キラキラ大学生のこの俺が、陰キャオタクのお嫁さん?

ぽんぽこまだむ

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第二章 婚姻届編

(9)お嫁さん

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 荒巻の腕の中から抜け出し、窓を開けて空気を入れ替えると、透き通った2月の空から冷たい風が入ってきて、俺の頬を冷やした。
 起こしてしまわないかと思ったが、荒巻は布団の上に出ている腕を引っ込めもせずに爆睡している。
 黒い前髪の隙間から見えるまぶたは、びくりともしない。

――俺、こいつとゆうべ……。

 カーっと顔が熱くなって、胸がドキドキした。
 けれどそのドキドキは、「恥ずかしい」というよりも、ふわふわしてて、胸が浮き上がるみたいで、眠っている荒巻を見ているだけでジタバタしたくなっちゃうような不思議な感じだった。

「……シャワー浴びるか」

 独り言で気持ちを切り替えると、俺は窓を少しだけ開けたまま、浴室へと向かった。ついでに散乱したティッシュやミネラルウォーターのペットボトルを拾い集めて、キッチンのゴミ箱に出しておく。

 ベタベタになった首すじや胸には、荒巻に吸いつかれた跡が、赤紫色になって点々と残っていた。
 尻の穴からは、白い液体がとめどなく出てきて、してる間もあふれ出てたのに、まだこんなに残ってたのかと驚くくらいだ。

――めちゃくちゃ、しちゃった……。

 一回だけじゃなくて、何度も何度も……。
 思い出すだけで、またドキドキして顔が熱くなる。

 最後の方は、喉が渇いたっていう俺に、荒巻がペットボトルからミネラルウォーターを口移しで飲ませて、俺も俺でそれをごくごく飲んで……。
 もう何をされても気持ちがよくなっちゃって、変な声を出しながらうずくまってシーツにしがみついてたら、荒巻が後ろからまた挿入れてきて……。

「あぁんっ♡ そんなにしたら、赤ちゃんできちゃうよぉっ……♡」
「ンフフ、諒真さんは男の子だから、赤ちゃんはできませんよ?」

 荒巻自身が、「子作りえっちしましょうね」とか言ってたのに。

「気持ちの問題なんだよぉ……。俺が、今、赤ちゃんできそうなカンジになっちゃってるんだよぉっ……」

 俺の言っていることも相当おかしいのだが、あんまりにも荒巻の精子でお腹をいっぱいにされたおかげで、それが俺の細胞と合体して、赤ちゃんができちゃうような気がしていたのだ。

「はぁんっ♡、あぁんっ♡ ここ、まきまきの……あんっ♡、お嫁さん、まんこ……あんっ♡、……だからっ♡」

 じゅぽっ、とちゅんっ、じゅぽっ、とちゅんっと精液を絡みつかせながら、荒巻のちんぽが俺の奥を突く。
 
「せーし、出されたら、赤ちゃんできちゃうに決まってるだろぉっ……」

 俺はもう、お嫁さんまんこの気分になってしまっていて、シーツをつかんだまま尻を上げて、自ら荒巻のモノを少しでも奥へ奥へと迎え入れた。

「はぁんっ♡」
「じゃあ、赤ちゃん汁、いっぱい出してあげますね」

 クフフ、と笑いながら荒巻がどちゅんっ! と奥を突いた。

「あぁああんっ♡! イく、またイッちゃう……♡!」

 さっき水を飲んだせいか、射精感とはまた違うなにかが、どんどんせり上がってきて、ズンッズンッと荒巻のモノに突かれるたびに激しくなっていく。

「やばっ……あんっ! ま、まって……ああんっ♡ なんか、はぅっ♡、おかしいっ……あぁんっ♡」

 涙とよだれが出てきて、シーツをつかんだ手がブルブル震える。
 それでも荒巻のデカいちんぽは、気持ちいいところをこすり上げながら、ドチュドチュと奥を突いてくる。

「はぅんっ♡、やあっ、はうっ♡ 漏れる、もれるぅっ……やめっ……あんっ!♡」
「ンフフ、お嫁さんのお漏らしは、お漏らしじゃないんですよ? 俺がマットレスまで洗濯しますから、いっぱい出してくださいね」

 荒巻の熱い手が俺の尻をつかんで、また容赦なく突く。

「はぁううっ!♡ あぁぁんっ――!♡」

 そして俺は、荒巻が射精すると同時に、四つん這いのまま、シーツに向かって透明な液体を勢いよく出してしまったのだ。

――うう……。恥ずかしい……。

 シーツのことは後で考えることにして、まずは身体をさっぱりさせて部屋に戻ると、荒巻がタオルケットを羽織って、俺のローテーブルの前で正座していた。
 タオルケットの隙間から突き出た手で、俺が置いておいた紙を、メガネをかけていない目の近くまで持ち上げてじっくりと見ている。

「俺のぶん、書いておいたから。……証人欄は、まだ空欄だけどさ」

 荒巻の隣に座ったけれど、恥ずかしくってそっちを見られない。髪を拭いているフリをして、冷えたタオルを頬に押し当てた。

「……う……」

 しばらく無言で固まっていた荒巻から、呻き声のような、すすり泣きのような音が聞こえてきた。

「う……、う……。うわああ~~ん!」
「うわあっ!」

 荒巻は、泣きじゃくりながら俺に飛びかかって押し倒してきた。

「諒真さんっ、お嫁さん、お嫁さんっ! 諒真さんっ!」

 おうおうと泣き、ただただ単語を並べたてながら、荒巻は俺に抱きついて頬ずりしてくる。

「ホントに、ホントにいいんですかっ! お嫁さんですよお嫁さん!」
「いいから書いたんだろ」
「ほひっ! おひょっ? ほぎっ?」

 わけのわからない叫びだが、「信じられない」みたいなことが言いたいのかな?

「太陽のようなキラキラの諒真さんが、こ、こんな、地獄のドブ沼のようなキモいコミュ障のクソオタクの、お嫁さんですよっ!」
「言ったじゃん。……好きだって。あと、まきまきはキモくないから」

 好きだったら一緒にいたいのは当たり前だし、今のところ、途中でそれを辞める予定はない。
 だったら、ずっと一緒にいるっていうことだ。
 荒巻がそれで幸せを感じてくれるなら、いいじゃないか。

「ゴブハアーッ!」
「うんうん、よしよし」

 意味のわからない叫びを上げたかと思うと、荒巻は、まるで飼い主に再会した大型犬みたいな勢いで俺に飛びかかり、俺を抱っこしたまましきりに頬ずりをしながら床の上をゴロゴロとのたうちまわった。
 ゴロゴロしているうちに、荒巻はだんだんと腰をカクカクやり始めて、今度はハァハァと息が荒くなってきた。

「あ、あのっ……諒真さん、すみませんっ、なんかあの、嬉しすぎて、それでもって、お風呂上りの諒真さんがいい匂いでっ……」

 まったくもう、しょうがない奴だな。

「婚姻届、汚さないようにちゃんとクリアファイルに入れておくんだぞ」
「は、はいっ!」

 荒巻は、ササッと婚姻届をクリアファイルにしまい、まっすぐにトートバッグにしまうと、いそいそと俺にのしかかってきた。

 そして……。
「おい、タオルケットまで汚れちゃっただろ。もう干す場所ないじゃん」
「グヘヘ、すみません。俺がコインランドリーで乾かしてきますから……。今度防水シーツ買いましょうね。ンフフ」
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