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第二の魔王と氷雪の魔女
冥王、魔王となっても不変な存在。
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ペルセポネから解放され頭を抱えるコベソに、目を閉じて思いにふけるユカリ。
そこに、ゆっくりと歩いてやってくる魔将スノーにコベソが、口を開く。
「もう、大丈夫なのですかな?」
「ええ。さすがですわ、人族の薬とやらは。 直ぐに回復してしまうとは」
魔将スノーが、手で口を抑えながら軽く笑うとコベソも笑顔で応える。
リフィーナ達三人は、何度も顔を合わせ何度もユカリに訪ねているが、『魔王なの?』『ええ』困惑する顔で尋ねてくる三人にユカリも困惑した表情で受け答えする。
俺は両方の手のひらを眺めながら、発言する。
「魔王……か」
深刻な顔をするコベソやユカリ達だが、そこに割って入る魔将スノーは、軽く手を叩く。
「勇者ユカリ、そしてお仲間方。こんな場所で考えるよりも我が城で考えましょう」
その言葉にコベソとトンドは、動く。
無言のユカリは、フェルトに連れられリフィーナとミミンの後に馬車に乗り込んだ。
少し窮屈な馬車の御者台にコベソとトンド、そして御者が座っているが、そこは更に窮屈そうで御者が少し青ざめている。
その馬車の中、魔将スノーが俺の顔を見た後にユカリに問いかける。
「ユカリさん、この……ハーデスさんから何か感じますか?魔王とか」
「いえ、そのようなのは……」
「私もそうですね。 あの魔王ノライフのような威圧感、ハーデスさんからは、全く感じられません」
「それって、魔王では無いという事?」
「いえ、あなたの鑑識眼で見てハーデスさんは、『魔王』なのでしょう。 ですが、鑑識眼を使わない者からしたら全くの人族と見受けらるのですが」
「確かに、魔王って感じはしないし、魔王なら魔族だし、彼から全く魔族ぅっていうのは、無い」
「そうですわ。 魔将スノーさんや彼女、四天王さん達からは若干感じる魔族の気配。 だけどハーデスさんからは、何にも……ですわ」
リフィーナとフェルトの言葉にユカリも同調し気持ちが晴れそうな表情になる。そんな話の中でもミミンは、ペルセポネに寄り添おうとしている。
「まぁ、『魔王』だの『勇者』だの私の旦那には関係無いのよ」
ペルセポネは、その一言で俺の魔王騒動を終わらせようしたみたいだ。
俺から魔王の威圧感、気配を感じないと分かるとここにいる全員、俺の魔王になってた事を忘れている。
そして、馬車は魔将スノーが居住し治める城とその街アイスクォールに入る。
何も起きなけれ綺麗な西洋風もしくは北欧風の街並みと思われる。しかし魔王ノライフ襲撃にて荒廃している。だが、街の人達によって少しづつだ元の姿に戻ろうとしているのを馬車を通って垣間見える。
荒れ果てた街の道を進む馬車は、揺れに揺れる。
そして、揺れる道を通ると、この街の中心なのか大きく台座のようなモニュメントを真ん中に広場が現れる。
魔将スノーは、立ち上がり御者台に座るコベソ達に伝える。
「そこで馬車を停めてください」
「あっ、ここで?」
「ええ、この広場で」
魔将スノーは、俺達に向け会釈をして馬車を降りると、四天王のリーダーを残し三人が付き添いでそのままついて行く。
馬車から出てくる魔将スノーの姿に、街の人々がざわめき始める。
そして、魔将スノーは、そのまま広場の中央にあるモニュメントの後ろに回ると、後ろに階段があるのかそのモニュメントに登る。
ざわめきどよめく街の人々は、モニュメントに立つ魔将スノーの姿を見て涙を流す者もいる。
いつの間にか、広場の人々が、引き締め合うかのようにかなりの人集りとなっている。
馬車は、四天王のリーダーが移動を伝えるとこの広場の出口付近、城門へ向かう街路で停まっている。
魔将スノーは、軽く咳払いをし口を開く。
