4/4ー俺の親が自重しなかった結果チートな身体を得た。

ギン

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1章

6話 元の世界に残して来てしまった君へ。

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真っ黒に成ってしまったギルドカードを眺める、まだ、撫子は食事の支度をしているのだろう。
うーん、どうしたもんか、ポコポコと浮き上がった文字は普通に読める、まるでクレジットカードみたいな作りだな。ブラックカードって言うなんか凄いクレジットカードがあるんだろ??いや、俺には縁がないものだけどさ。

などとくだらないことを考えていると、扉が開き撫子が部屋に入ってくる。


「兄様、食事は食堂の方に準備をしています。」

「そっか、ありがとう、もうさ、お腹すいてやばいんだわ。」

「あまり料理は得意では無いのですが......では、案内いたしますね。」


撫子が先を歩き、案内してくれる、たまに後ろを軽く振り返り、俺がきちんと付いてきているか確認している様だ。。。
やはり、姉だろあれは。。
まぁ、でも心配してくれるのは悪い気はしない。
そんなことを考えていると、あっという間に食堂についた。研究室の、隣の部屋だったらしい。


「兄様、こちらの先にどうぞ、」


言いながら、撫子が椅子を引いてくれる。
うーん、なんだか偉くなった気分だ。。。
椅子に腰をかけると、撫子は向かいの席まで移動して席に着く。
テーブルを見ると湯気の立つ料理が見える。白いシチューの様な物に何かの肉。たくさんの野菜が入った粥の様なものだ。匂いは凄くいい匂いだ、食欲をそそる。そう言えばだ、この肉体的には勿論だが、精神的にも昨日、手術の前日の夕飯から食事を取っていなかった。
そりゃ腹もすくさ。


「えーと、食べても良いかな?」

「はい、兄様のお口に合うかは解りませんが是非召し上がって下さい。」

「えーと、じゃあ頂きます。」


最後は少しボソボソっと声を出してしまう。撫子が頂きますの挨拶を知らないかと思ったからだ、


「はい、では、イタダキマス。」


お、知ってたみたいだ。母さんの記憶、いや、そうじゃ無いか母さんと一緒に食事をした事があるのかもしれないな。

中の肉は 石投げ鳥 と言うモンスターの肉らしい。獲物を見つけると口に咥えた石の塊を落として来るらしい。狩るのは難しく無いが、意外と厄介な相手だそうだ。


「あー、身体があったまるわ~、味も良いし、料理得意じゃ無いって言ってたけど、凄く美味しいじゃ無いか。」

「お口にあった様で、何よりです......」


撫子は俺の言葉に微笑み返してくれる。
クリームシチューの様なその味にペロリと全部平らげてしまった。
うん、凄く満足だ、俺は椅子から立ち上がると、皿を下げにきた撫子、俺よりも身長が高い撫子の頭を、背伸びをしてめいいっぱい伸ばしたその手で、撫でながら声をかける。


「凄く美味しかった、なんだか、とてもほっとする味だったよ、ありがとう撫子。」


急に頭を撫でられた撫子はふっと顔を上げると少しびっくりした顔をする。ほんのりと頬が色付くと直ぐ顔を下げてしまう。


「あっ...いえ...兄様のお世話をするのが...撫子の役目ですので......」


今日初めて見る感じだ、慌ててるというか、なんと言うか。ちょっといきなり過ぎたか??


「あー、そうだ、ギルドカードのことで聞きたい事があるんだが。色がなぜか黒くなってしまったんだ、後はギフトの魔法ランクの後ろの数字のゼロ表示ってなんなんだ?」


撫子はふーっと、息を深めに吐くと、少し落ち着いた様で、表情を元に戻し話し始める。


「やはり、黒くなったのですね。ギルドカードは表示のギルドランクが所有者の実際の戦闘能力や総合的な実力と噛み合ってなければ黒く色が変わります。
例えばCランク相当の実力があるのに表示がまだDランクなどの場合、カードは黒くなります。その場合ギルドに行き申請すれば、ギルドランクを上げるための資格試験を受けられます。それか、特別クエストをクリアすれば、適正ランクに上がったとカードが判断しカードの色は元に戻ります。ちなみにですが、ゼロの数字の場合は、適正はあるが、まだ魔法を覚えていない、使えないと言う意味です。少し練習などをすれば直ぐランク1に上がるかと思います。」


なるほどね、俺はFランクよりはまだマシ、と言うことかな?
ちなみに、撫子の話によると。
FからCはブロンズ。
B、Aランクがシルバー。
Sランクがゴールド。
SSランクはプラチナらしい。

シルバーとプラチナの違いがよくわからんなぁ。
ぱっと見わかるもんなのか??

さて、腹もいい感じに膨れたし、休みたいところだ。この7歳の体は眠さにだいぶ弱い様だ。
軽く目をこすり撫子の方を見ると。ハッとした顔をした後、軽く頭を下げる。


「兄様、申し訳ありません、色々あり、お疲れでしたよね?直ぐに寝室の用意を致しますので、少々お待ちください。」


少し急いだ様子で部屋から出て行くと数分後には戻ってきた、相当急いだらしい。


「母様たちが使っていた寝室にて、準備をしてまいりましたので、お休みになりましょう。場所はお判りかと思いますが、だいぶお疲れの様なので、付き添わせて頂きます。」

「あー、いいよ大丈夫、撫子も無理しないでゆっくり休むんだよ?じゃあ、おやすみ。」


軽く背中越しに手を振る、扉を開け、廊下を抜ける。少し歩き寝室にはいる。
ボスッとベッドに倒れ込み、今日の事を思い出す。
色々あったな。まさか、異世界なんかにくるとは。元の世界で死んでしまったんだ。もう一度生が得られただけ、とても幸運なんだろう。 

けど、そう、手術が失敗し、俺がいなくなった後の彼女の事を考える。
後数ヶ月後に、俺と同じ手術をする予定の、彼女の事を。
せめて、その手術の日まで彼女を支えてくれる。
いや、これからの彼女を側で支えてくれる誰かが
現れる事を、遠くなる意識の中、

祈って・・・・・


今日という1日が終わる・・・・・
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