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新王誕生
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「────── 兄様っ!!」
気がつくとそこは見慣れた自室であった。
朝の温かな陽の光が窓から射し込んでいる。
何ひとつとして変わることのないいつもの日常的な風景。
なんだ…ただの悪い夢か ───── 今し方まで見ていた思い出すだけでも吐き気を催すような光景が夢であったのかと思い、ユニはホッと胸を撫で下ろす。
《そうよ、兄様がお父様やザックス様に剣を向け、ましてや命を奪うようなことをするはずがないわ。ほんと今までで最悪の夢だったわ》
タッタッタッタッタッ ───── ガチャッ!
「姫様っ!!」
部屋の中から漏れ出したユニの声を聞きつけたメイドが慌てた様子で部屋に飛び込んできた。
「ハァ…ハァ…ハァ…。姫様、お身体は大丈夫ですか?」
質問の意味が分からず首を傾げるユニ。
何をそんなに慌てているのか。
ただ寝て起きただけなのに何を心配しているのか。
全く状況を理解出来ていないユニは笑顔で返事をする。
「ええ、何も問題はないわ。むしろそんなに慌てているあなたの方が心配よ」
「姫様…何も覚えていらっしゃらないのですか?」
「うん?何の話?」
ユニの様子から状況を理解していないことを察したメイドは、大きく息を吐くとなるべく冷静にゆっくりと今の状況を説明し始める。
「落ち着いて聞いてくださいね。ゼリック様たちによる謀反によりお父上であるレオニス様が討たれました。そして、新たにゼリック様が王位に就かれました。それが三日前の出来事です。姫様は玉座の間で意識を失い倒れているところを発見され、今までずっと意識を失われていたのです」
「えっ…。それじゃ…あれは夢ではなかったの…。 ──────── ウッ…」
「姫様!!」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ユニが目を覚す三日前。
レオニスたちとの戦いを終えたばかりの玉座の間にて。
──────── ドスッ。
そこには空となった玉座に腰を掛けるゼリックの姿があった。
仲間たちは玉座から数段降りた床に跪き、新たな王の誕生を祝う。
ここから獣王国ビステリアは新王の下で新たな舵を切ることとなる。
「それで、ゼリック~この後はどうするッキ?」
「国民に俺がこの国の新たな王になったことを宣言する。そして、軍事力の強化を開始する」
「あれ?すぐにガルディアに喧嘩を売るんじゃないピョン?」
「現状ではかなり分が悪い。ガルディアも最近国王が代替わりしたらしい。それに伴って十二の剣とかいう聖騎士団の団長たちの顔触れも大きく変わり軍部の強化が成されたって話だ」
「ガルルルル。十二の剣?誰だか知らねぇーが、そんな奴ら俺たちでブッ殺せばいいだけの話だろ?さっさと戦争しようぜ」
「その提案には賛成出来ないかな。ガルディア王国は大国だ。純粋な数だけ見ても獣王国の数倍はある。みんなが負けるとは思っていないけど、他の戦士たちは難しいと思う」
「なるほど!ゼリック様は軍事力の強化を進めつつ、その機を伺うおつもりなのですね」
「まぁ~そういうことだ。みんなには自分たちの部隊を持ってもらうつもりだから、しっかり鍛え上げてくれよ」
ゼリックの話にも出たように獣王国ビステリアが新たな王を迎える二年前、ガルディア王国では先代国王の急死に伴い第一王子であったレオンハルトが王位に就いていた。
レオンハルトは即位と同時に抜本的な改革を開始。
当時階級制及び年功序列制が敷かれていた旧体制からの脱却をはかり、貴族や平民などの階級や年齢に関わらず能力のある者たちを次々と重要な役職に雇用していった。
それによって一部の貴族から大きな反発を受けることになったのだが、多くの貴族そして国民からの支持を受け、これを見事に鎮圧。
この新王による改革によって、ガルディア王国の経済は大きな安定の兆しをみせ始め、国を守護する軍部にも有能な者たちが数多く集まるようになったのだった。
「クワックワックワッ。新たな獣王の方針は理解したよん。でも、目的のためには即時行動も必要なんじゃないのかい?」
「その言う通りだ。同胞たちの救出、獣王国の強化、どちらかではない!どちらもだ!!俺は全てを手に入れるぞ!!!」
「いいわね~。それでこそ~私たちの~王様よ~」
「当然ね!アタイたちの王様ならそれくらいはやってもらわないと」
ゼリックの言葉に仲間たちは大きく頷く。
