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聖国と帝国と金色の勇者
冥王、勇者対勇者を観戦させられる。
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微かに息をする犬系女獣人は、ユカリ達の力でなんとか死を免れたようだが立ち上がる事が出来ないみたいだ。
その倒れている犬系女獣人に勇者キンジョウは、唾を吐き捨てる。
「生きていたのか……チッ」
「その犬、どうするんッスか?」
「俺としては用済みだが。 それはモジャサに任せる」
「それよりもキンジョウ殿にアオヤギ殿、目の前の敵を」
大盾を構えるモジャサの言葉に、低く笑勇者キンジョウ。
「勇者対勇者。 おかしな事ね」
「そうですわ。 どちらもエウラロノース様の力を授かり魔王を倒す存在」
「む、敵対!?」
「あ、あの男は人でありながら……。 私を殺した男」
青ざめたユカリの表情にリフィーナ達は、心配の眼差しをする。
ユカリも顔を数回横に振り、目の前にいる自分を突き落とし殺そうとした勇者キンジョウを睨む。
「おっ、良いねぇ。 この戦いが終わってお前のその顔が、どんな風にさま変わりしているか楽しみだっ」
勇者キンジョウは、切っ先をユカリに向けるとモジャサの大盾が光る。
だが、フェルトの大盾も合わせてスキルを発動。
「アトラクトッ」「アトラクトォ」
「私が行くっ」
「ケケッ、俺のでイかせてやるよぉっ」
「猿がぁっ」
「おい、オザール。 そのエルフ、俺の」
「早い者勝ちでっせ。 アオヤギさん」
「チッ。 ならまとめて行くぜっ」
リフィーナとオザールの鍔迫り合し睨み合う。
賢者アオヤギが、天井に向け手をつきだすと頭上に五、六本の紅蓮の槍が現れる。
「ミミンっ」
「ムッ火の魔法。 ムズッ」
ミミンは杖の先を紅蓮の槍に向ける。
「ムッ、いっけぇぇぇっ。 ウィンドブレードォォッ」
杖先から白く長い刃が、賢者アオヤギの放つ紅蓮の槍を目掛け連発される。
――――ブレードか、それにしてもウィンドカッターとどう違う。ただ長いだけのか?
魔法はもちろんせっかく手に入った勇者のスキルでさえ使えない俺にとって、考えるだけ虚しい物だろう。
その風の刃は、迫り来る紅蓮の槍を胴切りにしかき消していく。
「うぉっ、ウィンドカッターなのにぃ。 俺のクリムゾンスピアがぁっ!?」
「ムゥ、ウィンドブレードォッ」
ムッと頬をふくらませるミミンは、クリムゾンスピアを放つと、すぐに先程のストーンバレットとウィンドブレードを連発する。
激しく飛び交う斬撃にぶつかり合う衝撃音がこの部屋に響き渡る。
その中、勇者ユカリと勇者キンジョウが睨み合っている。
「電車に突き飛ばした時の怯えていた顔今でも思い出す。 あぁ、貴様をまたあの顔にしてやるよっ」
「私は、殺される訳にはいかない」
「そうだよなぁ。 だが今度は殺さんよっ。 こんないい世界だ、死んだ方がマシだと思うけどな」
「私は貴様に勝って元の世界……。日本に戻る」
「ん、はぁ……。 お前見た目に反して頭バカか? 帰れる訳無いだろっ!!」
「エウラロノース様が、返してくれると約束したから」
「やはり、お前バカだな」
「バカとは心外」
「良く考えればわかるだろ。 俺たちは、元の世界では、既に死んでいる身だ。 死人が戻っても肉体ない。 生き返る事なんて出来ねぇよ」
「私は死んでいない。 今も生きている」
「まさか、こんなバカだったとは。 こんなヤツだったならあの女じゃなく、初めっからテメェをやっとけばなぁ良かったよ」
「あの女?」
「俺があの電車で初めから狙ってたのは、テメェさ」
「……」
「まさか陵辱されたかったとかか? してやるよォッ、お前の仲間も混ぜてやるから。 この世界では勇者の言葉は信頼度高いし不貞なんて低いもんなぁ」
「そんな事はさせないっ。 ここで貴様を倒す」
「その剣で俺を……か。 まぁいい」
「魔王にトドメを刺したこの剣で、貴様の悪しき心をきりおとす」
「俺のこの剣……」
勇者キンジョウは、剣を収めた鞘を左手に持ちその言葉を発した瞬間、自動的に剣が鞘から飛び出し勇者キンジョウの右手に収まる。
