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第三十七話
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「ニルから結婚の申し込みが来てるんだ。その様子ならお受けして良いね?」
「身分差なら問題ないわよ。ニルはもう貴族だから」
「え! え!?」
何が何だか分かりません。ニルが、貴族?
「ニルはお祖父様の養子になったんだ。だから今は伯爵令息だよ」
「跡取りではないから、爵位は継げないからいずれは伯爵令息ではなくなるけどね。だから、ニルは軍で実績を挙げたの。男爵に叙爵されたわ。だから、ミモザとの婚姻は可能なの。とても良いご縁よね」
「間違いなくミモザを大事にするからな。まぁ、認めてやらんでもない」
「もちろん、ミモザが望むなら……だけどね」
お姉様が、悪戯っぽい顔で笑っておられます。以前、ニルと結婚する人は幸せだといいましたが、それがわたくしだなんて……。
でも、こんなチャンス逃したくありません。ニルとなら絶対にお兄様夫婦のような家庭を築けます。
「お兄様、お義姉様、わたくし、ニルと結婚したいですわ」
「良かったな、ニル」
「おめでとう、妹をよろしくお願いね」
「え……?」
わたくしの後ろに、正装をしたニルが居ます。初めてニルの正装を見ました。物凄く似合っています。かっこいいです。
ドキドキします。
「お義姉様、心臓が早鐘を打っております。ニルがかっこよくてまともに見られません」
「ふふっ、それが恋よ。ニル、ミモザをよろしくね」
そうなんですね、わたくし、ニルが好きなんですね。
「妹を泣かしたら殺す」
「分かってます。ミモザ様、幼い頃から貴方が好きです。身分違いでも諦められず、相応しい男になろうと努力しました。ミモザ様が結婚した時は絶望しました。ですが、離婚をお考えだと聞いて、チャンスだと思いました。貴方が苦しんでいるのに、夫に蔑ろにされているのに、そのまま別れてくれとずっと思っていました。狡い男で申し訳ありません。でも、オレはミモザ様が好きです。貴方に相応しい男になる為に男爵になりました。今後もミモザ様に相応しい男であり続けます。決して泣かせません。国中で一番幸せにしてみせます。だから、お願いです。どうか私と結婚して下さい」
「えっと……わたくしも今気が付いたんだけど、どうやらニルが好きみたい。でも、わたくし簡単に夫を見限るような冷たい女よ」
「あんな仕打ちをされたら見限って当たり前です。オレはアスターとは違います。ミモザ様だけを生涯愛します。貴方が良いんです。貴方と結婚したくて努力したんです。お願いです。オレと結婚して下さい」
ニルの顔が身の前にあります。真っ直ぐな目でわたくしを見つめています。こんな素敵な方が近くに居たのにどうしてわたくしは気がつかなかったんでしょうか。
「わたくしで良ければ……よろしくお願いします」
「やった! やっと! やっとだ!」
ニルはそう言って、わたくしを強く抱きしめました。とても力強く、暖かく、嬉しくて涙が出てきました。
「近い、まだ婚約の書面は作ってない」
お兄様が、ぶすっとした顔でニルを引き剥がすと、泣いてるわたくしに気が付きました。
「妹を泣かしたら殺すと言った。ニル、そこになおれ」
「ミモザ、なんで泣いてんだ! オレ、なんかしたか?!」
「男達は女心が分かってないわね。ミモザは嬉し泣きをしているだけよ」
「そうです……嬉しくて……」
あんな形で離婚したので、次の結婚は厳しくなると思っていました。白い結婚は認められましたから、初婚として嫁げますが、傷モノだと言われたりもするんだろう。そんな恐怖がありました。
家族の優しさに甘えて、このまま婚姻しないでおこうとも考えました。
だけど、ニルが好きだと気が付いたら、ニルとずっと一緒に居たくてたまらなくなりました。
アスター様やローザ様もこんな気持ちだったんでしょうか。人を好きになるというのは、なんとも厄介です。綺麗なだけではなく、ぐちゃぐちゃした醜い気持ちになります。ニルを独占したくなるし、ずっとわたくしだけを見ていて欲しいと思ってしまいます。
まだ自覚したばかりのこの気持ちは、これからわたくしを翻弄するのでしょう。
それでも、ニルと共に生きていけるなら、わたくしは生涯幸せに暮らしていけると確信しています。
「身分差なら問題ないわよ。ニルはもう貴族だから」
「え! え!?」
何が何だか分かりません。ニルが、貴族?
