あなたの命がこおるまで

晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売

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14.本心

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 昼日中は陽射しがあるせいで日和にとっては暑いと感じる日々だが、夜になるとしんと空気は冷え始める。夜風に吹かれながら焚き火の灯りを頼りに明日の依頼について記された書面を確認していた日和は、目の前が翳ったことに気付いて顔をあげた。
「お湯、冷やしてから畑に捨てた?」
「うん」
 湯上りの天耀は、自ら放つ冷気のせいもあって湯気をふわふわとまとわせている。熱めにお湯を焚いたせいか赤くなった頬からもホカホカと湯気が立ち上っていたが、すでにいつも身に着けている毛皮の外套を羽織っていた。
「そろそろ寝よっか」
 最初の頃は二日に一度山を下りればよかった程度の件数しかなかった依頼も、今では毎日村へ下りてこなしていかなければならないほど数が来る。明日の依頼に備えてそろそろ休むかと日和は書面を畳んだが、天耀は目の前に佇んだまま、頷かなかった。
「天耀?」
「日和」
「うん?」
 なに、と見上げる長身は、日和が椅子代わりにしている木箱に座っていることもあって首が痛くなるほど高い。けれどずるずると天耀はしゃがみ込み、そのまま地面に座り込んだ。そうするとほんのわずかに日和の方が高くなり、今度は見下ろすことになった。
 天耀は膝を抱え、首から下をすっぽりと外套で隠している。その様子を眺め、日和は毛皮の山から首が生えてるみたいなどと思ったが、当の本人は神妙な顔でじっと地面を見つめていた。
 今日の天耀は、村長の瀚の家で話をしたあとから様子がおかしかった。
 いつもは楽し気にしている買い物もとぼとぼと日和の後をついて回るだけで、氷穴に帰ってからも心あらずでぼうっとしている。おかげで風呂のための水を汲んできてと頼めば風呂桶に入らないほど巨大な水球を作って持ってきたり、焼きたての麦餅を素手でつかんで悲鳴を上げたりしていた。
 元々寡黙で、何か考えていてもそれを口に出すことが苦手な天耀だ。今も静かではあるが、頭の中ではグルグルとずっと何か考え込んでいるのだろう。
(半分……とまではいかなくても、その半分の半分くらいでも、話してくれたらいいのにな)
 寝ている時以外は朝から晩までほとんど一緒に行動しているが、出会ってまだ二ヶ月程度だ。日和はもともと誰とでも打ち解けやすく、自分でもそうしようと思って行動しているが、天耀はそうではない。かと言って、自分がこうだからとお前もそうするべきだと押し付けるつもりもない。けれど、なにを気にしているかを確認したいのはまた別の気持ちだ。
(これでだめなら、話してくれるまでのんびり待つか)
 まだ話したくないならそれでも構わないが、悩みを言葉にする糸口をつかみそこねているだけなら、そっと背中を押してやるくらいのことはしてやりたい。なにせ天耀は一人で抱え込みがちだ。このままぼんやりしながら仕事などしたら、そのうち誤って日和を氷漬けにするかもしれない。それよりはと、依頼の一覧表を胸の隠しにしまった日和は、暑いな、と手のひらで自分を扇いだ。
「もうやがて南季だな。焚き火にあたるのがきつくなってきた。暑い」
 ぱたぱたと服の裾も軽く持ち上げて暑いと訴える日和だが、実際それほど暑くはない。むしろ焚き火を焚いていても夜風があるのでちょうどいい。けれど、日和の演技に天耀は引っかかってくれた。
「日和、こっちに」
 焦点を結んでいるかさえも怪しかった視線がはっとしたように上向いて、天耀は慌てたように外套の前を広げた。抱えていたらしい膝もあぐらに組み替えて、ずいと手が伸びてくる。大きな手のひらが日和を捕まえ、すぐに腿の上に座らされた。
「まだ暑い?」
 重くないのだろうかと常々思っているが、日和を脚に載せようと天耀はびくともしない。それほど体躯はしっかりしているのに、大丈夫、と問いかけながら見つめてくる金色の双眸は鋭さの中に幼さが見え隠れして、日和の演技に騙される純粋さに少しばかり胸が痛んだ。けれど、騙すことが目的で演技などしたわけではない。
「大丈夫、ちょうどいいよ。それより……あのさ、天耀。昼からなんか悩んでる? あ、翼は大丈夫、しまって」
 問いかけながら外套の背中部分にある切れ込みから翼を広げようとしている天耀を宥めると、日和の小さな翼の何倍もあるそれは一瞬ぶわりと持ち上がりかけたものの、消沈したようにぱたんと閉じて背後にしまわれた。