「抗えよ。 この俺に楯突いたことを後悔しろ」
「後悔するのは貴様。 あの卑劣な行為、どうせこの世界でも非道な行為をしているんでしょ」
腰を下ろし剣を構えるユカリに、勇者キンジョウも剣を持つ腕を振りかぶる。
「あぁ、しているさ。 しても許されるし罪にならないからなぁ、凄いよなぁ勇者ってぇっ」
勇者キンジョウは、剣をユカリに投げる。
ユカリの顔をめがけ加速する勇者キンジョウの剣。
迫る剣を避けるユカリ。
「貴様こそバカじゃないの? 武器を捨てたも当然」
「クックク」
「ユカリィッ危なっ」
モジャサと連携するオザールと戦っているリフィーナの大声で、ユカリは後ろへ振り返る。
勇者キンジョウの投げた剣が、浮遊し反転しユカリへ向け突進してくる。
目を見開くユカリは、床へ転がり落ちながらも剣を躱して、その行方を視線で追う。
勇者キンジョウの手元に戻る剣。
「ブーメランみたいに」
「この剣が勝手に敵、貴様を倒してくれる。 わざわざ体を動かして生死を決めるなんてなぁ」
「卑怯な」
「どう捉えても良い。 この世界は勝った方が正義」
「許さない」
「人を殺しても、見捨ててもこの世界では許される。テメェに許す許される必要は、無いぃぃっ」
再び投げ出される剣は、加速を増しユカリを殺しにかかる。
必死に躱すユカリ。
だが、何度も何度も行き交いしユカリを攻める剣。
「聖剣フラガラッハ。 この剣は、テメェを倒すまで襲う」
躱すもしくは、剣で振り払って避けているユカリを嘲笑う勇者キンジョウ。
「本当に、卑怯」
「聖剣、悪しきものを倒す剣。 卑怯と言われてもなぁ、テメェ自体悪しき者なんだよぉっ、ユカリィィッ」
勇者キンジョウは、右手の握り拳を前に突き出しながらユカリを凝視している。
右手から弾ける音が小刻みに発生すると、次第に現れるその音の正体。
「どうせ、振り切るなんて出来ねぇし俺に攻撃なんて、さらに無理なんだよぉっ」
「わ、わたしは諦めないっ」
「諦めろ。 テメェは、俺に刃向かった時から負けてるんだよォっ」
勇者キンジョウの右手から放たれる無数の電撃が、ユカリを攻撃する。
その電撃を、迫る剣を躱すユカリ。
勇者キンジョウの電撃が床を焦がし、浮遊する剣が床を削る後が数え切れないほど作られる。
勇者対勇者、それにその仲間たちの攻防。
少しづつ見えてくる歴戦の経験が、顔に現れてきている。
その倒れている犬系女獣人に勇者キンジョウは、唾を吐き捨てる。
「生きていたのか……チッ」
「その犬、どうするんッスか?」
「俺としては用済みだが。 それはモジャサに任せる」
「それよりもキンジョウ殿にアオヤギ殿、目の前の敵を」
大盾を構えるモジャサの言葉に、低く笑勇者キンジョウ。
「勇者対勇者。 おかしな事ね」
「そうですわ。 どちらもエウラロノース様の力を授かり魔王を倒す存在」
「む、敵対!?」
「あ、あの男は人でありながら……。 私を殺した男」
青ざめたユカリの表情にリフィーナ達は、心配の眼差しをする。
ユカリも顔を数回横に振り、目の前にいる自分を突き落とし殺そうとした勇者キンジョウを睨む。
「おっ、良いねぇ。 この戦いが終わってお前のその顔が、どんな風にさま変わりしているか楽しみだっ」
勇者キンジョウは、切っ先をユカリに向けるとモジャサの大盾が光る。
だが、フェルトの大盾も合わせてスキルを発動。
「アトラクトッ」「アトラクトォ」
「私が行くっ」
「ケケッ、俺のでイかせてやるよぉっ」
「猿がぁっ」
「おい、オザール。 そのエルフ、俺の」
「早い者勝ちでっせ。 アオヤギさん」
「チッ。 ならまとめて行くぜっ」
リフィーナとオザールの鍔迫り合し睨み合う。
賢者アオヤギが、天井に向け手をつきだすと頭上に五、六本の紅蓮の槍が現れる。
「ミミンっ」
「ムッ火の魔法。 ムズッ」
ミミンは杖の先を紅蓮の槍に向ける。
「ムッ、いっけぇぇぇっ。 ウィンドブレードォォッ」
杖先から白く長い刃が、賢者アオヤギの放つ紅蓮の槍を目掛け連発される。
――――ブレードか、それにしてもウィンドカッターとどう違う。ただ長いだけのか?
