冥王さま、異世界に憧れる。~現地の神からいきなり貰った勇者スキルが全く使えない冥王とその妻は破壊神!?~

なまけものなのな

文字の大きさ
152 / 173
人族の神エウラロノースと聖女アルダー

冥王、気配の無い来訪者に驚く。

しおりを挟む
 ユカリ達の恐怖する声。
 禍々しい波動が、この辺りに広がる。
 その中心には真魔王となったインビンシブルが、言葉にならない声を荒らげ空から振り落ちるおぞましい感覚が伝わる柱に包まれている。

「あれは!?」
「あの柱……《魔王の儀》というやつだったような」

 確か魔族領内にある北の国アイスクォールで魔将スノーに放たれた禍々しい色をした柱。

「魔王の儀? あれに入れば魔王になれるっていうのか」
「なんか苦しそぉ」
「演出ですかね。 簡潔にやれそうなと見てて思いますが」

 苦しくもがいている真魔王インビンシブルを眺める俺とペルセポネ、引き気味のアヌビスとヘルに分析しているオリシス。
 そんな真魔王に対峙するユカリ達。

「これって……」
「ええ、《魔王の儀》ですわ」
「むっ、あの魔王になれるってやつ」
「魔王……。 魔王なのに?」

 ユカリ達は、俺たちと同じ疑問を持っているようだが、やはり問うべき所はユカリの言葉通り。

「何故、魔王よりも上の真魔王となった奴が、魔王の儀をされている?」

 首を傾げるアヌビス達。
 ペルセポネは、再び武器を手に取り微笑みを浮かべる。
 すると、魔王の儀の中で見覚えのある姿が目に映る。

「あれはっ。 魔王ノライフ!?」
「そうですわ。 あの姿忘れませんわ」
「むっ、あの鎧のは」
「あれは、魔王バスダト」
「リフィーナさま、ユカリさん達。 もしかしめしたら真魔王が、顕現するかもしれません」
「フィル……わん」
「フィル、どういうこと?」
「本来、魔王はその時代に一体のみ。 ですが、今期は三体――――つまり……」
「つまり、もしかして?」
「ええ、三体の魔王が集まり本来の魔王……真魔王の姿になると。 私達エルフの頂点にして長のアイナノア様が言ってました」
「あ、アイナノア……様……が?」
「そうです、リフィーナさま。 エルフ内では伝わっている話でもあります」
「あっ、そそそそそうだったわね……あはは……はぁ」

 フェルトとミミンは冷ややかな目で苦笑するリフィーナを眺めている。

「柱が消える」
「さっきとは全く違うじゃない」
「なんであろう、少し楽しみですね真魔王の実力」

 アヌビス達が笑顔にユカリ達の所へ向かい出す。併せてペルセポネも肩を回しながら向かっている。
 あの禍々しい色をした柱と真魔王インビンシブルの苦痛の声が消え、真魔王インビンシブルの姿が顕となる。

「これが……私……本来の私か!?」

 先程までと全く姿が違う真魔王インビンシブル。無骨な鎧の姿では無くなり、ローブをまといその下には軽そうな鎧、そして褐色肌をした中年男性の顔が、不敵な笑みを浮かべこちらを睨む。

「飛べっ、フラガラッハッ!!」

 ユカリの上で待っていた聖剣フラガラッハが、光を放ち五本のフラガラッハと同じ剣が発生する。併せて六本の剣が真魔王インビンシブルに向けて放たれる。
 だが、真魔王インビンシブルの背中に後光のような光を放つ輪から、ほとばしる光がフラガラッハの行く手を阻み、しまいにはユカリの上へと戻ってしまった。

「なんで!!」
「それは、簡単な事だ。 真なる真の魔王――――真魔王になった私が強いだけの事」

 低い声でニヤリとする真魔王インビンシブル。
歯を食いしばるユカリ達の横をペルセポネ達が、通る。

「少しマシになったようね」
「ほんと、初めはお前を見て魔王の力量知って愕然としたけどな」
「ほんとよ。 なんなら魔将の方が強かったし」
「うむ、この双杖を振るう相手を求めてました」

