創造魔法で想像以上に騒々しい異世界ライフ

埼玉ポテチ

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第百五十一話

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 お見合いパーティーが予想以上に上手く行った為か、更に名前が売れてしまった。

 道を歩いていても、お見合いの人と呼ばれるし、中にはお見合いの世話を頼まれる事もある。いやいや、そう言うのじゃ無いし。

 俺は一介の商人だからと断りを入れる。

 なんか商店街の人とかそう言うのを面白がってニヤニヤしながら見てるんだよね。助けに入ってよ。

 なんと言うか娯楽が少ないこの世界、ああ言うイベントも娯楽の一つなんだろうな。気の早いカップルは既に結婚した者も現れたらしい。

 娯楽と言えば、将棋だが、ルーイに学院へ持たせたところ、リバーシほどでは無いが、かなりの喰いつきらしい。リバーシは陣取り、将棋は模擬戦闘と言う認識で、学院の生徒は皆それなりの知能を有するので比較的ルールの覚えも早いそうだ。しかし、ルールを覚えただけでは一筋縄で行かないのが将棋の面白い所なんだが、まだ、そこまで指せる者は現れていない様だ。

 まあ、リバーシほどは売れないだろうが、将棋もある程度は売れると踏んで準備だけはしてある。そろそろ発売日を決めて、動き出しても良い頃だろう。問題はルールの周知だ。学院生は一応ルールを把握しているが、他の人にはどうやってルールを知らせよう?無料将棋教室でも始めるか?

 例によって豪華な1点物の将棋盤を作って領主に献上に行った。新しい娯楽であると言う事と娘のリリスさんがルールを知っている事などを話、販売の許可を取る。

 これで何時でも販売は開始できる。

 案ずるより産むがやすしともいう。販売日を決めて。町の皆に周知する。商店街の連中には一足先に見本と言う形で渡してある。ルールもある程度は教えてあるが、やはり難しいそうだ。一応ルールブックは同梱しているのだが、識字率の問題で。読めない者も多い。

 実際に発売日に売れたのは200台だった。まあ、予想の範囲だが、問題はこれからだ、このゲームは一人ではできない。対戦相手が必要だ。これが口コミに広がれば面白い事になるだろう。

 発売数日は1日に数十台だった。火が付いたのは1週間を超えたあたりだ。徐々に売れる台数が増えて来た。100台を超えたあたりで安定した。発売後1か月経つが未だに毎日100台売れている。やはりリバーシの様な一過性の爆発では無く長いスパン売れ続ける商品になった様だ。

 ルーイが言うには、将棋が発売されてから、家で父親や兄と指す者が増えたせいか、かなり強い物が現れ始めているらしい。

 まあ、これ以上娯楽を出す予定は無い。

 そう言えば、ブレンダとカトリーヌがCランクに上がったそうだ。これで儲けが増えるとエリシアが喜んでいた。どこぞの戦闘民族なのだろうか?

 ルーイはカトリーヌに魔法を教える事で何かを掴んだ様だ。これからルーイがどんな魔法を使うのか楽しみである。

 そう言えばルーイと狩りに行った事は無いな、一度行ってみるか。

 と言う事で次の学院が休みの日に狩に行く事になった。ルーイは単純に喜んでいたが、ルーイよ父は甘く無いぞ。

 早朝から弁当を作り、出かける準備をしていたらエリシアが羨ましそうな顔をしていた。いやいや、エリシアさんあなたは好き放題にやってますよね?

 弁当をアイテムボックスに仕舞ったらルーイを呼び、北西の森へ転移する。

「転移魔法は便利ですね。僕にも覚えられるでしょうか?」

「魔力量はあるんだから、理論さえ覚えれば出来るんじゃないか?」

 ルーイの魔力量は現時点で20万を超えている。

 ふとした思い付きで1冊の本を出してみる。

「この本読めるか?」

「これは、魔導書の様ですが、変わった文字で書かれていますね。ですが、文字体系が複雑では無いので1か月もあれば解読出来そうです。」

「ほう?それが読めるなら、転移魔法も覚えられるぞ。家に帰ったら貸してやろう。今は邪魔になるだけだからな。」

 そう言って本をしまう。

 どうやら、ルーイが優秀なのは魔法だけでは無さそうだ。かなり高度な教育を受けたリュートに勝るとも劣らない。

「さて、今日の目的は魔物狩りだ。弱い魔物は冒険者の為に残して置く。冒険者が手こずりそうな強そうな魔物だけを狩って行くぞ。」

「はい。」

 まず現れたのはグリズリー系の上位種だ。

「相手は、スピードと腕力が武器だ。どう退治する?」

「スピードが武器なら動きを封じます。」

「具体的には?」

「そうですね、バインド系でスピードを殺し、足を傷つけます。」

「悪く無い判断だ。やってみろ。」

 ルーイがすっと横に動き相手が振り向くタイミングでバンドを掛ける。グリズリーは完全には止まらないが動きがかなり制限される。そこへウインドカッターで足を中心に削る。

「うむ、そこまで出来ればこいつは終わりだ。」

 そう言ってリュートはショートソードを一閃して首を刈る。

 グリズリーをアイテムボックスに仕舞いながら、袋をルーイに投げ渡す。

「それはマジックバッグだ。お前なりの使い方を考えてみろ。」

「解りました。ありがたく使わせて貰います。」

 マジックバッグは安くても白金貨数枚はする。それを父親からプレゼントされると言うのは一人前と認められた証拠になるだろう。

 次に出たのはリザード系の上位種だ。

「こいつは顎と尻尾が面倒だ、ちなみに弱点は火系の魔法だ。剣は実質通らないと考えて良い。」

「森で火魔法は厳禁ですよね?」

「普通はな。ならこう言う使い方をしたらどうだ?」

 リュートは魔物を障壁で隔離して、中で火魔法を使う。これなら外へ延焼する事は無い。

「なるほど、魔法の並列使用ですね。僕も2つまでなら同時に魔法を起動できます。ただし、威力の操作が難しくなりますので、ここまで綺麗に使えるかどうかは分かりません。」