相手が強いからといって尻尾を巻いて逃げ出すような獣人族ではない。
王権を奪うという大きな戦いに勝利しても誰一人として満足していない。
むしろ本番はここから ──────── 。
「それで・・・そこにいるのは誰なんだ?」
ゼリックが視線を向けた先には猫の獣人の姿が。
列の一番端で仲間たちに紛れて同じように跪いている。
《確か…あの者はドラー。若くしてその才能を認められた戦士で、今回の戦いにおいての危険人物に含まれていたはず・・・》
ゼリックがドラーに視線を送りながらあれこれ考えていると、ドラーの隣にいたピヨンが口を開く。
「コイツの名前はドラー、なかなか見所のある奴だったから連れてきたピョン。鍛えればウチらくらい強くなりそうだピョン」
「へぇ~…ピヨンにそこまで言わせるか」
ピヨンからの紹介を受けてそれまで口を閉ざしていたドラーが初めて言葉を発する。
「獣王ゼリック様、お初にお目にかかります。只今ご紹介頂きましたドラーと申します。今この時より獣王様の剣として獣王国を支えていく所存です」
「ドラー、君の噂は以前より耳にしているよ。若くしてその才を認められた天才だと」
「いえ、そのような大層なものではありません。若かりし頃に武闘大会にて前近衛隊長パンサーを倒したという獣王様の武勇に比べれば、オイラなんて取るに足らない存在です」
「アハハハハ。そんな古い話まで知っているのか。あれはまぐれみたいなものだよ。 ───── 気に入った!ピヨンからの推薦もあるし、何より強い者は大歓迎だ!そうだな~・・・ドラー、君には新たな近衛隊の隊長をやってもらおう」
「えっ!?オイラが獣王様直属の部隊の隊長ですか?」
「不服か?」
「いえ、滅相もありません…。ですが、こんな若造が隊長なんて他の者たちが何と言うか・・・」
突然伝えられた近衛隊隊長への就任の話。
ゼリック自身も思いつきで任命したようであり、唐突のことでドラーは困惑した様子を見せるのだった。
「ガルルルル。獣王であるゼリックがお前を隊長にすると言ったんだ。他の奴らが何と言おうが関係ない。もし不満を口にするような奴がいたら、お前に実力で黙らせればいいだけの話だ。なったってここは実力主義の獣王国ビステリアだからな!!」
タイガードの一言で場が収まる。
この言葉にこれからの獣王国が進む道が示されていた。
「タイガードの言う通りだ。ピヨンが認めた君の実力を俺は信じている。逆らう奴は力で黙らせろ。そして、そのために研鑽を積め。ここにいるメンバーは全員君よりも強いからね!いくらでもしごいてもらうといい」
「アハハ…。それは…なんとも心強い皆さんですね…」
自身に向けられる数多の視線を前にただただ苦笑いを浮かべるしかないドラーなのであった。
今からおよそ十数年前、共存共栄を望み、世界の安寧を目指した獣王レオニスが討たれた。
そして新たに王位に就いたゼリックは、世界の秩序を壊してでも獣人族の存在を高みへ押し上げようと目論む。
この事によって、獣王国ビステリアは国内外に向けて大きな変化をしていくことになるのであった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ここまでが獣王国ビステリアが変わってしまった経緯です。ゼリックが王位に就いてからというもの、実力主義に拍車がかかり力で全てを統べるようになりました。そして、時が流れると共にゼリック自身も力に溺れるようになっていきました」
「なんか・・・獣王国もいろいろあんのね」
ユニの話を聞き終えたスズネたちは思いもよらない獣王国の過去を知り困惑するのだった。
「それで、なぜ僕たちなのでしょうか?獣王ゼリックを止めるということなら僕たちよりも聖騎士団の団長の方々のほうが適任だと思うのですが」
獣王国ビステリアの王であり、剣聖ミロクの弟子でもあるゼリックを止める。
どう考えてもBランクの冒険者パーティが受けるような話ではない。
しかし、なぜか初対面であるはずのスズネたちをユニは指名してきたのだ。
そんな疑問を念が絶えないスズネたちに対して、ようやくユニがその理由を話し始めるのであった。
気がつくとそこは見慣れた自室であった。
朝の温かな陽の光が窓から射し込んでいる。
何ひとつとして変わることのないいつもの日常的な風景。
なんだ…ただの悪い夢か ───── 今し方まで見ていた思い出すだけでも吐き気を催すような光景が夢であったのかと思い、ユニはホッと胸を撫で下ろす。
《そうよ、兄様がお父様やザックス様に剣を向け、ましてや命を奪うようなことをするはずがないわ。ほんと今までで最悪の夢だったわ》
タッタッタッタッタッ ───── ガチャッ!
