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三話
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厚い生地を通しても、湿っているのが分かる。
そこに、ナナコに掴まれていた手首ほどかれても、カヤの指先はもうそこから離れることはできない。
濡れた下着の中で、さらに溢れ出すぬめりを止めることもできない。
できるのは、うつむいた顔を上げカヤを見詰めるナナコの瞳を見詰め返すことぐらいだった。
「気持ちいいの?」
こっくりとうなずくカヤの頬に、軽いキスが落ちてくる。
「じゃあ、見せて。もっと……あのときみたいにしてみて。ここでしてたみたいに……」
2人の頭の中で『あのとき』の情景が、それぞれ視点で甦ってくる。
コンクリートの密室という芝生よりもずっと魅力的な、完全なる自分だけの世界を得たカヤが、そこで自分の心と躰を慰める方法を見いだし、その行為に没頭していた『あのとき』。
鍵の開いたままだった更衣室のドアを開けると、泣きながら自分を慰めているカヤを目の当たりにした。ナナコにとっての『あのとき』。
「カヤ……教えてくれたよね? 何にも知らなかった私に教えてくれた……」
やがて、2人で慰め合えば、もっと寂しさを忘れられると知ってしまった。
「ねぇ、またやってみせて?」
言われるままに、カヤは短パンの端に両の親指をかけ、パンツと一緒にずるずると膝まで引き下ろす。
ナナコに躰を抱かれ支えられながら、半裸の躰に淡い光を浴びる。
まるで赤ちゃんのような、まったく無毛の恥丘の肌は、デリケートな生まれたての肌そのもの。
ただ違うのは、生まれたての赤ちゃんなら、その下に見える一筋の割れ目の奥から、こんなにぬるぬるとした酸っぱいようなニオイのする液体を、垂れ流したりはしないということだ。
「すごいねカヤ……太腿までぬるぬるしてる……すごいよ」
「はぁん……言っちゃ……ャ」
「ほら、触って」
人形使いがマリオネットの意図を操るごとく、ナナコの言葉がカヤを踊らせる。
カヤにとって、ナナコは特別だった。同じクラスでもないのに、ナナコに出会う前から彼女のことを知っていた。
物静かな美人で、いつも窓の外を眺めている……。お人形みたいに綺麗な少女。
友達のいないカヤの耳にも届くほど。学校中の噂になるほど、ナナコは誰が見ても格別な存在なのに。
特にかわいくもなく、頭がかしこいわけでもない。なんの取り柄も、友達もいない。そんなカヤをナナコは見詰める。
ここには……。
この空間には、2人しかいない。
☆
パンツの中に手を突っ込んで、濡れたアソコをもっとぐちゃぐちゃにしようと我を忘れていたカヤを見て、『あのとき』のナナコはすごく驚いた顔をしながらも、すぐに呼吸を整えて、落ち着いた声で言った。
「やめないで……」
カヤはナナコの前でオナニーを続けて見せた。
ナナコは本当に見とれてしまうほど綺麗な少女で、そんな子に見詰められながら小さな箱の中で、遠くに校庭の歓声を聞きながら、喘ぎ声を漏らしているとなんだか現実ではなく夢みたいな感覚に陥った。『あのとき』のオナニーは、本当に気持ち良かったのだ。
あれから、2人は一緒に昼休みを過ごすことになった。そして、いまもこうして……。
「くちゅくちゅって音がしてる……すごい」
ナナコは同級生の幼い乳首を指先でねじり上げばがら、いつものように冷静な声で囁いていた。
カヤは自らの中から溢れ出す粘液を指にからめ、まだ色素の沈着もない肉のヒダを撫で、さらに敏感な淫芽へとぬめりを運んでこねくり回す。
そのたびに息が一瞬止まり、全身がピクリと震えた。
身を反らし、乳首をつねるナナコの指先に自分から密着して、肌に赤い爪痕を残そうとする。
そこに、ナナコに掴まれていた手首ほどかれても、カヤの指先はもうそこから離れることはできない。
濡れた下着の中で、さらに溢れ出すぬめりを止めることもできない。
できるのは、うつむいた顔を上げカヤを見詰めるナナコの瞳を見詰め返すことぐらいだった。
「気持ちいいの?」
こっくりとうなずくカヤの頬に、軽いキスが落ちてくる。
「じゃあ、見せて。もっと……あのときみたいにしてみて。ここでしてたみたいに……」
2人の頭の中で『あのとき』の情景が、それぞれ視点で甦ってくる。
コンクリートの密室という芝生よりもずっと魅力的な、完全なる自分だけの世界を得たカヤが、そこで自分の心と躰を慰める方法を見いだし、その行為に没頭していた『あのとき』。
鍵の開いたままだった更衣室のドアを開けると、泣きながら自分を慰めているカヤを目の当たりにした。ナナコにとっての『あのとき』。
「カヤ……教えてくれたよね? 何にも知らなかった私に教えてくれた……」
やがて、2人で慰め合えば、もっと寂しさを忘れられると知ってしまった。
「ねぇ、またやってみせて?」
言われるままに、カヤは短パンの端に両の親指をかけ、パンツと一緒にずるずると膝まで引き下ろす。
ナナコに躰を抱かれ支えられながら、半裸の躰に淡い光を浴びる。
まるで赤ちゃんのような、まったく無毛の恥丘の肌は、デリケートな生まれたての肌そのもの。
ただ違うのは、生まれたての赤ちゃんなら、その下に見える一筋の割れ目の奥から、こんなにぬるぬるとした酸っぱいようなニオイのする液体を、垂れ流したりはしないということだ。
「すごいねカヤ……太腿までぬるぬるしてる……すごいよ」
「はぁん……言っちゃ……ャ」
「ほら、触って」
人形使いがマリオネットの意図を操るごとく、ナナコの言葉がカヤを踊らせる。
カヤにとって、ナナコは特別だった。同じクラスでもないのに、ナナコに出会う前から彼女のことを知っていた。
物静かな美人で、いつも窓の外を眺めている……。お人形みたいに綺麗な少女。
友達のいないカヤの耳にも届くほど。学校中の噂になるほど、ナナコは誰が見ても格別な存在なのに。
特にかわいくもなく、頭がかしこいわけでもない。なんの取り柄も、友達もいない。そんなカヤをナナコは見詰める。
ここには……。
この空間には、2人しかいない。
☆
パンツの中に手を突っ込んで、濡れたアソコをもっとぐちゃぐちゃにしようと我を忘れていたカヤを見て、『あのとき』のナナコはすごく驚いた顔をしながらも、すぐに呼吸を整えて、落ち着いた声で言った。
「やめないで……」
カヤはナナコの前でオナニーを続けて見せた。
ナナコは本当に見とれてしまうほど綺麗な少女で、そんな子に見詰められながら小さな箱の中で、遠くに校庭の歓声を聞きながら、喘ぎ声を漏らしているとなんだか現実ではなく夢みたいな感覚に陥った。『あのとき』のオナニーは、本当に気持ち良かったのだ。
あれから、2人は一緒に昼休みを過ごすことになった。そして、いまもこうして……。
「くちゅくちゅって音がしてる……すごい」
ナナコは同級生の幼い乳首を指先でねじり上げばがら、いつものように冷静な声で囁いていた。
カヤは自らの中から溢れ出す粘液を指にからめ、まだ色素の沈着もない肉のヒダを撫で、さらに敏感な淫芽へとぬめりを運んでこねくり回す。
そのたびに息が一瞬止まり、全身がピクリと震えた。
身を反らし、乳首をつねるナナコの指先に自分から密着して、肌に赤い爪痕を残そうとする。
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