冥王さま、異世界に憧れる。~現地の神からいきなり貰った勇者スキルが全く使えない冥王とその妻は破壊神!?~

なまけものなのな

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人族の神エウラロノースと聖女アルダー

冥王、異世界での心情の変化に気付く。

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 俺は、アースドラゴンからの攻撃を躱し続けている。
 アースドラゴンの攻撃は、主に大きな口での噛みつき、前足での引っ掻きや払い除け、そして長い尾を振り回す。

――――どんな攻撃が来るか、異世界なだけに期待が高ぶるが。
――――もしや、このアースドラゴン物理攻撃だけのような気がしてならない。

 攻撃の初動がわかってしまえば動作もない。
 むしろ、単純な攻撃に躱しているだけで、単調になりつつある。
 まぁ、ユカリが、『恐竜』と呟いた事が概ね合っていた。

――――魔法はもちろんだが、口から火を吹き出すとか、心待ちしてたのだが。

 ペルセポネは、大盾のゴブリンを全滅させ瀕死状態のゴブリンメイジから魔石を抜き取っているのが見えると、ユカリ達もゴブリンの群れに大忙しのようだ。 
 単調な攻撃のアースドラゴンにそろそろ飽きそうな俺はハルバードを振り回す。
 アースドラゴンの後ろ足の片方が少し浮く。

――――尾を振るのが、見え見えだ。

 案の定、地に着いた足を軸に勢いよく体を回転させ尾を振り回してくる。
 今までは、避けていたのだが今回は、手持ちのハルバードを立てて弾き返そうとする。
 先程までの単調な尻尾振りとは違い、捻りを加えてきた。
 アースドラゴンの尾が、ハルバードの柄に直撃。
 叩かれた振動が手に伝わるが、その攻撃。

――――焼け石に水、付け焼き刃だっ。

 アースドラゴンは攻撃を弾き返された衝撃でバランスを崩す。そして反撃されて驚きの様子。

「スナップを入れたところで、物理攻撃なんぞこの俺には効かん」

 ハルバードの槍先を、アースドラゴンに向ける。
 アースドラゴンは、口を大きく開け俺に向け吼えるが、この部屋が揺れる程に感じる咆哮に、何の意味もない。
 二の足を踏むアースドラゴン。
 俺を睨みつけた目を一瞬光らせると、再び単調な攻撃をしてくる。

――――目を光らせたのは、俺の見間違いか?

 振り下ろす鋭い爪をした前足。
 大きな口を開け噛み砕こうとする。
 そして、尻尾を振り回す。

――――初級幾度なく続く攻撃にそろそろ飽きてくるぞ。少し速くなった事は褒めるが。

 躱し続ける俺の後ろからユカリの声が届く。

「ハーデスさん。 アースドラゴン魔法使ってます。 強化のっ」
「強化……なんだ!?」

 猟奇的な鋭い視線と殺気が俺を目掛け飛んでくる。
 発せられた元へ視線を動かすと、そこにはペルセポネが、装飾された兜を被り着飾ったゴブリンの首を締め上げていると、直ぐに手足がだらんと垂れ動かなくなる。
 ペルセポネは、そのゴブリンから手を離す。
 床に落とされても身動きすらなく白目を向いている着飾ったゴブリンの胸ぐらに二本の剣を突き刺して抉っている。

 状況を見ていると、近くから強烈な殺気が俺へと降り注ぐ。
 まさにアースドラゴンが鋭い爪を立てた前足を俺へと振り下ろす。

――――最初の頃より速い、それに何か光を纏っている。魔法、そうでなくては異世界。

 空を斬る音を立て、振り下ろす鋭い爪をした前足が俺に迫る。
 ハルバードで弾き返す。
 少しだけ、握る手にアースドラゴンの攻撃による衝撃が伝わる。
 アースドラゴンは、フラフラとバランスを崩しつつ前足の衝撃による痛みからか、弱々しい鳴き声を上げる。

 床を強く踏み込むアースドラゴンは、腰を落とし体勢を整える。

――――弾き返すだけでは、終わらないな。

 俺は、クルリとハルバードを回転させる。

――――なっ?

