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4.伯爵令嬢リンシアは勝手に幸せになることにした
1話: 構図は重要なのですわ
そうして私たちは、ふたたび十日の船旅と一週間の馬車旅を経て、ようやくエルヴァニアに戻った。帰国した翌日、まだ疲れは癒えていないもののそんなことは言っていられない。
登城し、事の経緯を王太子殿下に報告すると、彼は短く嘆息した。
「なるほど、話はわかった。しかし凄いものを開発したものだね。レディ・リンシア、ルシアン」
「俺がやったのは無効化魔法の実現だけだけどな」
「いや、【だけ】って軽く言うけどね。相当すごいことだよ、これは。ルシアン、疲れてるところ悪いんだけど後で魔法式を書き出しておいて。すぐには無理だろうけど、簡略化して軍事使用できないかな」
「それは構わないが、魔法式の理解にはエルドラシアの専門知識が必要だ。実用化するには相当時間がかかるぞ」
ルーズヴェルト卿の言葉に、王太子殿下がため息を吐く。
「まあ、そうだよねぇ。そう上手くはいかないか。エルドラシア魔法学院は世界屈指の魔法学院。誰もが入学できるわけじゃない。……でもまあ、やってみなきゃわからない。ということで、それについては後で話を詰めよう」
そう言って王太子殿下は肩をすくめた。エルドラシア魔法学院で学ぶ知識は膨大だ。独学で身につけるのはほぼ不可能だ。
それに、エルドラシア魔法学院で学んだものなら誰しもが出来るかといえばそうでもない。恐らく最低でも、ルーズヴェルト卿と同じく魔法学科の知識を必要とされるはずだ。
無効化魔法など、世に出たら間違いなく常識が一変するだろう。
だけど、日常魔法に区分される日は……多分、来ないと思う。
これは相当高難易度な魔法だもの。
私がそう思っていると、王太子殿下と目が合った。彼の顔色は、いつもより良かった。
(珍しいわ。お休みが取れたのかしら?)
不思議に思っていると、王太子殿下が微笑みを浮かべた。
「聖女の件が一段落つきそうだから、纏まった休みを取ったんだ。決戦に備えて、ってやつだね。いざと言う時に体力不足で動けないんじゃあ、意味がない。そういうわけでフェリクスも今は休暇中だよ。明日には出てくるけどね」
その言葉に、私は感動すら覚えていた。
じーんと、打ち震えながら、私は王太子殿下に言った。
「ようやく週休制度を導入されるのですね……!!よいことだと思いますわ。ええ、とっても!!王太子殿下を初め、ルーズヴェルト卿も!フェルスター卿も!クラインベルク様も!みな働きすぎなのですわ!今は何とかなっているかもしれませんが、そのうち限界を迎えるって常々思っておりましたのよ、私は!」
力説する私に、王太子殿下とルーズヴェルト卿が揃って苦い笑みを浮かべていた。心当たりがあるのだろう、もちろん。
寝不足というものは恐ろしいものだ。思考の低下に繋がるし、集中力も落ちる。今は若さで何とかなっているのかもしれないが、それがいつまでも続くとは限らない。今無理をしたら、その分将来に響きそうだ。私は王太子殿下はもちろん、ルーズヴェルト卿やフェルスター卿、クラインベルク様にも、健やかでいて欲しいのだ。
王太子殿下が、苦笑を浮かべたまま頷いた。
「そうだね。王城の人員不足は致命的だ。早いところ何とかしないと本当に私たちの命が危ない。過労死待ったナシだ」
「……その件だが、ヴィンセント。お前に報告がある」
ルーズヴェルト卿の言葉に、王太子殿下が首を傾げた。
「何?朗報かな?」
「ああ、そうだな。逃げ足だけは早い古狸たちを一掃する良い機会になるはずだ」
そう言ったルーズヴェルト卿が、本棚から冊子を取り出してきた。それを机の上に置いて、ページを開いてみせる。
ルーズヴェルト卿が私を見て、笑みを浮かべた。
「……レディ・リンシアのおかげで、城内も一斉清掃ができそうです」
彼の言葉の意図をはかりかねた私は開かれたページを見て、その記載に目を見開いた。
☆
そして迎えた豊穣祭当日。
今シーズン一番の夜会ということで、規模も大きい。そもそも王家主催の行事なので、大半の貴族は参加している。
一人で会場入りした私は、予想通り周囲の注目を引いたようだ。さながら今の私は、婚約者に見捨てられた、哀れな令嬢、というところなのだろう。憐憫の視線を受けるが、それには構わず私は壁の花となって、その時を待った。
(ここまでは予想通りだわ。あとは……)
……獲物が罠に引っかかるのを大人しく待つとしましょうか。