「ニルはお祖父様の養子になったんだ。だから今は伯爵令息だよ」
「跡取りではないから、爵位は継げないからいずれは伯爵令息ではなくなるけどね。だから、ニルは軍で実績を挙げたの。男爵に叙爵されたわ。だから、ミモザとの婚姻は可能なの。とても良いご縁よね」
「間違いなくミモザを大事にするからな。まぁ、認めてやらんでもない」
「もちろん、ミモザが望むなら……だけどね」
お姉様が、悪戯っぽい顔で笑っておられます。以前、ニルと結婚する人は幸せだといいましたが、それがわたくしだなんて……。
でも、こんなチャンス逃したくありません。ニルとなら絶対にお兄様夫婦のような家庭を築けます。
「お兄様、お義姉様、わたくし、ニルと結婚したいですわ」
「良かったな、ニル」
「おめでとう、妹をよろしくお願いね」
「え……?」
わたくしの後ろに、正装をしたニルが居ます。初めてニルの正装を見ました。物凄く似合っています。かっこいいです。
ドキドキします。
「お義姉様、心臓が早鐘を打っております。ニルがかっこよくてまともに見られません」
「ふふっ、それが恋よ。ニル、ミモザをよろしくね」
そうなんですね、わたくし、ニルが好きなんですね。
「妹を泣かしたら殺す」
「分かってます。ミモザ様、幼い頃から貴方が好きです。身分違いでも諦められず、相応しい男になろうと努力しました。ミモザ様が結婚した時は絶望しました。ですが、離婚をお考えだと聞いて、チャンスだと思いました。貴方が苦しんでいるのに、夫に蔑ろにされているのに、そのまま別れてくれとずっと思っていました。狡い男で申し訳ありません。でも、オレはミモザ様が好きです。貴方に相応しい男になる為に男爵になりました。今後もミモザ様に相応しい男であり続けます。決して泣かせません。国中で一番幸せにしてみせます。だから、お願いです。どうか私と結婚して下さい」
「えっと……わたくしも今気が付いたんだけど、どうやらニルが好きみたい。でも、わたくし簡単に夫を見限るような冷たい女よ」
「あんな仕打ちをされたら見限って当たり前です。オレはアスターとは違います。ミモザ様だけを生涯愛します。貴方が良いんです。貴方と結婚したくて努力したんです。お願いです。オレと結婚して下さい」
ニルの顔が身の前にあります。真っ直ぐな目でわたくしを見つめています。こんな素敵な方が近くに居たのにどうしてわたくしは気がつかなかったんでしょうか。
「わたくしで良ければ……よろしくお願いします」
「やった! やっと! やっとだ!」
ニルはそう言って、わたくしを強く抱きしめました。とても力強く、暖かく、嬉しくて涙が出てきました。
「近い、まだ婚約の書面は作ってない」
お兄様が、ぶすっとした顔でニルを引き剥がすと、泣いてるわたくしに気が付きました。
「妹を泣かしたら殺すと言った。ニル、そこになおれ」
「ミモザ、なんで泣いてんだ! オレ、なんかしたか?!」
「男達は女心が分かってないわね。ミモザは嬉し泣きをしているだけよ」
「そうです……嬉しくて……」
あんな形で離婚したので、次の結婚は厳しくなると思っていました。白い結婚は認められましたから、初婚として嫁げますが、傷モノだと言われたりもするんだろう。そんな恐怖がありました。
家族の優しさに甘えて、このまま婚姻しないでおこうとも考えました。
だけど、ニルが好きだと気が付いたら、ニルとずっと一緒に居たくてたまらなくなりました。
アスター様やローザ様もこんな気持ちだったんでしょうか。人を好きになるというのは、なんとも厄介です。綺麗なだけではなく、ぐちゃぐちゃした醜い気持ちになります。ニルを独占したくなるし、ずっとわたくしだけを見ていて欲しいと思ってしまいます。
まだ自覚したばかりのこの気持ちは、これからわたくしを翻弄するのでしょう。
それでも、ニルと共に生きていけるなら、わたくしは生涯幸せに暮らしていけると確信しています。
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