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第二の魔王と氷雪の魔女
閑話3
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真っ赤な空を突き刺すような長い耳をピンと張るジャッカルの面持ちをした男アヌビスは、腕を組みウアスと呼ばれる杖に体を支えながら、彼方に飛んでいくドラゴンの行先を眺めている。
「なんだったんだ? あの茶色のドラゴン」
「あんなにボコって……なんだったんはないんじゃない?」
「そういうお前こそ、斬りまくってたじゃないか」
「だって、今となっては空想上の生物なのよ……ドラゴン」
「太古にあれに似たやつがいたが」
毒々しい色をした脚をスリットから覗かせながら、不敵な笑みをするヘルが、剣を振り回しながら答えている。
そんな、ヘルに呆れながらもアヌビスは、去りゆくドラゴンを恨めしそうに見つめている。
「そんなに見ても戻ってこないわよ」
「分かってる。 ドラゴンと言えばこう―――は」
「あの本、ラノベとかいう幻想の世界?」
「そう、それだ。 それによると最強なんだろ?」
「……ん~っ、最強なの? よくあっさりと倒されちゃうじゃない」
「主人公やらが、チートって呼ばれる物を持ってて強ぇからだろ」
「ふん、まぁ、主人公が強がろうとドラゴンは弱かった――――これ決定よね」
「確かに、せっかく王も遊び……調査に来ているのになっ」
アヌビスが、一瞬口を結ぶと首を振り、言葉を変え話し出す。
「そうよ。調査なのよ、それにこの依り代倒した敵によってレベルが上がるとか面白い物作るわよねぇ」
「ヘカテーも研究熱心だな」
「そう思うけど、実は妃ペルセポネの希望らしいわよ」
「っ、マジか……」
「そうよ――――ってか戻ってきたわ?」
蒼白の面持ちは凛々しく、少しだぼっとした白い服装に赤い腰巻をした男性が、ゆっくりとアヌビスとヘルに駆け寄ってくる。
「どうだったか。 オリシス?」
「そうよ。 こんな真っ赤な空のしたなのよ。 もぅこんな世界、地獄でしかないわ」
「あの先に街がある。 あの見た目雰囲気、紛れもない異世界だ」
「やはり、異世界。 ファンタジーな世界はあのドラゴンで決まりだ」
「ドラゴンだけで、決めても良いけど……早とちりのは良くないわ。 だってまだ魔法も見てないのよ」
「おい、二人とも……ドラゴンって」
アヌビスとヘルの言葉に目を見開くオリシスは、二人の顔を覗き込むようにして見つめる。
「さっき、茶色ドラゴンが……あの小屋辺りにいたんでな」
「戦っていたのよ。 異世界初バトルってやつぅ」
「なんてやつらだ。 俺だけ偵察に行かせてやがって」
「まぁ、怒るなよ。 ほら異世界ってのはスライムやらコブリンが出てくるから遭遇したら真っ先にオリシスに戦わせてやるよ」
「そんな雑魚……ドラゴンの方が」
「ドラゴン、ドラゴンってオリシス――――買い被りすぎよ」
「は?」
「だって、私とアヌビスが軽く捻ったら血相変えて逃げるんだもの」
「ウソだろ?」
「嘘じゃねぇよ。 ほらそこいらへんにやつの血や鱗が落ちてるだろ、手応えが無かったぞ」
「……」
アヌビスとヘルの言葉にオリシスは、肩を落としながら真っ赤な空を眺めてしまった。
そんな三人が言い合いをしている中、近寄ってくる三つの影。
「おい、お前ら見かけない顔だな」
「くんくん、この臭い……人族かっ!!」
「人族の臭いだがな顔青いし奴に、犬獣人いるし、一人は人族だがなんだあの脚っ!?」
大きな鼻にとんがった耳緑色の肌をしたゴブリンが、眉をひそめながら三人を伺う。
「ほら、噂をすればコブリンやっぱりファンタジーだな」
「あーうらやましいわーオリシス」
「他人事のように。 しかもヘルは棒読みじゃないか感情が一切感じられん」