ざわめく人々が、魔将スノーの姿に注視し静寂となる。
「皆、魔王の襲来に関し多大な迷惑を掛けてしまいました。 ですが、魔王ノライフは……」
魔王ノライフの言葉に息を飲み込む大勢の人々。
「魔王ノライフは、倒されました。 この北方の国を再び襲ってくる事はありません。 このまま安心して復興に助力を」
魔王ノライフの討伐の言葉に大勢の人々は、歓喜の渦を広げる。
その歓喜の中、魔将スノーと四天王の三人は、馬車に乗り込み城に向かい城門を潜り中に入る。
俺達は、魔将スノー計らいでこの城で休む事となった。移動で窮屈なコベソ達も感謝すると共にコベソとトンドは、このままアイスクォールと交渉に入ろうと話を魔将スノーに持ち掛けている。
その交渉の前に魔将スノーに連れられ俺とペルセポネ、そしてユカリ達は、無機質な大部屋に中心に広いテーブルとそれを囲むように椅子が、ありそれぞれその椅子に座る。
早く交渉に移りたいコベソとトンドも座る。
「ハーデスさんの『魔王』の件で、ユカリさんはやはり……」
「ええ、魔王を倒すのが私の目的。 第三の魔王がハーデスさんとなると私の目的、元の世界に戻るというのが果たせない」
「それが、目的なのですね……ん? 第三の魔王?」
「ええ、エウラロノース様が三体現れそれらを倒すと帰らせてくれると言って」
「三体……。 三体とは?」
「ちょっと、なによ三体、三体って。 今回の魔王は、三体なのよ」
「ええ、そう聞いてますわ」
「うむ、俺もランドベルクの聖女から神託として聞いている」
リフィーナにフェルト、そしてコベソが、困惑の魔将スノーに向けて言葉を発する。
「いえ、魔王が三体という決まりなど無いのです。 既にこの魔界には魔王が、三人います」
「だからぁっ、ランドベルクを攻めたバスダトに、さっきのノライフ。 そしてこのハーデスでしょ」
リフィーナは、俺に指を刺しながら魔将スノーに突っかかっている。その指にペルセポネは、苦笑いをしている顔が見える。
すると、魔将スノーは、首を横に振る。
「その三人ではありません。現在、三人の魔王が生存しています」
魔将スノーの言葉にキョトンとした顔をするユカリ達。
――――今、現在三体の魔王がいると言う事だよな?
内心驚く俺だが、分からぬように冷静さを保つ。
「魔界の中部に二人そして南部に一人。 それぞれの国を治めてます」
「なら、全部て五体。 いや六体倒さないと行けないって事?」
「それは、分かりませんが、魔将から魔神の力で魔王となります。 ですが、魔王となって人族を攻めるという事をせずに国を治める魔王もいます」
「私たちは、なんの魔王を倒せば……」
「そうですね……。 人族の神から神託を得た聖女に聞くのがいいかと。 私が分かっていることは……」
「……」
「南部に位置する魔王が、最近人族の国を攻めたことです」
「それは?」
ユカリにリフィーナとフェルトは、前のめりになり魔将スノーの言葉をくいるように聞いている。
「南部という事は……」
「南……。 帝国!!」
「そうなのかもしれません。 人族の地理は詳しくないもので」
魔将スノーは、少しゆっくりな口調となりユカリに向かいながらもコベソ達にも目を配る。
「今の感じですと、ハーデスさんは『魔王』となっていた所で何も問題なさそうです。 勇者であれば敵意が向けられますが、今は無さそうですものね」
「そ、そうですね」
頷くユカリに釣られるリフィーナとフェルト。
「なら、あなた方が使う鑑識眼を別の人が使ってきたら注意すれば大丈夫だと思います」
「ええ、それの方が良いです。 魔王となったハーデスさんを倒す事など無謀でし目的以前の問題です」
「そうよ。 この人ムリだし、敵対したら貴女ペルセポネがそっちに着くだろうから」
「当たり前」
リフィーナの乾いた声にペルセポネの言葉は、軽く跳ね除ける。
――――『魔王』か。 所で何故俺は、『勇者』としてのスキルも使うことすら出来ず、更に魔王まで得るとは。
