創造魔法で想像以上に騒々しい異世界ライフ

埼玉ポテチ

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第七十三話

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 翌日は学院に登校した。ユーカの事が気になったからだ。久しぶりに教室へ入るとユーカの周りには人だかりが出来ていた。よく見るとイルミとキルケもだ、これは何時もの光景だ。良かった。ユーカはすっかり良くなっている様だ。血色も良いし疲れた様子も無い。ユーカがこっちに気付いたようなので手を上げて挨拶する。学院販売部はユーリが居ない間もきちんと活動していた様だ。

 一通り授業を受け15時に学院が終わる。すぐにグラストフへ転移する。あまり時間が無いので代官邸へ直行する。代官邸にはこの前まで居なかった門番が居た。

 門番に話をしセッテンを呼び出して貰う。

「子爵様。まだ準備は出来ていませんが?」

「いや、別件です。内密で話せる場所は無いかな?」

「じゃあ、執務室へ行きましょうあそこは私しか入りませんから。」

 2階へ上がって執務室へ案内される。普通執務室って助手とか会議とか色々人が出入りするんじゃ?と思ったが何も言わなかった。

「ここなら邪魔は入りません。内密の話とは?」

「まず1つ目、この間教えて貰った廃坑、調査団を組んで再調査して下さい。」

「廃坑をですか?畏まりました。」

「2つ目はこれが新しいグラストフの町だ。」

 そう言って地図を出す。グラストフの町が東西に大きくなった最新版だ。

「今日の朝、見に行きましたよ。凄い魔力をお持ちですね。」

「聞きたいんだけど、町は解ったけど領地はどこからどこまでなの?」

「この東の川から西の川、この2本の川に挟まれているのが領地です。」

「南は?」

「南は海までです。」

「結構広いね。海は漁業とかしてないの?」

「それが、海に面しているのは断崖絶壁で漁業には向きません。」

「なるほど、いずれ何とかしないとね。じゃあ3つ目だ。セッテンには子供は居ないのか?」

「息子が一人おりますが、王都へ行ったきりどこで何をしてるのやら。」

「じゃあ、後任の代官は決めていないと?」

「代官は領主様が任命するもので世襲制ではありませので。」

 世襲制じゃ無いのか?ん~どうしよう。

「じゃあ、見込みのありそうな若いのを見つけて鍛えてやってくれ。人選は任せる。」

「私が自由にしても宜しいので?」

「ああ、構わないよ。で、最後の4つ目。これがメインだ。この町にステータスボードはあるかい?」

「この町には冒険者ギルドが無いのでステータスボードが設置されておりません。」

「じゃあ、この紙を持って。」

 セッテンに紙を持たせて魔法を掛ける。

「ステータスは個人情報だから言わなくて良いよ。出来ればで良いので知力だけ教えてくれないか?」

「知力は931ですね。」

「ほう?凄いな。宰相や軍の参謀並みの数値じゃないですか。そのまま、その数値を見てて下さい。」

 ユーリが再度魔法を掛けると知力が1万まで上がる。

「こ、これは。」

「知力は魔法を使うのに重要な数値と言われていますが、実は数値その物が頭の良さに繋がります。今、あなたは10倍頭が良くなりました。って言われても解らないよね?」

「確かに何かが変わった感じはありません。」

「じゃあ、次にこう言うの行きますのでリラックスして下さい。」

 そう言ってユーリは現代日本の都市計画や建築技法をセッテンの記憶領域に書き込んで行く。

「どうかな?ちょっと町の再建プランを考えてみて。」

「これは凄いですね。こんな神のごとき技術が私の頭に?」

「僕がずっと見ていられないからね。セッテンに代わりに見て貰おうかと。まあ、僕が楽をする為の技術だよ。」

「子爵様にはこう言う風に町が見えていたのですね。私たちが平面で考えていた事を立体的に考えるなど、天才と凡人の違いですかね?」

 セッテンからすれば2Dのゲームがいきなり3Dになった位の衝撃だったのだろう何時になく饒舌だ。

「それが理解出来るならセッテンも天才の一人だ。後任の育成が出来るまでは引退出来ないと思って下さい。そして、これはと言う人材が居たら僕に会わせて下さいね。多少の手伝いはしますよ。」

「解りました。早速後任の候補を探します。」

 後の雑事はセッテンに任せ、王都に帰るユーリであった。

 家に帰りゆっくりしようと思って居たら執事のフロッシュさんが父上が用事があるので伯爵邸に来て欲しいと伝言を預かったと言って来た。

 面倒なので転移で伯爵邸まで飛ぶ。門番に挨拶をして中に入れて貰い。母上に挨拶していると、父上に書斎に来るように呼ばれた。

「父上が呼び出しを掛けるなんて珍しいですね。何か面倒事ですか?」

「面倒事と言えば面倒事だな。戦争が起こる。」

「戦争ですか?」

「そうだ、西の帝国に動きがあったそうだ。前皇帝が亡くなり新たな皇帝が即位し3年。どうやら新しい皇帝は平和主義では無いらしい。」

 王国は大樹海のせいで東西に細長い、対して西の帝国は南北に領土を持つ。大樹海があるので王国の西端と帝国の南端がおよそ30キロに渡り接している。戦場になるとしたらここだ。

「確かこの国って300年位戦争してないんですよね?」

「ん?ああ、そうだな。帝国も多分同じくらい戦争をしていないはずだ。それが何故今頃戦う気になったのか。」

「周辺諸国との関係は悪く無いんですよね?味方してくれる国は?」

「今回の場合完全に帝国の侵略だ。援軍を頼めば兵を出してくれる国も多いだろうな。」

「何故、そんな無謀な戦争を仕掛ける気になったんでしょうね?」

「解らん。皇帝の乱心としか思えんな。」

「もし、仮に戦争に勝ったとしてもL字型の領土を治めるのは無理がありますよね?間に大樹海もありますし、もしかしたら大樹海を何とかする方法に目途が付いたのでしょうか?」

「ユーリなら、あの大樹海何とか出来るか?」

「大樹海も山脈も何とかしろと言うならしますけど?」

「もし、相手にもユーリが居たら勝てるか?」

「自信はありませんね。」

「うーむ。」

300年も戦争の経験の無い国同士の戦争、下手すれば死人が大量に出るぞ。そもそもこの先300年は戦争は起こらないんじゃなかったか?何かが狂った?歴史を狂わせる要因、僕か?いや、僕はまだそこまで大きな事をしていないはずだ。

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