「そうよ……いえ、そんな事ないわ。 ファンタジーの雑魚としての代名詞コブリンなのよ。 ドラゴンとは格が違うわ」
「そうだぞ、オリシス。 ゴブリンなんて会おうとしなければ会えないけど、ドラゴンなんて会いたくても会えないのだからなっ」
「はぁ、つまり希少なドラゴンを倒した事を遠回しに自慢しているぞ」
「「そんな事ない(わ)」」
アヌビスとヘルのハモリに呆れるオリシス。
不思議な三人に困惑気味なコブリン達は、三人の会話を聞いているうちに眉間にシワをよせて睨みつける。
「貴様ら、そのドラゴンどうした?」
「あのドラゴン。 ブラウンドラゴンは、魔王ノライフ様の下僕だぞ」
「倒したと言ってたが、まさか……」
辺りを見回すゴブリン三体の会話にアヌビスが、反応する。
「へぇ、魔王ノライフ……魔王いるんだ」
「魔王がいっるって!! はぁ、やはり異世界なのね」
「二人とも、異世界に来ているのとっくに分かっているはずだ。 この世界には我らが知らぬ魔法や空想の生物なんてざらにいるんだ」
「そんなぁこと分かってる。 早く倒してくれ、その二つの短い杖で」
オリシスは、両手に杖を持ち軽く腕を回す。
ゴブリンも腰に帯剣していた剣を抜き取り、切っ先をオリシスに向け出す。
コブリン三体に突風が突きつける。
その突風に巻き込まれゴブリンの頭が、宙を舞い地面に落下。
離れた頭を繋いでいた首から真っ赤な血が噴き出すと、その血は自らの体を赤く染めつつ、地面も血に染る。
コブリンを越し離れたとこに腕を回すオリシス。
「一瞬ですね。 本当に呆気ない、まさに雑魚。 ドラゴンと対峙した二人がうらやましい」
「おいおい、ちょっとは楽しめよ。 異世界に遊びに……」
「何を言うのですアヌビス。 これはれっきとした調査なのです」
崩れ落ちるゴブリンの死体を避けアヌビスとヘルに近づくオリシスは、呆れながら返答する。
「まぁ。 でも初ゴブリン倒したお前はうらやましいわー」
「そうよ。 うらやましいわー」
「全然、感情こもってねぇーぞ。 二人ともっ」
異世界の地上に降り立ったアヌビスら三人は、オリシスの調べで分かった街に向かっていった。
「なんだったんだ? あの茶色のドラゴン」
「あんなにボコって……なんだったんはないんじゃない?」
「そういうお前こそ、斬りまくってたじゃないか」
「だって、今となっては空想上の生物なのよ……ドラゴン」
「太古にあれに似たやつがいたが」
毒々しい色をした脚をスリットから覗かせながら、不敵な笑みをするヘルが、剣を振り回しながら答えている。
そんな、ヘルに呆れながらもアヌビスは、去りゆくドラゴンを恨めしそうに見つめている。
「そんなに見ても戻ってこないわよ」
「分かってる。 ドラゴンと言えばこう―――は」
「あの本、ラノベとかいう幻想の世界?」
「そう、それだ。 それによると最強なんだろ?」
「……ん~っ、最強なの? よくあっさりと倒されちゃうじゃない」
「主人公やらが、チートって呼ばれる物を持ってて強ぇからだろ」
「ふん、まぁ、主人公が強がろうとドラゴンは弱かった――――これ決定よね」
「確かに、せっかく王も遊び……調査に来ているのになっ」
アヌビスが、一瞬口を結ぶと首を振り、言葉を変え話し出す。
「そうよ。調査なのよ、それにこの依り代倒した敵によってレベルが上がるとか面白い物作るわよねぇ」
「ヘカテーも研究熱心だな」
「そう思うけど、実は妃ペルセポネの希望らしいわよ」
「っ、マジか……」
「そうよ――――ってか戻ってきたわ?」
蒼白の面持ちは凛々しく、少しだぼっとした白い服装に赤い腰巻をした男性が、ゆっくりとアヌビスとヘルに駆け寄ってくる。
「どうだったか。 オリシス?」
「そうよ。 こんな真っ赤な空のしたなのよ。 もぅこんな世界、地獄でしかないわ」
「あの先に街がある。 あの見た目雰囲気、紛れもない異世界だ」
