呪われた子と、家族に捨てられたけど、実は神様に祝福されてます。

光子

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それぞれの進む道

最終話 後日談 各々視点④

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 今、ここでデートに誘って断られたら、今から2人っきりでマドローナまでの旅が始まるのに、気まず過ぎないか?!でも、今言わなかったら、また後悔したらどうするの?!でも、今から奴隷として捕まっている皆を助けに行くのに、デートの誘いとかしてていいの?!あ、あと!どこ行きたいとか、ちゃんと考えてなかった!こうゆうのって、誘った方が、デートプランを考えておくものなのかな?!等、言わないで済む、色々な理由が頭を巡る。

(うう……意気地無し……!駄目!後悔しないって決めたじゃない…!)

 覚悟を決め直し、顔を上げる。

「カ、カトレア!あの、次、王都に戻ったら、私と、デートして下さいっーー!!!」
「…………え?」

(言ったーーー!ちゃんと言えた!!!)

 私の突然の発言に、何とも間の抜けた、ぽかんとした表情を浮かべたカトレアの顔が見える。

(うぅ……恥ずかしい……!とゆうか、断られたらどうしよう……!今更凄い怖くなって来たーー!)

 でも、言ってしまったものは、もう戻せない。いや、私の時間魔法なら戻せるのかな?でも、時間を巻き戻す魔法なんて、私の意思で出来ないし!強く願えば出来るのかな?!どうやって時間戻るのー?!

「えっと……キリア、僕とのデートで、いいんですか?」

(止めて!確認されるとか!本当に恥ずかしいやつだから!)

「う、うん」
 どう願っても、魔法は発動しない。時は戻らない。
 何なの?私の特殊魔法なハズなのに、いざって時に使えないなんて!

「あ、えっと、ほら、あの、私だけ報酬貰って無かったから、良かったら、その……カトレアと一緒に、街を歩きたいなぁー……なんて、思ったりして……」

 沈黙が怖くて、デートを誘った理由を言い訳みたいに並べる。でも、これも本当!私だけ報酬貰って無かったから便乗しただけ!……なんだけど……駄目だったのかな……。
 思わず、俯きながら、小さな声になる。
 恥ずかしさも、怖さもあって、顔を上げられないまま返事を待っていると、暫くして、頭上から声が聞こえた。


「……勿論、喜んで」
「!本当?!」
 了承の言葉に、嬉しくて、顔を上げ、笑顔でカトレアに確認する。
「当然です。キリアのお誘いを断るはずがありません」

 良い様に言ってくれ過ぎだけど、嬉しい!デートの誘いを受けてくれたって事だよね?凄い嬉しい!

「ありがとう…!凄く楽しみにしてるね!」
「……はい」

 無事にデートを誘えた事に安堵し、気を取り直して、前を向き、出発する。


 その後ろ、キリアの少し後に足を進めたカトレアの顔は、真っ赤に染まっていた。

「……まさか、キリアからお誘いが来るなんて……」

 キリアはいつも、自分は呪われているからと、自信が無く、消極的だった。それはきっと、恋に対しても同じ事だと、カトレアは理解していた。
 なのに、今、キリアから、デートに誘ってくれた。

 予想だにしていなかったから、最初、全然スマートに返事が出来なかった。

「やり直したい…!」

 カトレアは、自分にも時間魔法が使えたらと、一瞬、考えたが、直ぐに、考えを否定した。
「こんな失敗も、良い思い出ですよね」
「カトレア?何か言った?」
「いえ。早く皆さんを助けて、キリアとデートしたいなって、思っているだけですよ」

 カトレアの言葉に、キリアの顔が、彼女の紅い瞳に負けないくらい、一気に真っ赤に染まった。

 彼女の紅い目は、最初に会った時と変わらず、ずっと、綺麗だーーー



 完

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