ファンファーレの音が鳴り、国王ご夫妻が入場する。お二人が着席すると、本格的に夜会が始まった。まずは宮廷管弦楽団が人気のワルツの曲を演奏し始めて、国王ご夫妻がダンスを躍る。
その後、ファーストダンスの時間となるが、パートナーのいない私は、見物に回るしかない。
そのまま壁の花と化していると、やがてセリーナの姿がホールに見えた。その傍には、ルーズヴェルト卿とフェルスター卿の姿もある。
首尾は上々のようで、何よりだわ。
その時、セリーナと視線がぱちりと交わった。
彼女の本日の装いは、落ち着いた青のドレスに、耳には真珠の耳飾りをつけていた。
セリーナは私の姿に驚いたように目を見開いた後、私の傍に誰もいないことに気がつくと、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。そして迷いもなく、こちらに向かって歩いてくる。両隣にルーズヴェルト卿とフェルスター卿二人がいて、取り巻きとしか思えない。
ルーズヴェルト卿はセリーナに気付かれないように私に目配せをし、フェルスター卿はこちらにウィンクをしてきた。フェルスター卿は随分余裕そうだ。私が一人ぼっちなのが嬉しくてたまらないのだろう。セリーナは嬉々として言った。
「あらあら、まあまあ!!あなたのご婚約者はどうなさったの!?」
「こんばんは、聖女様。聖女様と一緒にいるかと思ったのですが、ご存知ありませんか?」
尋ねると、セリーナは困ったように首を傾げた。
「知らないわ。困ってるのよ、私。一方的にカミ……カウニッツ様に付き纏われて」
以前指摘されたことを思い出したのだろう。流石に注目を集めている中で、距離感がおかしいと指摘されるのはセリーナも避けたかったらしい。もはや今更のような気がするけれど。
「ご安心くださいませ。カミロは責任を取ろうとしているのですわ。彼は、責任感が強いですもの」
嘘だけど。責任感が強いひとは、そもそも未婚の女性に手を出さない。私の言葉に、セリーナの眉が寄る。
「……何の話?」
それに、私は首を傾げて答えた。まるで、他意はない、と言うように。
「ええと……。ですから、聖女様はカミロと親しいでしょう?カミロが教えてくださいましたわ。カミロとあなたは愛し合っている……と」
戸惑いつつもハッキリと言葉にしてみせる。【婚約者に裏切られた哀れな令嬢】というポーズはまだ有効なようだ。あちこちから同情の視線を感じた。やりすぎなくらい、私は哀れぶってセリーナを見る。
それに、セリーナは鼻で笑った。優越感を感じているようで何よりだわ。
「そんなの、彼の妄言よ!彼が私に夢中なのは事実だけど、私は取り合っていないの。困るのよ、事実無根の噂を流されるのは。あなたのアレも嘘だったって早く証明されないかしら。ごめんなさいね?リンシア。でもこればかりは私にもどうしようもないのよ……」
殊勝に言ってみせるが、セリーナの瞳には隠しようのない愉悦感が滲んでいる。本当、良い性格しているわ。私は自分のことを棚に上げて、舌を巻いた。
だけど、構図というのは大事だわ。セリーナは取り巻き二人を付き従えて、私の方は婚約者にすら見捨てられ……たように見えるこの図。
周囲の皆様がどう思うか、ぜひアンケートを取ってみたいものね。私はまつ毛を伏せて、更に言葉を続けた。
「……カミロと何かありましたか?彼は聖女様のご不快の念を買ってしまいましたでしょうか。その理由が私なら、とても申し訳ないことですわ。ですが、聖女様。私と彼は婚約破棄いたします。ああでも、聖女様の望んだリンメル伯爵家有責での婚約破棄ではないのですが……」
心底、困惑したようにセリーナに言ってみせる。
セリーナは魔法のカメラで撮られた内容をなかったことにしたいのだ。彼女にとってあれは、黒歴史であり、目の上のたんこぶに近い。つまり、ウィークポイントだ。
その内容を事細かに話されるのは溜まったものでは無いだろう。予想通り、彼女はキッと眉を吊り上げた。そして、自分からさらに注目を集めるように声高に言う。
「また虚言!?いい加減にしてちょうだい!!だからあなたはカミロに愛されないのよ!口ばかり回る、小賢しい女だから!あなたのその小癪な話し方は致命的よ!だからあなたは愛されないのよ!!カミロも言ってたわ。あなたと話すとイライラするって!」
気をつけていたようだけど煽られて、ついカミロと呼んでしまったのだろう。私は目を細めると、にっこりと微笑みを浮かべた。
首を傾げて、彼女を見る。
「ふふふ!聖女様は今も変わらず、私の婚約者をファーストネームで呼んでいらっしゃるのですね。安心しましたわ。私の婚約者は、まだ聖女様に飽きられておりませんのね」