「やはり、異世界。 ファンタジーな世界はあのドラゴンで決まりだ」
「ドラゴンだけで、決めても良いけど……早とちりのは良くないわ。 だってまだ魔法も見てないのよ」
「おい、二人とも……ドラゴンって」
アヌビスとヘルの言葉に目を見開くオリシスは、二人の顔を覗き込むようにして見つめる。
「さっき、茶色ドラゴンが……あの小屋辺りにいたんでな」
「戦っていたのよ。 異世界初バトルってやつぅ」
「なんてやつらだ。 俺だけ偵察に行かせてやがって」
「まぁ、怒るなよ。 ほら異世界ってのはスライムやらコブリンが出てくるから遭遇したら真っ先にオリシスに戦わせてやるよ」
「そんな雑魚……ドラゴンの方が」
「ドラゴン、ドラゴンってオリシス――――買い被りすぎよ」
「は?」
「だって、私とアヌビスが軽く捻ったら血相変えて逃げるんだもの」
「ウソだろ?」
「嘘じゃねぇよ。 ほらそこいらへんにやつの血や鱗が落ちてるだろ、手応えが無かったぞ」
「……」
アヌビスとヘルの言葉にオリシスは、肩を落としながら真っ赤な空を眺めてしまった。
そんな三人が言い合いをしている中、近寄ってくる三つの影。
「おい、お前ら見かけない顔だな」
「くんくん、この臭い……人族かっ!!」
「人族の臭いだがな顔青いし奴に、犬獣人いるし、一人は人族だがなんだあの脚っ!?」
大きな鼻にとんがった耳緑色の肌をしたゴブリンが、眉をひそめながら三人を伺う。
「ほら、噂をすればコブリンやっぱりファンタジーだな」
「あーうらやましいわーオリシス」
「他人事のように。 しかもヘルは棒読みじゃないか感情が一切感じられん」
「そうよ……いえ、そんな事ないわ。 ファンタジーの雑魚としての代名詞コブリンなのよ。 ドラゴンとは格が違うわ」
「そうだぞ、オリシス。 ゴブリンなんて会おうとしなければ会えないけど、ドラゴンなんて会いたくても会えないのだからなっ」
「はぁ、つまり希少なドラゴンを倒した事を遠回しに自慢しているぞ」
「「そんな事ない(わ)」」
アヌビスとヘルのハモリに呆れるオリシス。
不思議な三人に困惑気味なコブリン達は、三人の会話を聞いているうちに眉間にシワをよせて睨みつける。
「貴様ら、そのドラゴンどうした?」
「あのドラゴン。 ブラウンドラゴンは、魔王ノライフ様の下僕だぞ」
「倒したと言ってたが、まさか……」
辺りを見回すゴブリン三体の会話にアヌビスが、反応する。
「へぇ、魔王ノライフ……魔王いるんだ」
「魔王がいっるって!! はぁ、やはり異世界なのね」
「二人とも、異世界に来ているのとっくに分かっているはずだ。 この世界には我らが知らぬ魔法や空想の生物なんてざらにいるんだ」
「そんなぁこと分かってる。 早く倒してくれ、その二つの短い杖で」
オリシスは、両手に杖を持ち軽く腕を回す。
ゴブリンも腰に帯剣していた剣を抜き取り、切っ先をオリシスに向け出す。
コブリン三体に突風が突きつける。
その突風に巻き込まれゴブリンの頭が、宙を舞い地面に落下。
離れた頭を繋いでいた首から真っ赤な血が噴き出すと、その血は自らの体を赤く染めつつ、地面も血に染る。
コブリンを越し離れたとこに腕を回すオリシス。
「一瞬ですね。 本当に呆気ない、まさに雑魚。 ドラゴンと対峙した二人がうらやましい」
「おいおい、ちょっとは楽しめよ。 異世界に遊びに……」
「何を言うのですアヌビス。 これはれっきとした調査なのです」
崩れ落ちるゴブリンの死体を避けアヌビスとヘルに近づくオリシスは、呆れながら返答する。
「まぁ。 でも初ゴブリン倒したお前はうらやましいわー」
「そうよ。 うらやましいわー」
「全然、感情こもってねぇーぞ。 二人ともっ」
異世界の地上に降り立ったアヌビスら三人は、オリシスの調べで分かった街に向かっていった。
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