「姫様っ!!」
部屋の中から漏れ出したユニの声を聞きつけたメイドが慌てた様子で部屋に飛び込んできた。
「ハァ…ハァ…ハァ…。姫様、お身体は大丈夫ですか?」
質問の意味が分からず首を傾げるユニ。
何をそんなに慌てているのか。
ただ寝て起きただけなのに何を心配しているのか。
全く状況を理解出来ていないユニは笑顔で返事をする。
「ええ、何も問題はないわ。むしろそんなに慌てているあなたの方が心配よ」
「姫様…何も覚えていらっしゃらないのですか?」
「うん?何の話?」
ユニの様子から状況を理解していないことを察したメイドは、大きく息を吐くとなるべく冷静にゆっくりと今の状況を説明し始める。
「落ち着いて聞いてくださいね。ゼリック様たちによる謀反によりお父上であるレオニス様が討たれました。そして、新たにゼリック様が王位に就かれました。それが三日前の出来事です。姫様は玉座の間で意識を失い倒れているところを発見され、今までずっと意識を失われていたのです」
「えっ…。それじゃ…あれは夢ではなかったの…。 ──────── ウッ…」
「姫様!!」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ユニが目を覚す三日前。
レオニスたちとの戦いを終えたばかりの玉座の間にて。
──────── ドスッ。
そこには空となった玉座に腰を掛けるゼリックの姿があった。
仲間たちは玉座から数段降りた床に跪き、新たな王の誕生を祝う。
ここから獣王国ビステリアは新王の下で新たな舵を切ることとなる。
「それで、ゼリック~この後はどうするッキ?」
「国民に俺がこの国の新たな王になったことを宣言する。そして、軍事力の強化を開始する」
「あれ?すぐにガルディアに喧嘩を売るんじゃないピョン?」
「現状ではかなり分が悪い。ガルディアも最近国王が代替わりしたらしい。それに伴って十二の剣とかいう聖騎士団の団長たちの顔触れも大きく変わり軍部の強化が成されたって話だ」
「ガルルルル。十二の剣?誰だか知らねぇーが、そんな奴ら俺たちでブッ殺せばいいだけの話だろ?さっさと戦争しようぜ」
「その提案には賛成出来ないかな。ガルディア王国は大国だ。純粋な数だけ見ても獣王国の数倍はある。みんなが負けるとは思っていないけど、他の戦士たちは難しいと思う」
「なるほど!ゼリック様は軍事力の強化を進めつつ、その機を伺うおつもりなのですね」
「まぁ~そういうことだ。みんなには自分たちの部隊を持ってもらうつもりだから、しっかり鍛え上げてくれよ」
ゼリックの話にも出たように獣王国ビステリアが新たな王を迎える二年前、ガルディア王国では先代国王の急死に伴い第一王子であったレオンハルトが王位に就いていた。
レオンハルトは即位と同時に抜本的な改革を開始。
当時階級制及び年功序列制が敷かれていた旧体制からの脱却をはかり、貴族や平民などの階級や年齢に関わらず能力のある者たちを次々と重要な役職に雇用していった。
それによって一部の貴族から大きな反発を受けることになったのだが、多くの貴族そして国民からの支持を受け、これを見事に鎮圧。
この新王による改革によって、ガルディア王国の経済は大きな安定の兆しをみせ始め、国を守護する軍部にも有能な者たちが数多く集まるようになったのだった。
「クワックワックワッ。新たな獣王の方針は理解したよん。でも、目的のためには即時行動も必要なんじゃないのかい?」
「その言う通りだ。同胞たちの救出、獣王国の強化、どちらかではない!どちらもだ!!俺は全てを手に入れるぞ!!!」
「いいわね~。それでこそ~私たちの~王様よ~」
「当然ね!アタイたちの王様ならそれくらいはやってもらわないと」
ゼリックの言葉に仲間たちは大きく頷く。
相手が強いからといって尻尾を巻いて逃げ出すような獣人族ではない。
王権を奪うという大きな戦いに勝利しても誰一人として満足していない。