俺は、魔王の存在よりも、ユカリの目的よりも、得たスキルを使えない事に、この体に疑念を抱く。
そこに、ゆっくりと歩いてやってくる魔将スノーにコベソが、口を開く。
「もう、大丈夫なのですかな?」
「ええ。さすがですわ、人族の薬とやらは。 直ぐに回復してしまうとは」
魔将スノーが、手で口を抑えながら軽く笑うとコベソも笑顔で応える。
リフィーナ達三人は、何度も顔を合わせ何度もユカリに訪ねているが、『魔王なの?』『ええ』困惑する顔で尋ねてくる三人にユカリも困惑した表情で受け答えする。
俺は両方の手のひらを眺めながら、発言する。
「魔王……か」
深刻な顔をするコベソやユカリ達だが、そこに割って入る魔将スノーは、軽く手を叩く。
「勇者ユカリ、そしてお仲間方。こんな場所で考えるよりも我が城で考えましょう」
その言葉にコベソとトンドは、動く。
無言のユカリは、フェルトに連れられリフィーナとミミンの後に馬車に乗り込んだ。
少し窮屈な馬車の御者台にコベソとトンド、そして御者が座っているが、そこは更に窮屈そうで御者が少し青ざめている。
その馬車の中、魔将スノーが俺の顔を見た後にユカリに問いかける。
「ユカリさん、この……ハーデスさんから何か感じますか?魔王とか」
「いえ、そのようなのは……」
「私もそうですね。 あの魔王ノライフのような威圧感、ハーデスさんからは、全く感じられません」
「それって、魔王では無いという事?」
「いえ、あなたの鑑識眼で見てハーデスさんは、『魔王』なのでしょう。 ですが、鑑識眼を使わない者からしたら全くの人族と見受けらるのですが」
「確かに、魔王って感じはしないし、魔王なら魔族だし、彼から全く魔族ぅっていうのは、無い」
「そうですわ。 魔将スノーさんや彼女、四天王さん達からは若干感じる魔族の気配。 だけどハーデスさんからは、何にも……ですわ」
リフィーナとフェルトの言葉にユカリも同調し気持ちが晴れそうな表情になる。そんな話の中でもミミンは、ペルセポネに寄り添おうとしている。
「まぁ、『魔王』だの『勇者』だの私の旦那には関係無いのよ」
ペルセポネは、その一言で俺の魔王騒動を終わらせようしたみたいだ。
俺から魔王の威圧感、気配を感じないと分かるとここにいる全員、俺の魔王になってた事を忘れている。
そして、馬車は魔将スノーが居住し治める城とその街アイスクォールに入る。
何も起きなけれ綺麗な西洋風もしくは北欧風の街並みと思われる。しかし魔王ノライフ襲撃にて荒廃している。だが、街の人達によって少しづつだ元の姿に戻ろうとしているのを馬車を通って垣間見える。
荒れ果てた街の道を進む馬車は、揺れに揺れる。
そして、揺れる道を通ると、この街の中心なのか大きく台座のようなモニュメントを真ん中に広場が現れる。
魔将スノーは、立ち上がり御者台に座るコベソ達に伝える。
「そこで馬車を停めてください」
「あっ、ここで?」
「ええ、この広場で」
魔将スノーは、俺達に向け会釈をして馬車を降りると、四天王のリーダーを残し三人が付き添いでそのままついて行く。
馬車から出てくる魔将スノーの姿に、街の人々がざわめき始める。
そして、魔将スノーは、そのまま広場の中央にあるモニュメントの後ろに回ると、後ろに階段があるのかそのモニュメントに登る。
ざわめきどよめく街の人々は、モニュメントに立つ魔将スノーの姿を見て涙を流す者もいる。
いつの間にか、広場の人々が、引き締め合うかのようにかなりの人集りとなっている。
馬車は、四天王のリーダーが移動を伝えるとこの広場の出口付近、城門へ向かう街路で停まっている。
魔将スノーは、軽く咳払いをし口を開く。
ざわめく人々が、魔将スノーの姿に注視し静寂となる。
「皆、魔王の襲来に関し多大な迷惑を掛けてしまいました。 ですが、魔王ノライフは……」
魔王ノライフの言葉に息を飲み込む大勢の人々。
