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「やっとゆっくり話せるな。寂しい思いをさせてすまなかった」
「わたくしこそ、確かめもせず勘違いをして……申し訳ありませんでした」
今日は、久しぶりにアル様とふたりきりでお茶をしている。アル様の提案で、庭園にティーセットを用意して会話の聞こえない位置でメイドや執事が見守ってくれている。
「ねぇ、アマンダは何歳だったの?」
「22歳でした。歩道橋から落ちて死んじゃったんだと思います」
「俺はバイクの事故。ドームツアーが決まったばっかりだったからアルフレッドに産まれた時は凹んだよ」
「ユナ様、ドームツアー決まってたんですか?! 行きたかったぁ!」
「ははっ、幻のツアーになっちゃったけどな。だからアマンダが俺と同じで、前世の記憶があるんだって最初から分かってたんだ」
「なんで言ってくれなかったんですか!」
「アマンダが気が付くまで黙ってようと思って。あんだけツアーグッズを再現して、ダンスも歌も細部まで再現してんのになんで気が付かねぇんだよ。おかしいと思わなかったのか?」
「アル様は天才だなって思ってました!」
「鈍いんだよ!」
「うぅ……申し訳ありません……」
「いつ気がつくかなと思ってたけど、いつまで経っても気が付かねぇんだもんなぁ。段々俺もムキになってきて、思い付く限りのグッズを再現したぜ」
「あ……あの、わたくしはユナ様のアルバムが出る前までしか知らないので、ツアーグッズはブロマイドとカレンダー、タオルと……アル様が下さったチョーカーとブレスレットしくらいしか知らないんです」
「ああ! そうか! あんなにムキになってグッズを作ったのに、アマンダが分かってたのはチョーカーとブレスレットだけか!」
「しかもその……ふたつとも似たデザインなので……たまたまだと思っておりました」
「あー! くそッ! 俺、アホだぁ!」
悔しそうにしてるアル様は子どもみたいで、なんだか可愛らしい。クスクス笑うと、ぶすっとした顔でアル様が問い掛けてきた。
「なんだよ、幻滅したか?」
「いいえ、ますますアル様が好きになりました!」
「なっ……! それ、本気で言ってる?」
「はい! アル様、大好きです!」
「くそっ! 俺はそんなに我慢強くねぇんだから、あんま煽んないでくれよ! ああもうほら! スーパーメイドのアンナさんが近寄って来てんじゃねーか! 会話が聞こえないように耳を塞いでんのはさすがだよな!」
「アル様、口調が違いますね。キャサリン王女と話す時と同じです」
「こっちが素だよ」
「そうなんですね」
良いな。キャサリン王女が羨ましい。
「んだよ、嫉妬したか?」
「はい! しました!」
「なら、今みたいに話すか?」
「是非!」
「わたくしこそ、確かめもせず勘違いをして……申し訳ありませんでした」
今日は、久しぶりにアル様とふたりきりでお茶をしている。アル様の提案で、庭園にティーセットを用意して会話の聞こえない位置でメイドや執事が見守ってくれている。
「ねぇ、アマンダは何歳だったの?」
「22歳でした。歩道橋から落ちて死んじゃったんだと思います」
「俺はバイクの事故。ドームツアーが決まったばっかりだったからアルフレッドに産まれた時は凹んだよ」
「ユナ様、ドームツアー決まってたんですか?! 行きたかったぁ!」
「ははっ、幻のツアーになっちゃったけどな。だからアマンダが俺と同じで、前世の記憶があるんだって最初から分かってたんだ」
「なんで言ってくれなかったんですか!」
「アマンダが気が付くまで黙ってようと思って。あんだけツアーグッズを再現して、ダンスも歌も細部まで再現してんのになんで気が付かねぇんだよ。おかしいと思わなかったのか?」
「アル様は天才だなって思ってました!」
「鈍いんだよ!」
「うぅ……申し訳ありません……」
「いつ気がつくかなと思ってたけど、いつまで経っても気が付かねぇんだもんなぁ。段々俺もムキになってきて、思い付く限りのグッズを再現したぜ」
「あ……あの、わたくしはユナ様のアルバムが出る前までしか知らないので、ツアーグッズはブロマイドとカレンダー、タオルと……アル様が下さったチョーカーとブレスレットしくらいしか知らないんです」
「ああ! そうか! あんなにムキになってグッズを作ったのに、アマンダが分かってたのはチョーカーとブレスレットだけか!」
「しかもその……ふたつとも似たデザインなので……たまたまだと思っておりました」
「あー! くそッ! 俺、アホだぁ!」
悔しそうにしてるアル様は子どもみたいで、なんだか可愛らしい。クスクス笑うと、ぶすっとした顔でアル様が問い掛けてきた。
「なんだよ、幻滅したか?」
「いいえ、ますますアル様が好きになりました!」
「なっ……! それ、本気で言ってる?」
「はい! アル様、大好きです!」
「くそっ! 俺はそんなに我慢強くねぇんだから、あんま煽んないでくれよ! ああもうほら! スーパーメイドのアンナさんが近寄って来てんじゃねーか! 会話が聞こえないように耳を塞いでんのはさすがだよな!」
「アル様、口調が違いますね。キャサリン王女と話す時と同じです」
「こっちが素だよ」
「そうなんですね」
良いな。キャサリン王女が羨ましい。
「んだよ、嫉妬したか?」
「はい! しました!」
「なら、今みたいに話すか?」
「是非!」
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