異世界探訪!~VRMMOプレイ記~

劉竜

文字の大きさ
4 / 110
第1章

2話~もういやぁぁぁ!~

しおりを挟む
 翌日ログインすると、早速グラッセさんがやっていたように料理をしてみる。しかしどうやってもうまくいかない。スープを作ろうとしたらまるでスライムがお椀に入っているみたいになってしまった。スープが無理なら肉料理を!と思い挑戦するが、筋を抜いて焼いたのにかなり固い。ラビットンの肉は食用には向かないのか?
 失敗を重ねながらも経験値は入るので、三品作って(食えるかは別として)やっとレベルが三になった。料理でレベル上げは大変だな。
 四品目を作ろうとするが、もうメニューが思い付かない。何か別のものを作ろうとするなら材料が無さすぎる。仕方なくラビットンの肉をどうにか食べれるよう試行錯誤を重ねることにした。管理人から「いつまで使ってんだ!」と怒られたが気にせず続けた。その結果、なんとか噛みきれるくらいまで柔らかくすることに成功。しかしその代償としてラビットンの肉がなくなってしまった。まあ、代わりにレベルが十まで上がったから良しとするか。
 調理場を片付けていると、何かが動いているのが目に入った。最初は気にせず続けたが、段々とその数が増えている。一体なんなんだと思いその物体が向かった方へ顔を向けると………

ここで気持ち整理のため、一旦本編を止めさせてもらう。
 俺、井能健一は虫と爬虫類が苦手だ。今では一人暮らしをして、あいつが出ないよう殺虫、掃除は欠かさず、殺虫剤を三本常備している。さらにあいつを捕まえるため、某製薬会社のホイホイさんを部屋のあいつがいそうな場所に配置しまくっている。ここまでしているのに出てくるあいつは不死身の肉体を持つ怪物だと思う。そしてそのとき俺はあいつがゲームの中の異世界に出るとは思っていなかったんだ。きっと、もう気づいていると思う。そう、あいつだ。あいつが異世界にいたのだ…

 本編に戻ろう。ええっと、動いている物体の向かった方へ顔を向けると、台所によくいる害虫。そう、Gことゴキブリである。その瞬間は思い出したくない。ものすごい数がいて、それがこの世界の冷蔵庫的なものの周りに沸いて出てくるのである。さっきもいったように、俺は虫が苦手だ。特にこのゴキブリは見たらぶっ倒れそうになるくらいに嫌いだ。そのときは無我夢中で荷物を持って、調理場を飛び出した。幸い調理場の片付けは終わっていたので、あとから管理人さんにネチネチネチネチ言われることがなかった。
 さて、調理場を飛び出した俺はどこに向かったのか。あのあとはほとんど記憶が無い。気がついたら郊外でスライム相手に愚痴っていた。どうやってスライムにボコられることなく愚痴を言っていたのか、俺が逆に聞きたいくらいだ。しかもそのスライムは俺になついているようで、ずっとくっついてくる。もう、何がなんだかわからなくなった。ただ、もう、料理はしないことを心に決めたのだった。
 スライムと一緒に街に戻ると、当然門番さんから止められた。そりゃそうだ、モンスター対策でこのでっかい門を作ったのだから。俺はこのスライムが俺になついているようだということと、街に入れないかということを話していた。門番さんの反応はよいものではない。入るのであれば、名前をつけて、この名札と枷をつけておけとのこと。スライムって、どこが首なの?
 どうにかスライムに枷をつけ、鎖で繋いだ。名前?………聞かんでくれ。正直誰かに言えるようなもんじゃない。
 宿屋に向かう途中、衛兵さんに呼び止められた。スライムの枷がついていて、鎖に繋がれているところをみると、悪かったな的なことを言いながら去っていった。そりゃチェックするよな。こいつ一応モンスターだし。
 衛兵さん達に呼び止められたあと、宿屋に着いた。衛兵さん達というのはあのあと三回くらい呼び止められたのだ。まぁ、みんな枷と鎖を確認したら去っていったけど。この日は宿屋でログアウトした。ログアウトする前にレベルを確認するとなぜかレベルが十七になっていた。一体、何をしてたんだろう…
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~

ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。 休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。 啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。 異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。 これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。

処理中です...