 ペルセポネ達の登場に真魔王インビンシブルの笑みが消える。

「ちっ、双剣の女に、珍妙な三人」
「珍妙……くっくく……」
「珍妙じゃねぇし、ペルセポネ笑わないでくれるか?」
「アヌビスとオリシスは見た目からして珍しいけど、私は美人で有名よっ」
「ヘルの言葉も私からしたら心外。 ですが、それよりも我々を数える単位……助数詞は『柱』ですけど」

 真魔王インビンシブルに冷たく敵意剥き出しの目を向けるペルセポネ達。

――――神の数え方は『柱』だが……。依り代に入った俺たちはこの世界の人族という存在でこの世界にいるからな、『柱』だろうが『人』だろうが、オレは気にしてなかったけどな。

「お前たちは、もしかして……」
「おっ、あの魔王分かったみたいだな」
「ペルセポネに先越されないように、私達からしかけるわ」
「うむ、だがヘルよ。 その剣でいいのでありますか?」
「刃こぼれしているし、大振りになってしまうけど……棒を使うわよ」

 ヘルの手には既に自分の身の丈より少し長い棒がある。アヌビスはウアス杖を手に持ち、既に双杖を持つオリシスは頷く。

「それで、この真魔王の私を倒そうと。 珍妙……がっ……」

 笑い上げながら話すインビンシブルの視界に飛び込むのはヘル。
 間合いに入ったヘルが長い棒を振り回す。
 棒がしなりにしなり、真魔王インビンシブルの脇腹を直撃。
 絶句するインビンシブルは、目を見開き口を半開きしたまま横へと倒れようとする。
 しかしアヌビスの持つウアス杖をインビンシブルの肩へ振り下ろす。杖の先端が肩にのめり込み目が見開いたまま、そのまま倒れ地面に倒れ伏している。
 インビンシブルは、歯を食いしばり立ち上がろうとする。
 だが、インビンシブルの背中に跨るオリシスの双杖が、インビンシブルの首を捉える。
 インビンシブルの頭が地に付くとアヌビスとヘルが薄ら笑いを上げる。

「真魔王さまが、その程度とはなぁー」
「ほんとぉ、期待してたのにぃ~。 気持ちが沈んでしまうわ」
「うむ、我々三柱の攻撃がすんなり入るとは、この私も残念である」

 歯を食いしばるインビンシブルの目は、アヌビス達を睨むも曇りつつある。

――――まぁ、一瞬にし叩き落とされ地に着いている、力の差を知ったようだな。

 そんなインビンシブルを見下す冷ややかな目をするペルセポネ。

「でも、魔王を殺すの……勇者しか出来ないのよ」
「それ、本当かっ!!」
「それじゃぁ、どんな事やっても死なないのっ!?」
「分からないわっ。 でも勇者しか殺せないのは事実」

 ペルセポネの視線はユカリに。アヌビス達の視線はそのままインビンシブルへ、不気味な微笑みをして。
 その三つの表情にインビンシブルは、血の気が引くのが分かるほど青ざめている。
 ユカリが重い腰をあげ、ゆっくりとペルセポネ達の所に向かう。
 それを確認したペルセポネの視界に真魔王インビンシブルの無惨な姿に目を丸くしている。

「本当に死なねぇな」
「頭何回も潰しているんだけど、即死になるものは元に戻っちゃうのね」
「名前の通り無敵かと思っていたが、ダメージは受けるようだな。 しかし我々では簡単に殺せぬと言うのも無敵の意味通りか」

 オリシスは、真魔王インビンシブルの頭と地面に広がる血を眺め分析をしている。
 悲痛な叫びが枯れて声を失っている真魔王インビンシブルに飽きているアヌビスとヘル。

「あら、もう飽きた?」
「飽きるだろ。 真魔王ともあろうが死に際を諦めてくれないんだからな」
「疲れるわ。 のれんに腕押しってやつ」
「何をしようとしているんだ、ペルセポネ」
「オリシス、そいつ抑えながらちょっと後ろにズレて」
「分かった……」

