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第二の魔王と氷雪の魔女
冥王、激怒と衝動と焦りと早とちり。
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椅子に座る騎士が、ユカリ達と会話をしている中、俺とペルセポネは、後ろにいるコベソとトンドと共に会話を聴いていた。
――――全くどうでもいい会話だな。
――――ノライフが、いるのが北の大地!?
そんな話が届くなか、ペルセポネが急に俺の姿を見回してくる。
「魔素が、濃いのに大丈夫?」
「ん、俺か? 大丈夫だ」
「そう、私は少し、若干ね。 ダルさを感じる」
「ダルい? 魔素が原因なのか?」
「まぁ、多分そうかも。 ここに近づいてから何か、そんな体調になってきて」
ペルセポネが、再び俺の姿全身を半信半疑な眼差しで見回している。
「それにしても、私でもダルいのに……め、ハーデスは何ともない、なんて」
「あぁ、何とも無いな 」
顎を引き上目遣いで俺を見るペルセポネは、真偽の眼差しで俺に話しかけてくる。
「無頓着、無神経とかならわかるけど、そのハーデスの……欠陥か粗悪じゃない?」
「はっ?」
突如、ペルセポネから放たれる内容に俺は、気に障りその言葉に対し目くじらを立てる。
「だって、私でさえ微かに、何か凝り見たいのあるなぁって感じなのに、全く無いなんてそれ、粗悪か欠陥、出来損ないよ」
更に畳み掛けてくるペルセポネの俺を見る目は、嫌悪感を抱いているように感じる。
その目に俺は、声を荒らげペルセポネを睨むと、そのペルセポネも険しい表情と鋭い眼差しを俺に向ける。
「何を言う。 この俺が粗悪? ふざけるなっ」
「ふざけるのはあんたよ。 そぅ考えるのが普通でしょ。 スキル使えないのは分からないけどレベル上がらないし」
「レベルが、上がらないとか全く悪くない」
「いえ、正直っ悪いし、粗悪、欠陥よっ」
お互い青筋を立て睨み合いになる。
――――妻から、粗悪だの、欠陥だの、しまいには出来損ないなど言われた事が腹ただしい。多芸多才だと俺自身思わないが、神そして冥界の王でたる俺が劣等と言われる筋合いは無い。
大気や床、この部屋全体が振動しているかのような不安の顔をするコベソとトンドが、俺とペルセポネの睨み合いを止めようと手を伸ばす。
すると第二、第三と呼ばれた騎士二人が、見た目がごく普通の片手剣を振り回してコチラに向かってくる。
「へいへい、そこの冒険者か」
「粗悪、えぇ人族は粗悪だ」
ユカリ達は、武器を構えてはいるが俺とペルセポネから距離を取り出し、騎士二人はいがみ合っている俺達に近づいてくる。
「ちょ! こんな時に喧嘩なんてあの二人なんなの」
「リフィーナ何を?」
「さっきは羨ましいぐらいイチャついていたのに――――」
「そう、思って……たの……」
「――――でも、なんでこんな敵の前で。 敵が見えないのって言いに」
「リフィーナ、ダメッ。 危ない」
「フェルト、なん……」
「「ジャマっ!!」」
迫り来る騎士二人に俺とペルセポネは、払い除けようとすると同時に怒りの感情をぶつけるように騎士二人に向け手を振るい上げる。
ユカリ達、コベソとトンドそして、椅子に座る騎士一人は、何が起きたか分からなそうに目をひん剥いて微動だにしない。
この部屋全体が、凍りついたかのような空気になる。
そして、近づいて来ていた騎士二人の姿が、忽然と消えたと認識したユカリ達と椅子に座る騎士。
すると、急に舞い込んでくる冷たい風と共に爆音が、この部屋に轟くと、目をひん剥いて止まっていた者全員が、我に返り気付く。
消えた騎士二人後ろにあった壁と天井も、騎士二人と共に消えている事に、外の赤い空と氷雪を被った白い木々や山々の景色が、見える。
砕けた壁には赤い血が、付着していた。
「……て」
無言の中を切るのは、青ざめているリフィーナの声。
フェルトが、リフィーナをあの場で止めてなければもしかしたら、当のリフィーナも巻き添えを食らってこの場から消えていた。驚愕な顔をし動かないリフィーナ。
ひんやりとした空気を肌に感じる俺は、振るい上げた手の先に視線を動かす。ペルセポネも俺と同じように恐る恐る視線を動かす。
