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第四十二話
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ユーリたちの商売は口コミにより広まり、多くの客を呼んだ。しかし学院と言う狭いキャパでは限界があり、次第に客足は少なくなる。
「一通り商品は皆の手元に渡ったみたいだね。」
「でも、石鹸とシャンプーはリピーターがまだまだ期待できるよ。」
「いや、商売を辞める訳じゃないよ。商品を増やそうと思ってね。」
「まずは参考書の第2弾、初級魔法編と中級魔法編。それから美容の方では色付きリップクリームと小さな手鏡だ。全部銅貨5枚で売るよ!」
「鏡って、アトマス商会で売ってるあの鏡?」
「そう、それの小型版だね。」
新規商品はそれ程凝った物は無い。初級魔法編と中級魔法編の参考書はカラー写真を多用して魔法のイメージを鮮明にする事だけ気を付けた。連続写真で発動から着地までを解り易く見せる。現代日本なら動画で見せる所だろう。
美容に関しては、口紅はまだ早いので薄い色付きのリップクリームにしてみた。これならば背伸びしたい女子には人気が出るだろう。手鏡は4センチ×5センチ程度の折り畳み式にしてみた。日本なら女子高生の必需品だろう。
「アトマス商会の鏡って一番安いのでも銀貨5枚位するよね?」
「あれは、壁に掛ける鏡だし大きいからね。小型の手鏡ならそんなに高くはならないよ。」
「それでも、銅貨5枚だと外からも欲しいって話が来るんじゃない?」
「これもイルミの商会で売るかい?」
「正直、仕入れが安ければ売りたい!!」
「銅貨2枚で卸すって言ったら?」
「1000個卸して!」
「良いよ~、じゃあイルミのと学院のではデザインを変えて作って置くよ。」
そう言えば、この間の冒険者稼業でイルミは分け前の金貨を貯金してたな。それをここで使ってくるとは商人として気を見るに敏って奴かな。
翌朝登校したら、イルミが駆け寄って来た。
「持って来た?ねぇ持って来た?」
「なんで2回言う?つーかキャラ変わってない?」
まず、何時ものマジックバックを出し、リップクリームを3色、薄いピンク 普通のピンク、薄めの赤が1000本ずつ入っていると伝える。次に手鏡が1000個、全て同じデザインで折り畳み式、これは落とした時に割れを防止する為だと説明する。そして最後に10センチ×20センチ程のポーチを出す。
「これが、お待ちかねの手鏡1000個だよ。イルミに卸す分。」
「え?このポーチ、まさかマジックバッグになってるとか?」
「そうだよ。中は2メートル四方と小さいけどね。」
「って言うか、これ売れるんじゃない?」
手鏡とポーチ、そう言えば姉上も欲しがってたな。手鏡が商品になるならポーチも商品になるってなんで気付かなかったんだろう?
「あ~、ポーチはねぇ銅貨5枚じゃ無理なんだよ。最低でも銀貨2枚は欲しいかな。」
ユーリとしては銅貨5枚でも銀貨2枚でもあまり差は無いのだが、アトマス商会で婦人用バッグのマジックバッグを扱ってる手前あまり安くし過ぎるのは難しいのだ。
「銀貨2枚で良いの?それなら十分売れるって!これも売ろう!とりあえず100個作って!」
「最近遠慮が無くなってきてないか?ほら、そっちの普通のマジックバッグの方へ入れて置いたよ。」
「もう出来たの?」
「1度作った物なら瞬時にコピーできるよ。」
これは、軽食販売で身に着けたユーリの特技であった。あまり披露する機会が無いので知られていないが・・・
「とりあえずユーカが来たら打ち合わせしとけよ!」
「あいあい!」
やっぱキャラ変わってないか?ユーリはルーカスが来るのを待って参考書の種類が増える事を伝えた。ルーカスは売る物が増えてやる気満々だ。
どうやらユーリたち4人は学院内商人として良く知られるようになった様で、上級生からも気軽に声を掛けられる様になった。顔を見れば、新作は無い?とかこの間のアレまた欲しいんだけど等と声を掛けてくれる。特に男性陣2人は、男性の先輩から女性用の美容製品を何とか手に入れられないか?と聞かれる事が多い。友人や姉妹に頼まれるらしい。そんな時は黙って商品を差し出すユーリであった。
女性陣2人は派閥に引き込まれそうになるのが大変らしい。何処の派閥も商品を独り占めしたいらしい。しかし、2人は頑張ってのらりくらりとそれを躱すのであった。
新作参考書もリップも鏡もポーチも売れに売れた。だが、キャパの問題。すぐに次の商品を考えなければならない。ちなみに、イルミの実家の商会では手鏡が馬鹿売れしていて、1万個の追加注文が、イルミの父親から入った。
「さて、次は何を売ろうか?参考書はとりあえず、打ち止めかな。美容関連はまだ他にもありそうだけど、新しい物もそろそろ考えないと。」
「新しい物って言うのは、新しいジャンルと言う事で良いのかな?」
「そうだね、出来れば学院生にもその家族にも受ける、美容製品みたいなのが望ましいかな?そう言う点ではユーカは先を見る目があったって事だね。」
「そうかな?自分が欲しい物を言っただけなんだけどね。」
ユーカが照れたように答える。
「その発想は重要だよ。自分が欲しい物ってやっぱり力が入るからね。僕も最初は自分の欲しい物から始めたよ。」
「へぇ、アトマス商会の最初の商品って確か、軽食だったよね?」
