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人族の神エウラロノースと聖女アルダー
冥王、飽きる異世界。飛び込む名称に再燃する。
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トンドにアースドラゴンの解体を頼みエメマセタの観光巡りも良いかと考えていた矢先、帝国の伝令が届きそれを聞いたコベソが、息を乱しながら汗を垂らしユカリ達に俺とペルセポネを混じえ話を聞く。
「まさか、魔王が向かってくるなんて」
「お父様……皇帝が言ってた事が本当になるなんて」
「むぅ、ミミン頑張る。 おねぇさま抱き締めてぇぐっ」
ミミンがペルセポネに抱きつこうと試みるが、ペルセポネが避けると同時に額を軽く叩かれている。
涙目のミミンの表情は、何故か嬉しそうだ。
「そう言えば、フィルとドナ置いてきて良かったの?」
「彼女らが居てくれてたら助かるわ。 でも、コベソさん達を守ってくれている方が、今回は良いかもしれないわ」
フェルトの言葉にリフィーナもそして、ユカリとミミンも頷く。
――――コベソ達を守る護衛の仕事をしているのは俺なんだが……。
そして、エメマセタの街が遠くに見える。
木々や山など大自然を見ながら心地よい風に、不快な歩みではない。
「結構離れたが、目標はまだ遠くか」
「三番目の魔王、楽しみぃっだけど……あんのぉっ、まるデブっ!! なんで馬車出さないのよ」
コベソは、数多い従業員を危険に合わせたくないから馬車は出さないと言ってた。
「謝っていたじゃないか」
「謝って当然。 だけど、遠いのよ、何日歩くのっ」
ペルセポネの声にユカリ達は、反応を見せるが聞こえない振りか全くペルセポネに目を合わせない。
――――ドラゴンが空を飛んでいたりとか、大地が空を浮かんでいたりとかは……。
――――今更そんな事思うなんてな。異世界だとか期待していたんだが、この世界にそんな物事が起きることは無いだろう。
地球と変わらない風景に、俺は楽しむことすら辞めている。
休みを取りながら歩く事、数時間。
ユカリの焦り混じりの声が俺たちに掛けられる。
「みみみみんな。 注意をっ」
「どどどうした、ユカ……」
「あの金色の鎧はまさかですわ」
「む、逃げた勇者」
馬に股がった金色の鎧をまとった勇者キンジョウが薄ら笑いで俺たちを見下げる。
その傍らには勇者キンジョウの奴隷だった金髪の赤いドレスを着た女、そして視点が定まってなく何やらブツブツと口を動かし不気味な表情の賢者アオヤギ。
「ちっ、貴様らまだ、こんな所にいたのかっ」
「仕方ないですわよ。彼女らはぁ、魔王に恐れて遅くしようと、ワザと徒歩で向かっているんですわ」
ニヤニヤと笑う勇者キンジョウと金髪で赤いドレスの女。
「それもそうか。 本当はこの俺よりも弱いからな。この勇者……偽勇者ユカリは!!」
「そうです。 勇者キンジョウあなたは、この女、偽勇者よりも強いんですよ」
「ここで、勇者の役目を終えて貰うとするか。 この先にいる魔王を倒すのは俺だからな」
金髪で赤いドレスの女の歓喜を浴びる勇者キンジョウは、馬から降り剣を抜く。
その手に持つ剣は、見た目は西洋の騎士剣、言飾った装飾も無いロングソードだが、唾から剣身に掛けて紋様のような文字のような物が掘られ、刃全体が半透明で少しだけ光を帯びる。
軽々と振り回す勇者キンジョウの薄ら笑い。
「恐怖を感じたか? あの時いきがってたのによぉっ」
「そんな剣を持ったとしても所詮は、弱いやつよ」
クラウソラスが光を纏、飛翔するフラガラッハ
と共にユカリは駆ける。
「ユカリぃっ。 フェルトお願いっ」
「分かったわ。 ミミン援護」
「むむぅ。 了解ぃぃっだけど、あの剣って」
勇者キンジョウに駆けるユカリ。
素早いリフィーナは、ユカリに追いつく。
不敵な笑みをする勇者キンジョウが、ユカリ達に向け剣を振り下ろす。
「ユカリぃっ、危ないぃぃぃ」
「あっ!!」
大地が削られる斬撃が地面を走り抜ける。
リフィーナの大声にユカリは、勇者キンジョウから離れる。
だが、勇者キンジョウの視線の先には大盾のフェルト。
「フェルトぉぉっ」
「フェルトっ」
「こんな斬撃。 受け流してやるわ」
「ムッ、ダメぇぇぇっ」
ミミンの叫び声で、フェルトは状況や物事を理解すると腰を落とし目をつぶる。