 日和が暑がっているのを冷まそうと思ってくれたのもあるが、きっと天耀も湯上りで寒かったのだろう。もしくは、それ以外になにか、くっついていたい理由があったのかもしれない。
 天耀の両腕が日和の背中に回り、ぎゅっと抱きすくめられる。さっき温かな湯を使ったばかりなのに、もう体は冷えていた。
「……日和は、……」
 ぽつんと声が響いたのは、それから五つ数えるほどの時間が経ってからだった。
「日和は、北季、どうしたい?」
 天耀は、何度も言葉を選んでいるようだった。
 顔が見たかったが、互いに向かい合った状態で抱きしめられていると日和の視線は天耀の肩の向こうだ。天耀の背後で小さく燃える焚き火の炎を見ながら、そうだなあと呟いた。
「俺はさ、昼にも言ったけど、北季は毎年実家に戻ってるんだ。俺が強い温め鳥なら年中氷穴にいたかもしれないけど、そうでもないから北季になればさすがに寒くなるんだよ。山にいたままだと雪ごもりの途中で起きちゃった熊なんかと出くわす危険もあるし。それに、普段氷穴にいるのだって、ここ以外だと暑くて生きていけないからで、好きで住んでるわけじゃない」
「……うん」
 くぐもった声が、凍えた吐息とともに日和の鎖骨に響くようだ。右の肩がひんやりとしていて、そこに天耀の額がうずまっていた。
「だから、暑くない―――日陰や風通しのいい場所を探す心配なんかしないでいい北季は実家に戻ってた。安全だし、北季の間は普通に村で暮らせるから」
 氷穴で暮らすということは、山から下りない限りは独りでいるということだ。独り言は言えても話す相手はおらず、返ってくる声もない。そんな環境を好む人間もいるだろうが、日和にとってそんな日々は、それほど楽しいことではなかった。
 だから毎年、東季の訪れが憂鬱だった。
 枯れた茶色と白に覆われた山が雪解けとともに色付き、家々に籠っていた人々が、日ごとに温かみを増す陽射しに歓喜の声を上げる。そんな光あふれる陽気の中で日和はただひとり、まだ村にいられるだろうか、そろそろ氷穴に行かなければならないだろうかと考えていた。
 日和にとって北季は、独りではなくなる季節だった。
「だから今年も北季は家に帰りたい」
 鎖骨にあたっていた冷たい吐息が、ひゅっとか細い音を立てて止まった。日和を抱き寄せている腕が一瞬びくりと震えて強張る。それ以上は締めないようにと自制しているのか、きつく抱きしめられることはなかった。
 天耀はなにも言わない。首を振ったり頷いたり、そんな素振りもない。それでも腕が解かれずにいることに、日和は少し安心してしまった。
「……なんて思ってたんだけどさ」
 思わず声に笑いが滲んでしまったのは、ふ、ふ、と短く吐きだされた天耀の冷たい呼気が鎖骨を撫でるのがくすぐったかったからだ。
「さっきも言ったけど俺はお前の温め鳥だし、天耀がいたい場所に俺もいるよ。でも、その……さすがに北季は雪も降るから、三……じゃなくて五、いや六くらいまでは体温あげないといけないけど」
 日和の体温の上昇に敏感な天耀だ。黙っていてもよかったが、拗れるのは厄介だ。北季を氷穴で過ごすつもりなら今のうちに言っておこうと早口で言った途端だった。
「それはだめだ」
 硬い声で天耀は呟いた。それきりまた黙り込む。しばらく続く言葉を待っていた日和だったが、引き結ばれた唇は動かず、たまらなくなって天耀の膝から飛び出した。
「じゃあどうするんだよ。今でもお前寒い寒いって言ってるのに、北季が来たら三までしか上げられない俺を抱き込んでずっと焚き火でもするつもりか?」
「ひ、日和」
「確かに俺は強い温め鳥じゃないけど、俺がいるのに、俺はお前をもっともっとあっためられるのに!」
 静かな夜の山に突如響き渡った大音声に、眠っていた鳥たちが驚いてバサバサと羽ばたいていく音がする。木々の間を駆け抜けて二人から離れて行くいくつもの小さな足音も聞こえた。けれど、もう大人しくしていられない。
 我慢しているつもりはなかったが、そもそも日和は自分がそれほど気が長い人間ではないと自覚していた。
「天耀が言ったんだろ、俺がいいって! 俺のこと要るって! それならどっちかにしろ。氷穴にいるなら俺は六でも七でも必要なだけ体温を上げる。じゃないと北季にお前をあっためられない。それが嫌なら家を建てる!」
「だって!」
 ここが山奥で、叫ぼうが喚こうが誰にも迷惑をかけない場所でよかったと日和は思った。自分でも普段出さないほどの大声を出してしまったとは思っていたが、弾かれたように響いた天耀の声は、もっと大きかった。
「きっ……北季は雪が降るのに、俺が……氷鷹がいたらもっと村が冷える!」
「はあ⁉」
 またバサバサと鳥が羽ばたいていった。さすがに勒芳村まで声が届くことはないだろうが、鳥たちには申し訳ないことをした。けれど、続いた天耀の言葉に、また日和は声を張り上げた。