 再びペルセポネのいる方向から猟奇的な気配と視線が飛ばされる。
 俺は、その視線に一瞬気を取られしまう。
 その隙に、口を大きく開けたアースドラゴンが雄叫びを上げながら俺の頭上から襲いかかってくる。

――――これ回避、無理か。しても、このアースドラゴンの息が……臭い。

 牙や口よりもおぞましい程の生臭い息を躱す為に、俺は少しだけ体勢を低くしハルバードを半回転させ飛び跳ねる。
 アースドラゴンの顎下にハルバードの石突がめり込む。 
 衝撃で口を閉じるアースドラゴンは、さらに上半身が仰け反りそのまま地面へと倒れてしまう。
 轟音が部屋を響かせる。
 だが、アースドラゴンは直ぐに起き上がり、俺に向け怒り狂った咆哮を掛けてくる。

――――くっ、臭い……。

 息だけでも充分に不機嫌なのだ、それなのに上乗せで飛沫を浴びせられる。
 眉間やこめかみが痙攣する。
 アースドラゴンは鋭い爪を立てた前足を幾度なく俺に浴びせてくる。
 だが、俺はハルバードで跳ね除けつつ、隙を見て斬撃を与えるべく、斬りつけるが。

「なっ!」

 振るったハルバードがアースドラゴンに付けたのはかすり傷程度。
 アースドラゴンの猛攻を防ぎつつ、俺は攻撃の手を休めない。
 だが、数多くの攻撃をアースドラゴンへ与えるが、どれもかすり傷。

――――ハルバードに神力を纏わせてないのもあるが、アースドラゴンの防御力が高い上に、多分防御魔法も使っているのだろう。

 乱撃してくるアースドラゴンに反撃をする。
 それでも、アースドラゴンはダメージを負ってないが、息を乱している。
 間合いも近く休むこと無い攻防。
 巻き込まれるゴブリンは、絶叫を上げ悲惨な姿となる。
 アースドラゴンの尻尾が、床を這いゴブリンの死体を部屋の隅へ払い出す。
 少しづつだが、ゴブリンと戦うユカリ達に近づいている。

――――このままでは。

 アースドラゴンの攻撃を跳ね除け、軽度の斬撃や打撃しか与えてないハルバードに神力を送る。

――――異世界、ドラゴン、何があるか分からん。神力が通らなければ……。

 アースドラゴンの大きく振り下ろす前足を躱す。
 神力をこめたハルバードで薙ぎ払う。
 避けようとするアースドラゴン。
 脇腹に亀裂が入り、赤い色が滲み出しやがて、体を流れる。
 苦痛の鳴き声を上げ、首や体を捻り尻尾を床に激しく叩きつけ、もがき暴れだす。

――――おいおい、傷を負った程度だろ。傷を負ったことが無かったのか。
――――このまま、斬りつける。

 ハルバードを振るいアースドラゴンの至る所に傷を負わせるが、鱗は裂け血が滲む程度。
 もがき苦しんむアースドラゴン。

――――正直、おさまるまで近づきたくない。

 すると、リフィーナの声と共にゴブリンの奇声が上がる。

「これで、ゴブリン最後。 後は!!」
「ハーデスさんが、アースドラゴンを抑えてくれてますわ」

――――えっ!?

「むっ!! 階層主をたおす」
「みんな、恐竜……アースドラゴンを倒す」

 大きく頷くリフィーナやフェルト。
 暴れるアースドラゴンの動きが次第に収まると同時に傷が癒えていく。

「皆さん、アースドラゴンの傷が!!」
「落ち着いた……わん」

 フィルとドナの言葉に、ユカリの鑑識眼が光る。

「回復魔法まで使える」
「それでも、やらなくてはっ」
「そうですわ。 回復し終わる前に追い詰めるわ」
「むぅ。 ミミンの魔法攻撃炸裂させるー」
「いけ、フラガラッハ」

 フィルの支援魔法が、何重にも掛けられるユカリ達が、アースドラゴンと対峙する。
 フェルトの大盾スキルが、惜しみなく発動。
 ミミンの風魔法や石魔法、それに火魔法がアースドラゴンへ放たれ動きを封じている。
 まるで爆撃の中アースドラゴンは、平然とユカリ達を見下ろしている。

