魔王召喚 〜 召喚されし歴代最強 〜

四乃森 コオ

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白い魔獣(後編)

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スズネたちがエルフの森を訪れ“白い魔獣”と呼ばれる魔獣の探索を始めてから五日目を迎えていた。
そして、エルフ族の戦士ダルクから貰った地図に印された白い魔獣の根城の探索も残すところ三ヶ所となっていた。

初日以降何ひとつとして成果を出せておらず焦りを見せるスズネたちは、この日で残りの全てを回ると決めていた。
そして、そのために今回のクエストにおいて最も重要な役割を担っているラーニャが、これまでの四日間以上に感知魔法の範囲を広げ、一気に“白い魔獣”を見つけ出すと意気込んでいたのだった。


「よし、始めるのじゃ」


残りの探索範囲を半分に分けることにしたラーニャ。
まず最初の半分では罠のみしか感知出来ず、生命反応は得られなかった。


「ふぅ~ダメじゃな。あちこちに罠はあるようじゃが、肝心の魔獣はおらんようじゃな」

「ということは、残りの半分だね」

「ったく、最後まで粘るわね」

「まだ残りの半分にいるという確証はありませんけどね」

「いや、絶対にいるっすよ。ドワーフの勘がそう言ってるっす」

「何よそれ!ドワーフにはそんな能力もあるの!!」

「えっ…いや、ただそんな感じがするような…しないような…。へへへっ」

「アンタ…ナメてんの?そのご自慢の乳を斬り落とすわよ」


これまで以上に肩に力が入り過ぎているように見えたメンバーたちを和ませようと冗談を言ってみたのだが、なぜか“白い魔獣”に向けられていたミリアの衝動が一気にシャムロムへと向けられたのだった。
そのあまりの本気度にシャムロムは怯え縮こまってしまう。


「落ち着いてください、ミリア。シャムロムは、僕たちを和ませようと ───── 」

「うっさいわね、そんなこと分かってるわよ。ちょっと気負い過ぎてたわ。ありがとねシャムロム」

その言葉を聞きミリアが本気で怒っているわけではないと分かり、胸を撫で下ろすシャムロムであった。


────────── クッ 。


ミリアとシャムロムのやり取りで少し場の空気が和みかけたその時、疲労により顔を歪ませたラーニャが膝をつく。
突然の出来事に慌てて駆け寄るスズネ。


「ラーニャちゃん!!大丈夫?」

「ふぅ~~~。大丈夫じゃ、ちょっと躓いただけじゃから心配せんでもよい。それよりも次じゃ次」


これまで以上に負荷が掛かり急激に疲労の色が現れて見えるラーニャであったが、今日に懸ける彼女の覚悟がそれを振り払う。


「本当に大丈夫なんだね、ラーニャちゃん」

「うむ、問題ない」

「それじゃ、先を急ごう」


明らかに無理をしているラーニャの様子を心配しつつも、一刻も早く“白い魔獣”を見つけ出し討ち取ることがラーニャを助けることにも繋がると思い、スズネたちは探索を続けることに。
そして、最後の探索範囲にてとうとうラーニャの感知魔法にそれらしき反応が現れる。


「むっ・・・これは ───── 」

「どうかしたの?ラーニャ」

「おる」

「「「「 えっ!? 」」」」

「この先に生命反応が一つある。この感じは、初日に出会したやつと同じじゃ」


ラーニャの発言によって他のメンバーたちのスイッチが切り替わる。


「よっしゃーーー!!今度こそ逃しはしないわ」

「気合を入れるのはいいですが、頭と行動は冷静にいきましょう」

「うん。みんなここからは慎重にいこう」

「「「「 了解 (じゃ・っす) 」」」」


この先にいるであろう獲物を前にして、すぐにでも飛び掛かりたい気持ちを抑えつつ、相手に悟られないように一つ一つ慎重に罠を破壊していくスズネたち。
そして、全ての罠を排除したスズネたちはいよいよお目当ての相手と対峙出来るという気持ちを静かに昂らせていた。


「慎重に…慎重にね」


僅かな物音でも勘づかれる可能性があるため、スズネたちは一歩一歩慎重に歩を進めていく。
そして、これまでと同様に木の上に作られた根城を前にし、事前に打ち合わせた通りに各自が行動に移ったのだが、なんと最後の根城にもその姿は無かったのだった。


「えっ!?何で?何でいないのよ」

「みんな落ち着いて。まずは状況を整理して ───── 」


スズネたちが空振りか?と思ったその時 ───── ラーニャの声が響き渡る。


「左じゃ!!」


全員がそちらの方へ視線を向けると、そこには高速で動く白い物体があった。
そのあまりの速さにスズネたちは実体を捉えられない。
すると、高速で動くその物体はさらに加速して逃げようとしたのだが、何かに気づき急停止する。
そして、逃げることを諦めたのか、一転してスズネたちから距離を取るために後方へと下がったのだった。