「俺がいたら皆に迷惑がかかる。それはいやだ」
「馬鹿言うな馬鹿!」
「ばっ……」
 日和の口の悪さに思わず天耀が口を閉ざす。その隙に、日和は更に言葉を重ねた。
「毎日毎日山から下りて能力使ってるお前に感謝してない奴なんていない! むしろこれから南季になったら、もっともっと氷鷹が、天耀がいてよかったって思うことが増える。それなのに北季になったからって要らなくなったりしないだろ」
「ひより」
「迷惑なんかお互い様なんだよ。そもそも迷惑なんて思うな。お前は俺たちに、勒芳村に優しくしてくれた。それなのに出てけなんて言うやつがいたら、そいつの家とはもう仕事しない」
「でも、でも日和、本当にいつもより寒くなると思う」
「それならしっかり備えればいいだろ。皆で薪割りして氷室に食べ物もたくさん準備して、雪ごもりするんだ」
 幸い、勒芳村は四方を山に囲まれた農村だ。木はいくらでもあるし、山がはげるくらい伐採するわけではない。むしろ天耀が作った氷室があれば食物が完全に凍ったりはせずに保管することが出来る。北季であろうとも天耀の力の恩恵を受けるのは勒芳村の人々の方だった。
 それなのに自身を迷惑だと思い込む天耀にどうしようもない気持ちになって、日和はぎゅっと拳を握り締めた。
「だけど、氷穴だと天耀はずっと寒いだろ。もし天耀が氷穴にいるんなら、幾らでもあっためてやりたいんだよ。……俺が出来ることって、それだけだから」
「そんなことない、日和は色々してくれる」
 ぽかんと口を開けて目の前で激昂する温め鳥を見上げるばかりだった天耀は慌てたように膝で立ってにじり寄ると、立ち尽くす日和の両腕を掴む。金色の目が日和を見上げた。
 そのまっすぐなまなざしに、思わず出かけたため息をどうにか飲み込んで、日和は少しだけ笑った。
「お前がしてくれることに比べたら、全然だよ」
 そろそろ季節は暑い南季になろうとしているが、静かな夜の山を吹き抜ける風は涼しく、日和にとっては心地いいものだ。けれど天耀にはまだまだ冷気と変わらないだろう。
 体温を少し上げながら、日和は翼を広げた。
「それに天耀。俺はさ」
 自分が周囲と違うこと、恩恵どころか何の役にも立たないことを、日和は物心ついてからずっと考えてきた。
 もし自分が温め鳥じゃなかったら。ただの鳥人だったら。氷鷹だったら。
 そんなことを、何度も考えてきた。考えたところでなにかが変わるわけではなかったが、考えずにはいられなかった。
 そして、日和にこそ天耀が必要だった。
「お前のためじゃなくて、俺のために、傍にいたんだよ」
 天耀の翼に比べて小さな日和の翼では、天耀の背中まで覆うことは出来ない。けれど、自分の腕をつかんでいる冷えた手だけは温めてやれる。
 そっと翼で覆った手は冷えていて、可哀想だと思うと同時に、日和はどこかほっと息をついていた。
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みんなの感想(2件)

花屋 和加葉

温め鳥と氷鷹という発想がファンタジックで素敵であっという間にお話に没入しておりました…。
なにやら秘密がありそうなのも気になります。
続きをいつまでも楽しみにしております!

2024.02.07 晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売

続きをお待たせしてしまっていて申し訳ありません…!
エタらないようにちまちま書いておりますので、更新をお待ちいただければ幸いです(⁰▿⁰)◜✧˖°

解除
kaoryu
2022.12.03 kaoryu

天耀が可愛くてなりません!
夜も一緒に寝たらいいのに…

冷えと熱の特性についての神話があったり、それぞれの家族の話や過去があったりして、二人だけの展開ではない深みがあってとても面白いです☆
これからの展開を楽しみにしてます❤

2022.12.03 晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売

見た目はでっかいものの中身は寂しがりの子どもな天耀、読者様に受け入れてもらえるだろうか…と連載当初は不安だったものですが、kaoryuさんのように可愛いと言ってくださる方が多くてありがたい限りです(*'ω'*)

のんびりゆったりマイペースに進んでいく二人ですが、そろそろ物語が動き出します。楽しんでいただけるよう、頑張ります°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

解除

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