フェルトの前に数個にわたる大岩が振り落ちる衝撃で向かってくる斬撃が、かき消される。
「ちっ……防がれたかっ」
舌打ちする勇者キンジョウに、襲いかかるリフィーナとユカリは怒りをぶつける。
「なんでヤツが、アレを持っているのっ」
「フェルトを狙ってたなんて」
「ふん。 防御の要を崩す当たり前の事だ」
キンジョウの振るう剣を交わしながら攻撃の隙を狙うリフィーナとユカリは、キンジョウの剣をクラウソラスやフラガラッハで受け流し、攻撃の手を休まないでいる。
ユカリとリフィーナにキンジョウの攻防が、激しさを増していく。
「おい、女ァァッ!! あの二人、あの二人をだっ」
勇者キンジョウは、俺とペルセポネに向け指を差し怒鳴る。
金髪で赤いドレスの女は、髪を翻し俺たちに視線を向けほくそ笑む。
「分かっているわ。 そのクソめんどくさい偽勇者どもをコチラに寄越さないようにしてくれますぅ?」
「うるせぇ、二人で手一杯だ。 その木偶の坊を使えば良いじゃねぇかっ」
「そうですわね。 魔法使えるとんがり帽子の女の子と大盾のでちょうど良いかしら」
金髪で赤いドレスの女は、不気味な表情で指を鳴らす。
するの、ブツブツと呟いていた賢者アオヤギの怒号。
「コッノォォォッ!! オレノ マセキヲ カエセェェェェッ」
賢者アオヤギの低い叫び声が響く。
人ではない口調をする賢者アオヤギは、光を失った目で俺たちを睨みながらゆっくりと近づいてくる。
「あなたはっ、あちらではなく、あっちの二人ィィツ」
「グヌヌヌヌヌヌッッ」
睨みつけてくる賢者アオヤギだが、歩みを進める先にはフェルトとミミン。
「あれは賢者の……」
「ムッ、おねぇさまが魔石抜き取ってるから倒せるぅぅ」
「キサマラヲコロシテ、アノオンナカラ、マセキヲウバウゥゥゥッ」
フェルトは、大盾を構えミミンを守る。
ミミンは、杖を掲げ紅蓮の槍を五つ放つ。
「ムッ、クリムゾンスピ――――」
「クリムゾンスピアァァァッ」
不気味な笑みをする賢者アオヤギから同じ数の紅蓮の槍を放つと、全てぶつかり合いかき消される。
「なんでですの?」
「むぅ、あれぇっ!!使えるのファイアボールだけだったんじゃぁ」
「ククグ、アイシクルスピアァォァァァッ」
「ムゥゥゥ、クリムゾンスピィィアァァッ」
ミミンの紅蓮の槍が、賢者アオヤギの放つ氷の槍を溶かし消えていく。
「ムッムリぃぃっ連発、ゴメン」
ミミンの、焦り声が響く。
氷の槍が複数フェルトとミミンに襲いかかる。
「防ぐわっ」
「むむむっ、これならぁっ」
ミミンの咄嗟に放ったイシツブテが氷の槍を削っていくが、それでも氷の槍の勢いは収まらずフェルトの大盾に氷の槍が打ち付けられる。
「た、耐えたわ」
「むぅ、なんなのぉ。 おねぇさまが魔石抜いたってのに」
賢者アオヤギの魔法で手出しが出来ないフェルトとミミンを助けようとするリフィーナとユカリだが、キンジョウの斬撃から逃れられないようだ。
それに、俺とペルセポネの前に金髪で赤いドレスの女が微笑みを絶やさないでいる。
「お二人共、助けないでいいの?」
「あの男はなぜ、負けると分かっている戦いにでてくる?」
「エウラロノース様に焚き付けられた様子ですのよ」
「あの男がユカリ達に勝てば、あれかエウラロノースは姿をみせるか?」
「わかりませんわ。 だってあの方は気分屋ですから」
「あなたっ。 まるであの女の事、分かっているような素振りなのねぇ」
「女と言うと……エウラロノース様の事ですか? ええ、勿論よく知ってますわ」
「なら合わせて貰いたいのだが」
「そう、なぜ魔石を抜いた男が魔法使えるのか?」
――――ペルセポネ、話が……人族の女の神と出会って転生や転移を阻止する為に会うんだが。
「ふふふ、そんなの貴方が一番ご存知だと思うのですが」
「まさかあのアオヤギとやらは」
「ええ御察しの通りですが、あなた達は危険。エウラロノース様も仰っていましたわっ。それに、この前は封じ込めに失敗でしたので――――」
「何をする気だ?」
「魔法使えるって、アイツには初歩の初歩の火の魔石を埋め込んでやったんですがぁぁっ」
「答えは隣の男性に……後で聞いてくださいっ」
金髪で赤いドレスの女は、手にもつ巻物を広げ俺たちに見せてくる。
すると、目の前の景色が歪む。
何故か身動きすら取れなくなる。
――――この魔法のせいか?