その視線の先には、綺麗な氷雪を被った森林の山々が、覗き込み俺は、怒っていた理由を忘れ怒りさえ消えていた。
ペルセポネは、キョトンとした顔の後、乾いた笑いをし俺と目を合わせる。
「なんだっけ?」
「粗悪とか?」
「そう、その体。 その体よ。 急遽作ったからじゃない」
「体……。 ん? あぁそういう事か」
「そうよ。 それしか考えられないわ」
「俺の早とちりか。 愛する妻から言われ、勘違いし、逆上してしまった。 すまんペルセポネ」
「うんうん。 いいの。 私も少し言葉が足りなかったみたい」
――――レベルが上がらないのも、あの女の神エウラロノースが勝手に渡してきたスキルも、魔素濃度に影響を受けないのも、この世界に合わせて造られたこの体のせいか。
受けないのは良いが、エウラロノースの臭いにも影響受けなかったら良かったのに。
凛とした表情で俺と視線を合わせるペルセポネを俺は、抱き寄せるとペルセポネも腕を回しお互いが引き寄せ合う様に強く抱きしめあう。
「一件落着なのか……」
「そりゃこうなる。 神の激高、触らぬ神に祟りなしと言う事か」
後ろでつぶやくコベソとトンドは、俺達の後ろにいたからか既に状況を飲み込み、ヤレヤレといった感じで胸を撫で下ろしている。
「むーっ、おねぇさま怒らせたらこうなるなら……」
「ミミンそうね。 腕一振で……想像以上のレベル、至高だわ」
「私……。 突っかかるのやめようと思う」
「うん、酷すぎるのはやめた方が良いかも」
恐怖のあまりか強ばる顔をするユカリ達の言葉が、静まり返ったこの部屋では筒抜け過ぎる。
そして、椅子に座った騎士は、唖然とした顔で固まっていると、俺達の視線を感じたのかハッと息を吸い込むと同時に咳き込み我に返る。
「ゴホッゴホッ。 中々やるな」
席から立ち上がった騎士は、そう告げると俺とペルセポネを注視しながら、時にはユカリ達にも視線を向け話しかけてくる。
「特に、あの二人の、その……あの技術は分かった。 勇者ユカリとその仲間よ。 貴様達の力を我に示せ」
力強く人差し指をユカリ達に向ける騎士に対し、ユカリ達は、キョトンとしていてリフィーナが口を開く。
「はっ? 示せ?」
「なんでですか? わからないわ」
「ふっ、そう言うと思ってな。 あの二人の力は分かった、勇者ユカリよ。 我に勝てなければ魔王ノライフ様に勝つなんて夢のまた夢」
指を向けている手の逆側の手を自らの腰に起き、今一度、人差し指を突きつけてくる騎士の行動にリフィーナは、苛立ちを見せる表情をする。
「貴方に勝っても、魔王とは何もかも違うじゃない。どんな奴なのかも分からないのに」
「そう、魔王ノライフは、騎士では無いと思っている。 貴方に力を示す必要は無いっ」
リフィーナとユカリは、騎士に抗議をし、自らのの武器に手を掛ける。
リフィーナやフェルトたまにユカリと俺とペルセポネにチラッと視線を向ける。その視線を追う騎士は、苦悩の顔をして何かと口を開きユカリ達の視線を戻している。
俺は、ペルセポネの腰に手を回し抱きしめ、ペルセポネも俺の身体にしがみつくようにして、ユカリ達のやり取りを眺めているが。
「わ、わかった。 あの二人は、手を出さないと言う条件だが、俺に勝ったら魔王ノライフ様の事を話そう」
「えっ? 勝ったら」
「勝ったら貴方死ぬのに、それはおかしいですわ」
「ここで、話すか。 戦っている最中に話すか」
「確実に誓え。 あの二人は絶っーーー対ぃっ手を出さないと。 これならその条件を飲もう」
「分かった……。 ハーデスさん、ペルセポネさんこの戦い見守ってください」
声を高らかに上げ俺達に言ってくるユカリ。
ごく普通の会話の音量だ、俺には全くの筒抜けだし勝手に耳に入ってきていた。
俺とペルセポネは、頷くとそれを確認したユカリ達は、武器を構えて騎士と間合いを取る。
第一騎士団長と名乗る先程まで椅子に座っていた騎士は、兜のバイザーを落とし、盾と長めの剣を手に取りユカリ達に向かって構える。
「良いか、絶対にそこの二人。 見ているだけだぞっ」
騎士は、バイザーで篭った声を荒らげ念を押してきた。
離れよとしないペルセポネと共に、この戦いを見守っている俺だった。
――――全くどうでもいい会話だな。
――――ノライフが、いるのが北の大地!?
