〈完結〉"出られない部屋"を作ってしまった公爵令嬢

ごろごろみかん。

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ブチギレた王子さまに * 2

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「煽るなよ、ヴィアレト」

唸るように、噛み付くようにアルが言う。
わたくしはだけど、秘部に触れるまるい、熱の塊のような、柔らかさのあるその生々しい感覚に全神経が集中していた。

「は、処女だっつーのにずいぶん解れてるな。気持ちよかったか?フラン」

「やっ………」

アルの指先が伸びて、顎をくすぐられる。まるで猫のような扱いだ。わたくしがぴんと顔を仰け反ると同時に、その熱が侵入を始めた。ぐぷ、も音がして、ゆっくり、ゆっくりと膣壁をわけいって入ってくる。

「やぁーーーーッ………!!」

「くっそ……きつい、おい、フラン。力抜け」

「やっ、やだ、ぁっ………く、うぅんッ………ふ、~~~っ」

如実に伝わる、熱の正体。
それはアルのそれだ。柔らかなのにごりごりと容赦なく膣道をこじ開けていく。
くねる腰を、アルがしっかりと固定している。荒い息を吐いて、顔を上げると、アルもまた、苦しそうな顔をしていた。
それは、快楽に容赦なく責め立てられているかのような顔で、それを歯を食いしばって噛んでいるように見えた。難しそうに眉を寄せて、白皙の頬は赤く染まり、はあ、と荒い呼吸を吐く。
それは、わたくしが想像したよりもずっと色っぽく扇情的で淫蕩な顔だった。いつものすまし顔からは想像できない欲に駆られた顔に、ゾクゾク、と背筋を快楽の矢がかけのぼった。

「ひぁああっ………!?」

そうすると、それを飲み込んでいるアルのそれをきゅう、と締め付けてしまい、勝手に声がこぼれた。
腰から浮き上がるような、そんな不安定な快楽ーー衝動。その不安定さに恐ろしくなったわたくしは、思わず咄嗟にアルの背中に手を回した。
ぐ、と抱きつくと、アルが「っ……」と息を飲んだのがわかる。
そしてーー
熱が弾けた。わたくしの中で、それが一層膨らんだかと思いきや、中に何かが注ぎ込まれたのだ。
それが分からないほどわたくしは初心な娘ではなかった。
何より、本で何度も読んだことがある。これが………これが射精!そう思った瞬間に、わたくしは少し残念な、だけど心からの安堵を感じた。
これでーーこれで、この部屋を出られるからだ。
ほ、と息をついた瞬間、アルが体を起こした。

「くっそ………」

口汚い言葉を口にするアルに、わたくしはそろりと周りを見渡す。気がつけばーー元のわたくしのアトリエだった。魔道具がそこかしこに散らばっている。
そのまま視線をアルに戻すと、目元と頬、首筋から耳まで赤らみ、だけどそれでもわたくしを睨みつけるアルがいた。ぶわりと、その表情にとんでもない興奮を覚えた。なんて顔をするのだ。可愛い。わたくしの興奮と連動して彼を飲み込んだままの中が彼を食んだ。アルが息を詰めて、そして、不敵に笑った。


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