創造魔法で想像以上に騒々しい異世界ライフ

埼玉ポテチ

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第百七話

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 冒険者ギルドに着くと受付嬢の顔が曇ってる。

「随分と早いお帰りですが、トラブルですか?」

 なるほど、帰りが早かったので依頼を失敗したと思ったのか。

「いや、依頼は問題なく完了したぞ。」

 エリシアがそう言うと受付嬢は驚いていた。

「で、では、メタルリザード2匹は左手の素材カウンターへお願いします。」

 そう言うと受付嬢は素材カウンターへと移動する。素材カウンターは普通のカウンターより30センチ位低くなっており、横幅も結構あるので大きめの素材でも受け渡しが可能だ。

 メタルリザードは全長3メートル位ある。マジックバッグから2匹出そうとしたら1匹ずつお願いしますと言われた。

「綺麗ですね。素材の表皮に傷一つありません。極上品です。あ、もう1匹も出して下さい。」

 どうやら1匹ずつ状態を調べるらしい。もう1匹も綺麗な状態の物を出す。

「こちらも極上品です。依頼は完了と言う事で。素材を含め金貨12枚をお支払いします。少々お待ち下さい。」

 そう言って、ギルドの備品のマジックバッグに2匹のメタルリザードを仕舞い、一旦奥へ引っ込むとすぐに小袋を持って現れた。

「これに金貨12枚入ってます。確認したら、こちらにサインをお願いします。」

 そう言って依頼書の原本を持って来る。エリシアが小袋の中身を確認もせずサインをする。ギルドが誤魔化す事はあり得ないのだろう。

 またお願いしますねぇと受付嬢はご機嫌だ。なんでも受付嬢にも依頼の可否で査定があるらしい。

 買い取りカウンターに向かうと何時ものおっさんが待ち構えていた。

「極上のメタルリザードって聞こえたが、まだあるんだろうな?」

「メタルリザードが5体とフォレストウルフが8匹ですね。極上かどうかは分かりません。」

「メタルリザードは1匹ずつ出してくれ、フォレストウルフはまとめて向こうだ。」

 そう言って何時もの素材置き場の方に顎を向ける。

 まず、フォレストウルフを8匹素材置き場へ無造作に置く。その後メタルリザードを1匹ずつカウンターに乗せて行く。

「確かに極上品だな。これだけ傷の少ない素材は珍しい。メタルリザードは防具として人気があるから高値で引き取ろう。」

 結局メタルリザードは魔石込みで金貨5枚。フォレストウルフは毛皮が素材になるらしいが傷が多かったので魔石込みで銀貨8枚になった。併せて金貨31枚と銀貨4枚だ。いきなり金持ちになってしまった。

 代金を受け取ると2人で宿屋に帰る。まず着替える為に部屋に入ると。エリシアが珍しく声を掛けて来る。

「先に決めておくべきだったな。報酬はキッチリ半分ずつ。これで文句無いな?」

「え?僕が半分も貰って良いのですか?」

「これからリュートも強くなるだろうから、こう言うのは公平にしておいた方が後々の為にも良いだろう。今日は金貨43枚と銀貨4枚稼いだ。一人の取り分は金貨21枚と銀貨7枚だ。」

 前の王国の価値だと金貨20枚は日本円で200万円だ。1日の収入としてはかなり大きい。この国では価値が違うのだろうか?

「エリシアが良いなら僕に異存はありません。」

「言ったろう?私は金に困って無いと。」

 そう言うと自分のベッドの横に行き着替え始める。背中を向いてるから良いが、裸に慣れろってどうなんだ?

 ちなみにこの国の女性は裸に対する羞恥心があまり無い。町を歩いていても若い女性が平気で裸で水浴びをしていたりする。

 しかし、本人が自分の魅力を理解していないと言うのも困り物だな。と自分も着替えだすと、ふと気になってエリシアの方を振り返った。何だろう?色っぽいシーンなのに何か不自然な気がする。

 今日はシャツとズボンを着る様だ。リュートはさっと着替えて体にクリーンを掛けた。あ!そうか、下着だ。

「エリシアちょっといいか。」

 着替えが終わるのを待ってから声を掛けた。

「どうした、私に欲情したか?」

「いや、違うから。その下着の件でな。今は居てる下着って素材に不満は無いか?」

 この世界にブラジャーは無いので下着と言えばパンツの事である。

「女性なら誰しも下着には絶望する物だ。」

 やはりここでもそうか。ユーリはアイテムボックスに眠ってる下着を5枚程掴むとマジックバッグから出した様にエリシアに渡す。

「この下着を試してみてくれ。何故かマジックバッグに入っていた物だ。新品だと思うからエリシアにあげるよ。」

「ほう?これは肌触りの良い生地だな。」

 と、言った途端ズボンをするりと脱ぎだした。既に手がパンツにかかっている。下着を貰ったからと言って、いきなり着替えますか?

