭を自分の両手のひらで押さえてる。
あれっ?撫でても大丈夫だったんだよな?なっ?
「さ、もう夕飯の時間だから部屋に戻るか。栞に会えるのはー明後日かな?」
「…うん…頑張ってね、手術。倭人くん」
俺は満面の笑みを作り親指を立ててやる。栞はそれを見て少し安心した様にして手を振る、
お互いに部屋に戻り、夕飯を待つ、来ないな夕飯、腹が空いてきた。
「あっ!俺明日手術だから夕飯抜きだった。。。」
そう、独り言ちるのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつものルーティーンをこなし、足のついた担架みたいなやつに乗る。えーとほらなんだっけ?ストレッチャー!そうそうそれだ。
それに乗せられ手術室に向かう途中、廊下で栞とすれ違う。
「あー看護師さんや、ちょっとばかし止めてもらって良いかな?」
少し恥ずかしくてちょっとだけちゃらけた感じでお願いする、ストレッチャーが止まり。栞がそばに寄ってくる。
「ふふ…もうっ倭人くん、なにそれ」
心配そうな顔から、栞の顔が少し破顔する。よし、結果オーライだ。
「あー、また後でな?」
栞が頷くと、ストレッチャーが走り出し、手術室に入る、前もって点滴してあった麻酔薬のせいか段々と意識が遠のく、部分麻酔って言ってたけどやっぱ眠くなるのかな。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
気がついた時は手術の最中だった、ぼーっとした頭で少し目を開ける、手術室のライトが眩しい。
担当の医者が、俺の腹部で作業?している、良かった順調らしい。さすがやり手の外科医。
よっ日本一!
グラッ・・・・・・・・・・・・
あ?
外科医の頭が揺れる、グリッと白目を剥いた後、頭を数回前後振り視界から医者の姿が見えなくなった、
先生っ!先生っ!と、看護師や助手の医者、研修医達が慌て始める、
助手の医者が俺の腹部を見て固まった。顔は真っ青だ。
だよなー、だってさ倒れる前、頭を振ってる時、麻酔が効いてるはずの腹部に痛みがあったもんよ。
倒れる瞬間の外科医もさ、握ってるはずの物を持ってなかったしな。
・・あーーーー・・・・・・・
俺は意識を失った。
真白の天井、白いシーツ、何時もの朝、変わらない目覚めだ。
カラカラと部屋の扉が開けられ、白い服を着た女性が部屋に入ってくる。
「倭人くん、おはよう!今日は凄く良い天気よ?カーテン開けるね?」
俺に話しかけたのは、この病院で働いてる看護師さんだ。
ここまで言えば解る通り俺はこの病院に入院している、もうずっと、10年近くにもなる、原因不明の難病らしい。まあ病気になった原因は不明だが、治療法はある。
「あー、お願いします。夜中に少し暑くて寝苦しかったので窓も開けてもらって良いですか?」
軽く笑みを作る、看護師は軽く頷くとカーテンを開け、窓を開く。
軽く湿った背中に風が当たり気持ち良い。あー、涼しい。
「そろそろ朝ご飯の時間だからさ、顔でも洗ってきなよ」
「そうですね、そうする事にします。」
さて、顔でも洗って朝飯でも食べるとしよう。入院してるとさ、それしか楽しみないんだよな。
・・・・・・・・・・・・・・・
飯も食ったし俺の説明をしよう、名前は黒鉄 倭人だ。
歳は、あー何歳だっけ?17になるのかな?もうずっと病院にいると歳なんてホントわからなくなる。
学校?そんなもん行ったこともない。だから正直まともな友達なんて居ない。
あえて言うなら、医者や看護師が友達だな、だからやけに歳の割に子供っぽくないって言われるのかもしれない。
親は居ない、俺が病気になってすぐ、父も母も居なくなった。夫婦揃って大学で教授をして居たらしいが、その立場も捨て行方をくらましたらしい。
別に恨んではいない。確り現金は残してあったし、祖父や祖母も優しく頻繁に見舞いに来てくれて居た、まあ去年、祖父を最後に亡くなってしまったから結局のところ、天涯孤独って奴なんだ。
祖父母や、親が置いて行った財産があるから入院費には困ってない。
たまに仲の良い看護師さんや医者に頼んだり、ネット通販で本などを買い、病院に届けて貰ってる。ここが私立のそれも親の知り合いが経営している病院だから出来るワガママなんだろうな。
本は1日一冊、一体今まで何冊読んだか解らない。
ここまで聞くと不幸な人生なんだろうなって思うかもしれないが、意外とそうでもないんだぞ。
明日の手術さえ上手くいけばもう普通に生活できる、体が大人になるまで手術は出来なかったらしいから今
やっと、って感じだ。
親の事だってまあ、色々悩んだんだろうさ、病気になるまでは、いやなった後すぐも、とても優しかった。
祖父母だってもう良い年だったしな、それに俺自身合理的に物事を考える癖があるみたいだ。
看護師連中からは、倭人くんってホント冷めた子だねーって言われてる。
そんな褒めんなよ・・・
恋愛らしき事だってある。ここ一年近く隣の部屋に入院している高校生が凄い可愛いんだ。仲だって悪くない。
お前の勘違いだって?解った証拠を見せよう。
なに?誰と話してんだコイツってか?そう言う事はいちいち気にしたらダメなんだぜ。。。
・・・・・・・・・・・・・・・