「な……!」
まんまと乗せられたことに気がついたのだろう。セリーナが絶句して私を睨みつける。
下準備はこんなもので十分でしょう。そう判断した私は、居心地が悪そうにしているルーズヴェルト卿に、目配せをした。
今こそ、例の計画を実行する時だ。
登城し、事の経緯を王太子殿下に報告すると、彼は短く嘆息した。
「なるほど、話はわかった。しかし凄いものを開発したものだね。レディ・リンシア、ルシアン」
「俺がやったのは無効化魔法の実現だけだけどな」
「いや、【だけ】って軽く言うけどね。相当すごいことだよ、これは。ルシアン、疲れてるところ悪いんだけど後で魔法式を書き出しておいて。すぐには無理だろうけど、簡略化して軍事使用できないかな」
「それは構わないが、魔法式の理解にはエルドラシアの専門知識が必要だ。実用化するには相当時間がかかるぞ」
ルーズヴェルト卿の言葉に、王太子殿下がため息を吐く。
「まあ、そうだよねぇ。そう上手くはいかないか。エルドラシア魔法学院は世界屈指の魔法学院。誰もが入学できるわけじゃない。……でもまあ、やってみなきゃわからない。ということで、それについては後で話を詰めよう」
そう言って王太子殿下は肩をすくめた。エルドラシア魔法学院で学ぶ知識は膨大だ。独学で身につけるのはほぼ不可能だ。
それに、エルドラシア魔法学院で学んだものなら誰しもが出来るかといえばそうでもない。恐らく最低でも、ルーズヴェルト卿と同じく魔法学科の知識を必要とされるはずだ。
無効化魔法など、世に出たら間違いなく常識が一変するだろう。
だけど、日常魔法に区分される日は……多分、来ないと思う。
これは相当高難易度な魔法だもの。
私がそう思っていると、王太子殿下と目が合った。彼の顔色は、いつもより良かった。
(珍しいわ。お休みが取れたのかしら?)
不思議に思っていると、王太子殿下が微笑みを浮かべた。
「聖女の件が一段落つきそうだから、纏まった休みを取ったんだ。決戦に備えて、ってやつだね。いざと言う時に体力不足で動けないんじゃあ、意味がない。そういうわけでフェリクスも今は休暇中だよ。明日には出てくるけどね」
その言葉に、私は感動すら覚えていた。
じーんと、打ち震えながら、私は王太子殿下に言った。
「ようやく週休制度を導入されるのですね……!!よいことだと思いますわ。ええ、とっても!!王太子殿下を初め、ルーズヴェルト卿も!フェルスター卿も!クラインベルク様も!みな働きすぎなのですわ!今は何とかなっているかもしれませんが、そのうち限界を迎えるって常々思っておりましたのよ、私は!」
力説する私に、王太子殿下とルーズヴェルト卿が揃って苦い笑みを浮かべていた。心当たりがあるのだろう、もちろん。
寝不足というものは恐ろしいものだ。思考の低下に繋がるし、集中力も落ちる。今は若さで何とかなっているのかもしれないが、それがいつまでも続くとは限らない。今無理をしたら、その分将来に響きそうだ。私は王太子殿下はもちろん、ルーズヴェルト卿やフェルスター卿、クラインベルク様にも、健やかでいて欲しいのだ。
王太子殿下が、苦笑を浮かべたまま頷いた。
「そうだね。王城の人員不足は致命的だ。早いところ何とかしないと本当に私たちの命が危ない。過労死待ったナシだ」
「……その件だが、ヴィンセント。お前に報告がある」
ルーズヴェルト卿の言葉に、王太子殿下が首を傾げた。
「何?朗報かな?」
「ああ、そうだな。逃げ足だけは早い古狸たちを一掃する良い機会になるはずだ」
そう言ったルーズヴェルト卿が、本棚から冊子を取り出してきた。それを机の上に置いて、ページを開いてみせる。
ルーズヴェルト卿が私を見て、笑みを浮かべた。
「……レディ・リンシアのおかげで、城内も一斉清掃ができそうです」
彼の言葉の意図をはかりかねた私は開かれたページを見て、その記載に目を見開いた。
☆
そして迎えた豊穣祭当日。
今シーズン一番の夜会ということで、規模も大きい。そもそも王家主催の行事なので、大半の貴族は参加している。
一人で会場入りした私は、予想通り周囲の注目を引いたようだ。さながら今の私は、婚約者に見捨てられた、哀れな令嬢、というところなのだろう。憐憫の視線を受けるが、それには構わず私は壁の花となって、その時を待った。
(ここまでは予想通りだわ。あとは……)
……獲物が罠に引っかかるのを大人しく待つとしましょうか。
ファンファーレの音が鳴り、国王ご夫妻が入場する。お二人が着席すると、本格的に夜会が始まった。まずは宮廷管弦楽団が人気のワルツの曲を演奏し始めて、国王ご夫妻がダンスを躍る。
