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30.冒険者の噂話
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「はい、では2人とも合格です。これは冒険者の資格証ですので、無くさないようにして下さいね。どの国にもフリーパスで行けますが、問題を起こせば剥奪になります。一般人へ危害を加えた場合は、即剥奪です。賠償もして貰います。他にも、法律を遵守して、依頼は年に1回は受けて下さい。年に1回依頼を受けなければ、資格が停止されます。ですが、ギルドが指示した依頼を受ければ資格は回復しますからあまり気にしなくて大丈夫です。一般人への危害は、喧嘩程度でも資格剥奪ですから気をつけて下さい。正当防衛程度なら認めますが、基本的に手出しは禁止です。一般人から因縁をつけられたら、極力逃げて下さい。ギルドの評判にも関わりますから」
「分かった。なら早速依頼を受けて良いか? 出来るなら遠出する依頼が良い。護衛依頼は無しで」
「分かりました。本来ならおふたりでは少なすぎるから仲間を集めるようにお願いしますが、ジーティルさんと、クリスさんなら問題ないでしょう。試験の結果も素晴らしかったので」
ジルとクリステルが依頼を受けている間に、試験官をしたドリスと、ガウスとルカがギルドに併設された食堂でお茶を飲みながら噂話をしていた。
「ジルさんの試験見たかったのに、あっという間に終わって見れなかったわ」
そう言って残念がるルカに、試験官を務めたドリスが震えながら言った。
「見てなくて正解だぜ。俺ぁ、試験官を引き受けた事を後悔したのは初めてだ……」
「だろうなぁ、俺、クリスさんから明日試験受けるって言われて逃げたんだ。絶対試験官やりたくなかったから」
「俺にも言っておいてくれよ……」
「いやぁ、今ここに居る中で盗賊の試験官出来そうなのって俺とドリスぐれぇだろ?」
「だからって俺に押し付けんなよ!」
「悪い、今度1杯奢るから」
「2杯奢れ!」
「そんなに凄かったんだ。どんな感じだったか教えてよ!」
「ルカは無邪気だなぁ。ジーティルは、忍び足も完璧だし、気配消したら分かんねえし、鍵開けも即出来た。最後に戦闘のテストをしたんだが……俺は一瞬で負けたな。素早くて急所への攻撃は的確だし、寸止めしてくれたけど、人を傷つける事に躊躇いはねぇから怖えし。絶対俺より強えよ。なんで俺が試験官なんだよ……。ったく、一体どこで腕を磨いたのか知りたいぜ」
「詮索はしない方がいいぜ」
「過去を聞かねぇのが冒険者のルールだから聞かねぇよ。怖えし」
「だよなぁ。あと多分この会話も聞こえてるぜ」
「あー……ま、大した事喋ってねえから良いよ。優秀な奴が冒険者になるのはありがたいしな。王都が不穏な動きしてるから、しばらく場所を変えるか迷ってるんだ。ジーティルくらい強えのが居れば、街を出ても良いかなと思ってな」
「多分あの人たち、またどっか移動するぜ」
「マジかよ! まあ、冒険者だしそんなもんだな」
「まぁな。ルカはクリスさんとこに行くのか?」
「うん、あの感じだと依頼受けたらすぐ街を出ちゃいそうだし。さっきジルさん馬車売ってたしね。だから、今日はクリスさんとご飯食べに行くの! 来る?」
「俺は行かねぇぞ」
「俺も良いかな。女性陣でゆっくりして来いよ。多分、明日には会えなくなるぜ」
「わかった! じゃぁまた後でね!」
そう言って、足早にクリスの元へ駆け出していく。既にクリスはレミィに話しかけられており、嬉しそうに笑っていた。それを見届けたガウスは、ドリスを誘って近くの酒場に移動した。
「分かった。なら早速依頼を受けて良いか? 出来るなら遠出する依頼が良い。護衛依頼は無しで」
「分かりました。本来ならおふたりでは少なすぎるから仲間を集めるようにお願いしますが、ジーティルさんと、クリスさんなら問題ないでしょう。試験の結果も素晴らしかったので」
ジルとクリステルが依頼を受けている間に、試験官をしたドリスと、ガウスとルカがギルドに併設された食堂でお茶を飲みながら噂話をしていた。
「ジルさんの試験見たかったのに、あっという間に終わって見れなかったわ」
そう言って残念がるルカに、試験官を務めたドリスが震えながら言った。
「見てなくて正解だぜ。俺ぁ、試験官を引き受けた事を後悔したのは初めてだ……」
「だろうなぁ、俺、クリスさんから明日試験受けるって言われて逃げたんだ。絶対試験官やりたくなかったから」
「俺にも言っておいてくれよ……」
「いやぁ、今ここに居る中で盗賊の試験官出来そうなのって俺とドリスぐれぇだろ?」
「だからって俺に押し付けんなよ!」
「悪い、今度1杯奢るから」
「2杯奢れ!」
「そんなに凄かったんだ。どんな感じだったか教えてよ!」
「ルカは無邪気だなぁ。ジーティルは、忍び足も完璧だし、気配消したら分かんねえし、鍵開けも即出来た。最後に戦闘のテストをしたんだが……俺は一瞬で負けたな。素早くて急所への攻撃は的確だし、寸止めしてくれたけど、人を傷つける事に躊躇いはねぇから怖えし。絶対俺より強えよ。なんで俺が試験官なんだよ……。ったく、一体どこで腕を磨いたのか知りたいぜ」
「詮索はしない方がいいぜ」
「過去を聞かねぇのが冒険者のルールだから聞かねぇよ。怖えし」
「だよなぁ。あと多分この会話も聞こえてるぜ」
「あー……ま、大した事喋ってねえから良いよ。優秀な奴が冒険者になるのはありがたいしな。王都が不穏な動きしてるから、しばらく場所を変えるか迷ってるんだ。ジーティルくらい強えのが居れば、街を出ても良いかなと思ってな」
「多分あの人たち、またどっか移動するぜ」
「マジかよ! まあ、冒険者だしそんなもんだな」
「まぁな。ルカはクリスさんとこに行くのか?」
「うん、あの感じだと依頼受けたらすぐ街を出ちゃいそうだし。さっきジルさん馬車売ってたしね。だから、今日はクリスさんとご飯食べに行くの! 来る?」
「俺は行かねぇぞ」
「俺も良いかな。女性陣でゆっくりして来いよ。多分、明日には会えなくなるぜ」
「わかった! じゃぁまた後でね!」
そう言って、足早にクリスの元へ駆け出していく。既にクリスはレミィに話しかけられており、嬉しそうに笑っていた。それを見届けたガウスは、ドリスを誘って近くの酒場に移動した。
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