「チッ、勘の良いやつだ」


クロノがそう呟く。


「ちょっと速過ぎてよく分からなかったんだけど、何かしたの?クロノ」

「うん?ああ、コソコソ隠れる雑魚野郎が逃げようとしやがったからな、結界で包囲してやろうかと思ったんだが気づかれた」



何度も言うようだが、クロノは基本的に戦闘には参加しない。
興味がないというのもあるが、スズネたちのレベルアップを促すためだ。
しかし、今回は珍しく手助けをしようとした。
その理由は単純明快である。
ただただこれ以上追いかけ回すのが面倒だからだ。
ただし、あくまでも逃さないという程度の助力ではあったようである。


「見えたわ!!」


唐突にミリアが叫ぶ。


「僕にも見えました」


続けてマクスウェルが声を上げる。
どうやら二人は相対する者の姿を捉えたようである。


「胴体は薄いグレー?で、確かに白くて長い髪を靡かせていたわ」

「見た感じでは、族長が言っていたようにエルフ族やヒト族のような姿をしていましたね」


この二人の証言からスズネたちは今自分たちの前にいる相手が“白い魔獣”で間違いないと確信する。
ここから“宿り木” vs “白い魔獣”の戦いの火蓋が切って落とされる。
しかし、スズネたち“宿り木”にとってかなり分が悪い戦いとなり、苦戦を強いられることとなる。

それもそのはず、“白い魔獣”が高速で木々を飛び回り遠距離から攻撃してくるのに対し、“宿り木”は攻撃の主体を担い今もかろうじて白い魔獣の動きについていけそうなミリアとマクスウェルが近接戦闘を得意としているのだ。
そして、他の者たちはというと・・・そもそも白い魔獣の動きについていけてないのである。

そうなると、必然的に白い魔獣“が『攻』、“宿り木”が『防』という構図となる。
次々と飛んでくる矢を躱しながら距離を詰めようとするが、“白い魔獣”は常に場所を変えているため一向に近づくことが出来ない。
そして、さらにスズネたちを手こずらせるのが、矢に紛れて投げ込まれる石の存在であった。
矢と石で速度や重さが違い戸惑いを隠せない上に、時折複数の石をぶつけ合いまるで散弾銃のようにして放たれる攻撃にスズネたちはなかなか対応出来ないでいた。


「もう何なのよアイツ。遠目からばっか攻撃してきて一切姿を現さないじゃない。正々堂々と勝負しなさいよーーーーー!!」

「ミリア、気持ちは分かるけど、一旦落ち着こう。焦って感情的になるのは相手の思う壺だよ」


そんな二人の会話を聞いていたクロノが嬉しそうに声を掛ける。


「よく分かってんじゃね~かスズネ。それに比べて・・・」

「何よ!」


何か言いたげな表情を見せるクロノに対してすぐさまミリアが噛みつく。


「いやいや、いつでも相手が自分に都合良く合わせてくれるなんて思ってるようなら ───── まだまだ半人前以下だなと思っただけだが?」


苛ついているミリアに対しあえて挑発的な物言いをして厳しい視線を向けるクロノ。
その様子から自身の考えの甘さと稚拙な発言を反省したミリアはすぐに頭を切り替える。
こういった切り替えの速さもミリアの良さであり、常人よりも速いスピードで成長するための原動力にもなっていた。


「はいはい、今のはアタシが悪かったわよ。それで、ここからどうやって状況を変えようか」


素直に自分の過ちを認めたミリアに笑顔を向ける他のメンバーたち。
そして、クロノもまたそれに関して追い打ちをかけるようなことはしなかった。


「みんなちょっと集まって」


ここで地図を手にしたスズネが全員を集める。
そして、ここまで防戦一方であったことを踏まえ、ここから攻勢に出るための策を練る。


「今いるのがココなんだけど、少し離れたところに岩場があるの。そこまで上手く誘い込めればラーニャちゃんの魔法も使えるし、“白い魔獣”の移動もある程度制限出来ると思うんだよね」


スズネは集めたメンバーたちに出来る限り分かり易く、そして手短に自分が考えた最良の策を伝えた。


「スズネ、アンタ天才だわ」

「うむ。さすがはわっちらのリーダーなのじゃ」

「この短時間で凄いっす。この作戦しかないっすよ」

「良い策だと思います。それでは、僕とミリアが囮役となって追い込みましょう」


スズネの出した作戦は全会一致で了承される。
そして、これまで攻撃の軸を担ってきたミリアとマクスウェルを囮にしてラーニャの魔法で仕留めることに。
“善は急げ”と言うことでさっそく作戦通りに各自が動き出す。