「効いてない」
「私のスキルも反応無しですわ」
「むむむむぅっ。 なんか悲しくなるっ」
「リフィーナ行くよっ」

 爆煙が立ちこめる中ユカリとリフィーナが、アースドラゴンへ突撃をかける。

 ――――ちょっと待て!!アースドラゴンを抑えていないし、お前達がゴブリンを倒し終わるのを待っていた訳では無い。

 煙を払いつつ攻撃に転じるアースドラゴンの前足が駆けるリフィーナを襲う。
 素早くアースドラゴンから距離を取るリフィーナ。
 アースドラゴンに飛びかかるユカリ。
 聖剣クラウ・ソラスを振るう残像が、綺麗な弧を描きアースドラゴンの前足付け根を通る。
 それに合わせ聖剣フラガラッハが、アースドラゴンの胸部を斬りつける。

「ユカリの、斬撃効いている」
「ミミン、あそこに魔法を。 リフィーナはアースドラゴンを撹乱して」
「むぅ!!」
「このまま押していく」

 リフィーナは、素早さを活かしアースドラゴンを翻弄。ユカリの二つの聖剣でアースドラゴンに傷をおわせ、その傷にミミンの魔法でより深くしていく。
 アースドラゴンとの戦いに張り切るユカリ達。その戦いを唖然としながら眺めている訳では無い。

――――毎度毎度、割り込まれている感覚がある。
――――この俺は、冥界を統治する者。冥王なのだぞ。
――――この俺は寛大なんだ……わかるだろ。
――――冥界まで愛する人を生き返らせよう懇願しにきた生きた人間が来た。その願いを受け入れ魂を渡し、現世に戻るまでの禁止事項を教えてやった事もある。帰って行った者がどうなったかは知らんが。
――――つまり、この俺の心は寛大なのだ。
――――だが、ここは異世界。ついに求めていた異世界。この冥王でも譲れないものがある。

 俺はハルバードの石突で、床を一突きする。
 部屋全体が揺さぶる。
 アースドラゴン、ユカリ達に激震が走り立ち止まる。

「おい、お前ら聞けっ」
「ハーデス……さ……ん」
「俺はなっ、ドラゴンと戦いたいんだ」
「えっ、私達はてっきり」
「時間を掛けて楽しんでいたのだ」
「むうぅぅぅ」
「いつもだ。 異世界での楽しみをっ」
「異世界って!?」
「そこをぉぉぉっ、どっ――――」
「回復の魔石ぃぃぃぃっ。 ゲットォォォォッ!!」

 俺の言葉を遮るペルセポネの叫びと飾った兜を被った緑色の物がこちらへ放たれる。
 緑色の物がアースドラゴンの口元に直撃し、その衝撃で吹っ飛ばされる。
 三回転ほど宙を舞い、その勢いで床を転がり壁に激突。 
 目を回しながら立ち上がるアースドラゴン。
 唖然とするユカリ達。
 俺も開いた口が塞がらない。
 白目を向く緑色の物は、ゴブリン。
 満面の笑みをするペルセポネは、二本の剣を握り俺たちの前に現れ、見渡している。

「あら、何かあった?」

 ペルセポネの言葉に、ユカリ達は呆然。

――――そう言えば、いつもユカリ達ではなく。多かったのはペルセポネだったか?
――――まぁ、どちらが割り込んできたとか……割り込んできたとかそういう事すら心の器、小さくないか?
――――これが、異世界における、心の移り変わりなのか!!

 ふと、我に返る俺は、ペルセポネの乱入によって笑いが込み上げる。
 笑う俺を見たペルセポネが、首を傾げている。

「なによ」
「いや……なんでない」

 ペルセポネの視線はアースドラゴンに向けられ、ゆっくりを歩みを進める。

「損傷少なくしろよ。 ドラゴンなんだ」
「わかっているわ。 魔石取れればそれでいいのよ」

 俺はペルセポネに声を掛ける。
 頭を揺らすアースドラゴン。

――――異世界そしてドラゴン…… 仕方がない。ペルセポネの笑みに比べればアースドラゴンを倒すなんて雲泥の差だ。
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