そんな話が届くなか、ペルセポネが急に俺の姿を見回してくる。
「魔素が、濃いのに大丈夫?」
「ん、俺か? 大丈夫だ」
「そう、私は少し、若干ね。 ダルさを感じる」
「ダルい? 魔素が原因なのか?」
「まぁ、多分そうかも。 ここに近づいてから何か、そんな体調になってきて」
ペルセポネが、再び俺の姿全身を半信半疑な眼差しで見回している。
「それにしても、私でもダルいのに……め、ハーデスは何ともない、なんて」
「あぁ、何とも無いな 」
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「無頓着、無神経とかならわかるけど、そのハーデスの……欠陥か粗悪じゃない?」
「はっ?」
突如、ペルセポネから放たれる内容に俺は、気に障りその言葉に対し目くじらを立てる。
「だって、私でさえ微かに、何か凝り見たいのあるなぁって感じなのに、全く無いなんてそれ、粗悪か欠陥、出来損ないよ」
更に畳み掛けてくるペルセポネの俺を見る目は、嫌悪感を抱いているように感じる。
その目に俺は、声を荒らげペルセポネを睨むと、そのペルセポネも険しい表情と鋭い眼差しを俺に向ける。
「何を言う。 この俺が粗悪? ふざけるなっ」
「ふざけるのはあんたよ。 そぅ考えるのが普通でしょ。 スキル使えないのは分からないけどレベル上がらないし」
「レベルが、上がらないとか全く悪くない」
「いえ、正直っ悪いし、粗悪、欠陥よっ」
お互い青筋を立て睨み合いになる。
――――妻から、粗悪だの、欠陥だの、しまいには出来損ないなど言われた事が腹ただしい。多芸多才だと俺自身思わないが、神そして冥界の王でたる俺が劣等と言われる筋合いは無い。
大気や床、この部屋全体が振動しているかのような不安の顔をするコベソとトンドが、俺とペルセポネの睨み合いを止めようと手を伸ばす。
すると第二、第三と呼ばれた騎士二人が、見た目がごく普通の片手剣を振り回してコチラに向かってくる。
「へいへい、そこの冒険者か」
「粗悪、えぇ人族は粗悪だ」
ユカリ達は、武器を構えてはいるが俺とペルセポネから距離を取り出し、騎士二人はいがみ合っている俺達に近づいてくる。
「ちょ! こんな時に喧嘩なんてあの二人なんなの」
「リフィーナ何を?」
「さっきは羨ましいぐらいイチャついていたのに――――」
「そう、思って……たの……」
「――――でも、なんでこんな敵の前で。 敵が見えないのって言いに」
「リフィーナ、ダメッ。 危ない」
「フェルト、なん……」
「「ジャマっ!!」」
迫り来る騎士二人に俺とペルセポネは、払い除けようとすると同時に怒りの感情をぶつけるように騎士二人に向け手を振るい上げる。
ユカリ達、コベソとトンドそして、椅子に座る騎士一人は、何が起きたか分からなそうに目をひん剥いて微動だにしない。
この部屋全体が、凍りついたかのような空気になる。
そして、近づいて来ていた騎士二人の姿が、忽然と消えたと認識したユカリ達と椅子に座る騎士。
すると、急に舞い込んでくる冷たい風と共に爆音が、この部屋に轟くと、目をひん剥いて止まっていた者全員が、我に返り気付く。
消えた騎士二人後ろにあった壁と天井も、騎士二人と共に消えている事に、外の赤い空と氷雪を被った白い木々や山々の景色が、見える。
砕けた壁には赤い血が、付着していた。
「……て」
無言の中を切るのは、青ざめているリフィーナの声。
フェルトが、リフィーナをあの場で止めてなければもしかしたら、当のリフィーナも巻き添えを食らってこの場から消えていた。驚愕な顔をし動かないリフィーナ。
ひんやりとした空気を肌に感じる俺は、振るい上げた手の先に視線を動かす。ペルセポネも俺と同じように恐る恐る視線を動かす。
その視線の先には、綺麗な氷雪を被った森林の山々が、覗き込み俺は、怒っていた理由を忘れ怒りさえ消えていた。
ペルセポネは、キョトンとした顔の後、乾いた笑いをし俺と目を合わせる。
