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初対面の時と、ずいぶん見た目が違う。髪が下ろしてあり、目が隠れている。今のお姿もかっこいいけれど、やっぱり最初にお会いしたお姿の方が良い。でも……おかげで冷静に会話が出来る。声はユナ様と同じだからドキドキするけど、普通に話す分には大丈夫。これなら、うっかり気絶する事もないだろう。
「そう。あなたの婚約者であるアルフレッドだよ。アマンダ嬢はまだ幼いからね。私と会う為にわざわざ登城させるのは負担が大きいと国王陛下が判断なさったんだ。教師は公爵家に派遣されてくるから安心してね」
「わたくしは登城しなくて良いのですか?」
「むしろしないで欲しいな。君はもう分かってるみたいだから言っちゃうけど、私は王妃様に疎まれていてね。君が城に行ったら余計なちょっかいをかけてくるのは間違いないんだ。それで前の婚約者は潰れてしまったしね。だから、君が大事でたまらないお兄様は私の事を歓迎してくれないんだ」
えー……お兄様、過保護。もう決まった婚約を覆す方が問題でしょ。それに、アルフレッド殿下の婚約は2回目。わたくしが辞退したらアルフレッド殿下に次のお相手が見つかるか怪しい。
だから、わたくしはアルフレッド殿下と結婚出来る。多分。きっと。メイビー。
前世では恋人なんていた事ないし、今世は政略結婚をする覚悟をしていた。だから、アルフレッド殿下は理想のお相手! 主に見た目が! あ、いや見た目だけじゃないけど! あーでも中身を知らないし……やっぱり見た目かぁ。ごめんなさいアルフレッド殿下。
そうだ、アルフレッド殿下には婚約者がいらっしゃったのよね。その方は今どうされてるのかしら? 王妃様にいびられたって仰ってたけど、伯爵令嬢じゃ王妃様に睨まれたらひとたまりもないんじゃ……?
「せっかく整った婚約ですし、出来れば今のままが良いですわ。ところで、アルフレッド殿下の婚約者様は今はどうされているのですか?」
「今はアマンダ嬢が婚約者でしょ。前の婚約者は幼馴染の騎士と結婚して幸せにやってるよ」
え、もう結婚してんの?!
早くない?
「アルフレッドのお膳立てでな。ったく、余計な事をするから王妃様に睨まれるんだ」
「そうは言っても、俺のせいで巻き込まれた子が不幸になるのは見たくないだろ」
えー! アルフレッド殿下、もしかしていい人? いい人よね?! お兄様が反対したのも頼りないって理由でしょ? お兄様は本気でアルフレッド殿下を嫌ってるように見えない。むしろ仲良いわよね? よっしゃ! この婚約、大成功じゃない?!
「アマンダ、本当にアルフレッドで良いのか?! コイツは王子の癖に色々甘い! アマンダを守り切れるとは思えん! 年上が好きなら、兄様がもっと良い相手を探してやるぞ!」
「ひっど! 無礼だー! 訴えてやるー!」
棒読み!
お兄様とアルフレッド殿下は、仲がいい。間違いないわ! お兄様は、背も高いし目鼻立ちも整ってるし……まぁ要するにイケメンだ。
そして、アルフレッド殿下もイケメン。
2人が楽しそうに笑い合っている姿は物凄く絵になる。ドラマのワンシーンみたいだわ。
前回お会いした時と多少見た目は違うけど、アルフレッド殿下はユナ様の面影がある。
あー……もう一回あの髪型にしてくれないかなー。ちょびっとだけど、メイクもしてたよね。メイクしたらユナ様になるのかなぁー。
ってぇ!
ダメよ! アルフレッド殿下はユナ様じゃないんだから!
何度目か分からない心の叫びを抑えようとしたら顔に出てしまっていたらしい。お兄様とアルフレッド殿下が、わたくしの顔をじっと眺めている。
やっば! お兄様とアルフレッド殿下のやりとりが尊くてニマニマしちゃってたかも!
「そう。あなたの婚約者であるアルフレッドだよ。アマンダ嬢はまだ幼いからね。私と会う為にわざわざ登城させるのは負担が大きいと国王陛下が判断なさったんだ。教師は公爵家に派遣されてくるから安心してね」
「わたくしは登城しなくて良いのですか?」
「むしろしないで欲しいな。君はもう分かってるみたいだから言っちゃうけど、私は王妃様に疎まれていてね。君が城に行ったら余計なちょっかいをかけてくるのは間違いないんだ。それで前の婚約者は潰れてしまったしね。だから、君が大事でたまらないお兄様は私の事を歓迎してくれないんだ」
えー……お兄様、過保護。もう決まった婚約を覆す方が問題でしょ。それに、アルフレッド殿下の婚約は2回目。わたくしが辞退したらアルフレッド殿下に次のお相手が見つかるか怪しい。
だから、わたくしはアルフレッド殿下と結婚出来る。多分。きっと。メイビー。
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そうだ、アルフレッド殿下には婚約者がいらっしゃったのよね。その方は今どうされてるのかしら? 王妃様にいびられたって仰ってたけど、伯爵令嬢じゃ王妃様に睨まれたらひとたまりもないんじゃ……?
「せっかく整った婚約ですし、出来れば今のままが良いですわ。ところで、アルフレッド殿下の婚約者様は今はどうされているのですか?」
「今はアマンダ嬢が婚約者でしょ。前の婚約者は幼馴染の騎士と結婚して幸せにやってるよ」
え、もう結婚してんの?!
早くない?
「アルフレッドのお膳立てでな。ったく、余計な事をするから王妃様に睨まれるんだ」
「そうは言っても、俺のせいで巻き込まれた子が不幸になるのは見たくないだろ」
えー! アルフレッド殿下、もしかしていい人? いい人よね?! お兄様が反対したのも頼りないって理由でしょ? お兄様は本気でアルフレッド殿下を嫌ってるように見えない。むしろ仲良いわよね? よっしゃ! この婚約、大成功じゃない?!
「アマンダ、本当にアルフレッドで良いのか?! コイツは王子の癖に色々甘い! アマンダを守り切れるとは思えん! 年上が好きなら、兄様がもっと良い相手を探してやるぞ!」
「ひっど! 無礼だー! 訴えてやるー!」
棒読み!
お兄様とアルフレッド殿下は、仲がいい。間違いないわ! お兄様は、背も高いし目鼻立ちも整ってるし……まぁ要するにイケメンだ。
そして、アルフレッド殿下もイケメン。
2人が楽しそうに笑い合っている姿は物凄く絵になる。ドラマのワンシーンみたいだわ。
前回お会いした時と多少見た目は違うけど、アルフレッド殿下はユナ様の面影がある。
あー……もう一回あの髪型にしてくれないかなー。ちょびっとだけど、メイクもしてたよね。メイクしたらユナ様になるのかなぁー。
ってぇ!
ダメよ! アルフレッド殿下はユナ様じゃないんだから!
何度目か分からない心の叫びを抑えようとしたら顔に出てしまっていたらしい。お兄様とアルフレッド殿下が、わたくしの顔をじっと眺めている。
やっば! お兄様とアルフレッド殿下のやりとりが尊くてニマニマしちゃってたかも!
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