 なるべく不自然にならない様に急いでくるりと向きを変えるリュート。

「着替え終わったら食事に行くぞ。」

「ちょっと待ってくれ、どれを穿くか迷ってる。」

 おいおい、先に選んでから脱いでくれ。

「じゃあ先に行って席を取って置くよ。」

 ベッドの位置はドアから死角になるので、大丈夫だろう。

 後ろから解ったと声が聞こえる。1階に降りて空席を確保し、食事は連れが来てから頼むと言って果実水を注文する。

 果実水は銅貨1枚。日本円で100円でもおかしくない。だとすると宿屋が1泊2食付きで銀貨1枚。日本円で1万円はどうだろう?食事の内容からすると若干安めって所か?ショートソードは銀貨7枚だったが普通に買えば最低金貨1枚と言って居た。剣が1本10万円か。相場が判らない。

 そんな事を考えているとエリシアが下りて来た。

 2人で食事にする。今日のメニューは具沢山スープと焼き鳥の様な物それから、何かの野菜を茹でた様な物にパンとエールが付く。相変わらず量だけは凄い。

 エリシアがエールを差し出すので冷やしてやる。自分のエールも冷やす。最近、仕事の後に冷えたエールを飲むのが楽しみになってる。

 ちなみにエールは銅貨2枚だ。大きめのジョッキに入っているのでお得感がある。ただ、ジョッキが木製なので物によって内容量に若干の違いがあるのはご愛敬だ。

 確か、向こうの国でもエールは銅貨2~3枚だったな。だとすると硬貨の価値にあまり差は無いのだろうか?

「何を難しい顔で考えている?」

 エリシアが気が付いた様で聞いて来る。

「いや、貨幣の価値が気になってね。ここは辺境だから物価が安いのかなって。」

「そうだな、エールが銅貨2枚で飲めるのは田舎だな。王都では銅貨4枚と言って居た。少し都会に出れば銅貨3枚になる。」

「なるほど、エールの値段で物価を測るのは普通なんですか?」

「エールは何処にでもあるからな。あとは小麦粉や塩の値段でも物価が判るぞ。」

「じゃあ、今日の収入金貨43枚ってのは、Bランクなら当たり前なんですか?」

「そんな事は無いな、Bランクでも普通は6人でパーティーを組む。金貨43枚稼いでも6人で割れば?」

「一人頭金貨7枚ですか。それでも1日の収入としては多いのでは?」

「通常のパーティーなら今日の依頼を受けるのに準備として金貨5枚位は掛ける。更にあれだけの魔物をマジックバッグ無しで運ぶとしたら?」

「なるほど、そうなると普通の冒険者なら6人で報酬の金貨12枚が正当だと?一人頭金貨2枚ですか?」

「そうなるな、君が規格外過ぎるのだよ。正直Aランクでもおかしく無いと私は考えている。」

 ん~、規格外って言われてもなぁ。王都に居る時もう少し冒険者やって置けば良かったな。って言うか、僕程度でAランクって、この国の冒険者弱く無いか?

「ちなみに君がくれた下着。物凄く履き心地が良いぞ。問題は何故君が女性物の下着を沢山持っていたかだな。じっくりと聞かせて貰おうか?」

「いや、何故と言われても記憶が無い物で。何故かマジックバッグに入ってたんですよ。だいたい最初女性の下着だって判りませんでしたし。」

 ああ、やっぱり出さなきゃ良かったかな?でもあの下着じゃエリシアさんダサいしなぁ。

「まあ、いい。明日は試験をするぞ。それに合格したら領都サームへ行く。」

「領都サームですか?」

「ああ、君の実力ではこの町のギルドでは真価が発揮出来ない。それでは実際の実力が測れないだろう?」

「実力ですか?エリシアは僕の事を買いかぶり過ぎでは?」

「その為の試験だよ。」


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