「魔王ノライフは、倒されました。 この北方の国を再び襲ってくる事はありません。 このまま安心して復興に助力を」
魔王ノライフの討伐の言葉に大勢の人々は、歓喜の渦を広げる。
その歓喜の中、魔将スノーと四天王の三人は、馬車に乗り込み城に向かい城門を潜り中に入る。
俺達は、魔将スノー計らいでこの城で休む事となった。移動で窮屈なコベソ達も感謝すると共にコベソとトンドは、このままアイスクォールと交渉に入ろうと話を魔将スノーに持ち掛けている。
その交渉の前に魔将スノーに連れられ俺とペルセポネ、そしてユカリ達は、無機質な大部屋に中心に広いテーブルとそれを囲むように椅子が、ありそれぞれその椅子に座る。
早く交渉に移りたいコベソとトンドも座る。
「ハーデスさんの『魔王』の件で、ユカリさんはやはり……」
「ええ、魔王を倒すのが私の目的。 第三の魔王がハーデスさんとなると私の目的、元の世界に戻るというのが果たせない」
「それが、目的なのですね……ん? 第三の魔王?」
「ええ、エウラロノース様が三体現れそれらを倒すと帰らせてくれると言って」
「三体……。 三体とは?」
「ちょっと、なによ三体、三体って。 今回の魔王は、三体なのよ」
「ええ、そう聞いてますわ」
「うむ、俺もランドベルクの聖女から神託として聞いている」
リフィーナにフェルト、そしてコベソが、困惑の魔将スノーに向けて言葉を発する。
「いえ、魔王が三体という決まりなど無いのです。 既にこの魔界には魔王が、三人います」
「だからぁっ、ランドベルクを攻めたバスダトに、さっきのノライフ。 そしてこのハーデスでしょ」
リフィーナは、俺に指を刺しながら魔将スノーに突っかかっている。その指にペルセポネは、苦笑いをしている顔が見える。
すると、魔将スノーは、首を横に振る。
「その三人ではありません。現在、三人の魔王が生存しています」
魔将スノーの言葉にキョトンとした顔をするユカリ達。
――――今、現在三体の魔王がいると言う事だよな?
内心驚く俺だが、分からぬように冷静さを保つ。
「魔界の中部に二人そして南部に一人。 それぞれの国を治めてます」
「なら、全部て五体。 いや六体倒さないと行けないって事?」
「それは、分かりませんが、魔将から魔神の力で魔王となります。 ですが、魔王となって人族を攻めるという事をせずに国を治める魔王もいます」
「私たちは、なんの魔王を倒せば……」
「そうですね……。 人族の神から神託を得た聖女に聞くのがいいかと。 私が分かっていることは……」
「……」
「南部に位置する魔王が、最近人族の国を攻めたことです」
「それは?」
ユカリにリフィーナとフェルトは、前のめりになり魔将スノーの言葉をくいるように聞いている。
「南部という事は……」
「南……。 帝国!!」
「そうなのかもしれません。 人族の地理は詳しくないもので」
魔将スノーは、少しゆっくりな口調となりユカリに向かいながらもコベソ達にも目を配る。
「今の感じですと、ハーデスさんは『魔王』となっていた所で何も問題なさそうです。 勇者であれば敵意が向けられますが、今は無さそうですものね」
「そ、そうですね」
頷くユカリに釣られるリフィーナとフェルト。
「なら、あなた方が使う鑑識眼を別の人が使ってきたら注意すれば大丈夫だと思います」
「ええ、それの方が良いです。 魔王となったハーデスさんを倒す事など無謀でし目的以前の問題です」
「そうよ。 この人ムリだし、敵対したら貴女ペルセポネがそっちに着くだろうから」
「当たり前」
リフィーナの乾いた声にペルセポネの言葉は、軽く跳ね除ける。
――――『魔王』か。 所で何故俺は、『勇者』としてのスキルも使うことすら出来ず、更に魔王まで得るとは。
俺は、魔王の存在よりも、ユカリの目的よりも、得たスキルを使えない事に、この体に疑念を抱く。
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