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第四十三話
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翌日、登校したユーリたちが会議を始めようとしたら、ユーカとイルミが職員室へ呼び出された。
「なんだろう?何か校則違反になるような物売ったかな?」
「だったら僕らも一緒に呼び出されるのでは?」
「それもそうか。でもあの2人って事は美容関係だよね?」
実際は、生徒たちの間で話題になってる商品を職員も欲しがって、2人を呼んだらしい。魔法学院の教職員は半数が女性だ、その内若い女性陣がユーカやイルミの販売してる商品に目を付けたらしい。
結局会議はお昼時間になってしまった。
「先生達に若い子向けの美容製品が売れるとは予想外だったよ。」
「鏡やシャンプーなどは年齢問わず売れる商品ですし、リップが予想外に出ましたね、皆全種類かってましたよ。」
「あの位の年齢なら口紅をするのが普通なのでは?」
「口紅は面倒ですからね。」
「ちょっと待って!面倒って、どういう事?」
「口紅は水で溶いて使用するんですが、貴族なら細い筆で侍女にやらせます。しかし、庶民は鏡が無いので自分では付けられません。美容室へ行って特別な時だけ付けるのが普通です。」
「ん?って事はリップ型の口紅があれば売れる?」
「売れますね!特に成人した上級生や、手鏡を持ってる子は買うと思います。普段はリップでも勝負の時は口紅を使いますから。」
これは良い事を聞いた。早速口紅を作ろう!
「リップ型の口紅大銅貨1枚。売れるかな?」
「間違いなく売れますよ!!」
「これで商品が1つ決定したね。他に何か考えて来た人は?」
「僕は男性用のシャンプーが売れると思います。女性の物より香りを控えめにしてあげれば良いと。」
「なるほど、男性向けかぁ。やっぱ清潔な方がモテるもんね。」
「私は香水が良いと思います。毎日お風呂に入れる訳では無いので匂いを誤魔化したい人は多いと思いますので売れると思いますわ。」
「フレグランスか、それは僕も考えていたんだよね。」
この世界では割と香水が普及している、ただし、貴族に限って。香水は贅沢品で非常に効果だ。小さな瓶でも金貨1枚はする。
「実は非常に安価なコロンって言う香水を考えているんだ。これなら銅貨5枚程度で行けると思う。」
「コロンですか?」
「まあ、香水を水で薄めたような物と思ってくれれば良いよ。」
そう言ってユーリは試作品を1個出してみる。この世界には無いスプレー式のコロンである。
「これを15センチ位離して1回プッシュしてみて。」
「こうですの?」
イルミが自分に向けてコロンを1プッシュする。半径1メートル位の間にシトラスの良い香りが漂う。
「すごく良い香りですね。果物ですか?」
「これはシトラスと言って柑橘系の香りだね。他にも花や香料次第で色んな香りが作れるよ。このボトル1本で1か月は持つはず。」
「これは間違いなく売れますよ。貴族の香水みたいに臭くないし何より安い!」
「じゃあ、新作は口紅とシャンプー、コロンの3種類で良いかな?口紅は赤、薄い赤、赤っぽいベージュ、ピンク、薄いピンクの5種類を作って置くよ。シャンプーは無香料とミントの2種類、コロンはシトラス、フローラル、バニラって言う甘い香りの3種類をまず作るね。」
「相変わらず仕事早いねユーリ君は。」
「他の香りや色も希望が有ればメモっておいて、数が多ければ商品化するから。」
「了解!」
「じゃあ、そう言う事で今日の会議は終わりだね。皆、口コミの方よろしく!販売は明日の朝からね!」
さて、こうして新しいラインナップが加わったユーリたちは順調に売り上げを伸ばして行き、今では学院で知らない者の居ない存在となっていた。ちなみに売上金は平民3人組で均等に分配している。ユーリは普及させる事が目的なので儲けは考えていない。そうでなくともアトマス商会から使い切れないほどのお金が毎月入って来るのだ、これ以上を望んではいない。しかし、ユーリに魔法使いにして貰い恩のある3人組は更に給料までもらって恐縮しきりだ。
「こんな美味い話が合って良いのかしら?」
「ユーリ君の役に立ってるのなら良いんじゃない?」
「そうですね、1個でも多く売る事がユーリ君への恩返しになるなら僕は頑張りますよ。」
ユーリの居ない所でそんな会話がされてる事など知る由の無いユーリであった。
口紅は予想以上に売れて、下級生の間でも広まりつつあった。リップクリームの倍の値段するのだが、背伸びをしたい年頃の子たちにはうってつけの商品だったらしい。外部へのお土産に買って行く者も多い。また、鏡も同時に買える為、自分でつけられると言う点も良かったみたいだ。鏡とセットで口紅を買う者は間違いなく母親か姉からの頼まれ物だろう。また、コロンも負けずに売れている。香りの種類を増やしてほしいと言う要望が多く。今では10種類を超えている。こちらは貴族に特に受けが良く。全種類狩って行く者も少なくない。男性用のシャンプーも好調だ。この世界の人は癖毛や猫毛が多く、ノーマルのシャンプーに多少薬効成分を加えてある。石鹸や女性用のシャンプーも変わらず一定数は必ず出ている。やはり消耗品はリピーターが多くて儲かる。
一方で、参考書は販売を打ち切った。ちょっと効果が出過ぎて、1,2年生の成績が大幅に伸びたので、当初の目的は果たしたと言う判断だ。また、新入生が入って来たら限定で販売するかもしれない。
そう言えばイルミの父親がユーリの事を気に入ったらしく、遊びに来いと誘われている。それに対してユーカが抜け駆けは駄目だとイルミに詰め寄っていたが何の事だろう?