魔法はもちろんせっかく手に入った勇者のスキルでさえ使えない俺にとって、考えるだけ虚しい物だろう。
その風の刃は、迫り来る紅蓮の槍を胴切りにしかき消していく。
「うぉっ、ウィンドカッターなのにぃ。 俺のクリムゾンスピアがぁっ!?」
「ムゥ、ウィンドブレードォッ」
ムッと頬をふくらませるミミンは、クリムゾンスピアを放つと、すぐに先程のストーンバレットとウィンドブレードを連発する。
激しく飛び交う斬撃にぶつかり合う衝撃音がこの部屋に響き渡る。
その中、勇者ユカリと勇者キンジョウが睨み合っている。
「電車に突き飛ばした時の怯えていた顔今でも思い出す。 あぁ、貴様をまたあの顔にしてやるよっ」
「私は、殺される訳にはいかない」
「そうだよなぁ。 だが今度は殺さんよっ。 こんないい世界だ、死んだ方がマシだと思うけどな」
「私は貴様に勝って元の世界……。日本に戻る」
「ん、はぁ……。 お前見た目に反して頭バカか? 帰れる訳無いだろっ!!」
「エウラロノース様が、返してくれると約束したから」
「やはり、お前バカだな」
「バカとは心外」
「良く考えればわかるだろ。 俺たちは、元の世界では、既に死んでいる身だ。 死人が戻っても肉体ない。 生き返る事なんて出来ねぇよ」
「私は死んでいない。 今も生きている」
「まさか、こんなバカだったとは。 こんなヤツだったならあの女じゃなく、初めっからテメェをやっとけばなぁ良かったよ」
「あの女?」
「俺があの電車で初めから狙ってたのは、テメェさ」
「……」
「まさか陵辱されたかったとかか? してやるよォッ、お前の仲間も混ぜてやるから。 この世界では勇者の言葉は信頼度高いし不貞なんて低いもんなぁ」
「そんな事はさせないっ。 ここで貴様を倒す」
「その剣で俺を……か。 まぁいい」
「魔王にトドメを刺したこの剣で、貴様の悪しき心をきりおとす」
「俺のこの剣……」
勇者キンジョウは、剣を収めた鞘を左手に持ちその言葉を発した瞬間、自動的に剣が鞘から飛び出し勇者キンジョウの右手に収まる。
「抗えよ。 この俺に楯突いたことを後悔しろ」
「後悔するのは貴様。 あの卑劣な行為、どうせこの世界でも非道な行為をしているんでしょ」
腰を下ろし剣を構えるユカリに、勇者キンジョウも剣を持つ腕を振りかぶる。
「あぁ、しているさ。 しても許されるし罪にならないからなぁ、凄いよなぁ勇者ってぇっ」
勇者キンジョウは、剣をユカリに投げる。
ユカリの顔をめがけ加速する勇者キンジョウの剣。
迫る剣を避けるユカリ。
「貴様こそバカじゃないの? 武器を捨てたも当然」
「クックク」
「ユカリィッ危なっ」
モジャサと連携するオザールと戦っているリフィーナの大声で、ユカリは後ろへ振り返る。
勇者キンジョウの投げた剣が、浮遊し反転しユカリへ向け突進してくる。
目を見開くユカリは、床へ転がり落ちながらも剣を躱して、その行方を視線で追う。
勇者キンジョウの手元に戻る剣。
「ブーメランみたいに」
「この剣が勝手に敵、貴様を倒してくれる。 わざわざ体を動かして生死を決めるなんてなぁ」
「卑怯な」
「どう捉えても良い。 この世界は勝った方が正義」
「許さない」
「人を殺しても、見捨ててもこの世界では許される。テメェに許す許される必要は、無いぃぃっ」
再び投げ出される剣は、加速を増しユカリを殺しにかかる。
必死に躱すユカリ。
だが、何度も何度も行き交いしユカリを攻める剣。
「聖剣フラガラッハ。 この剣は、テメェを倒すまで襲う」
躱すもしくは、剣で振り払って避けているユカリを嘲笑う勇者キンジョウ。
「本当に、卑怯」
「聖剣、悪しきものを倒す剣。 卑怯と言われてもなぁ、テメェ自体悪しき者なんだよぉっ、ユカリィィッ」
勇者キンジョウは、右手の握り拳を前に突き出しながらユカリを凝視している。
右手から弾ける音が小刻みに発生すると、次第に現れるその音の正体。
「どうせ、振り切るなんて出来ねぇし俺に攻撃なんて、さらに無理なんだよぉっ」
「わ、わたしは諦めないっ」
「諦めろ。 テメェは、俺に刃向かった時から負けてるんだよォっ」
勇者キンジョウの右手から放たれる無数の電撃が、ユカリを攻撃する。
その電撃を、迫る剣を躱すユカリ。
勇者キンジョウの電撃が床を焦がし、浮遊する剣が床を削る後が数え切れないほど作られる。
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