むしろ本番はここから ──────── 。
「それで・・・そこにいるのは誰なんだ?」
ゼリックが視線を向けた先には猫の獣人の姿が。
列の一番端で仲間たちに紛れて同じように跪いている。
《確か…あの者はドラー。若くしてその才能を認められた戦士で、今回の戦いにおいての危険人物に含まれていたはず・・・》
ゼリックがドラーに視線を送りながらあれこれ考えていると、ドラーの隣にいたピヨンが口を開く。
「コイツの名前はドラー、なかなか見所のある奴だったから連れてきたピョン。鍛えればウチらくらい強くなりそうだピョン」
「へぇ~…ピヨンにそこまで言わせるか」
ピヨンからの紹介を受けてそれまで口を閉ざしていたドラーが初めて言葉を発する。
「獣王ゼリック様、お初にお目にかかります。只今ご紹介頂きましたドラーと申します。今この時より獣王様の剣として獣王国を支えていく所存です」
「ドラー、君の噂は以前より耳にしているよ。若くしてその才を認められた天才だと」
「いえ、そのような大層なものではありません。若かりし頃に武闘大会にて前近衛隊長パンサーを倒したという獣王様の武勇に比べれば、オイラなんて取るに足らない存在です」
「アハハハハ。そんな古い話まで知っているのか。あれはまぐれみたいなものだよ。 ───── 気に入った!ピヨンからの推薦もあるし、何より強い者は大歓迎だ!そうだな~・・・ドラー、君には新たな近衛隊の隊長をやってもらおう」
「えっ!?オイラが獣王様直属の部隊の隊長ですか?」
「不服か?」
「いえ、滅相もありません…。ですが、こんな若造が隊長なんて他の者たちが何と言うか・・・」
突然伝えられた近衛隊隊長への就任の話。
ゼリック自身も思いつきで任命したようであり、唐突のことでドラーは困惑した様子を見せるのだった。
「ガルルルル。獣王であるゼリックがお前を隊長にすると言ったんだ。他の奴らが何と言おうが関係ない。もし不満を口にするような奴がいたら、お前に実力で黙らせればいいだけの話だ。なったってここは実力主義の獣王国ビステリアだからな!!」
タイガードの一言で場が収まる。
この言葉にこれからの獣王国が進む道が示されていた。
「タイガードの言う通りだ。ピヨンが認めた君の実力を俺は信じている。逆らう奴は力で黙らせろ。そして、そのために研鑽を積め。ここにいるメンバーは全員君よりも強いからね!いくらでもしごいてもらうといい」
「アハハ…。それは…なんとも心強い皆さんですね…」
自身に向けられる数多の視線を前にただただ苦笑いを浮かべるしかないドラーなのであった。
今からおよそ十数年前、共存共栄を望み、世界の安寧を目指した獣王レオニスが討たれた。
そして新たに王位に就いたゼリックは、世界の秩序を壊してでも獣人族の存在を高みへ押し上げようと目論む。
この事によって、獣王国ビステリアは国内外に向けて大きな変化をしていくことになるのであった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「ここまでが獣王国ビステリアが変わってしまった経緯です。ゼリックが王位に就いてからというもの、実力主義に拍車がかかり力で全てを統べるようになりました。そして、時が流れると共にゼリック自身も力に溺れるようになっていきました」
「なんか・・・獣王国もいろいろあんのね」
ユニの話を聞き終えたスズネたちは思いもよらない獣王国の過去を知り困惑するのだった。
「それで、なぜ僕たちなのでしょうか?獣王ゼリックを止めるということなら僕たちよりも聖騎士団の団長の方々のほうが適任だと思うのですが」
獣王国ビステリアの王であり、剣聖ミロクの弟子でもあるゼリックを止める。
どう考えてもBランクの冒険者パーティが受けるような話ではない。
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