「なんだろう?何か校則違反になるような物売ったかな?」
「だったら僕らも一緒に呼び出されるのでは?」
「それもそうか。でもあの2人って事は美容関係だよね?」
実際は、生徒たちの間で話題になってる商品を職員も欲しがって、2人を呼んだらしい。魔法学院の教職員は半数が女性だ、その内若い女性陣がユーカやイルミの販売してる商品に目を付けたらしい。
結局会議はお昼時間になってしまった。
「先生達に若い子向けの美容製品が売れるとは予想外だったよ。」
「鏡やシャンプーなどは年齢問わず売れる商品ですし、リップが予想外に出ましたね、皆全種類かってましたよ。」
「あの位の年齢なら口紅をするのが普通なのでは?」
「口紅は面倒ですからね。」
「ちょっと待って!面倒って、どういう事?」
「口紅は水で溶いて使用するんですが、貴族なら細い筆で侍女にやらせます。しかし、庶民は鏡が無いので自分では付けられません。美容室へ行って特別な時だけ付けるのが普通です。」
「ん?って事はリップ型の口紅があれば売れる?」
「売れますね!特に成人した上級生や、手鏡を持ってる子は買うと思います。普段はリップでも勝負の時は口紅を使いますから。」
これは良い事を聞いた。早速口紅を作ろう!
「リップ型の口紅大銅貨1枚。売れるかな?」
「間違いなく売れますよ!!」
「これで商品が1つ決定したね。他に何か考えて来た人は?」
「僕は男性用のシャンプーが売れると思います。女性の物より香りを控えめにしてあげれば良いと。」
「なるほど、男性向けかぁ。やっぱ清潔な方がモテるもんね。」
「私は香水が良いと思います。毎日お風呂に入れる訳では無いので匂いを誤魔化したい人は多いと思いますので売れると思いますわ。」
「フレグランスか、それは僕も考えていたんだよね。」
この世界では割と香水が普及している、ただし、貴族に限って。香水は贅沢品で非常に効果だ。小さな瓶でも金貨1枚はする。
「実は非常に安価なコロンって言う香水を考えているんだ。これなら銅貨5枚程度で行けると思う。」
「コロンですか?」
「まあ、香水を水で薄めたような物と思ってくれれば良いよ。」
そう言ってユーリは試作品を1個出してみる。この世界には無いスプレー式のコロンである。
「これを15センチ位離して1回プッシュしてみて。」
「こうですの?」
イルミが自分に向けてコロンを1プッシュする。半径1メートル位の間にシトラスの良い香りが漂う。
「すごく良い香りですね。果物ですか?」
「これはシトラスと言って柑橘系の香りだね。他にも花や香料次第で色んな香りが作れるよ。このボトル1本で1か月は持つはず。」
「これは間違いなく売れますよ。貴族の香水みたいに臭くないし何より安い!」
「じゃあ、新作は口紅とシャンプー、コロンの3種類で良いかな?口紅は赤、薄い赤、赤っぽいベージュ、ピンク、薄いピンクの5種類を作って置くよ。シャンプーは無香料とミントの2種類、コロンはシトラス、フローラル、バニラって言う甘い香りの3種類をまず作るね。」
「相変わらず仕事早いねユーリ君は。」
「他の香りや色も希望が有ればメモっておいて、数が多ければ商品化するから。」
「了解!」
「じゃあ、そう言う事で今日の会議は終わりだね。皆、口コミの方よろしく!販売は明日の朝からね!」
さて、こうして新しいラインナップが加わったユーリたちは順調に売り上げを伸ばして行き、今では学院で知らない者の居ない存在となっていた。ちなみに売上金は平民3人組で均等に分配している。ユーリは普及させる事が目的なので儲けは考えていない。そうでなくともアトマス商会から使い切れないほどのお金が毎月入って来るのだ、これ以上を望んではいない。しかし、ユーリに魔法使いにして貰い恩のある3人組は更に給料までもらって恐縮しきりだ。
「こんな美味い話が合って良いのかしら?」
「ユーリ君の役に立ってるのなら良いんじゃない?」
「そうですね、1個でも多く売る事がユーリ君への恩返しになるなら僕は頑張りますよ。」
ユーリの居ない所でそんな会話がされてる事など知る由の無いユーリであった。
口紅は予想以上に売れて、下級生の間でも広まりつつあった。リップクリームの倍の値段するのだが、背伸びをしたい年頃の子たちにはうってつけの商品だったらしい。外部へのお土産に買って行く者も多い。また、鏡も同時に買える為、自分でつけられると言う点も良かったみたいだ。鏡とセットで口紅を買う者は間違いなく母親か姉からの頼まれ物だろう。また、コロンも負けずに売れている。香りの種類を増やしてほしいと言う要望が多く。今では10種類を超えている。こちらは貴族に特に受けが良く。全種類狩って行く者も少なくない。男性用のシャンプーも好調だ。この世界の人は癖毛や猫毛が多く、ノーマルのシャンプーに多少薬効成分を加えてある。石鹸や女性用のシャンプーも変わらず一定数は必ず出ている。やはり消耗品はリピーターが多くて儲かる。
一方で、参考書は販売を打ち切った。ちょっと効果が出過ぎて、1,2年生の成績が大幅に伸びたので、当初の目的は果たしたと言う判断だ。また、新入生が入って来たら限定で販売するかもしれない。
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