今いるのはプレイルーム、なんかよく解らんが、患者が見舞いと面会したり本読んだり、飯食ったり、テレビ見たりする部屋だ。今、俺は本を読んでいた片手で本を持ちそのまま、その手でページを捲る。
「ねね、倭人くんはさ、いっつもむつかしい本読んでるよね?」
「難しくもないだろ?別に」
俺はそう返事を返すと、本を閉じ彼女の方を向く。
この子の名前は白井栞高校生1年、15歳。
俺と同じ病気でこの病院に一年前に転院して来た、この子も体が大きくなり状態が安定して来たら手術予定だ。
「なんか、字が多くて目がしぱしぱしてくるよ・・・」
「おいおい。。。栞もさ、暇なら本でも読んだら良いだろ?」
「うーん・・・ワタシは良いかなあ。……………
それよりもさ、倭人くんの本読んでる横顔見てた方が良いからさ・・・」
後半の言葉はかなり呟くように声に出してるけどさ、聞こえてるんだよな。。。
どう反応しろと?俺だっていくら大人相手の対応は病院関係者で慣れてるとは言えこういう甘酸っぱいのはダメだ、耳が熱くなりそうだ。。。
「そっか、まあ良いけどさ。。。」
「それよりっ!あした倭人くん手術でしょ?・・・緊張してないの・・?」
「緊張はー、まあしてるさ、でも手術自体は簡単だしこの病院は俺たちの病気の手術の実績もあるしなそんなに怖くはないさ、それよりも、ずっと病院に居たんだ、外界に出てさ天涯孤独とは言え、楽しみにしてる事だってあるしな、取り敢えず高校に入って大学はきちんと出ないとな。」
口元に笑みを作り、そう答えてやる。心配はさせたくない、なんせ俺の後にはこいつの手術も控えているんだから。。。
「むしろ俺の人生はここからやっと始まるって感じだよ、楽しみなくらいだ。」
心配はさせないように、これから希望があるんだぞって、俺が示してやらんとね。
「・・・じゃあ、さ、倭人くんが元気になって私の手術も成功したらさ、えー、と、あのさ・・・」
「ん?どうした?成功したらなんだよ」
「で、デートしようよ!映画見たり!ら、ランチしたりっ!その後、公園とか寄ってさ、ほら・・・」
あー、こう言うのってホントは女の子に言わせちゃダメなんだろうな。。なんかふーっふーって息切らしてるし、ボソボソ言って後半はマジで聞こえない、せめて返事だけでもキチンとしてやろう。
「ああ、もちろん良いよ、楽しみだな?半年後くらいになるだろうけどさ、夏くらいか?海とかも良いな!」
ポンと栞の頭に手を置いてやる、これくらいは良いよな?俺だって明日は手術だ、いくら成功する確率の手術とは言えまあ、怖いもんは怖い。明日頑張る自分への褒美だ。
「あっ…あう…う、海?海とかっ 水着買わなきゃ初めての海が倭人くんとか、どうしよう嬉しすぎる…」
聞こえてるっ聞こえてるからあ!こっちが恥ずかしくなる、ホント、マジで。。。
でもまあ、頭に手を置いたのは大丈夫だったみたいだ、栞は俺が置いた後の頭を自分の両手のひらで押さえてる。
あれっ?撫でても大丈夫だったんだよな?なっ?
「さ、もう夕飯の時間だから部屋に戻るか。栞に会えるのはー明後日かな?」
「…うん…頑張ってね、手術。倭人くん」
俺は満面の笑みを作り親指を立ててやる。栞はそれを見て少し安心した様にして手を振る、
お互いに部屋に戻り、夕飯を待つ、来ないな夕飯、腹が空いてきた。
「あっ!俺明日手術だから夕飯抜きだった。。。」
そう、独り言ちるのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつものルーティーンをこなし、足のついた担架みたいなやつに乗る。えーとほらなんだっけ?ストレッチャー!そうそうそれだ。
それに乗せられ手術室に向かう途中、廊下で栞とすれ違う。
「あー看護師さんや、ちょっとばかし止めてもらって良いかな?」
少し恥ずかしくてちょっとだけちゃらけた感じでお願いする、ストレッチャーが止まり。栞がそばに寄ってくる。
「ふふ…もうっ倭人くん、なにそれ」
心配そうな顔から、栞の顔が少し破顔する。よし、結果オーライだ。
「あー、また後でな?」
栞が頷くと、ストレッチャーが走り出し、手術室に入る、前もって点滴してあった麻酔薬のせいか段々と意識が遠のく、部分麻酔って言ってたけどやっぱ眠くなるのかな。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
気がついた時は手術の最中だった、ぼーっとした頭で少し目を開ける、手術室のライトが眩しい。
担当の医者が、俺の腹部で作業?している、良かった順調らしい。さすがやり手の外科医。
よっ日本一!
グラッ・・・・・・・・・・・・
あ?
外科医の頭が揺れる、グリッと白目を剥いた後、頭を数回前後振り視界から医者の姿が見えなくなった、
先生っ!先生っ!と、看護師や助手の医者、研修医達が慌て始める、
助手の医者が俺の腹部を見て固まった。顔は真っ青だ。
だよなー、だってさ倒れる前、頭を振ってる時、麻酔が効いてるはずの腹部に痛みがあったもんよ。
倒れる瞬間の外科医もさ、握ってるはずの物を持ってなかったしな。
・・あーーーー・・・・・・・
俺は意識を失った。
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