その後、ファーストダンスの時間となるが、パートナーのいない私は、見物に回るしかない。
そのまま壁の花と化していると、やがてセリーナの姿がホールに見えた。その傍には、ルーズヴェルト卿とフェルスター卿の姿もある。
首尾は上々のようで、何よりだわ。
その時、セリーナと視線がぱちりと交わった。
彼女の本日の装いは、落ち着いた青のドレスに、耳には真珠の耳飾りをつけていた。
セリーナは私の姿に驚いたように目を見開いた後、私の傍に誰もいないことに気がつくと、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。そして迷いもなく、こちらに向かって歩いてくる。両隣にルーズヴェルト卿とフェルスター卿二人がいて、取り巻きとしか思えない。
ルーズヴェルト卿はセリーナに気付かれないように私に目配せをし、フェルスター卿はこちらにウィンクをしてきた。フェルスター卿は随分余裕そうだ。私が一人ぼっちなのが嬉しくてたまらないのだろう。セリーナは嬉々として言った。
「あらあら、まあまあ!!あなたのご婚約者はどうなさったの!?」
「こんばんは、聖女様。聖女様と一緒にいるかと思ったのですが、ご存知ありませんか?」
尋ねると、セリーナは困ったように首を傾げた。
「知らないわ。困ってるのよ、私。一方的にカミ……カウニッツ様に付き纏われて」
以前指摘されたことを思い出したのだろう。流石に注目を集めている中で、距離感がおかしいと指摘されるのはセリーナも避けたかったらしい。もはや今更のような気がするけれど。
「ご安心くださいませ。カミロは責任を取ろうとしているのですわ。彼は、責任感が強いですもの」
嘘だけど。責任感が強いひとは、そもそも未婚の女性に手を出さない。私の言葉に、セリーナの眉が寄る。
「……何の話?」
それに、私は首を傾げて答えた。まるで、他意はない、と言うように。
「ええと……。ですから、聖女様はカミロと親しいでしょう?カミロが教えてくださいましたわ。カミロとあなたは愛し合っている……と」
戸惑いつつもハッキリと言葉にしてみせる。【婚約者に裏切られた哀れな令嬢】というポーズはまだ有効なようだ。あちこちから同情の視線を感じた。やりすぎなくらい、私は哀れぶってセリーナを見る。
それに、セリーナは鼻で笑った。優越感を感じているようで何よりだわ。
「そんなの、彼の妄言よ!彼が私に夢中なのは事実だけど、私は取り合っていないの。困るのよ、事実無根の噂を流されるのは。あなたのアレも嘘だったって早く証明されないかしら。ごめんなさいね?リンシア。でもこればかりは私にもどうしようもないのよ……」
殊勝に言ってみせるが、セリーナの瞳には隠しようのない愉悦感が滲んでいる。本当、良い性格しているわ。私は自分のことを棚に上げて、舌を巻いた。
だけど、構図というのは大事だわ。セリーナは取り巻き二人を付き従えて、私の方は婚約者にすら見捨てられ……たように見えるこの図。
周囲の皆様がどう思うか、ぜひアンケートを取ってみたいものね。私はまつ毛を伏せて、更に言葉を続けた。
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心底、困惑したようにセリーナに言ってみせる。
セリーナは魔法のカメラで撮られた内容をなかったことにしたいのだ。彼女にとってあれは、黒歴史であり、目の上のたんこぶに近い。つまり、ウィークポイントだ。
その内容を事細かに話されるのは溜まったものでは無いだろう。予想通り、彼女はキッと眉を吊り上げた。そして、自分からさらに注目を集めるように声高に言う。
「また虚言!?いい加減にしてちょうだい!!だからあなたはカミロに愛されないのよ!口ばかり回る、小賢しい女だから!あなたのその小癪な話し方は致命的よ!だからあなたは愛されないのよ!!カミロも言ってたわ。あなたと話すとイライラするって!」
気をつけていたようだけど煽られて、ついカミロと呼んでしまったのだろう。私は目を細めると、にっこりと微笑みを浮かべた。
首を傾げて、彼女を見る。
「ふふふ!聖女様は今も変わらず、私の婚約者をファーストネームで呼んでいらっしゃるのですね。安心しましたわ。私の婚約者は、まだ聖女様に飽きられておりませんのね」
「な……!」
まんまと乗せられたことに気がついたのだろう。セリーナが絶句して私を睨みつける。
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