「そうそう、あれが僕の原点だね。」
「今や、砂糖を握る大商会だけどね。」
「とりあえず、宿題ね!明日までに何でも良いから売れそうな物考えて来て。僕も色々と考えてみるよ。」
「一通り商品は皆の手元に渡ったみたいだね。」
「でも、石鹸とシャンプーはリピーターがまだまだ期待できるよ。」
「いや、商売を辞める訳じゃないよ。商品を増やそうと思ってね。」
「まずは参考書の第2弾、初級魔法編と中級魔法編。それから美容の方では色付きリップクリームと小さな手鏡だ。全部銅貨5枚で売るよ!」
「鏡って、アトマス商会で売ってるあの鏡?」
「そう、それの小型版だね。」
新規商品はそれ程凝った物は無い。初級魔法編と中級魔法編の参考書はカラー写真を多用して魔法のイメージを鮮明にする事だけ気を付けた。連続写真で発動から着地までを解り易く見せる。現代日本なら動画で見せる所だろう。
美容に関しては、口紅はまだ早いので薄い色付きのリップクリームにしてみた。これならば背伸びしたい女子には人気が出るだろう。手鏡は4センチ×5センチ程度の折り畳み式にしてみた。日本なら女子高生の必需品だろう。
「アトマス商会の鏡って一番安いのでも銀貨5枚位するよね?」
「あれは、壁に掛ける鏡だし大きいからね。小型の手鏡ならそんなに高くはならないよ。」
「それでも、銅貨5枚だと外からも欲しいって話が来るんじゃない?」
「これもイルミの商会で売るかい?」
「正直、仕入れが安ければ売りたい!!」
「銅貨2枚で卸すって言ったら?」
「1000個卸して!」
「良いよ~、じゃあイルミのと学院のではデザインを変えて作って置くよ。」
そう言えば、この間の冒険者稼業でイルミは分け前の金貨を貯金してたな。それをここで使ってくるとは商人として気を見るに敏って奴かな。
翌朝登校したら、イルミが駆け寄って来た。
「持って来た?ねぇ持って来た?」
「なんで2回言う?つーかキャラ変わってない?」
まず、何時ものマジックバックを出し、リップクリームを3色、薄いピンク 普通のピンク、薄めの赤が1000本ずつ入っていると伝える。次に手鏡が1000個、全て同じデザインで折り畳み式、これは落とした時に割れを防止する為だと説明する。そして最後に10センチ×20センチ程のポーチを出す。
「これが、お待ちかねの手鏡1000個だよ。イルミに卸す分。」
「え?このポーチ、まさかマジックバッグになってるとか?」
「そうだよ。中は2メートル四方と小さいけどね。」
「って言うか、これ売れるんじゃない?」
手鏡とポーチ、そう言えば姉上も欲しがってたな。手鏡が商品になるならポーチも商品になるってなんで気付かなかったんだろう?
「あ~、ポーチはねぇ銅貨5枚じゃ無理なんだよ。最低でも銀貨2枚は欲しいかな。」
ユーリとしては銅貨5枚でも銀貨2枚でもあまり差は無いのだが、アトマス商会で婦人用バッグのマジックバッグを扱ってる手前あまり安くし過ぎるのは難しいのだ。
「銀貨2枚で良いの?それなら十分売れるって!これも売ろう!とりあえず100個作って!」
「最近遠慮が無くなってきてないか?ほら、そっちの普通のマジックバッグの方へ入れて置いたよ。」
「もう出来たの?」
「1度作った物なら瞬時にコピーできるよ。」
これは、軽食販売で身に着けたユーリの特技であった。あまり披露する機会が無いので知られていないが・・・
「とりあえずユーカが来たら打ち合わせしとけよ!」
「あいあい!」
やっぱキャラ変わってないか?ユーリはルーカスが来るのを待って参考書の種類が増える事を伝えた。ルーカスは売る物が増えてやる気満々だ。
どうやらユーリたち4人は学院内商人として良く知られるようになった様で、上級生からも気軽に声を掛けられる様になった。顔を見れば、新作は無い?とかこの間のアレまた欲しいんだけど等と声を掛けてくれる。特に男性陣2人は、男性の先輩から女性用の美容製品を何とか手に入れられないか?と聞かれる事が多い。友人や姉妹に頼まれるらしい。そんな時は黙って商品を差し出すユーリであった。
女性陣2人は派閥に引き込まれそうになるのが大変らしい。何処の派閥も商品を独り占めしたいらしい。しかし、2人は頑張ってのらりくらりとそれを躱すのであった。
新作参考書もリップも鏡もポーチも売れに売れた。だが、キャパの問題。すぐに次の商品を考えなければならない。ちなみに、イルミの実家の商会では手鏡が馬鹿売れしていて、1万個の追加注文が、イルミの父親から入った。
「さて、次は何を売ろうか?参考書はとりあえず、打ち止めかな。美容関連はまだ他にもありそうだけど、新しい物もそろそろ考えないと。」
「新しい物って言うのは、新しいジャンルと言う事で良いのかな?」
「そうだね、出来れば学院生にもその家族にも受ける、美容製品みたいなのが望ましいかな?そう言う点ではユーカは先を見る目があったって事だね。」
「そうかな?自分が欲しい物を言っただけなんだけどね。」
ユーカが照れたように答える。
「その発想は重要だよ。自分が欲しい物ってやっぱり力が入るからね。僕も最初は自分の欲しい物から始めたよ。」
「へぇ、アトマス商会の最初の商品って確か、軽食だったよね?」
「そうそう、あれが僕の原点だね。」
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