辺りを見渡してもその歪みが増していく。
金髪で赤いドレスの女が、大きく笑い出す。
「遠くに行ってしまいなさい。 あなた方がここに戻ってきた時は既にあの四人は、亡くなってるでしょう」
俺の目に入るフェルトとミミンは、対峙する賢者アオヤギが放つ魔法を防ぎつつ、反撃をしぶつかり合い衝撃音と破裂音やら様々な音がまじる。
「ミミンできる限りの魔法を放って。 あとポーション使って魔力回復わすれないで」
「むぅ。 沢山の属性の魔法放つ」
「アイツは、アンデットになったんだわ」
「むっ、前にユカリのパーティーだった魔法使いのような感じ?」
勇者キンジョウの剣が、ユカリとリフィーナに襲いかかる。
「貴様ら、反撃してこいよォッ」
「こんなに素早くなかったはず」
「格段に強くなっている」
「鑑識眼使えぇぇっ。 ユカリィィィッヨォォォ」
「レベルも上がってるけど。 その剣が――――」
「やはり、あの剣が格段に強さを増しているのね」
「正解だァァァッ。 だが知ってもなぁっ貴様らが死ぬのは決まりなんだよォっ」
「斬撃、剣の刃、それに放つ光……本物なのね。聖剣……エクスカリバー」
リフィーナが口にした言葉が、聴こえると同時に歪みが更に増して、音が聴こえなくなる。
ほくそ笑む金髪で赤いドレスの女が手を振っている。
景色がかき消され真っ暗な世界。
ペルセポネは、辺りを見渡している。
俺も見渡しているが……。
――――それにしても、聖剣エクスカリバーだと!!アーサー王伝説の剣があの場所に。
――――うらやましいぞ。この手で振るってみたいものだが……。
どうしようと考えていた矢先、再び目の前が歪み始めると見覚えのある景色と人物が目に入ってきた。
「まさか、魔王が向かってくるなんて」
「お父様……皇帝が言ってた事が本当になるなんて」
「むぅ、ミミン頑張る。 おねぇさま抱き締めてぇぐっ」
ミミンがペルセポネに抱きつこうと試みるが、ペルセポネが避けると同時に額を軽く叩かれている。
涙目のミミンの表情は、何故か嬉しそうだ。
「そう言えば、フィルとドナ置いてきて良かったの?」
「彼女らが居てくれてたら助かるわ。 でも、コベソさん達を守ってくれている方が、今回は良いかもしれないわ」
フェルトの言葉にリフィーナもそして、ユカリとミミンも頷く。
――――コベソ達を守る護衛の仕事をしているのは俺なんだが……。
そして、エメマセタの街が遠くに見える。
木々や山など大自然を見ながら心地よい風に、不快な歩みではない。
「結構離れたが、目標はまだ遠くか」
「三番目の魔王、楽しみぃっだけど……あんのぉっ、まるデブっ!! なんで馬車出さないのよ」
コベソは、数多い従業員を危険に合わせたくないから馬車は出さないと言ってた。
「謝っていたじゃないか」
「謝って当然。 だけど、遠いのよ、何日歩くのっ」
ペルセポネの声にユカリ達は、反応を見せるが聞こえない振りか全くペルセポネに目を合わせない。
――――ドラゴンが空を飛んでいたりとか、大地が空を浮かんでいたりとかは……。
――――今更そんな事思うなんてな。異世界だとか期待していたんだが、この世界にそんな物事が起きることは無いだろう。
地球と変わらない風景に、俺は楽しむことすら辞めている。
休みを取りながら歩く事、数時間。
ユカリの焦り混じりの声が俺たちに掛けられる。
「みみみみんな。 注意をっ」
「どどどうした、ユカ……」
「あの金色の鎧はまさかですわ」
「む、逃げた勇者」
馬に股がった金色の鎧をまとった勇者キンジョウが薄ら笑いで俺たちを見下げる。
その傍らには勇者キンジョウの奴隷だった金髪の赤いドレスを着た女、そして視点が定まってなく何やらブツブツと口を動かし不気味な表情の賢者アオヤギ。
「ちっ、貴様らまだ、こんな所にいたのかっ」
「仕方ないですわよ。彼女らはぁ、魔王に恐れて遅くしようと、ワザと徒歩で向かっているんですわ」
ニヤニヤと笑う勇者キンジョウと金髪で赤いドレスの女。