そこから一気に展開が変わる。
ミリアとマクスウェルが二人同時に“白い魔獣”との距離を詰めていく。
一ヶ所に固まることで相手の攻撃範囲を限定し、それら全てを二人の前を走るシャムロムが防いでいく。
急に攻勢に出たスズネたちに驚いたのか、”白い魔獣”は慌てたようにミリアたちから距離を取るため急いで逆方向へと下がっていく。
そして、スズネたちが狙った通り木々の少ない岩場へと誘い込まれその姿を現したところでラーニャが渾身の魔法を放つ。


「燃え盛る炎よ、その爆炎を以って敵を焼き払え ───── 摩炎楼まえんろう


タイミングは完璧であった。
しかし、直前で魔法の気配を感じ取った“白い魔獣”は何とかその直撃を免れたのだった。


「なんじゃと!?あやつめギリギリのところで直撃を免れよった」


直撃を免れたとはいえ完全に回避することは出来ず負傷した“白い魔獣”ではあったが、スピードを落とすことなくすぐさまスズネたちから距離を取り直したのであった。

ここで一連の流れを見ていたスズネの頭に例の疑問がよぎる。

《やっぱり“白い魔獣”には私たちに危害を加えるつもりも、森を荒らして回るつもりもないんじゃないかな・・・》


「ごめん、みんなちょっと聞いて」


スズネの呼び掛けに他のメンバーたちが反応する。
そして、スズネの元へと集まったメンバーたちにスズネが自身の考えと思いを伝える。


「やっぱり私にはどうしても”白い魔獣”が悪さをするようには思えないよ。わがままなのは分かってるんだけど、討伐じゃなくて捕獲にしたいと思う」


ずっと頭の中にあった疑問。
実際に“白い魔獣”と相対してみて感じたモノ。
それらを総合的に考えた末の自身の中に生まれた思いを真っ直ぐにメンバーたちに伝えたスズネ。
そんなスズネの姿にただただ無言で笑みを向けるメンバーたちであった。


「アンタがそう決めたんならそうしましょ」

「僕もスズネさんが決めたことであるなら異論はありません」

「わっちも賛成じゃ。あの族長のことは気に入らんかったからのう」

「ウチも大賛成っす」


こうしてスズネたちは急遽“白い魔獣”の討伐から捕獲へと切り替えることにする。
しかし、討伐と比べて捕獲となるとその難易度は格段に跳ね上がる。
どうしたものかと悩むスズネたちはクロノを頼ることに。


「ねぇクロノ、あの魔獣を討伐じゃなくて捕獲したいと思うんだけど、何か良い策はないかな?」


悩みに悩んだ末に頼ってきたスズネたちを前にして、クロノは少し面倒臭そうにしながらも策を与える。


「フゥ~、まぁ~無くはない」

「本当!?教えてもらってもいいかな」

「基本的にはさっきの作戦で問題ない。変えるとすればラーニャの魔法を放つんじゃなくて設置するべきだ。詠唱がない分気づかれ難くなるからな」

「なるほど。それなら魔法を当てられそうですね」

「ああ、設置するのは雷系統。電流で痺れて動きが止まったところをマクスウェル、お前が捕獲しろ」


流れとしてはこうである。

・いつも通りスズネが全員に身体強化を施す。
・シャムロムの護衛を受けつつ、ミリアが“白い魔獣”を追い込む。
・ラーニャが派手に魔法を放ち、ミリアと協力して“”白い魔獣”を捕獲ポイントまで誘導。
・捕獲ポイントに設置した魔法により動きが止まった“白い魔獣”をマクスウェルが捕獲。

こうしてクロノからのアドバイスを受けたスズネたちは改めて白い魔獣捕獲作戦を決行する。


「さぁ、ガンガン行くわよシャムロム」

「はいっす。防御は任せるっすよ」


あえて大きな声を出し、音を立てながら“白い魔獣”へと接近していくミリアとシャムロム。


ドーン、ドーン、ドーン。


ミリアたちの動きに合わせて小さな爆発を起こすラーニャ。

一気に攻勢を掛けてきたスズネたちを前にして、これまでと同様に逃げるように距離を取ろうとする“白い魔獣”。
そして、とうとうラーニャが魔法を設置したポイントに“白い魔獣”が追い込まれる。


!? ─────── バチバチバチッ。


完全に虚を突かれた形となった“白い魔獣”はラーニャの設置した雷魔法をもろに食らう。
そして、その影響により痺れて動きが止まったところを待ち構えていたマクスウェルが飛び掛かり確保・・・したかに思えたのだが ───── 。


「“白い魔獣”、確保ーーーーー・・・お?」

「キャーーーーーッ」


マクスウェルが飛び掛かった瞬間、森の中に女性の悲鳴が響き渡ったのだった。


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