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ごじゅーろく
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そう思って追いかけていると、彼女はまたしても道を曲がる。細い路地に入ったようだった。入り組んだ裏路地を走ると、さすがに体力が尽きてくる。突然魔法をぶっぱなすのは良くないと思って自制していたけれど、このままじゃ逃げられてしまいそうだ。
何も力づくで奪うつもりじゃないのだから話くらい聞いてくれてもいいじゃない。
仕方ない、魔法を飛ばすかーーー。そう思ってまたしても細い入り組んだ路地を曲がる。
路地を曲がると少しだけ距離が縮む。そのタイミングで光の縄を飛ばそう。私の得意魔法は光魔法だ。得意魔法なだけあって力加減もしやすい。
そう思い、路地を曲がる。瞬時に魔力を練りこんだ時だった。
ふとその先に見知ったーーーというより、今ここで会いたくない人の姿が見えた。
白金の髪に、細身の高身長な男性。彼は壁によりかかって何かを待っているようだった。しかし、彼を見た途端目の前の女性の足が止まる。
それと同時に私の足も緩む。まずい、ここで鉢合わせなんて冗談じゃない。ただでさえ私は魔法使用中で、彼女を追いかけている身だ。そして、本来であれば私は今薬屋にいるということになっている。
気付かれたら面倒なことになる……!
身を隠すにはうってつけの路地裏でさっと踵を返した。ここが路地裏で助かった。もしも大通りなんかだったら隠す場所もなく右往左往することになってただろう。それだけでも不幸中の幸い。
運がいいことに彼ーーー私の婚約者であり、この国の王太子である彼は私に気が付かなかったようである。良かった。
しかし、どうして彼がーーー王太子殿下がここにいるのか。偶然にしては出来すぎている。まさか私を追ってきた………?いやそんなはずはない。ただでさえ王太子は忙しい身の上で、しかも今は現状が現状だ。本来であれば城から出ることもままならない身だろう。
わざわざ私を追いかけるよりは侍従を放った方がよっぽどいい。ということは………目の前の、あの女性を追っていた………?
私が身を隠すと、会話が途切れ途切れに聞こえてくる。どうやらギリギリ会話が聞こえてくる距離らしい。覚えのある王太子の声に、焦ったような彼女の声ーーー。
「ようやく見つけたよ。困ったな、そんな貴重品を持ち出すなんて」
「い、いや………」
「さぁ、今渡すなら悪いようにはしない。きみも、父君のようにはなりたくないだろう?」
「いや、いやよ………!!」
震えた声が聞こえてくる。
何も力づくで奪うつもりじゃないのだから話くらい聞いてくれてもいいじゃない。
仕方ない、魔法を飛ばすかーーー。そう思ってまたしても細い入り組んだ路地を曲がる。
路地を曲がると少しだけ距離が縮む。そのタイミングで光の縄を飛ばそう。私の得意魔法は光魔法だ。得意魔法なだけあって力加減もしやすい。
そう思い、路地を曲がる。瞬時に魔力を練りこんだ時だった。
ふとその先に見知ったーーーというより、今ここで会いたくない人の姿が見えた。
白金の髪に、細身の高身長な男性。彼は壁によりかかって何かを待っているようだった。しかし、彼を見た途端目の前の女性の足が止まる。
それと同時に私の足も緩む。まずい、ここで鉢合わせなんて冗談じゃない。ただでさえ私は魔法使用中で、彼女を追いかけている身だ。そして、本来であれば私は今薬屋にいるということになっている。
気付かれたら面倒なことになる……!
身を隠すにはうってつけの路地裏でさっと踵を返した。ここが路地裏で助かった。もしも大通りなんかだったら隠す場所もなく右往左往することになってただろう。それだけでも不幸中の幸い。
運がいいことに彼ーーー私の婚約者であり、この国の王太子である彼は私に気が付かなかったようである。良かった。
しかし、どうして彼がーーー王太子殿下がここにいるのか。偶然にしては出来すぎている。まさか私を追ってきた………?いやそんなはずはない。ただでさえ王太子は忙しい身の上で、しかも今は現状が現状だ。本来であれば城から出ることもままならない身だろう。
わざわざ私を追いかけるよりは侍従を放った方がよっぽどいい。ということは………目の前の、あの女性を追っていた………?
私が身を隠すと、会話が途切れ途切れに聞こえてくる。どうやらギリギリ会話が聞こえてくる距離らしい。覚えのある王太子の声に、焦ったような彼女の声ーーー。
「ようやく見つけたよ。困ったな、そんな貴重品を持ち出すなんて」
「い、いや………」
「さぁ、今渡すなら悪いようにはしない。きみも、父君のようにはなりたくないだろう?」
「いや、いやよ………!!」
震えた声が聞こえてくる。
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