「それもそうか。 本当はこの俺よりも弱いからな。この勇者……偽勇者ユカリは!!」
「そうです。 勇者キンジョウあなたは、この女、偽勇者よりも強いんですよ」
「ここで、勇者の役目を終えて貰うとするか。 この先にいる魔王を倒すのは俺だからな」
金髪で赤いドレスの女の歓喜を浴びる勇者キンジョウは、馬から降り剣を抜く。
その手に持つ剣は、見た目は西洋の騎士剣、言飾った装飾も無いロングソードだが、唾から剣身に掛けて紋様のような文字のような物が掘られ、刃全体が半透明で少しだけ光を帯びる。
軽々と振り回す勇者キンジョウの薄ら笑い。
「恐怖を感じたか? あの時いきがってたのによぉっ」
「そんな剣を持ったとしても所詮は、弱いやつよ」
クラウソラスが光を纏、飛翔するフラガラッハ
と共にユカリは駆ける。
「ユカリぃっ。 フェルトお願いっ」
「分かったわ。 ミミン援護」
「むむぅ。 了解ぃぃっだけど、あの剣って」
勇者キンジョウに駆けるユカリ。
素早いリフィーナは、ユカリに追いつく。
不敵な笑みをする勇者キンジョウが、ユカリ達に向け剣を振り下ろす。
「ユカリぃっ、危ないぃぃぃ」
「あっ!!」
大地が削られる斬撃が地面を走り抜ける。
リフィーナの大声にユカリは、勇者キンジョウから離れる。
だが、勇者キンジョウの視線の先には大盾のフェルト。
「フェルトぉぉっ」
「フェルトっ」
「こんな斬撃。 受け流してやるわ」
「ムッ、ダメぇぇぇっ」
ミミンの叫び声で、フェルトは状況や物事を理解すると腰を落とし目をつぶる。
フェルトの前に数個にわたる大岩が振り落ちる衝撃で向かってくる斬撃が、かき消される。
「ちっ……防がれたかっ」
舌打ちする勇者キンジョウに、襲いかかるリフィーナとユカリは怒りをぶつける。
「なんでヤツが、アレを持っているのっ」
「フェルトを狙ってたなんて」
「ふん。 防御の要を崩す当たり前の事だ」
キンジョウの振るう剣を交わしながら攻撃の隙を狙うリフィーナとユカリは、キンジョウの剣をクラウソラスやフラガラッハで受け流し、攻撃の手を休まないでいる。
ユカリとリフィーナにキンジョウの攻防が、激しさを増していく。
「おい、女ァァッ!! あの二人、あの二人をだっ」
勇者キンジョウは、俺とペルセポネに向け指を差し怒鳴る。
金髪で赤いドレスの女は、髪を翻し俺たちに視線を向けほくそ笑む。
「分かっているわ。 そのクソめんどくさい偽勇者どもをコチラに寄越さないようにしてくれますぅ?」
「うるせぇ、二人で手一杯だ。 その木偶の坊を使えば良いじゃねぇかっ」
「そうですわね。 魔法使えるとんがり帽子の女の子と大盾のでちょうど良いかしら」
金髪で赤いドレスの女は、不気味な表情で指を鳴らす。
するの、ブツブツと呟いていた賢者アオヤギの怒号。
「コッノォォォッ!! オレノ マセキヲ カエセェェェェッ」
賢者アオヤギの低い叫び声が響く。
人ではない口調をする賢者アオヤギは、光を失った目で俺たちを睨みながらゆっくりと近づいてくる。
「あなたはっ、あちらではなく、あっちの二人ィィツ」
「グヌヌヌヌヌヌッッ」
睨みつけてくる賢者アオヤギだが、歩みを進める先にはフェルトとミミン。
「あれは賢者の……」
「ムッ、おねぇさまが魔石抜き取ってるから倒せるぅぅ」
「キサマラヲコロシテ、アノオンナカラ、マセキヲウバウゥゥゥッ」
フェルトは、大盾を構えミミンを守る。
ミミンは、杖を掲げ紅蓮の槍を五つ放つ。
「ムッ、クリムゾンスピ――――」
「クリムゾンスピアァァァッ」
不気味な笑みをする賢者アオヤギから同じ数の紅蓮の槍を放つと、全てぶつかり合いかき消される。
「なんでですの?」
「むぅ、あれぇっ!!使えるのファイアボールだけだったんじゃぁ」
「ククグ、アイシクルスピアァォァァァッ」
「ムゥゥゥ、クリムゾンスピィィアァァッ」
ミミンの紅蓮の槍が、賢者アオヤギの放つ氷の槍を溶かし消えていく。
「ムッムリぃぃっ連発、ゴメン」
