初夜で白い結婚を宣言する男は夫ではなく敵です

編端みどり

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第五話

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「旦那さまは、今すぐにでも愛する方と結婚したいでしょう? でも、お義母様の目がありますからお会いするのも厳しいと思います。わたくしは常に旦那さまの側に居ろと、お義母様から指示されております。おそらく旦那さまとのお出かけを全て報告させられるかと……」

「母上の指示なら仕方ないが……さすがに愛してもいない君とずっと一緒なんて嫌だな」

わたくしの方が嫌ですわよ。この男がゴミにしか見えません。いや、ゴミ以下ですね。ゴミは、再利用も出来ますからゴミの方が役に立ちますわ。

「そうですわよね。旦那さまも愛する方とお会いしたいでしょう。ですから、夫婦で出かけたことにして旦那さまは愛する方と逢瀬を重ねればよろしいですわ。わたくし、その間くらいは大好きな家族に会いたいのです……二度と会えないと思っていた家族と会えるなら……耐えられますわ。だって……初夜でこのような仕打ちはあんまりです……。お願いします……」

「それは、母上が禁止しているから無理だよ」

母上、母上うるさいですわ。だったら素直にママの言う事聞いてなさいよ。中途半端な事するからわたくしに被害がくるのではありませんか。

ま、今となってはラッキーですわね。こんな男の子どもを産むくらいなら生涯独身の方が百万倍マシですわ。

でも、家族に会えないのは辛いですわね。そうだ、大好きなママに言いつけると言えば、怯むのではありませんか?

「そう……ですわよね……でしたら全てお義母様にお話しして、すぐに離婚致しましょう……」

そう言って、わたくしは泣き崩れます。ま、これもフリですけど。大好きなお義母様に報告されたら、怒られちゃいますわよねぇ。

正直、今すぐ離婚の方がわたくしも楽です。仕返しは手緩くなりますけど3年の時間は貴重ですもの。

「わ、わかった! 確かに今後は彼女になかなか会えないと思っていたんだ。だからイライラしていて初夜なのに貴方に失礼なことを言ってしまった。すまない。君が協力してくれるなら、僕は愛するローザに会えるし、せめてその間は穏やかな時間をプレゼントするよ。ローザの事を黙っててくれるなら、僕も君が家族と会いに行くのをサポートするよ」

どうして上から目線なんでしょう。床に這いつくばって許しを乞うくらいはして欲しいですわ。でも、ここは我慢です。わたくしは理解のある都合の良い妻を演じなくては。
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