「なんだっけ?」
「粗悪とか?」
「そう、その体。 その体よ。 急遽作ったからじゃない」
「体……。 ん? あぁそういう事か」
「そうよ。 それしか考えられないわ」
「俺の早とちりか。 愛する妻から言われ、勘違いし、逆上してしまった。 すまんペルセポネ」
「うんうん。 いいの。 私も少し言葉が足りなかったみたい」
――――レベルが上がらないのも、あの女の神エウラロノースが勝手に渡してきたスキルも、魔素濃度に影響を受けないのも、この世界に合わせて造られたこの体のせいか。
受けないのは良いが、エウラロノースの臭いにも影響受けなかったら良かったのに。
凛とした表情で俺と視線を合わせるペルセポネを俺は、抱き寄せるとペルセポネも腕を回しお互いが引き寄せ合う様に強く抱きしめあう。
「一件落着なのか……」
「そりゃこうなる。 神の激高、触らぬ神に祟りなしと言う事か」
後ろでつぶやくコベソとトンドは、俺達の後ろにいたからか既に状況を飲み込み、ヤレヤレといった感じで胸を撫で下ろしている。
「むーっ、おねぇさま怒らせたらこうなるなら……」
「ミミンそうね。 腕一振で……想像以上のレベル、至高だわ」
「私……。 突っかかるのやめようと思う」
「うん、酷すぎるのはやめた方が良いかも」
恐怖のあまりか強ばる顔をするユカリ達の言葉が、静まり返ったこの部屋では筒抜け過ぎる。
そして、椅子に座った騎士は、唖然とした顔で固まっていると、俺達の視線を感じたのかハッと息を吸い込むと同時に咳き込み我に返る。
「ゴホッゴホッ。 中々やるな」
席から立ち上がった騎士は、そう告げると俺とペルセポネを注視しながら、時にはユカリ達にも視線を向け話しかけてくる。
「特に、あの二人の、その……あの技術は分かった。 勇者ユカリとその仲間よ。 貴様達の力を我に示せ」
力強く人差し指をユカリ達に向ける騎士に対し、ユカリ達は、キョトンとしていてリフィーナが口を開く。
「はっ? 示せ?」
「なんでですか? わからないわ」
「ふっ、そう言うと思ってな。 あの二人の力は分かった、勇者ユカリよ。 我に勝てなければ魔王ノライフ様に勝つなんて夢のまた夢」
指を向けている手の逆側の手を自らの腰に起き、今一度、人差し指を突きつけてくる騎士の行動にリフィーナは、苛立ちを見せる表情をする。
「貴方に勝っても、魔王とは何もかも違うじゃない。どんな奴なのかも分からないのに」
「そう、魔王ノライフは、騎士では無いと思っている。 貴方に力を示す必要は無いっ」
リフィーナとユカリは、騎士に抗議をし、自らのの武器に手を掛ける。
リフィーナやフェルトたまにユカリと俺とペルセポネにチラッと視線を向ける。その視線を追う騎士は、苦悩の顔をして何かと口を開きユカリ達の視線を戻している。
俺は、ペルセポネの腰に手を回し抱きしめ、ペルセポネも俺の身体にしがみつくようにして、ユカリ達のやり取りを眺めているが。
「わ、わかった。 あの二人は、手を出さないと言う条件だが、俺に勝ったら魔王ノライフ様の事を話そう」
「えっ? 勝ったら」
「勝ったら貴方死ぬのに、それはおかしいですわ」
「ここで、話すか。 戦っている最中に話すか」
「確実に誓え。 あの二人は絶っーーー対ぃっ手を出さないと。 これならその条件を飲もう」
「分かった……。 ハーデスさん、ペルセポネさんこの戦い見守ってください」
声を高らかに上げ俺達に言ってくるユカリ。
ごく普通の会話の音量だ、俺には全くの筒抜けだし勝手に耳に入ってきていた。
俺とペルセポネは、頷くとそれを確認したユカリ達は、武器を構えて騎士と間合いを取る。
第一騎士団長と名乗る先程まで椅子に座っていた騎士は、兜のバイザーを落とし、盾と長めの剣を手に取りユカリ達に向かって構える。
「良いか、絶対にそこの二人。 見ているだけだぞっ」
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