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こぼれ話、その後など
こぼれ話 姉はお怒りです1
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11話の後
「ああ、なんて酷い男なの。格上の侯爵家じゃなければすぐに訴えてやるのに」
かわいい妹が、嫁ぎました。厳しそうなお家のようですが、うまくやっていけるでしょうか。心配していたら、1週間もせずに妹は帰って来ました。
もう会えないと思っていたから、とっても嬉しいです。
それなのに……それなのに……。
どうしてミモザを蔑ろにするのでしょうか。新婚の妻を放っておいて、愛人とデート?!
その瞬間、ダンカ侯爵家はわたくし達の敵になりました。
わたくしは、ミモザを守る為に商会に潜入しました。ミモザには、すぐに護衛が付けられました。あの男は白い結婚を3年も続ける程、我慢強いとは思えません。近いうちにミモザに手を出そうとするでしょう。ミモザは優しいから、夫だからと受け入れるに決まってます。
「そんなの、許せません」
「奥様、めっちゃ怒ってますね。まぁ、オレも怒ってますけど」
「わたくし、ミモザとニルが結婚して欲しかったのよ。ニルの頑張りは知っていたし」
「しゃあねぇっすよ。所詮身分違いです……」
「納得してないくせに」
「する訳ないじゃないっすか、ようやく実績を上げたのに……まさか侯爵家のボンボンに攫われるなんて思ってませんでしたよ。それでも、ミモザ様が幸せなら納得しますけど……」
「とんでもない男が、ミモザを妻にしたみたいね」
「正直、今すぐ殺したい気分ですよ」
「そうね、わたくしも同じ気持ちよ。だから、ニルにはミモザの護衛をして欲しいの。その間、お仕事をお休みする許可は取れてるわ。でも、ニルがミモザを諦めるなら、この話はなしよ。どうする?」
「オレが断るなんて思ってませんよね?」
「ええ、ニルのミモザへの執着は知ってるし」
「執着って……まぁ、あってますけど」
「でも、辛いわよ? 姿を見せずに護衛するんだから、ミモザが酷い目にあってても、堂々と助けられない。どんなに腹が立っても、姿を見せて慰める事は出来ない。それに、ミモザは優しいから、もしかしたら、あの男に情が移って仕方ないって生涯添い遂げるかもよ? 仲直りして子作りしちゃうかも」
「……そうなったら、ミモザ様は幸せでしょうし、構いませんよ」
「ニルは、嘘が下手ね。ねぇ、ニル。わたくし、とっても怒っているの。万が一でもそんな事になって欲しくないのよ。初夜で他の女が好きなんて言う男、どんなに改心しても本質は変わらないわ。わたくし、絶対にミモザには3年後に白い結婚を証明して離婚して欲しいの。だからね、コレ、使ってくれる?」
「奥様……これって奥様の眠り針ですよね?」
「ええ、あの男がミモザを襲おうとしたら遠慮なく寝かせなさい。あまりに使う回数が多いようなら、ちょっとした副作用があるように調合してあるわ。まぁ、他に好きな人が居る男なら副作用が起きるほど使わないでしょうけど」
「聞きたくねぇんすけど、副作用は何ですか?」
「子どもが出来なくなるわ」
「……あの男に相応しい効果ですね。どんくらいで副作用出るんっすか?」
「150日。結構優しいと思わない?」
「慈悲深いっすね。そうだ、副作用がないのも作って下さいよ。副作用アリのはあの男しにか使わねぇんで」
「そうね、他の人を寝かせる時には副作用が無いものを使ってね。あの男専用の分は赤い針にしておくわ。大好きな女を彷彿とするでしょ?」
「オレ、奥様が一番怖えぇと思います」
「あら、失礼ねぇ。ミモザはわたくしの事優しいって褒めてくれるわよ」
ニルがそっと目を逸らしました。全く、失礼しちゃうわ。
「ああ、なんて酷い男なの。格上の侯爵家じゃなければすぐに訴えてやるのに」
かわいい妹が、嫁ぎました。厳しそうなお家のようですが、うまくやっていけるでしょうか。心配していたら、1週間もせずに妹は帰って来ました。
もう会えないと思っていたから、とっても嬉しいです。
それなのに……それなのに……。
どうしてミモザを蔑ろにするのでしょうか。新婚の妻を放っておいて、愛人とデート?!
その瞬間、ダンカ侯爵家はわたくし達の敵になりました。
わたくしは、ミモザを守る為に商会に潜入しました。ミモザには、すぐに護衛が付けられました。あの男は白い結婚を3年も続ける程、我慢強いとは思えません。近いうちにミモザに手を出そうとするでしょう。ミモザは優しいから、夫だからと受け入れるに決まってます。
「そんなの、許せません」
「奥様、めっちゃ怒ってますね。まぁ、オレも怒ってますけど」
「わたくし、ミモザとニルが結婚して欲しかったのよ。ニルの頑張りは知っていたし」
「しゃあねぇっすよ。所詮身分違いです……」
「納得してないくせに」
「する訳ないじゃないっすか、ようやく実績を上げたのに……まさか侯爵家のボンボンに攫われるなんて思ってませんでしたよ。それでも、ミモザ様が幸せなら納得しますけど……」
「とんでもない男が、ミモザを妻にしたみたいね」
「正直、今すぐ殺したい気分ですよ」
「そうね、わたくしも同じ気持ちよ。だから、ニルにはミモザの護衛をして欲しいの。その間、お仕事をお休みする許可は取れてるわ。でも、ニルがミモザを諦めるなら、この話はなしよ。どうする?」
「オレが断るなんて思ってませんよね?」
「ええ、ニルのミモザへの執着は知ってるし」
「執着って……まぁ、あってますけど」
「でも、辛いわよ? 姿を見せずに護衛するんだから、ミモザが酷い目にあってても、堂々と助けられない。どんなに腹が立っても、姿を見せて慰める事は出来ない。それに、ミモザは優しいから、もしかしたら、あの男に情が移って仕方ないって生涯添い遂げるかもよ? 仲直りして子作りしちゃうかも」
「……そうなったら、ミモザ様は幸せでしょうし、構いませんよ」
「ニルは、嘘が下手ね。ねぇ、ニル。わたくし、とっても怒っているの。万が一でもそんな事になって欲しくないのよ。初夜で他の女が好きなんて言う男、どんなに改心しても本質は変わらないわ。わたくし、絶対にミモザには3年後に白い結婚を証明して離婚して欲しいの。だからね、コレ、使ってくれる?」
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「そうね、他の人を寝かせる時には副作用が無いものを使ってね。あの男専用の分は赤い針にしておくわ。大好きな女を彷彿とするでしょ?」
「オレ、奥様が一番怖えぇと思います」
「あら、失礼ねぇ。ミモザはわたくしの事優しいって褒めてくれるわよ」
ニルがそっと目を逸らしました。全く、失礼しちゃうわ。
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