 ほう?マルチタスクを誰にも教わらずに自分で作ったか。やはり非凡では無いな。
 
「丁度良い、獲物は沢山いるから練習してみろ、これがうまく使いこなせると戦闘が楽になるぞ。」

 はいと、返事をして試行錯誤しながらマルチタスクを練習するルーイ。ルーイが逃した魔物はリュートが倒す。剣は通らないと言う魔物を剣で屠って行く。何処までも非常識な親子である。

 4匹目くらいでコツを掴んだのか、綺麗に倒せるようになる。

「よし、その位で良いだろう。次はちと厄介なのが来てるぞ。ファングウルフの上位種だ。こいつはスピード型の上、牙と爪で2重攻撃してくる。弱点は自分で探ってみろ。」

 正直こいつが倒せるならSランクの能力がある。

 ルーイは敵が1匹なのを確認して重力魔法をかける。これで相手のスピードは完全に殺した。次に弱点属性だが、実は鑑定の魔法が使える。弱点は氷か。ならばと言う事でブリザードを強めに浴びせると魔物は沈黙した。

 まさかとは思ったがここまでか、ルーイは俺の魔法とは全然タイプは違うが、やっている事は似ている。多分、子供の頃から教えて来た事が身に付いているのだろう。

「相手の弱点を見破ったのは鑑定か?」

「はい、使える物は何でも使えと言うのが父さんの教えですので。」

「うん。悪く無いぞ。足止めに重力魔法を使った理由は?」

「この位の魔物になるとバインドが効きにくいので重力魔法で応用してみました。」

「なるほど、その発想力は評価しよう。慢心せずに魔法を極めろよ。」

「ありがとうございます。」

 その後2人で30匹位の魔物を狩った。

 中には素材として価値の低い物も含まれていたが、白金貨7枚になった。

「珍しいですねぇ、リュートさんがこう言った素材を持ち込むなんて。」

「ああ、今日は息子に狩らせたからね。」

「え?リュートさんじゃ無くて、息子さんが狩ったんですか?」

「うむ、ちょっと練習にね。」

「いや、練習で狩れる魔物じゃありませんよ。」

 解体係は呆れていた。受付嬢は息子さんは12歳超えてますよね?と言うので頷くと、冒険者ギルドの制度上12歳から見習い登録は出来ますよ、と売り込んで来た。

 いやいや、息子の将来は息子に決めさせますので。 
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感想 10

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みんなの感想(10件)

赤井水
2021.11.09 赤井水

楽しく読ませて頂いてます。
酷評が多いみたいですけどイマイチ分からないですよね。
経験積んでる社会人なら有り得ないと言ってる人居ますけど現実でも民衆に降りてくる金儲けの殆どが新しい分野では使い古され利益が薄くなった物ですよ。


 それを知らない人がガンガン酷評言う感想コメントに居るのは面白いですね。
そもそも主人公を取り締まる場所が無い上に主人公を利用しようと囲い込みが始まって居たのですから金儲け1強になるのは当たり前ですよ。


 2~3店舗だけが無から有を出しただけで本当に流通変わりますかね?
お金尽きますかね?主人公一応はお金使ってた筈ですけどね。
原材料のみの提供もしてたし、その後の小麦に関しても作ってましたよね?

って事で切り替わり部分まで読んでみて面白いと思ってます。
文明については明言はしませんが結局利便性の部分の技術のみ独占して料理はある程度渡してましたよね。
そこまで来たなら模倣から現物をと先進的文明の理解は進んでるので100%の内の30%位までは成長してたと思いますよ。

物語でも現実世界でも既存の技術を理解した上で次の新しい物を造るのですから。

解除
yu-hi
2020.08.10 yu-hi

ほっこり・じんわりの「え?幽霊って怖くないの?」の埼玉ポテチさんというお名前に惹かれて読んでみました。埼玉県人なもので・・・
このお話未完なんですよね。最後まで読みたいです。
お忙しいでしょうが、更新を待っています。
初めてなのにこの長さ、40万字超えは驚きです。(私は3万字がやっとです。涙)
番外編か閑話でユーリが亡くなってからも読みたいです。
ちなみに面白くて2日で一気読みしましたよ。

2020.08.12 埼玉ポテチ

感想ありがとうございます。

このお話は幾つか致命的な矛盾点がありまして、それが解決するか、改訂するかしないと完結出来ない状態になって居ます。

このままでも良いと言う声が多ければ完結まで持って行くのは簡単なのですが、伏線が回収されないエンディングに満足して貰えるか不安です。

解除
ランガ
2019.10.22 ランガ

大丈夫ですか?無理して感想に合わせてませんか?私はわりかし好きでしたよ。どちらも。相手の姿見えない分感想は感想でしかありませんから。イフストーリーで作り直してる作品だってあるくらいですし、読者はどこまでいっても読者ですよ。担当編集さんじゃないので。
独り言ですが、とある国の裁判では犯人が見つからずどうしようもない時に、人形を犯人に見立てて判決を下すそうですよ?匿名の読者と創造魔法このワードでどう捉えるかは読む人次第です。

解除

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