 オリシスは首抑えていた双杖を外し、腰の辺りにズレ双杖で背中を押す。

「グヌヌヌッ、貴様ァァァッ何をする気だっ」
「へっ、魔王の魔石を取るのよ。 隣に勇者いるし」

 真魔王インビンシブルの背中に剣の切っ先を向けるペルセポネの隣には、剣を握ったユカリが倒れている真魔王インビンシブルを見下げている。
 真魔王インビンシブルは驚愕な顔で、ユカリの姿を見ている。

「せぇっ、のぉぉっ」
「ウッ、ギャァァァッ」

 待機を揺るがす悲痛な叫び。
 真魔王インビンシブルの叫びを気にしないペルセポネ達。
 インビンシブルの背中にぽっかりと穴が空く。
 すると、七色に輝く彫刻された魔石が現れる。
 次第に真魔王インビンシブルの空いた背中がゆっくりと修復されようとする。
 その隙に、ペルセポネの手が見えない程の速さで魔石を奪い取る。
 背中を修復が止まるが、少し遅めに再び修復が始める。
 しかし、再び止まる。
 背中の先、真魔王インビンシブルの首が、切り落とされ頭が地を這うように転がっている。
 インビンシブルの切断された首元から噴き流れる大量の血。

「何度見ても、首から噴き出す血はキレイと思う」
「そうねぇ、でも私たちでは出来なかったのにぃ~、勇者がやると……こうも鮮やかに血が噴くのね」
「見事!!」
「ちょっと、この魔石の煌々とした輝きよりも血ぃ?」
「ぬっ、真魔王とやらの身体が……」

 インビンシブルに跨っていたオリシスが立ち上がる。
 下にいたインビンシブルの肉体が崩れ始めやがて塵と化す。
 魔石に興味の無さそうな素振りのアヌビス達は残念そうに、消えるのを見ているが、ペルセポネは、消えた真魔王インビンシブルに興味なく、ただ魔石を眺めている。

「キャァッ!!」
「「ユカリィッ」」
「むぅ、魔石がっ」
「ちょっとっ、なんで魔石が浮くのっ?」

 ユカリから抜きでるように現れる魔王の魔石と、ペルセポネの手から離れた真魔王インビンシブルの魔石が、かなりの速さで飛んでいく。
 魔石の行先に皆が視線を向ける。

――――誰だ?
――――いつの間にいんだ?

 まるで影のような真っ黒いローブを羽織り、フードで顔が見えない者が立っている。三つの魔石がその者を中心に回転しながらフワフワと浮いている。

「やぁ、まさか魔王三体を倒してしまうとは。 それにアウラ……エウラロノースが居なくなると――――これは、困った」

 影のような黒いフードの者の若そうな口調とは裏腹に、真魔王インビンシブルとは比べ物にならない威圧を感じている。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

~唯一王の成り上がり~ 外れスキル「精霊王」の俺、パーティーを首になった瞬間スキルが開花、Sランク冒険者へと成り上がり、英雄となる

静内燕
ファンタジー
【カクヨムコン最終選考進出】 【複数サイトでランキング入り】 追放された主人公フライがその能力を覚醒させ、成り上がりっていく物語 主人公フライ。 仲間たちがスキルを開花させ、パーティーがSランクまで昇華していく中、彼が与えられたスキルは「精霊王」という伝説上の生き物にしか対象にできない使用用途が限られた外れスキルだった。 フライはダンジョンの案内役や、料理、周囲の加護、荷物持ちなど、あらゆる雑用を喜んでこなしていた。 外れスキルの自分でも、仲間達の役に立てるからと。 しかしその奮闘ぶりは、恵まれたスキルを持つ仲間たちからは認められず、毎日のように不当な扱いを受ける日々。 そしてとうとうダンジョンの中でパーティーからの追放を宣告されてしまう。 「お前みたいなゴミの変わりはいくらでもいる」 最後のクエストのダンジョンの主は、今までと比較にならないほど強く、歯が立たない敵だった。 仲間たちは我先に逃亡、残ったのはフライ一人だけ。 そこでダンジョンの主は告げる、あなたのスキルを待っていた。と──。 そして不遇だったスキルがようやく開花し、最強の冒険者へとのし上がっていく。 一方、裏方で支えていたフライがいなくなったパーティーたちが没落していく物語。 イラスト 卯月凪沙様より

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

処理中です...