ミミンの、焦り声が響く。
氷の槍が複数フェルトとミミンに襲いかかる。
「防ぐわっ」
「むむむっ、これならぁっ」
ミミンの咄嗟に放ったイシツブテが氷の槍を削っていくが、それでも氷の槍の勢いは収まらずフェルトの大盾に氷の槍が打ち付けられる。
「た、耐えたわ」
「むぅ、なんなのぉ。 おねぇさまが魔石抜いたってのに」
賢者アオヤギの魔法で手出しが出来ないフェルトとミミンを助けようとするリフィーナとユカリだが、キンジョウの斬撃から逃れられないようだ。
それに、俺とペルセポネの前に金髪で赤いドレスの女が微笑みを絶やさないでいる。
「お二人共、助けないでいいの?」
「あの男はなぜ、負けると分かっている戦いにでてくる?」
「エウラロノース様に焚き付けられた様子ですのよ」
「あの男がユカリ達に勝てば、あれかエウラロノースは姿をみせるか?」
「わかりませんわ。 だってあの方は気分屋ですから」
「あなたっ。 まるであの女の事、分かっているような素振りなのねぇ」
「女と言うと……エウラロノース様の事ですか? ええ、勿論よく知ってますわ」
「なら合わせて貰いたいのだが」
「そう、なぜ魔石を抜いた男が魔法使えるのか?」
――――ペルセポネ、話が……人族の女の神と出会って転生や転移を阻止する為に会うんだが。
「ふふふ、そんなの貴方が一番ご存知だと思うのですが」
「まさかあのアオヤギとやらは」
「ええ御察しの通りですが、あなた達は危険。エウラロノース様も仰っていましたわっ。それに、この前は封じ込めに失敗でしたので――――」
「何をする気だ?」
「魔法使えるって、アイツには初歩の初歩の火の魔石を埋め込んでやったんですがぁぁっ」
「答えは隣の男性に……後で聞いてくださいっ」
金髪で赤いドレスの女は、手にもつ巻物を広げ俺たちに見せてくる。
すると、目の前の景色が歪む。
何故か身動きすら取れなくなる。
――――この魔法のせいか?
辺りを見渡してもその歪みが増していく。
金髪で赤いドレスの女が、大きく笑い出す。
「遠くに行ってしまいなさい。 あなた方がここに戻ってきた時は既にあの四人は、亡くなってるでしょう」
俺の目に入るフェルトとミミンは、対峙する賢者アオヤギが放つ魔法を防ぎつつ、反撃をしぶつかり合い衝撃音と破裂音やら様々な音がまじる。
「ミミンできる限りの魔法を放って。 あとポーション使って魔力回復わすれないで」
「むぅ。 沢山の属性の魔法放つ」
「アイツは、アンデットになったんだわ」
「むっ、前にユカリのパーティーだった魔法使いのような感じ?」
勇者キンジョウの剣が、ユカリとリフィーナに襲いかかる。
「貴様ら、反撃してこいよォッ」
「こんなに素早くなかったはず」
「格段に強くなっている」
「鑑識眼使えぇぇっ。 ユカリィィィッヨォォォ」
「レベルも上がってるけど。 その剣が――――」
「やはり、あの剣が格段に強さを増しているのね」
「正解だァァァッ。 だが知ってもなぁっ貴様らが死ぬのは決まりなんだよォっ」
「斬撃、剣の刃、それに放つ光……本物なのね。聖剣……エクスカリバー」
リフィーナが口にした言葉が、聴こえると同時に歪みが更に増して、音が聴こえなくなる。
ほくそ笑む金髪で赤いドレスの女が手を振っている。
景色がかき消され真っ暗な世界。
ペルセポネは、辺りを見渡している。
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――――それにしても、聖剣エクスカリバーだと!!アーサー王伝説の剣があの場所に。
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俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
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