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第三十二話
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「この調子なら商会はローザ様にお任せして大丈夫ですわね。領地経営は、旦那さまがやればよろしいですわ」
ローザ様が頑張るなら旦那さまも頑張りなさいと言って、旦那さまに領地経営をさせました。離婚するのですからわたくしを当てにするのはやめてくださいと言えば、しぶしぶ行ってくれました。今期は、温暖で収穫が多かったのでどんぶり勘定でも前年よりも収益が多く、旦那さまはわたくしなど要らないなと仰いました。計画通りではあるのですが、腹が立ちました。
「その……本当に離婚をするの?」
「ええ、そのつもりです。週明けには結婚して3年経ちますので、旦那さまから離婚を申し立てて頂きます。いよいよですね。ようやくわたくしは自由ですわ」
「わたくしの慰謝料が貯まるまで、待ってはもらえない?」
「どうしてそこまで優しくしないといけないのですか? 慰謝料を貯めるチャンスをあげただけでも感謝して下さい」
「でも、わたくし不安だわ」
「勝手に不安になっていてください。本来なら、ローザ様の為にご用意した店舗の費用なども請求したいくらいなんですよ?」
「そんな……もともとアスターの家が出したお金で作った商会が出したお金でしょう?」
「誤解がないように申し上げます。帳簿をしかとご覧ください」
「これ……資本金は……」
「そうです、お勉強の成果が出ておりますね。ローザ様は商才がおありですわ。ご覧になって分かる通り、仮眠室でぐーすか寝ている男はお金など出していません。資本金を出したのはわたくしの兄です。むろん、全て返済済みです。経営を行ったのはわたくしです。あの男はローザ様といちゃついていただけですわ。さて、この商会は誰の物でしょうか?」
「……貴方の物です。ごめんなさい、わたくしが間違っていたわ」
「もしくは、頑張って働いた従業員の物ですわね。これで旦那さまの物だとか、侯爵家の物だとか仰るなら、わたくし今すぐ旦那さまにローザ様が離婚の慰謝料を貯めていると言いつけるところでしたわ」
「いやっ! それだけは! やめて!」
「わかっております。この間ローザ様がデザインしたドレスは人気があるようですよ。兄から売り上げを聞きました。金額が確定するのはわたくしが離婚した後ですが、ローザ様もすぐ離婚できるのではありませんか?」
「本当!? 嬉しい! ありがとう!」
「ですが、ローザ様はわたくしと違って旦那さまを愛しておられるのでしょう? 離婚してよろしいのですか?」
「アスターが愛してるのは、わたくしじゃなくて子を産める女なんだと思うわ。毎日毎日獣のようだもの」
「あらあら、仲がよろしいではありませんか」
「どこがよ。もう体が保たないわ。ねぇ、やっぱりもう少し離婚を待って……お願い」
「嫌です。これ以上駄々をこねるなら旦那さまにローザ様の計画をお話しします」
「……ごめんなさい。わたくしひとりで頑張るわ」
不安そうなご様子ですが、わたくしもそこまで優しくありません。ローザ様に働く場所を提供した時も、お人好しだとお兄様に叱られました。これ以上の慈悲は必要ありませんわ。
あと数日で離婚が成立します。さすがに、ローザ様の離婚を待つつもりはありません。不安なのは分かりますが、慰謝料を払えば離婚は認められるのですから、あとはご自分の力で頑張って頂きたいですわ。
ローザ様が頑張るなら旦那さまも頑張りなさいと言って、旦那さまに領地経営をさせました。離婚するのですからわたくしを当てにするのはやめてくださいと言えば、しぶしぶ行ってくれました。今期は、温暖で収穫が多かったのでどんぶり勘定でも前年よりも収益が多く、旦那さまはわたくしなど要らないなと仰いました。計画通りではあるのですが、腹が立ちました。
「その……本当に離婚をするの?」
「ええ、そのつもりです。週明けには結婚して3年経ちますので、旦那さまから離婚を申し立てて頂きます。いよいよですね。ようやくわたくしは自由ですわ」
「わたくしの慰謝料が貯まるまで、待ってはもらえない?」
「どうしてそこまで優しくしないといけないのですか? 慰謝料を貯めるチャンスをあげただけでも感謝して下さい」
「でも、わたくし不安だわ」
「勝手に不安になっていてください。本来なら、ローザ様の為にご用意した店舗の費用なども請求したいくらいなんですよ?」
「そんな……もともとアスターの家が出したお金で作った商会が出したお金でしょう?」
「誤解がないように申し上げます。帳簿をしかとご覧ください」
「これ……資本金は……」
「そうです、お勉強の成果が出ておりますね。ローザ様は商才がおありですわ。ご覧になって分かる通り、仮眠室でぐーすか寝ている男はお金など出していません。資本金を出したのはわたくしの兄です。むろん、全て返済済みです。経営を行ったのはわたくしです。あの男はローザ様といちゃついていただけですわ。さて、この商会は誰の物でしょうか?」
「……貴方の物です。ごめんなさい、わたくしが間違っていたわ」
「もしくは、頑張って働いた従業員の物ですわね。これで旦那さまの物だとか、侯爵家の物だとか仰るなら、わたくし今すぐ旦那さまにローザ様が離婚の慰謝料を貯めていると言いつけるところでしたわ」
「いやっ! それだけは! やめて!」
「わかっております。この間ローザ様がデザインしたドレスは人気があるようですよ。兄から売り上げを聞きました。金額が確定するのはわたくしが離婚した後ですが、ローザ様もすぐ離婚できるのではありませんか?」
「本当!? 嬉しい! ありがとう!」
「ですが、ローザ様はわたくしと違って旦那さまを愛しておられるのでしょう? 離婚してよろしいのですか?」
「アスターが愛してるのは、わたくしじゃなくて子を産める女なんだと思うわ。毎日毎日獣のようだもの」
「あらあら、仲がよろしいではありませんか」
「どこがよ。もう体が保たないわ。ねぇ、やっぱりもう少し離婚を待って……お願い」
「嫌です。これ以上駄々をこねるなら旦那さまにローザ様の計画をお話しします」
「……ごめんなさい。わたくしひとりで頑張るわ」
不安そうなご様子ですが、わたくしもそこまで優しくありません。ローザ様に働く場所を提供した時も、お人好しだとお兄様に叱られました。これ以上の慈悲は必要ありませんわ。
あと数日で離婚が成立します。さすがに、ローザ様の離婚を待つつもりはありません。不安なのは分かりますが、慰謝料を払えば離婚は認められるのですから、あとはご自分の力で頑張って頂きたいですわ。
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