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第一章
12.家を建てましょう
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「マイス! 材料はこれでいいの?」
「はい。ありがとうございます。では、まずは基礎を作りましょう」
「「「基礎?!」」」
「はい、建物を支える土台ですね。土魔法が使えればすぐ終わります。土魔法で、地面を固めて水平にすれば完成です。あと少し地面より高くすると良いですね。地面からの湿気を逃すんです」
「じゃあ、私たちが作った小屋がガタガタなのも……」
「そうですね。基礎をきちんと作れば、ドアがガタつく事はないと思います」
「あたしに教えてくれた大工さんそんなの教えてくれなかったよ……」
「これは基本ですからね。レナさんがどんな風に大工への弟子入りを頼んだのか分かりませんが、既にそんな基本的な事は習得してると思われたか……」
「……たか?」
「本気と思われなくて、軽くあしらわれたかですね。僕は大工の親方に師事していた時は、初日にひとりで基礎を作らされました」
「多分、あしらわれたんだよ……。飴舐めるかとかよく言われたもん」
「レナは親方に可愛がられてはいたんですけどねぇ」
「親方に叱られたりしました?」
「一回も叱られた事ないよ」
職人は、弟子には厳しいけど女性や子どもには優しい人が多い。多分、仕事の時とそうでない時の切り替えが凄いんだよね。
レナさんが、可愛がられていたとしても仕事をしていて一回も叱らないなんて、珍しいな。
レナさんがよほど技術があって叱る必要がないか、そもそも叱るほど真剣に教える気が無いか。
……考えないでおこう。僕がわかる事は伝えれば良いだけだ。
「これ、普通どのくらいかかるもの?」
「魔法あればすぐですし、なければ半日くらいですね。アオイさん、土魔法で基礎を作れますか?」
「もちろん! そっか、魔法にこんな使い方もあるのね」
「土魔法だけで家も作れますよ」
「ホント?!」
「ええ、たまにいました。魔法で一瞬で家を建てる大工が。ただ、単調なものしか作れませんし、大抵は基礎や骨組みを魔法で作って残りは人の手で仕上げますね」
「そうなんだ! 基礎作ったらちょっと練習してきていいかな?」
「「いいよ!」」
「じゃ、ここに基礎作るね。せっかくだから大きなお屋敷にしよ。私たちと、マイスがみんなで住めるように。でっかい台所も欲しいな」
「いいね!」
「え? ぼくも住むんですか?」
「そりゃそうでしょ。いつまでも隙間風が吹く小屋はつらいじゃん」
「そこしか住むところがないなら仕方ありませんが、新しく建てるならマイスさんの部屋も作りましょう。作業部屋もあればよろしいのではありませんか?」
「いいね! 今の小屋より広い部屋にしようよ!」
新しい職場の福利厚生は、どこまで良くなるのでしょうか。しかも、こんな美人さん達と一つ屋根の下で住むの?!
……緊張するし、喜びより不安が大きいよ! 小心者な僕は、余計な事して嫌われないよう気をつけようと誓った。
「はい。ありがとうございます。では、まずは基礎を作りましょう」
「「「基礎?!」」」
「はい、建物を支える土台ですね。土魔法が使えればすぐ終わります。土魔法で、地面を固めて水平にすれば完成です。あと少し地面より高くすると良いですね。地面からの湿気を逃すんです」
「じゃあ、私たちが作った小屋がガタガタなのも……」
「そうですね。基礎をきちんと作れば、ドアがガタつく事はないと思います」
「あたしに教えてくれた大工さんそんなの教えてくれなかったよ……」
「これは基本ですからね。レナさんがどんな風に大工への弟子入りを頼んだのか分かりませんが、既にそんな基本的な事は習得してると思われたか……」
「……たか?」
「本気と思われなくて、軽くあしらわれたかですね。僕は大工の親方に師事していた時は、初日にひとりで基礎を作らされました」
「多分、あしらわれたんだよ……。飴舐めるかとかよく言われたもん」
「レナは親方に可愛がられてはいたんですけどねぇ」
「親方に叱られたりしました?」
「一回も叱られた事ないよ」
職人は、弟子には厳しいけど女性や子どもには優しい人が多い。多分、仕事の時とそうでない時の切り替えが凄いんだよね。
レナさんが、可愛がられていたとしても仕事をしていて一回も叱らないなんて、珍しいな。
レナさんがよほど技術があって叱る必要がないか、そもそも叱るほど真剣に教える気が無いか。
……考えないでおこう。僕がわかる事は伝えれば良いだけだ。
「これ、普通どのくらいかかるもの?」
「魔法あればすぐですし、なければ半日くらいですね。アオイさん、土魔法で基礎を作れますか?」
「もちろん! そっか、魔法にこんな使い方もあるのね」
「土魔法だけで家も作れますよ」
「ホント?!」
「ええ、たまにいました。魔法で一瞬で家を建てる大工が。ただ、単調なものしか作れませんし、大抵は基礎や骨組みを魔法で作って残りは人の手で仕上げますね」
「そうなんだ! 基礎作ったらちょっと練習してきていいかな?」
「「いいよ!」」
「じゃ、ここに基礎作るね。せっかくだから大きなお屋敷にしよ。私たちと、マイスがみんなで住めるように。でっかい台所も欲しいな」
「いいね!」
「え? ぼくも住むんですか?」
「そりゃそうでしょ。いつまでも隙間風が吹く小屋はつらいじゃん」
「そこしか住むところがないなら仕方ありませんが、新しく建てるならマイスさんの部屋も作りましょう。作業部屋もあればよろしいのではありませんか?」
「いいね! 今の小屋より広い部屋にしようよ!」
新しい職場の福利厚生は、どこまで良くなるのでしょうか。しかも、こんな美人さん達と一つ屋根の下で住むの?!
……緊張するし、喜びより不安が大きいよ! 小心者な僕は、余計な事して嫌われないよう気をつけようと誓った。
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